10 / 56
第十話:愛しきもの
しおりを挟む
「希奈照吾! 吾黎斗!」
深い山の中、その奥にある、白い鳥居が備え付けられた洞窟の先にそれはあった。
烏天狗の隠れ里だ。
山の地形を生かしつつ、家を建てやすいよう切り開かれた窪地には、樹齢三千年を超える御神木が三本聳え立っており、その太い枝にそれぞれが家を建てて住んでいる。
その中でも、一際低地にある大きな家から、可愛い女の子と美しい黒い翼をはためかせた背の高い男性が駆け寄ってきた。
「日奈子! 会いたかった!」
「おかあしゃま、だっこ」
「ああ、吾黎斗……。長い間一人で子育てさせてしまってごめんなさい。これからはずっと一緒よ。さぁ、腕の中へおいで、希奈照吾」
娘を抱きしめた日奈子長公主を、吾黎斗はぎゅっと抱きしめた。
この素晴らしい光景を最後まで見届けた侍女は、静かに涙を流し、微笑んだ。
「では、わたしたちはこれで失礼しますね。侍女さんも内裏にお返ししなくてはなりませんし、玖藻神社の祭事もありますので」
「待ってください」
吾黎斗は日奈子長公主からそっと離れると、わたしたちの方へと近づいてきた。
「お礼をさせてください。お願いします。人生で最も大切なものを連れてきてくださった方々なのですから!」
「あ、その件に関しましては、長公主様からとても素晴らしい贈り物をいただいております」
そう言って竜胆に目配せすると、懐から黄輝石が埋め込まれた銅の玉札を取り出して吾黎斗に見せた。
「この玉札が放つ御威光があれば、どこへでも自由に出入りすることが出来ます。それは我々のような者にとっては何よりの褒美です。これ以上望んだら罰が当たってしまいますので、どうかご容赦くださいませ」
「そうですか……。では、我ら烏天狗からも通行証を渡させてください。これさえあれば、烏天狗が治める里には自由に出入りできます」
美しい青金石で造られた札は、なめらかで夜空に流れる天の川のように輝いている。
「ありがたく頂戴いたします」
「お名前を刻みたいので、教えていただいてもよろしいですか?」
「ああ、わたしとしたことが。申し遅れました。名は杏守 翼禮と申します。隣に降りますのは従姉妹の杏守 竜胆です」
「……杏守。どこかで聞いたことが……」
すると、話を聞いていたのか、一人の大柄な壮年の男性が近づいてきた。
「私は吾黎斗の父であり、ここの里長をしております、由黎斗と申します。あなたさまはもしかして、神仙守護の……」
わたしはその先を言われないよう、小さな声で由黎斗に答えた。
「そうです。ですが、そのことはあまり広めるわけにはいかないのです」
「……なにか事情がおありなのですね。承知しました。我が息子の愛妻をお救い頂きました恩、一族末子に至るまで、永久に忘れることはありません。いかなるときも、我が一族が力となりましょう」
「ありがとうございます」
名前を彫り終えた通行証を受け取り、わたしと竜胆、そして侍女の三人は烏天狗の隠れ里を後にした。
通行証は侍女の分も受け取ったため、侍女は休日のたびに日奈子長公主に会いに来るのだという。
もうすぐ正午。急いで侍女を内裏に送り届け、わたしと竜胆は玖藻神社へと戻った。
すると案の定、玖藻神社の入り口では特級陰陽時の三人が顔を真っ青にして勅旨を読み上げた勅使を見つめていた。
「只今戻りました」
「な、も、た、タダイマモドリマシタ、だと⁉ ゆゆゆ、誘拐ではないか! 長公主様はどこだ!」
「はい? 周囲からの謂れなき誹謗中傷をさけるために秘密裏に脱出していただいたのですが?」
「ぐぬぬぬぬぬ! この、この……! ふんっ!」
再び顔を真っ赤にした特級陰陽時たちは足音をドスドスと鳴らしながら社殿へと入っていった。
「ねぇ、翼禮。もう少し感じよくお話してあげたら?」
「さっきそうしたのに悪態疲れたからもう嫌です。というか、毎回毎回なんでわたしにばっかりあんなに突っかかってくるんでしょうね」
