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連載
サフィラス、シャキッとした制服を見せつける
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「サフィラス、ここに」
座るよう促されてちゃんと服を着た俺がいそいそと椅子に収まれば、後ろに立ったパーシヴァルが、慣れた手つきで俺の髪を丁寧に拭き上げてくれる。
同室になってからというもの、湯浴みの後でパーシヴァルに髪の毛を拭いてもらうことがすっかり当たり前になってしまった。悪いなぁと思いつつも、気持ちがいいのでついつい甘えている。
俺はかなり適当な性格だから、湯浴みの後の髪の毛なんて水が垂れない程度に拭いておしまいだったんだけど、それではせっかく着替えたのに肩口が濡れて体が冷えるとパーシヴァルに注意されて、問答無用で頭を拭かれた。それからというもの、ほぼ毎日パーシヴァルのお世話になっている。
髪に触れる絶妙な力加減が気持ちよくてうっかり居眠りしてしまって、気がついたら寝台に運ばれていたこともある。
しかも、それだけじゃない。お茶を淹れようかなと思えば、俺が立ち上がる前に淹れてくれるし、洗って干しておいた洗濯物だって、いつの間にか畳んでチェストにしまってくれていることもある。
決して俺が何もしなくて、だらしないわけじゃないぞ!
幼い頃からお兄さんたちと遠征に行って、なんでも自分でやっていたからだろう。とにかく仕事が丁寧で手際がいい。もとより面倒見のいい男だなとは思っていたけど、実はとても世話焼きだった。
顔もいいし、剣の腕も立つ。その上、なんでもそつなくこなしてしまう。こんなにも出来た人と将来の約束をした俺は果報者だ。なので、果報者となった俺はパーシヴァルに肩身の狭い思いや不自由な思いを絶対にさせないからな。
「あ、そうだ。パーシヴァルはケレイブ・ブランシェットって人知ってる?」
「ブランシェット? ……確か、デジェネレス公爵家の次男だと思うが」
「デジェ……ネレス?」
「ああ。デジェネレス公爵家はこの国の王妹殿下が降嫁した家だ」
さすがパーシヴァル。他国の貴族のことまで知っているなんて頼りになる。
「なるほどね。王族の血筋だったんだ」
やっぱりそういう事か。俺を落すのに、後継の心配がない次男を仕向けるのは妥当だ。しかも王族に近い家の次男と来た。あからさまに俺の魔法狙いじゃないか。
「ブランシェット殿がどうかしたのか? 彼とは学年が違うから、接点はないかと思うが」
「それがさ、昨日のランチから俺の所に来るようになったんだよ。どうやらお近づきになりたいみたいでさ」
髪を拭いているパーシヴァルの手が止まる。
「……パーシヴァル?」
振り返って見上げれば、パーシヴァルの眉間に深い皺が寄っていた。おそらく俺と同じことを考えたんだろう。問題は彼が俺とパーシヴァルの関係を知っているかどうかだよな。知らなければ、まだ仕方がないと思うけど。王太子に近い人物なんだから、何の情報も持たずに接触してくるとは思えない。だとしたら、これはヴァンダーウォールに対する、シュテルンクスト側の明らかな横槍じゃない? それとも、俺が平民だから問題にならないとでも思っているのかな。
「すぐにでも帰国するべきだと思うが。そもそも、閣下も最初から断るつもりだった留学だ。この国に付き合う義理などない」
「うーん……本来ならそうすべきなんだけど。だけど、獣笛の件も含めて、なんていうか……勘? っていうのか、どうもこの国に入ってからずっと落ち着かないんだよ。それがなんでだかわからないけど、どうしてもその何かを確かめたいんだよね」
