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冒険者編③
11 聖女の存在
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■
一日がこんなにも長いと感じたのは初めてだ。
魔国の森の調査。
国全体を覆う結界の存在。
そして瘴気に対抗する術と同時に明らかになった聖女かもしれないという自分の仮説。
あれから私たちは魔法研究所からアルヴァルト殿下の私室に移動した。
ヘルムートさんのところに結構よく頼み込みに来るアルヴァルト殿下は、殿下しか使えない魔法陣を魔法研究所に設置しているからだ。
その為、私達はアルヴァルト殿下の、つまり王城へとやって来ていた。
(なんで平民の私がこう何度も王城に…)
早く家に帰りたいと、王都にある屋敷ではなくマーオ町にある実家を思い浮かべながら私はこれから始まる話し合いに向けて心を落ち着かせる。
煌びやかすぎて絶対にこの部屋で落ち着いて寝れないだろうと思われる、アルヴァルト殿下の部屋に設置されているソファに私達は座った。
ちなみに私を間に何故か左右には眞子さんとレルリラがいる。
え、馬車の時から思ってたけど席順とか決まってたの?
「サラ・ハール、まず君が聖女かどうかを判断する前に話をしたいのだがいいか?」
「は、はい。勿論です」
私は異を唱えさせない無言の圧力のようなものを感じながら殿下の言葉に頷いた。
殿下は満足そうに頷くとレルリラを見る。
「さて、話の続きだ。ヴェルナス、君の推測ではこの国の全ての者が瘴気を浄化できると考えている。
勿論魔力コントロールの有無は考えずに答えてくれ」
「その通りです」
「そう思う根拠はなにかあるのか?」
レルリラは殿下の言葉に頷いた。
そしてぬるっと胸元から一冊の本を取り出す。
え、なに?そんなところに常に持ち歩いてるの?
驚愕する私に、レルリラのお兄さんは「聖書の教本じゃないか」と軽く受け止めていた。
実の弟が胸元から聖書の教本を取り出すことに、他に思うことはないのか「ちゃんと戻しておけよ」としかいってない。
というか聖書って教会にあるものじゃないのか。
公爵家だから教会じゃなくても置いてるの?
だから教本ってこと?
平民の私には聖書とか遠い存在だからみたこともない。
思わずレルリラの手元にある本をじっとガン見していた。
「この教本にはこう書かれています。
”神が生み出した魂は全て神の元に戻る”
この言葉にはどんな魂でも神の元に戻れ、そして次の生が与えられる、“全ての存在が平等である”ことを示す言葉です」
レルリラはそう言って胸元から取り出した聖書の教本をテーブルの上に置いた。
そして私は、そんな感じの内容が書かれているのねと勉強するようにふんふん聞いていた。
隣に座っている眞子さんは「宗教みたい」と呟いている。
それでも亡くなった魂は神様の元に行き、新たな生を与えられると言われているから、特段なにも気にすることなく私は話を聞いていた。
「能力に違いがあれど、人族も亜人族も平等だということだな」
「ええ。ですがそれだけではありません」
「というと?」
レルリラのお兄さんが尋ねる。
「サラ、何故人間には人族や亜人族のように違いがあると思う?」
レルリラはいきなり私へ問いかけた。
レルリラのお兄さんがレルリラに質問していたから、急に話を振られた私は戸惑いながらも答える。
「…えっと、昔は皆で協力して生きていたから……、やっぱりお互いに力を合わせて欲しいと思って、かな?」
そんな感じで答えると、レルリラはコクリと頷いた。
「そうだな。俺もこの教本を初めて読んだ時同じように思った」
だが、とレルリラは続ける。
「知識の人間と呼ばれる人族の中にも頭が悪いやつがいるように、魔法が得意といわれるエルフの中にも魔力が弱く不得意な人間が存在する。種族が同じだからといって全てが同じでも平等でもないんだ。
それなのに互いに力を合わせることが出来るだろうか……。そう考えた時、違う考えに行きついた」
確かにレルリラのいう通り同じ種族の中にも能力の差はある。
魔力の差、知識力の差、等といったようにだ。
そんな中で自分以外の他人と同じように扱われ求められても、完璧に遂行できる人はどれほどいるのか。
私は違う考えに行きついたというレルリラの考えを尋ねた。
「というと?」
「謙虚さを忘れない者は多種族の能力にも劣らない力を得ることが出来る」
「つまり?」
「初めて平等になるということだ」
レルリラの考えに私は首を傾げる。