「まぁ……、こんなに若くて可愛い女の子が自分たちより遥かに強くて優秀だったら、そりゃ妬みたくもなるんじゃない? 嫉妬よ、嫉妬」
「種族が違うのだからそんなの仕方がないことなのに。はぁ……」
「気にしない気にしない!」
竜胆に背中を軽くたたかれ、少し気を取り直したわたしは、竜胆の顔色が隠れ里への出発前よりもさらに良くなっていることに気が付いた。
「竜胆は元気ですね」
「あの烏天狗の隠れ里、何か私に近いモノが祀られていたみたいで、かすかに漂っていた瘴気を吸ったらさらに元気になっちゃったんだよね」
「ああ……。それは大天狗ですね」
「大天狗? 天狗って、あの、顔の赤い長い鼻の?」
「そうです。清濁を併せ持つ神と妖怪の間に位置する存在です」
「へぇ……。でも、なんで祀ってるの?」
「それは長い話になるのですが、かいつまんではなすと、天狗の総大将が一人の若き人間の将軍に加勢し、すでに数の少なかった天狗たちも戦に出て闘い、全滅してしまったんです。その総大将だった大天狗の身体を人間たちに辱められないよう持ち帰り、祀っているのが神使の一族である烏天狗たちなのです。同じ地で生まれたので、親戚のような関係性ですね」
竜胆には何か思い当たるふしがあったのか、何度も頷いている。
「人間の若き将軍ねぇ……。そんなことがあったのね。私ももっと人間の社会に触れないと、時代の流れに追いつけなくなっちゃうわ。年号も何回変わったかもうわからないわ。それに、海の向こうの国々との貿易があんなにも盛んになっているなんて知らなかったもの。ねぇ、ドレス買ってよ、翼禮」
「ドレスは全部オーダーメイドなんです。わたしのお給料ではそんなにぽんぽん買ってあげられません。自分で稼いで買ってください」
「ええ! 翼禮ってそんなにお給料低いの⁉」
「……ドレスが高価なんです!」
「あっそ」
「ひどい。心が傷つきました」
「あはははは! 大丈夫大丈夫。今回とっても頑張ったんだから。きっと特別褒賞かなんか出るんじゃない?」
「今は内裏と後宮、そして大内裏の修復で工事費が嵩んでるんです。陛下にもそこまで余裕はないと思いますよ」
「貧乏なのねぇ」
「不敬ですよ」
「ごめーん」
お気楽な竜胆の態度に、私はつい吹き出してしまった。
「ふふ、ふふふ」
「もっと可愛らしく笑ったら? 声が低い」
「いいんです」
「ふうん」
わたしは小さく息を吐き、空を見上げた。
春の空には爽やかな風が流れ、時折流れてくる雲はまるで小さな綿菓子のよう。
このしばしの平穏をかみしめるように深呼吸をし、わたしと竜胆も社殿へと向かった。
深い山の中、その奥にある、白い鳥居が備え付けられた洞窟の先にそれはあった。
烏天狗の隠れ里だ。
山の地形を生かしつつ、家を建てやすいよう切り開かれた窪地には、樹齢三千年を超える御神木が三本聳え立っており、その太い枝にそれぞれが家を建てて住んでいる。
その中でも、一際低地にある大きな家から、可愛い女の子と美しい黒い翼をはためかせた背の高い男性が駆け寄ってきた。
「日奈子! 会いたかった!」
「おかあしゃま、だっこ」
「ああ、吾黎斗……。長い間一人で子育てさせてしまってごめんなさい。これからはずっと一緒よ。さぁ、腕の中へおいで、希奈照吾」
娘を抱きしめた日奈子長公主を、吾黎斗はぎゅっと抱きしめた。
この素晴らしい光景を最後まで見届けた侍女は、静かに涙を流し、微笑んだ。
「では、わたしたちはこれで失礼しますね。侍女さんも内裏にお返ししなくてはなりませんし、玖藻神社の祭事もありますので」
「待ってください」
吾黎斗は日奈子長公主からそっと離れると、わたしたちの方へと近づいてきた。
「お礼をさせてください。お願いします。人生で最も大切なものを連れてきてくださった方々なのですから!」