「落ち着かない?」
「うん。なんか、そわそわするんだ」
そう。俺はこの国によくわからない何かを感じている。その何かが気になって妙に落ち着かない。
これは前世の冒険者時代に培われた俺の勘だ。
例えば未踏の遺跡に入った時に、隠されているものがお宝であれ危険であれ、そこに何かがあると強く感じるのだ。そして、その勘は十中八九当たる。
俺の場合、そんな勘が備わっていても無防備に訳の解らないものに飛び込んでは、しばしば痛い目に遭っていたわけだけど。何かがあるとわかると、それを自分の目で確かめなければいられないのだ。性分とは恐ろしい。
ベリサリオの血を引く者には直感のようなものがあるって言っていたから、俺の要領の得ない説明でもなんとか伝わったと思う。
ともかく、何かあるような気がするからもう暫くこの国に滞在したいと言えば、パーシヴァルは難しい顔をしたまま考え込んだ。
「そうそう! 明日からのランチはクレアーレのカフェテリアで食べようよ。そうすればケレイブって奴とは関わらなくてすむし、パーシヴァルも落ち着いて食事ができるだろ。留学してても俺たちの学籍はクレアーレにあるんだから、カフェテリアでランチを食べても問題ないでしょ?」
「ああ、問題ないと思うが」
「じゃぁ、決まり! 明日午前の授業が終わったらここで落ち合おう!」
そうそう。食事はクレアーレで食べればいいんだ。なんで今まで気がつかなかったんだろう。厄介な人物を避けてパーシヴァルとゆっくりランチができるし、タイミングが合えばクラウィス達にも会える。
俄然、明日のランチが楽しみになってきた!
「クロウラー、おはよー! 昨日も何事もなかったようで何より!」
パーシヴァルと朝食を食べた俺は、一旦自分の部屋に戻ると番をしているクロウラーを撫でる。相変わらず滑らかで素敵な手触りだ。
大事なものはパーシヴァルの部屋に置いてあるとはいえ、万が一不審者が入った時のためにクロウラーを召喚している。寝込みを襲われて部屋を使っていないことがバレても厄介だし、嫌がらせに魔鼠の死骸なんか放り込まれていてもちょっとね。
さて、昨日庭園から出てくる俺を待っていたあいつらは、一体どんな顔をしているかなぁ。意気揚々と教室に向かう。
「おはようございます」
俺が何事もなかったかのように教室に入れば、件の奴らが揃って俺を睨んできた。そこには困惑の色も混じっていて、何やらヒソヒソと囁きあっている。
おおかた泥で汚れたヨレヨレの制服で教室に来ると思っていたんだろうが、残念だったな! むしろ洗って魔法で乾かしたおかげで前よりもシャキッとしている。
こいつらはとっくに部屋に戻ってのんびりお風呂に入っていた俺を、いつまでも待っていたんだろう。どれだけ待っていたかは知らないが、ご苦労なことだ。
刺すような視線を心地よく浴びながらも無表情を装い、内心で大笑いしながら自分の席に着けば、隣の席の彼は俯いたまま膝の上で拳を握って小さく震えていた。
今の彼の胸中にあるのが後悔なのか罪悪感なのかはわからないが、俺に怒りや恨む気持ちなどこれっぽっちもない。
「昨日のことなら、気にするなよ」
話しかけたことが連中にバレないように前を向いたままそう声を掛ければ、隣の彼はびくりと肩を振るわせた。
彼の事は前世を思い出す前の自分と重なるところもあるので、どうにかしてやりたいとは思うけど、俺と違って彼は貴族だ。一時的にあいつらから守ったとしても、貴族でいる限りは厄介な柵からは逃れられない。まぁ、あいつらが大人しくなれば、状況は随分改善されるとは思うけど……