レルリラの話はわかる。だがそれはあくまでも”努力すれば解決するという能力だけ”に絞った話だ。
貴族と平民の生まれの差によるような、自分で努力をしても変わらない差を埋めることなんてできるわけがない。
それに私達は五体満足で生まれてきたが、そうじゃない人だってこの国には少なからずいる。
だって私は知っているから。
クエストで出されるペットの散歩。
この国では動物を飼うということがどれほど贅沢である事か、貴族には理解できないほど高額なお金が必要だ。
マーオ町のような農業が盛んな町でペットを飼う。
一見すると生活に随分余裕がある人しかしなそうなことではあるが、体の不自由な年配の方が多い傾向だ。
沢山のお金があるわけではない。
それでもお孫さんが心配をし、少しでも笑顔が見られればというだけで高いお金を出して動物を購入することがあるのだ。
不自由な体、年齢の差、それだって”努力すれば解決する能力”に当てはまらないことだろうと、密かに思う。
そしてそれが本当に平等なのかと、私は問いたくなった。
「努力することを、諦めない心を、他人を敬う心を神は抱いて欲しかった。他人との違いを感じ妬むよりも、目標を叶える過程を振り返り、敬う心が大切だった。だから神は平等とはいいながらも、不平等に人間を作った」
「……つまり君の話では、全ての人間ではなく、”一部の人間が”瘴気を浄化できる"ということか?」
私はアルヴァルト殿下の質問に、無意識に力を込めていた手に気付き力を抜いた。
隣に座るレルリラを見上げて、じっと見つめる。
「その通りですが、逆に考えると全ての人種が瘴気を浄化する力を手にすることが出来ると考えています」
レルリラの言葉を聞いた私は、考えの浅さに恥ずかしくなる。
私達を作った神様にとって、努力の結果が全てではなかったということを実感させられた。
身分も能力の差も関係ない、私達の心構えが全てだというレルリラの考えが自然と心に落ち着いたのだ。
(……恥ずかしいのは私ね)
努力した結果が実にならなかったら、じゃない。
そりゃあ努力したら結果が欲しくなるのは当然だけど、レルリラが言っているのは、どんな状況でも努力する人を神は見ていると言っているのだ。
勿論それが真実なのかはわからない。
私達は神様を見たことがないからだ。
でもそう考えたいと願うレルリラに、私は唇を噛み締めた。
「……ヴェルナスの考えを裏付けるためには時間が必要だな」
アルヴァルト殿下はそう言って一度話を終わらせる。
そして次の話題に切り替えた。
一日がこんなにも長いと感じたのは初めてだ。
魔国の森の調査。
国全体を覆う結界の存在。
そして瘴気に対抗する術と同時に明らかになった聖女かもしれないという自分の仮説。
あれから私たちは魔法研究所からアルヴァルト殿下の私室に移動した。
ヘルムートさんのところに結構よく頼み込みに来るアルヴァルト殿下は、殿下しか使えない魔法陣を魔法研究所に設置しているからだ。
その為、私達はアルヴァルト殿下の、つまり王城へとやって来ていた。
(なんで平民の私がこう何度も王城に…)
早く家に帰りたいと、王都にある屋敷ではなくマーオ町にある実家を思い浮かべながら私はこれから始まる話し合いに向けて心を落ち着かせる。
煌びやかすぎて絶対にこの部屋で落ち着いて寝れないだろうと思われる、アルヴァルト殿下の部屋に設置されているソファに私達は座った。
ちなみに私を間に何故か左右には眞子さんとレルリラがいる。
え、馬車の時から思ってたけど席順とか決まってたの?
「サラ・ハール、まず君が聖女かどうかを判断する前に話をしたいのだがいいか?」
「は、はい。勿論です」
私は異を唱えさせない無言の圧力のようなものを感じながら殿下の言葉に頷いた。
殿下は満足そうに頷くとレルリラを見る。
「さて、話の続きだ。ヴェルナス、君の推測ではこの国の全ての者が瘴気を浄化できると考えている。
勿論魔力コントロールの有無は考えずに答えてくれ」
「その通りです」
「そう思う根拠はなにかあるのか?」
レルリラは殿下の言葉に頷いた。
そしてぬるっと胸元から一冊の本を取り出す。
え、なに?そんなところに常に持ち歩いてるの?
驚愕する私に、レルリラのお兄さんは「聖書の教本じゃないか」と軽く受け止めていた。
実の弟が胸元から聖書の教本を取り出すことに、他に思うことはないのか「ちゃんと戻しておけよ」としかいってない。
というか聖書って教会にあるものじゃないのか。
公爵家だから教会じゃなくても置いてるの?
だから教本ってこと?