「あ、その件に関しましては、長公主様からとても素晴らしい贈り物をいただいております」
そう言って竜胆に目配せすると、懐から黄輝石が埋め込まれた銅の玉札を取り出して吾黎斗に見せた。
「この玉札が放つ御威光があれば、どこへでも自由に出入りすることが出来ます。それは我々のような者にとっては何よりの褒美です。これ以上望んだら罰が当たってしまいますので、どうかご容赦くださいませ」
「そうですか……。では、我ら烏天狗からも通行証を渡させてください。これさえあれば、烏天狗が治める里には自由に出入りできます」
美しい青金石で造られた札は、なめらかで夜空に流れる天の川のように輝いている。
「ありがたく頂戴いたします」
「お名前を刻みたいので、教えていただいてもよろしいですか?」
「ああ、わたしとしたことが。申し遅れました。名は杏守 翼禮と申します。隣に降りますのは従姉妹の杏守 竜胆です」
「……杏守。どこかで聞いたことが……」
すると、話を聞いていたのか、一人の大柄な壮年の男性が近づいてきた。
「私は吾黎斗の父であり、ここの里長をしております、由黎斗と申します。あなたさまはもしかして、神仙守護の……」
わたしはその先を言われないよう、小さな声で由黎斗に答えた。
「そうです。ですが、そのことはあまり広めるわけにはいかないのです」
「……なにか事情がおありなのですね。承知しました。我が息子の愛妻をお救い頂きました恩、一族末子に至るまで、永久に忘れることはありません。いかなるときも、我が一族が力となりましょう」
「ありがとうございます」
名前を彫り終えた通行証を受け取り、わたしと竜胆、そして侍女の三人は烏天狗の隠れ里を後にした。
通行証は侍女の分も受け取ったため、侍女は休日のたびに日奈子長公主に会いに来るのだという。
もうすぐ正午。急いで侍女を内裏に送り届け、わたしと竜胆は玖藻神社へと戻った。
すると案の定、玖藻神社の入り口では特級陰陽時の三人が顔を真っ青にして勅旨を読み上げた勅使を見つめていた。
「只今戻りました」
「な、も、た、タダイマモドリマシタ、だと⁉ ゆゆゆ、誘拐ではないか! 長公主様はどこだ!」
「はい? 周囲からの謂れなき誹謗中傷をさけるために秘密裏に脱出していただいたのですが?」
「ぐぬぬぬぬぬ! この、この……! ふんっ!」
再び顔を真っ赤にした特級陰陽時たちは足音をドスドスと鳴らしながら社殿へと入っていった。
「ねぇ、翼禮。もう少し感じよくお話してあげたら?」
「さっきそうしたのに悪態疲れたからもう嫌です。というか、毎回毎回なんでわたしにばっかりあんなに突っかかってくるんでしょうね」
「まぁ……、こんなに若くて可愛い女の子が自分たちより遥かに強くて優秀だったら、そりゃ妬みたくもなるんじゃない? 嫉妬よ、嫉妬」
「種族が違うのだからそんなの仕方がないことなのに。はぁ……」
「気にしない気にしない!」
竜胆に背中を軽くたたかれ、少し気を取り直したわたしは、竜胆の顔色が隠れ里への出発前よりもさらに良くなっていることに気が付いた。
「竜胆は元気ですね」
「あの烏天狗の隠れ里、何か私に近いモノが祀られていたみたいで、かすかに漂っていた瘴気を吸ったらさらに元気になっちゃったんだよね」
「ああ……。それは大天狗ですね」
「大天狗? 天狗って、あの、顔の赤い長い鼻の?」
「そうです。清濁を併せ持つ神と妖怪の間に位置する存在です」
「へぇ……。でも、なんで祀ってるの?」
「それは長い話になるのですが、かいつまんではなすと、天狗の総大将が一人の若き人間の将軍に加勢し、すでに数の少なかった天狗たちも戦に出て闘い、全滅してしまったんです。その総大将だった大天狗の身体を人間たちに辱められないよう持ち帰り、祀っているのが神使の一族である烏天狗たちなのです。同じ地で生まれたので、親戚のような関係性ですね」