「そういえば、本日より魔法実技の授業が始まりますわね。リアム様の魔法を拝見できるなんて楽しみですわ」
俺を睨んでいた令嬢の一人が声高に話しだしだ。
「間違いなくリアム様の独壇場ですよ。この学園でリアム様以上に魔法を使える者はおりませんから、」
「そうですね。ブランシェット様も間違いなくリアム様の素晴らしい魔法に注目なさるはずです」
持ち上げられて得意げに笑っている金髪はリアムというのか。俺の登校初日、最初に本を落としたのはあいつだった。昨日も何も言わず偉そうにふんぞりかえっていただけだったし。おそらく、このクラスの中では家格が一番高いんだろう。となれば、学園に上がる前にある程度魔法を学んできているだろうから、事実それなりの腕前なんだろう。
魔法実技の授業は、班で協力して擬似魔獣を討伐する授業だって聞いている。本来なら学生それぞれの魔法の技量を鑑みて、バランスの取れた班編成をするはずだけど。
班ねぇ……
俺は頬杖をついて、前の席で盛り上がっている奴らを眺めた。
魔法演習場へと移動した俺たちは、班を組むように魔法の講師から指示を受けた。講師は王宮から派遣されている優秀な魔法使いとのことだ。魔法の腕前は一流かもしれないが、このクラスのことは全くわかっていない。学生達の自主性に任せてまともな班が組めるもんかと思っていたけれど、案の定だった。
クラスの誰かに声をかける間もなく班は出来上がっていて、俺と隣の席の彼はどこにも入れずあぶれている。
「どこかの班に彼らを入れてもらえないかな?」
講師の言葉に誰も答えない。件の連中がニヤニヤしながらこちらを見ているので、この状況はあいつらの仕込みだろう。哀れみの視線を向ける学生もいるが、ほとんどが俺たちを視界に入れないようにしている。
「先生。俺は彼と二人で問題ありません」
「……そうかい? でも、二人だと少し大変かもしれないが」
「俺はクレアーレで擬似魔獣を使った授業は受けていますので」
実際相手にしたのは巨大な魔蛇だったけど。
何かあればすぐに補助に入るからと、とりあえず講師はこの編成に納得してくれた。
俺的には全く問題ないどころかむしろ好都合だけど、お隣の彼はすっかり青い顔をしている。擬似とはいえ、魔獣を見たことがないんだろう。
「心配しなくていいよ。授業用の擬似魔獣なんて何頭いようが二人で十分さ」
「え……?」
俺は隣の彼にパチンと片目を瞑ってみせた。
座るよう促されてちゃんと服を着た俺がいそいそと椅子に収まれば、後ろに立ったパーシヴァルが、慣れた手つきで俺の髪を丁寧に拭き上げてくれる。
同室になってからというもの、湯浴みの後でパーシヴァルに髪の毛を拭いてもらうことがすっかり当たり前になってしまった。悪いなぁと思いつつも、気持ちがいいのでついつい甘えている。
俺はかなり適当な性格だから、湯浴みの後の髪の毛なんて水が垂れない程度に拭いておしまいだったんだけど、それではせっかく着替えたのに肩口が濡れて体が冷えるとパーシヴァルに注意されて、問答無用で頭を拭かれた。それからというもの、ほぼ毎日パーシヴァルのお世話になっている。
髪に触れる絶妙な力加減が気持ちよくてうっかり居眠りしてしまって、気がついたら寝台に運ばれていたこともある。
しかも、それだけじゃない。お茶を淹れようかなと思えば、俺が立ち上がる前に淹れてくれるし、洗って干しておいた洗濯物だって、いつの間にか畳んでチェストにしまってくれていることもある。
決して俺が何もしなくて、だらしないわけじゃないぞ!
