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CASE22 前田 舞美の場合
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(……みんなもずっとおしっこ我慢してたんだから、私も、ちゃんと我慢しなきゃ……)
クラスのみんなが1つのトイレに並んでいる列の一番後ろで、私は今にもお漏らししちゃいそうなほどの尿意と戦っていた。
もともと、私はいつも下手に回りがちだ。今だって、他の子たちがおしっこしたそうなのが見えて、自然とみんなに順番を譲ったから、私はトイレの列の一番後ろに並んでいる。
それに加えて、前のトイレ休憩も同じようにみんなに順番を譲った結果、時間に余裕が無くて私はトイレに行かないままバスに戻った。あの時はまだ余裕だったけれど、まさかバスが渋滞で止まっちゃうなんて思わなかったし。
その結果、私は膀胱がはち切れそうなほどいっぱい溜まったおしっこを、今にも開いてしまいそうな水門を必死に閉じて我慢しながら、他のみんながトイレを済ませるのを待っていた。
(早くしないと、おしっこ……っ……)
段々と押し寄せる波が強くなってきて、私は思わず片手でおしっこの出口をスカートの上から押さえる。
なんとかおしっこの波をこらえながら我慢を続けて、私のふたつ前に並んでいた杏ちゃんがトイレに入ってしばらくした頃、私の身体に小さな衝撃が走って、おしっこの出口がふわっと暖かくなった。
「……ぅ、ぁ、はぅ……」
思わず小さな声が出る。あんまりたくさん出ちゃったわけじゃないし、まだ少しはおしっこを我慢できそうだけれど、パンツの中におしっこが出ちゃったということは確実だろう。
「舞美ちゃん、大丈夫?」
早紀先生が私に聞く。
(一応まだ我慢できそうだし……野乃華ちゃんに先にトイレ行かせてあげたいし……)
「……あ、はい……野乃華ちゃんも、限界そうなので……」
私がそう言うと、野乃華ちゃんはトイレに入っていった。
「よかったの? 舞美ちゃんも、もう限界なんでしょ?」
野乃華ちゃんがトイレに入ったことで、トイレの前にできていた長蛇の列もやがて自分だけになり、横にいる見張り役の早紀先生と2人きりになっていた。
そんな状況でいきなり、「限界でしょ?」と話しかけてくる先生に戸惑う。
早紀先生は生徒との距離がとても近くて、おまけにとても可愛らしい顔立ちをしており、クラスメイトの女の子たちからも友達のように慕われている。
「いや、まだ大丈夫です……」
「うそ~、さっきも限界そうな声出てたし、足めっちゃ震えてるじゃん~」
強がってみたけれど、先生にあっさりと見破られてしまった。
「もう、舞美ちゃん、みんなに順番譲ってあげるのは偉いけど、強がらなくても大丈夫だよ?」
「そういう先生は、大丈夫なんですか?」
迫りくるおしっこの波から気を逸らしたくて、そんなことを聞いてみる。
「実はね……、先生もめちゃくちゃヤバくて……。ねぇ、舞美ちゃんが終わったら、先生がトイレ終わるまで、待っててくれない……?」
先生は恥ずかしそうに笑うと、耳元に口を近づけて、小声で言った。
(なんだ、先生も我慢してるんだ……)
まぁ、そりゃあそうだよね。先生だってさっきのトイレ休憩でトイレに行ってなかったし、平気そうにしてるけど我慢結構きついよね……。
そんなことを考えていると、野乃華ちゃんがちょっと不安そうな顔をしてトイレから出てきた。
「野乃華ちゃん、どうしたの?」
「先生、えっと、その……、トイレットペーパーが、なくなっちゃって……」
「えっ⁉」
先生が少し驚いていたけれど、私はすぐにポケットに入れていたティッシュを取り出した。
「あっ、先生、私、ポケットティッシュ持ってます」
「そっか。それじゃあ大丈夫だね!」
先生がそう言うのを聞きながら、私はトイレに入った。
(うぅ……、もうおしっこ出ちゃう……。はやくパンツ脱がなきゃ……)
トイレのドアに鍵をかけて、そのままスカートをたくし上げてパンツを膝のあたりまでずらしてしゃがんだ。
(あっ、おしっこ出る……)
お腹に力を入れると、ちゅいいぃぃぃぃぃぃぃぃっ、とおしっこが少しずつ出始めた。
(……間に合ってよかった……)
しゅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ、ぱちゃぱちゃぱちゃぱちゃぱちゃ……
(……うぅ、まだまだ出る……)
じゅいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ! ばちゃばちゃばちゃばちゃっ!
(……すごい勢い……、音もすごいしちゃってる……)
じゅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ、しゅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……
(……勢い、弱くなってきたけど、まだおしっこ出るかも……)
……ちょろっ、ぷしゅうぅぅぅぅぅぅっ、ぴちゃぴちゃぴちゃっ……
(……やっと、全部出た……)
私はティッシュを数枚取っておしっこの出口を拭いた。
(……すっごく、気持ちよかった……)
トイレの水を流して、パンツを穿きなおしてトイレから出ると、早紀先生が、
「舞美ちゃん、おしっこ間に合った?」
と聞いてきた。私が小さくうなずくと、
「ふふっ、よかったね舞美ちゃん。それで、お願いがあるんだけど……」
と先生がもじもじしながら言った。
「なんですか?」
「その、先生、ティッシュをバスに置いてきちゃって……、だから、舞美ちゃんのティッシュ、使わせてくれない?」
私がうなずいて先生にティッシュを渡すと、先生は、
「ありがとう舞美ちゃん!」
と言いながらトイレに入っていった。
クラスのみんなが1つのトイレに並んでいる列の一番後ろで、私は今にもお漏らししちゃいそうなほどの尿意と戦っていた。
もともと、私はいつも下手に回りがちだ。今だって、他の子たちがおしっこしたそうなのが見えて、自然とみんなに順番を譲ったから、私はトイレの列の一番後ろに並んでいる。
それに加えて、前のトイレ休憩も同じようにみんなに順番を譲った結果、時間に余裕が無くて私はトイレに行かないままバスに戻った。あの時はまだ余裕だったけれど、まさかバスが渋滞で止まっちゃうなんて思わなかったし。
その結果、私は膀胱がはち切れそうなほどいっぱい溜まったおしっこを、今にも開いてしまいそうな水門を必死に閉じて我慢しながら、他のみんながトイレを済ませるのを待っていた。
(早くしないと、おしっこ……っ……)
段々と押し寄せる波が強くなってきて、私は思わず片手でおしっこの出口をスカートの上から押さえる。
なんとかおしっこの波をこらえながら我慢を続けて、私のふたつ前に並んでいた杏ちゃんがトイレに入ってしばらくした頃、私の身体に小さな衝撃が走って、おしっこの出口がふわっと暖かくなった。
「……ぅ、ぁ、はぅ……」
思わず小さな声が出る。あんまりたくさん出ちゃったわけじゃないし、まだ少しはおしっこを我慢できそうだけれど、パンツの中におしっこが出ちゃったということは確実だろう。
「舞美ちゃん、大丈夫?」
早紀先生が私に聞く。
(一応まだ我慢できそうだし……野乃華ちゃんに先にトイレ行かせてあげたいし……)
「……あ、はい……野乃華ちゃんも、限界そうなので……」
私がそう言うと、野乃華ちゃんはトイレに入っていった。
「よかったの? 舞美ちゃんも、もう限界なんでしょ?」
野乃華ちゃんがトイレに入ったことで、トイレの前にできていた長蛇の列もやがて自分だけになり、横にいる見張り役の早紀先生と2人きりになっていた。
そんな状況でいきなり、「限界でしょ?」と話しかけてくる先生に戸惑う。
早紀先生は生徒との距離がとても近くて、おまけにとても可愛らしい顔立ちをしており、クラスメイトの女の子たちからも友達のように慕われている。
「いや、まだ大丈夫です……」
「うそ~、さっきも限界そうな声出てたし、足めっちゃ震えてるじゃん~」
強がってみたけれど、先生にあっさりと見破られてしまった。
「もう、舞美ちゃん、みんなに順番譲ってあげるのは偉いけど、強がらなくても大丈夫だよ?」
「そういう先生は、大丈夫なんですか?」
迫りくるおしっこの波から気を逸らしたくて、そんなことを聞いてみる。
「実はね……、先生もめちゃくちゃヤバくて……。ねぇ、舞美ちゃんが終わったら、先生がトイレ終わるまで、待っててくれない……?」
先生は恥ずかしそうに笑うと、耳元に口を近づけて、小声で言った。
(なんだ、先生も我慢してるんだ……)
まぁ、そりゃあそうだよね。先生だってさっきのトイレ休憩でトイレに行ってなかったし、平気そうにしてるけど我慢結構きついよね……。
そんなことを考えていると、野乃華ちゃんがちょっと不安そうな顔をしてトイレから出てきた。
「野乃華ちゃん、どうしたの?」
「先生、えっと、その……、トイレットペーパーが、なくなっちゃって……」
「えっ⁉」
先生が少し驚いていたけれど、私はすぐにポケットに入れていたティッシュを取り出した。
「あっ、先生、私、ポケットティッシュ持ってます」
「そっか。それじゃあ大丈夫だね!」
先生がそう言うのを聞きながら、私はトイレに入った。
(うぅ……、もうおしっこ出ちゃう……。はやくパンツ脱がなきゃ……)
トイレのドアに鍵をかけて、そのままスカートをたくし上げてパンツを膝のあたりまでずらしてしゃがんだ。
(あっ、おしっこ出る……)
お腹に力を入れると、ちゅいいぃぃぃぃぃぃぃぃっ、とおしっこが少しずつ出始めた。
(……間に合ってよかった……)
しゅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ、ぱちゃぱちゃぱちゃぱちゃぱちゃ……
(……うぅ、まだまだ出る……)
じゅいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ! ばちゃばちゃばちゃばちゃっ!
(……すごい勢い……、音もすごいしちゃってる……)
じゅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ、しゅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……
(……勢い、弱くなってきたけど、まだおしっこ出るかも……)
……ちょろっ、ぷしゅうぅぅぅぅぅぅっ、ぴちゃぴちゃぴちゃっ……
(……やっと、全部出た……)
私はティッシュを数枚取っておしっこの出口を拭いた。
(……すっごく、気持ちよかった……)
トイレの水を流して、パンツを穿きなおしてトイレから出ると、早紀先生が、
「舞美ちゃん、おしっこ間に合った?」
と聞いてきた。私が小さくうなずくと、
「ふふっ、よかったね舞美ちゃん。それで、お願いがあるんだけど……」
と先生がもじもじしながら言った。
「なんですか?」
「その、先生、ティッシュをバスに置いてきちゃって……、だから、舞美ちゃんのティッシュ、使わせてくれない?」
私がうなずいて先生にティッシュを渡すと、先生は、
「ありがとう舞美ちゃん!」
と言いながらトイレに入っていった。
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