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しおりを挟むあれから十年の時が経ち、天使のようだと抱いた印象は今では欠片もなくなった。
良好であったはずの婚約関係は、アルベルト様の浮気をきっかけに崩れてしまった。
噂に対してのアルベルト様の言葉について、私はルナ様たちにあのように話したが、恐らくアルベルト様は私を守ろうとはしてくれないだろう。
何故なら私はアルベルト様と全くと言っていいほどお会いしていない。私の為を想う言葉であるならば顔を会わせて気遣う言葉をかけてくれる筈だからだ。
少なくとも良好な関係を築いていた去年までのアルベルト様ならばそうしていた筈だ。
そして私が思う理由はそれだけではない。今まで_といっても少しの間だったが_帝王学を学んでいたはずのアルベルト様は今では王城ではなく、話題の彼女と学園で時間を潰している。
そんな乱れた生活を送るアルベルト様が私を擁護するという思いを抱くことなどないくらい、アルベルト様に不信感を抱くのも無理はなかった。
「…今、なんと……」
王城へとやってきた私は王妃様にお会いすると早々にアルベルト様のことを告げた。
なにか解決策を教えてはいただけないかと。その一心で。
だけど、王妃様から告げられたのは信じられない言葉だった。
「エリーナ、貴女にはなにもせずいて欲しいと。そう話しました」
「な、ぜですか…?」
私が望んでいるのはアルベルト様との関係改善ではない。
政略結婚とまではいかなくとも、幼い頃に決まった婚約。
私自身が問題を起こさない限り、既に王妃教育をほぼ終わらせてしまった私を今さら婚約の座から下ろすことはないと自分でもわかる。
そのため次期王妃として、国のためにアルベルト様に少しでも王子としての責務を果たしてもらいたいとそう願った。
幼い頃のように、せめて教育だけでも受けてもらいたい。
そうじゃないと王となったときに苦労するのは国民なのだ。
寧ろそれだけでもいいからやって欲しいと、私が願うほどに今のアルベルト様は王子としての自覚が足りていないから、今のアルベルト様の現状を王妃様に報告して、そして相談した。
王妃様はティーカップを持ち上げ、喉を潤した。
「私達も影を通じて状況は把握しています。
それほどまでにやっかいで、慎重に行動しなくてはならないと、そう判断したのです」
何をいっているのかわからなかった。
王子が貴族令嬢としての心構えを持たない娼婦のような女性に入れあげていることが何故厄介なのか。
私には全くわからなかったからだ。
「申し訳ございません。思慮の浅い私では王妃様の仰るお話の半分も理解出来ません」
「……今は理解できなくとも構いません。寧ろ…、いえ、やめましょう。
とにかく貴女に要求したいのはなにもしないで、ただ卒業することだけを考えなさい。それだけです」
王妃様はティーカップを音もなく優雅に置くと続けて言った。
「…あなたは間違いなく次期王妃です。
なにも心配することはありません」
■
私は暫くの間アルベルト殿下に関わることもせず、今まで通りに過ごした。
ただ男爵令嬢を虐げているという噂についてだけは根も葉もない噂で、私という個人だけではなくマルガイ公爵家の威信にも関わってくること。
私は噂の対処と共に、次期王妃としての今後を王妃に願った。
私の希望に対して王妃様は少し考えたあと構わないと答えた。
許可をもらった私は更に私を監視してもらう為に王家の影を動かすことを希望した。
公爵家の者であると、信憑性が薄れ私のアリバイ証明に利用できないからだ。
だから、私から監視する以外を要求することはないことと、また私を助けるそぶりをみせることのないただ役目に忠実な影を付けてもらうことを依頼した。
そうでないと王子の婚約者だからという理由だけで、王家の力をいいように利用しているのではないかと、ありえない“妄想”を掻き立てる者がでてくるからだ。
現状維持を要求した王妃様には渋られるかもしれないと思ったけれど、意外とあっさり許可が出たことに私は驚いた。
それでも快く許可を出してもらえたのだ。私は王妃様に頭を下げて感謝の意を伝えた。
そして学園へと戻った私は早速噂の根本を探した。
私一人では上手くいかない事が予想されるため、ルナ様達の協力を頼る。
「エリーナ様、どうやら噂は低位貴族内で主に広がっているようです」
「低位貴族……ですか」
「しかも噂の内容はとてもあやふやな物です。
日時の明確さもなく、ただエリーナ様のような人影がその場から立ち去るのを見た。エリーナ様が犯人の可能性が高いと、言い逃れがしやすい内容のものばかりでした」
「私が聞いたのも同様のものでした」
私とミリアーナ様、そしてメリス様が早い段階で知らなかったのは、日時を明らかにしない分高位貴族の子息令嬢達が迂闊に信じることはなかったからだろう。
貴族とは噂話がとても好きだ。平民とは違って余裕のある生活を送る貴族が多くいるのだ。
そんな余裕のある暮らしていているとその分刺激的なことに飢えてくる。
だから手っ取り早く得ることが出来る情報という噂を耳にすると、面白おかしく話始める。
刺激に飢えている分、楽しそうに話すのだ。
だが真実でなかった場合、楽しんだ分リスクが伴う。
それが高位貴族を相手にしている噂なら尚更だ。
だからこそ高位貴族の中では根も葉もない噂には耳を傾けない。
自身の得に繋がることなら、真相を調べることもあるだろうが、大抵の場合は見て見ぬふりをする。
そしてここは学園の中。社会をまだ知らない若者が多い空間ではそんなリスクを考えて行動できる者は少ないだろう。
例え周りに聞かれていないからと思いながら話していたとしても、対策していない限りいつどこで誰が聞いているのかもわからない。
そして高位貴族の下に常にいる低位貴族の中には、高位貴族を悪と思う者もいるだろう。
正義という響きが若者の心理に働きかけ、例え高位貴族相手の噂話であろうが悪に虐げられている低位貴族の為に、正義の為に咎めようと噂を広める。
だからこそ低位貴族の中で広がった噂を、高位貴族である私を恐れることもなく耳や目に入るように堂々と話していたのだろう。
その流れがあって私は噂を知った。
そして殿下がどのように行動しようとしているのかも。
「…かといって、私が噂を否定して歩くのは悪手というものね。
公爵家という立場から圧力をかけていると捉えるものが出てくるだろうから」
私は噂について話を聞くとそう口にした。
「そうですね。悔しい事に真実を話しているだけだとしても、そのように受けとる方は必ず出てきます」
ルナ様も同意見で、私の意見に賛同する。
「では次に私が取るべき行動は、一つね」
「…暫く寂しくなりますね」
「ごめんなさいね」
ルナ様には私が次にとる行動がわかったのだろう。
成人を迎えていない私が出来る事と言えば限られてくる。だが、だからこそ取れる行動というものがある。
私は教室内を見渡した。
ここは高位貴族が占めるAクラス。
低位貴族は一人もいない。そしていい加減な噂を口にしている生徒も一人もいない。
「皆様、私は暫く学園をお休みしたいと思います」
そう宣言すると一人が口を開いた。
「…もしかして、あの事実無根な噂の所為ですか?」
その質問に対して私は肯定することも否定することもなくニコリと微笑む。
「これから"次期王妃として"帝王学を学びたいと考えています。
私に"完璧に"帝王学が習得できるとは思いませんが、それでも学業と両立して学ぶより専念して学んだ方が習得もしやすくなるということを王妃様にもお話し、許可をいただいております。
その為に暫くの間学園をお休みしようと思っていますの」
私の話を聞いたAクラスの人たちは瞬時に理解したはずだ。
本来学ぶべき第一王子であり王太子であるアルベルト様が教育を放棄していることが真実であることを。
私が"アルベルト様の代わり"に学ぶことになってしまったという意味を。
教育を受けることを怠っているアルベルト様に罰が与えられるのではなく、私が代わりになって教育を受けるということは、人によっては私が罰を与えられたと考える者もいるだろう。
だが、それが帝王学を学ぶとなればそうはいかない。
帝王学は国を動かすために、守るために、歴代の王達の知識を学び得ること。
罰なんかで受けられるものではない。それどころか王子であるアルベルト様にとって、教育を受けられない事が罰になる。
何故なら王子でありながら帝王学を学ぶことが出来なくなると、それは王位に相応しくないと判断されたことになるからだ。
それをアルベルト様は理解されていない。だからこそ気付かない。
(ああ、いつからだろう。アルベルト様が努力をしなくなったのは……)
まだ、まだ去年まではまだ真面だったはず。
貪欲に知識を求めていた頃のあの頃とはいかなくとも、学園の授業迄サボることはなかった筈なのだ。
それが今ではどうだ。
帝王学を放棄し、今では学園の授業すらも欠席していると聞く。
(何故王妃様はアルベルト様と彼女に関わるなとでもいうかのように、私になにもするなと話したのだろう)
その所為でアルベルト様の周りには今真面な人はいなくなっていた。
ルナ様の婚約者であるアイガル様もその一人だ。。
(まともな人がいなければ崩れてしまう人もどうかと思うけれど……)
そうして私は学園を休学することになった。
当然王妃様だけではなく、陛下と両親にも話は通している。
王妃様にお話しした時と同じく次期王妃として学ぶことを告げた。
あっさりと許可が下りたことが不思議だったが、それでも許可が下りない事に比べれば、私の計画も止まってしまうからよかったと安堵した。
そして、父には現在学園では私のよくない噂が流れていること。その噂は低位貴族しか信じていない事。そして私が休学することを一部の高位貴族のみに伝えていることをお話ししている。
これで私がいない間に新しい噂が流れれば、追及して確認することが出来るのだ。
私に良く似た人を見ただけだと言えば、私は今休学中で学園にはいない。
しかも今年入学した新入生から卒業を予定している生徒、また務めている先生たちを調べた結果、銀髪を持った貴族令嬢は私だけ、先生を含めると地理を教えてくださる先生の二人だけとなる。
今まで私のような人影を見たといわれていたが、流石に私ではないという証拠を提示することはできなかった。
だが今回は私は学園にはおらず、また流石に先生を犯人呼ばわりなど出来ないだろう。
ならば一体誰を見たというのか。本当はみてなどいないのではないのか。今までの証言も妄言ではないのか。という疑惑が生まれてくるものだ。
(敢えてクラスメイトにしか伝えてないのだから、きっとうまくいくわ)
そういえば、と思い出す。
もし人から聞いた話だと言い張り逃げるそぶりを見せたら、貴族としての責任を問うつもりとルナ様がいい、私達は逃さずに誰から聞いたのかと噂の出所を突き止めてみせるとミリアーナ様とメリス様が気合を入れていた姿を思い出した。
(前に調査していた時は出所まではわからなかったから)
クスクスと頼もしい友人たちの気合の入った姿を思い出して笑った。
「じゃあ行ってくるわね」
馬車を降り学生服ではなく、ドレスを身に纏った私はメイドに見送られる視線の中王城へと足を踏み入れた。
今日から帝王学を学ぶために。
そして私は目を瞬かせることになる。
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