幼い頃からお兄さんたちと遠征に行って、なんでも自分でやっていたからだろう。とにかく仕事が丁寧で手際がいい。もとより面倒見のいい男だなとは思っていたけど、実はとても世話焼きだった。
顔もいいし、剣の腕も立つ。その上、なんでもそつなくこなしてしまう。こんなにも出来た人と将来の約束をした俺は果報者だ。なので、果報者となった俺はパーシヴァルに肩身の狭い思いや不自由な思いを絶対にさせないからな。
「あ、そうだ。パーシヴァルはケレイブ・ブランシェットって人知ってる?」
「ブランシェット? ……確か、デジェネレス公爵家の次男だと思うが」
「デジェ……ネレス?」
「ああ。デジェネレス公爵家はこの国の王妹殿下が降嫁した家だ」
さすがパーシヴァル。他国の貴族のことまで知っているなんて頼りになる。
「なるほどね。王族の血筋だったんだ」
やっぱりそういう事か。俺を落すのに、後継の心配がない次男を仕向けるのは妥当だ。しかも王族に近い家の次男と来た。あからさまに俺の魔法狙いじゃないか。
「ブランシェット殿がどうかしたのか? 彼とは学年が違うから、接点はないかと思うが」
「それがさ、昨日のランチから俺の所に来るようになったんだよ。どうやらお近づきになりたいみたいでさ」
髪を拭いているパーシヴァルの手が止まる。
「……パーシヴァル?」
振り返って見上げれば、パーシヴァルの眉間に深い皺が寄っていた。おそらく俺と同じことを考えたんだろう。問題は彼が俺とパーシヴァルの関係を知っているかどうかだよな。知らなければ、まだ仕方がないと思うけど。王太子に近い人物なんだから、何の情報も持たずに接触してくるとは思えない。だとしたら、これはヴァンダーウォールに対する、シュテルンクスト側の明らかな横槍じゃない? それとも、俺が平民だから問題にならないとでも思っているのかな。
「すぐにでも帰国するべきだと思うが。そもそも、閣下も最初から断るつもりだった留学だ。この国に付き合う義理などない」
「うーん……本来ならそうすべきなんだけど。だけど、獣笛の件も含めて、なんていうか……勘? っていうのか、どうもこの国に入ってからずっと落ち着かないんだよ。それがなんでだかわからないけど、どうしてもその何かを確かめたいんだよね」
「落ち着かない?」
「うん。なんか、そわそわするんだ」
そう。俺はこの国によくわからない何かを感じている。その何かが気になって妙に落ち着かない。
これは前世の冒険者時代に培われた俺の勘だ。
例えば未踏の遺跡に入った時に、隠されているものがお宝であれ危険であれ、そこに何かがあると強く感じるのだ。そして、その勘は十中八九当たる。
俺の場合、そんな勘が備わっていても無防備に訳の解らないものに飛び込んでは、しばしば痛い目に遭っていたわけだけど。何かがあるとわかると、それを自分の目で確かめなければいられないのだ。性分とは恐ろしい。
ベリサリオの血を引く者には直感のようなものがあるって言っていたから、俺の要領の得ない説明でもなんとか伝わったと思う。
ともかく、何かあるような気がするからもう暫くこの国に滞在したいと言えば、パーシヴァルは難しい顔をしたまま考え込んだ。
「そうそう! 明日からのランチはクレアーレのカフェテリアで食べようよ。そうすればケレイブって奴とは関わらなくてすむし、パーシヴァルも落ち着いて食事ができるだろ。留学してても俺たちの学籍はクレアーレにあるんだから、カフェテリアでランチを食べても問題ないでしょ?」
「ああ、問題ないと思うが」
「じゃぁ、決まり! 明日午前の授業が終わったらここで落ち合おう!」
そうそう。食事はクレアーレで食べればいいんだ。なんで今まで気がつかなかったんだろう。厄介な人物を避けてパーシヴァルとゆっくりランチができるし、タイミングが合えばクラウィス達にも会える。
俄然、明日のランチが楽しみになってきた!
