旦那様に「君を愛する気はない」と言い放たれたので、「逃げるのですね?」と言い返したら甘い溺愛が始まりました。

結婚式当日、私レシール・リディーアとその夫となるセルト・クルーシアは初めて顔を合わせた。

「君を愛する気はない」

そう旦那様に言い放たれても涙もこぼれなければ、悲しくもなかった。

だからハッキリと私は述べた。たった一文を。


「逃げるのですね?」


誰がどう見ても不敬だが、今は夫と二人きり。



「レシールと向き合って私に何の得がある?」



「可愛い妻がなびくかもしれませんわよ?」



「レシール・リディーア、覚悟していろ」



それは甘い溺愛生活の始まりの言葉。

[登場人物]
レシール・リディーア・・・リディーア公爵家長女。
 ×
セルト・クルーシア・・・クルーシア公爵家長男。
24h.ポイント 35pt
779
小説 19,002 位 / 211,418件 恋愛 8,629 位 / 61,377件

あなたにおすすめの小説

さようなら、私の王子様

雨野六月(旧アカウント)
恋愛
「ビアンカ・アデライド、お前との婚約を破棄する!」 王太子リチャードの言葉に対し、侯爵令嬢ビアンカが抱いたのは怒りでも哀しみでもなく、「ついにこの時が来たか」という感慨だった。ビアンカにしてみれば、いずれこうなることは避けられない運命だったから。 これは二度の婚約破棄を経験した令嬢が、真実の愛を見つけるまでのお話。

結婚式の晩、「すまないが君を愛することはできない」と旦那様は言った。

雨野六月(旧アカウント)
恋愛
「俺には愛する人がいるんだ。両親がどうしてもというので仕方なく君と結婚したが、君を愛することはできないし、床を交わす気にもなれない。どうか了承してほしい」 結婚式の晩、新妻クロエが夫ロバートから要求されたのは、お飾りの妻になることだった。 「君さえ黙っていれば、なにもかも丸くおさまる」と諭されて、クロエはそれを受け入れる。そして――

「白い結婚をしたい」と仰った旦那様、愛してくださってありがとう

久遠れん
恋愛
 婚約者から「白い結婚がしたい」と告げられて結婚したエレーヌは、冷遇されるのかと身構えていた。  だが、侯爵家に嫁いでみれば何不自由ない生活が待っていて、旦那となった公爵ジョルジュの言葉の温度差に戸惑う日々を送ることになる。  「白い結婚」の意味を知りたいと思いながら日々を送る中、エレーヌは馬車での事故に巻き込まれて――?

幼馴染の伯爵に婚約破棄されたので、学友の公爵と契約結婚をすることにしました

久遠れん
恋愛
自称・聖女のアキナに婚約者のパトリクを奪われたフローレンは、一学年上の公爵であるラファエルから「契約結婚」を持ち掛けられる。 「愛さないこと」を契約結婚の条件に組み込んだラファエルだが、いつの間にかフローレンを溺愛するようになっていて……? 一方で、幸せな結婚生活の中、フローレンから奪ったパトリクに捨てられたアキナはラファエルにまで色目を使うようになる。

公爵夫人は旦那と義理の息子に溺愛される

久遠れん
恋愛
 公爵家に後妻として嫁入りしたエルミールは、事前に「息子がいる」と伝えられていた。  小さな子供大好き! と喜んでいたエルミールだが、実際に義理の息子となったのはエルミールと同い年の十六歳の青年だった。  公爵と義息子に挟まれて、日々を過ごすエルミールは徐々に二人から執着心を向けられていくことになる。

10日後に婚約破棄される公爵令嬢

雨野六月(旧アカウント)
恋愛
公爵令嬢ミシェル・ローレンは、婚約者である第三王子が「卒業パーティでミシェルとの婚約を破棄するつもりだ」と話しているのを聞いてしまう。 「そんな目に遭わされてたまるもんですか。なんとかパーティまでに手を打って、婚約破棄を阻止してみせるわ!」「まあ頑張れよ。それはそれとして、課題はちゃんとやってきたんだろうな? ミシェル・ローレン」「先生ったら、今それどころじゃないって分からないの? どうしても提出してほしいなら先生も協力してちょうだい」 これは公爵令嬢ミシェル・ローレンが婚約破棄を阻止するために(なぜか学院教師エドガーを巻き込みながら)奮闘した10日間の備忘録である。

「白い結婚」だと聞いて嫁いだのですが、なんだか、その、話が違いますね……?

久遠れん
恋愛
 公爵であるハラルトから「白い結婚をしないか」と告白されたイザベルは「白い結婚」の意味を理解しないまま「はい」と頷いた。  結婚して三か月、夫婦の生活がないことで「白い結婚」の意味を知ったイザベルはどうしてハラルトは「白い結婚」をしようと告げたのかが気になりだす。  その頃、貴族学園時代の同級生の男爵令嬢ソニアに再開したイザベルは「石女」と罵られた。  これまた「石女」の意味がわからずハラルトに尋ねたイザベルに、ハラルトは「夜、待っているように」と告げる。  果たして二人の夫婦生活はどうなってしまうのか。

【完結】「お前とは結婚できない」と言われたので出奔したら、なぜか追いかけられています

22時完結
恋愛
「すまない、リディア。お前とは結婚できない」 そう告げたのは、長年婚約者だった王太子エドワード殿下。 理由は、「本当に愛する女性ができたから」――つまり、私以外に好きな人ができたということ。 (まあ、そんな気はしてました) 社交界では目立たない私は、王太子にとってただの「義務」でしかなかったのだろう。 未練もないし、王宮に居続ける理由もない。 だから、婚約破棄されたその日に領地に引きこもるため出奔した。 これからは自由に静かに暮らそう! そう思っていたのに―― 「……なぜ、殿下がここに?」 「お前がいなくなって、ようやく気づいた。リディア、お前が必要だ」 婚約破棄を言い渡した本人が、なぜか私を追いかけてきた!? さらに、冷酷な王国宰相や腹黒な公爵まで現れて、次々に私を手に入れようとしてくる。 「お前は王妃になるべき女性だ。逃がすわけがない」 「いいや、俺の妻になるべきだろう?」 「……私、ただ田舎で静かに暮らしたいだけなんですけど!!」