平民の私には聖書とか遠い存在だからみたこともない。
思わずレルリラの手元にある本をじっとガン見していた。
「この教本にはこう書かれています。
”神が生み出した魂は全て神の元に戻る”
この言葉にはどんな魂でも神の元に戻れ、そして次の生が与えられる、“全ての存在が平等である”ことを示す言葉です」
レルリラはそう言って胸元から取り出した聖書の教本をテーブルの上に置いた。
そして私は、そんな感じの内容が書かれているのねと勉強するようにふんふん聞いていた。
隣に座っている眞子さんは「宗教みたい」と呟いている。
それでも亡くなった魂は神様の元に行き、新たな生を与えられると言われているから、特段なにも気にすることなく私は話を聞いていた。
「能力に違いがあれど、人族も亜人族も平等だということだな」
「ええ。ですがそれだけではありません」
「というと?」
レルリラのお兄さんが尋ねる。
「サラ、何故人間には人族や亜人族のように違いがあると思う?」
レルリラはいきなり私へ問いかけた。
レルリラのお兄さんがレルリラに質問していたから、急に話を振られた私は戸惑いながらも答える。
「…えっと、昔は皆で協力して生きていたから……、やっぱりお互いに力を合わせて欲しいと思って、かな?」
そんな感じで答えると、レルリラはコクリと頷いた。
「そうだな。俺もこの教本を初めて読んだ時同じように思った」
だが、とレルリラは続ける。
「知識の人間と呼ばれる人族の中にも頭が悪いやつがいるように、魔法が得意といわれるエルフの中にも魔力が弱く不得意な人間が存在する。種族が同じだからといって全てが同じでも平等でもないんだ。
それなのに互いに力を合わせることが出来るだろうか……。そう考えた時、違う考えに行きついた」
確かにレルリラのいう通り同じ種族の中にも能力の差はある。
魔力の差、知識力の差、等といったようにだ。
そんな中で自分以外の他人と同じように扱われ求められても、完璧に遂行できる人はどれほどいるのか。
私は違う考えに行きついたというレルリラの考えを尋ねた。
「というと?」
「謙虚さを忘れない者は多種族の能力にも劣らない力を得ることが出来る」
「つまり?」
「初めて平等になるということだ」
レルリラの考えに私は首を傾げる。
レルリラの話はわかる。だがそれはあくまでも”努力すれば解決するという能力だけ”に絞った話だ。
貴族と平民の生まれの差によるような、自分で努力をしても変わらない差を埋めることなんてできるわけがない。
それに私達は五体満足で生まれてきたが、そうじゃない人だってこの国には少なからずいる。
だって私は知っているから。
クエストで出されるペットの散歩。
この国では動物を飼うということがどれほど贅沢である事か、貴族には理解できないほど高額なお金が必要だ。
マーオ町のような農業が盛んな町でペットを飼う。
一見すると生活に随分余裕がある人しかしなそうなことではあるが、体の不自由な年配の方が多い傾向だ。
沢山のお金があるわけではない。
それでもお孫さんが心配をし、少しでも笑顔が見られればというだけで高いお金を出して動物を購入することがあるのだ。
不自由な体、年齢の差、それだって”努力すれば解決する能力”に当てはまらないことだろうと、密かに思う。
そしてそれが本当に平等なのかと、私は問いたくなった。
「努力することを、諦めない心を、他人を敬う心を神は抱いて欲しかった。他人との違いを感じ妬むよりも、目標を叶える過程を振り返り、敬う心が大切だった。だから神は平等とはいいながらも、不平等に人間を作った」
「……つまり君の話では、全ての人間ではなく、”一部の人間が”瘴気を浄化できる"ということか?」
私はアルヴァルト殿下の質問に、無意識に力を込めていた手に気付き力を抜いた。
隣に座るレルリラを見上げて、じっと見つめる。
「その通りですが、逆に考えると全ての人種が瘴気を浄化する力を手にすることが出来ると考えています」
レルリラの言葉を聞いた私は、考えの浅さに恥ずかしくなる。
私達を作った神様にとって、努力の結果が全てではなかったということを実感させられた。
身分も能力の差も関係ない、私達の心構えが全てだというレルリラの考えが自然と心に落ち着いたのだ。
(……恥ずかしいのは私ね)
努力した結果が実にならなかったら、じゃない。
そりゃあ努力したら結果が欲しくなるのは当然だけど、レルリラが言っているのは、どんな状況でも努力する人を神は見ていると言っているのだ。
勿論それが真実なのかはわからない。
私達は神様を見たことがないからだ。
でもそう考えたいと願うレルリラに、私は唇を噛み締めた。
「……ヴェルナスの考えを裏付けるためには時間が必要だな」
アルヴァルト殿下はそう言って一度話を終わらせる。
そして次の話題に切り替えた。
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