竜胆には何か思い当たるふしがあったのか、何度も頷いている。
「人間の若き将軍ねぇ……。そんなことがあったのね。私ももっと人間の社会に触れないと、時代の流れに追いつけなくなっちゃうわ。年号も何回変わったかもうわからないわ。それに、海の向こうの国々との貿易があんなにも盛んになっているなんて知らなかったもの。ねぇ、ドレス買ってよ、翼禮」
「ドレスは全部オーダーメイドなんです。わたしのお給料ではそんなにぽんぽん買ってあげられません。自分で稼いで買ってください」
「ええ! 翼禮ってそんなにお給料低いの⁉」
「……ドレスが高価なんです!」
「あっそ」
「ひどい。心が傷つきました」
「あはははは! 大丈夫大丈夫。今回とっても頑張ったんだから。きっと特別褒賞かなんか出るんじゃない?」
「今は内裏と後宮、そして大内裏の修復で工事費が嵩んでるんです。陛下にもそこまで余裕はないと思いますよ」
「貧乏なのねぇ」
「不敬ですよ」
「ごめーん」
お気楽な竜胆の態度に、私はつい吹き出してしまった。
「ふふ、ふふふ」
「もっと可愛らしく笑ったら? 声が低い」
「いいんです」
「ふうん」
わたしは小さく息を吐き、空を見上げた。
春の空には爽やかな風が流れ、時折流れてくる雲はまるで小さな綿菓子のよう。
このしばしの平穏をかみしめるように深呼吸をし、わたしと竜胆も社殿へと向かった。
0
あなたにおすすめの小説
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜
桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。
上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。
「私も……私も交配したい」
太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。
ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました
大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
【完結】ジュリアはバツイチ人生を謳歌する
ariya
恋愛
エレン王国の名門貴族・アグリア伯爵家に嫁いだジュリア・アグリア(旧姓ベルティー)。
夫のアベル・アグリア伯爵は、騎士として王妃の護衛任務に没頭し、結婚翌日からほぼ別居状態。
社交界のパーティーでは妻のエスコートを代理人に任せ、父の葬儀にも顔を出さず、事務的な会話と手紙のやり取りだけの日々が続く。
ジュリアは8年間の冷遇に耐え抜いたが、ある朝の食事中、静かに切り出す。
「私たち、離婚しましょう」
アベルは絶句するが、ジュリアは淡々と不満を告げる。
どれも自分のしでかしたことにアベルは頭を抱える。
彼女はすでに離婚届と慰謝料の用意を済ませ、夫の仕事に理解を示さなかった「有責妻」として後腐れなく別れるつもりだった。
アベルは内心で反発しつつも、ジュリアの決意の固さに渋々サイン。
こうしてジュリア・アグリアは、伯爵夫人としての全てを置き去りにし、バツイチ人生を開始する。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
雪嶺後宮と、狼王の花嫁
由香
キャラ文芸
後宮に降る雪は、呪いではなく嘆きだった。
巫女として献上された少女セツナは、
封じられた狼王の“花嫁”としての前世を思い出す。
人と妖、政と信仰の狭間で、
彼女が選ぶのは従属ではなく均衡。
雪嶺を舞台に描く、異種婚姻×後宮伝承譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる