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一章

村に向けて。

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 現状確認をした、俺たち、羅宗と紅音は、村に向けて、歩くのだった。
 幸い近くに村へ行く道の矢印があったので、それを頼りに進んでいる。
 その途中、若い武器商人が襲われているところを発見した。
 すぐさま俺たちは、武器商人を助けに向かった。(羅宗は、素手。紅音は、発想生成により弓を装備。)
 まだ、ワンパンで、倒せるほどの弱さだった。
 紅音は、弓を構えて射ろうとしたが、万が一のため、武器商人の援護に周った。むっちゃ不機嫌な顔をしていた。
 すると、武器商人は、

「ありがとう、おかげで、村に渡す剣を奪われずにすんだ。」
「ど、どんな剣ですか。」
「羅宗、落ち着いて。」

 俺は、戦う時は、いつも素手なので、初めて見れる剣に興奮していた。
 すると、武器商人は、

「ははっ、面白いやつだな。特別だ、見せてやろう。」

 僕は、どんなカッコいい剣か期待をしていたが、ファンタジーの世界ではよくみるありきたりな剣だった。

「刀みたいなカッコいい剣かと、期待をしていた。」

 思わず、口から、ぼろりと、もれた。
 武器商人は、怒ったかもしれないと、思い謝ろうとすると、

「刀、もしかして日の国にあるという剣のことかい。」
「日の国?」

 俺たちは、不思議そうな顔で、武器商人を見つめた。
 すると、武器商人は、

「もしかして、三つの大国柱を知らないのか。」
「三つの大国柱。」
「この世界は、三つの国で、支えられていて、今、俺たちがいる国は、洋の国。そして、さっき君がいった、刀を作成しているのが、日の国なんだ。そして、最後の影の国だが、行くことをすすめない。何故かは、のちのちわかるだろう。」
「影の国、気になる。」
「絶対に行かないわよ。」

 そう言って、紅音は、俺の頭を狙って弓を構えていた。
 爆発矢を使用してやがる。
 俺は、すぐさま土下座して謝った。
 許しをもらえたので、一つ気になったことを聞いた。

「剣って必要あるんですか?」

 武器商人は、

「いきなりどうした。」
「だって、武器商人が村に行くのに急いでたから。」
「羅宗。なんでいきなりそんなこと言うの。」
「だって、走って行くことはないじゃない。」
「なんで走ったかわかるの。」
「汗だよ。」
「汗?」

 俺は、武器商人を指で指した。異常なくらいの汗をかいていた。

「モンスターに襲われたとしても、こんなに汗をかくことはない。」
「確かに……。」

 ただの仮説だが、納得するとは思ってなかった。
 俺は、武器商人に、質問した。

「なんでそんなに急いでいたんですか。」
「それは、今、行っている村では、内戦があるからだ。」
「内戦。」
「となりの村との小さな内戦だ。国は、黙って見てるだけだ。」

 小さな内戦でも国は黙って見過ごす訳がない。何故なんだ。

「それは、国は国で、別の大きな問だ……。おっとこれ以上はいえない。他国の者にはいない条例なんだ。」

 それはそれで、気になるが、いいか。
 とりあえず、村に向かってどのような状況か見てみるべきだな。

「紅音、村にいくぞ。」
「うん。私も村に行きつもりだった。」
「ついてきてはいいが、絶対に死ぬな。」

 武器商人は、そういって、案内してくれるようだ。
 俺たちは、村に向かった。
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