「クロウラー、おはよー! 昨日も何事もなかったようで何より!」
パーシヴァルと朝食を食べた俺は、一旦自分の部屋に戻ると番をしているクロウラーを撫でる。相変わらず滑らかで素敵な手触りだ。
大事なものはパーシヴァルの部屋に置いてあるとはいえ、万が一不審者が入った時のためにクロウラーを召喚している。寝込みを襲われて部屋を使っていないことがバレても厄介だし、嫌がらせに魔鼠の死骸なんか放り込まれていてもちょっとね。
さて、昨日庭園から出てくる俺を待っていたあいつらは、一体どんな顔をしているかなぁ。意気揚々と教室に向かう。
「おはようございます」
俺が何事もなかったかのように教室に入れば、件の奴らが揃って俺を睨んできた。そこには困惑の色も混じっていて、何やらヒソヒソと囁きあっている。
おおかた泥で汚れたヨレヨレの制服で教室に来ると思っていたんだろうが、残念だったな! むしろ洗って魔法で乾かしたおかげで前よりもシャキッとしている。
こいつらはとっくに部屋に戻ってのんびりお風呂に入っていた俺を、いつまでも待っていたんだろう。どれだけ待っていたかは知らないが、ご苦労なことだ。
刺すような視線を心地よく浴びながらも無表情を装い、内心で大笑いしながら自分の席に着けば、隣の席の彼は俯いたまま膝の上で拳を握って小さく震えていた。
今の彼の胸中にあるのが後悔なのか罪悪感なのかはわからないが、俺に怒りや恨む気持ちなどこれっぽっちもない。
「昨日のことなら、気にするなよ」
話しかけたことが連中にバレないように前を向いたままそう声を掛ければ、隣の彼はびくりと肩を振るわせた。
彼の事は前世を思い出す前の自分と重なるところもあるので、どうにかしてやりたいとは思うけど、俺と違って彼は貴族だ。一時的にあいつらから守ったとしても、貴族でいる限りは厄介な柵からは逃れられない。まぁ、あいつらが大人しくなれば、状況は随分改善されるとは思うけど……
「そういえば、本日より魔法実技の授業が始まりますわね。リアム様の魔法を拝見できるなんて楽しみですわ」
俺を睨んでいた令嬢の一人が声高に話しだしだ。
「間違いなくリアム様の独壇場ですよ。この学園でリアム様以上に魔法を使える者はおりませんから、」
「そうですね。ブランシェット様も間違いなくリアム様の素晴らしい魔法に注目なさるはずです」
持ち上げられて得意げに笑っている金髪はリアムというのか。俺の登校初日、最初に本を落としたのはあいつだった。昨日も何も言わず偉そうにふんぞりかえっていただけだったし。おそらく、このクラスの中では家格が一番高いんだろう。となれば、学園に上がる前にある程度魔法を学んできているだろうから、事実それなりの腕前なんだろう。
魔法実技の授業は、班で協力して擬似魔獣を討伐する授業だって聞いている。本来なら学生それぞれの魔法の技量を鑑みて、バランスの取れた班編成をするはずだけど。
班ねぇ……
俺は頬杖をついて、前の席で盛り上がっている奴らを眺めた。
魔法演習場へと移動した俺たちは、班を組むように魔法の講師から指示を受けた。講師は王宮から派遣されている優秀な魔法使いとのことだ。魔法の腕前は一流かもしれないが、このクラスのことは全くわかっていない。学生達の自主性に任せてまともな班が組めるもんかと思っていたけれど、案の定だった。
クラスの誰かに声をかける間もなく班は出来上がっていて、俺と隣の席の彼はどこにも入れずあぶれている。
「どこかの班に彼らを入れてもらえないかな?」
講師の言葉に誰も答えない。件の連中がニヤニヤしながらこちらを見ているので、この状況はあいつらの仕込みだろう。哀れみの視線を向ける学生もいるが、ほとんどが俺たちを視界に入れないようにしている。
「先生。俺は彼と二人で問題ありません」
「……そうかい? でも、二人だと少し大変かもしれないが」
「俺はクレアーレで擬似魔獣を使った授業は受けていますので」
実際相手にしたのは巨大な魔蛇だったけど。
何かあればすぐに補助に入るからと、とりあえず講師はこの編成に納得してくれた。
俺的には全く問題ないどころかむしろ好都合だけど、お隣の彼はすっかり青い顔をしている。擬似とはいえ、魔獣を見たことがないんだろう。
「心配しなくていいよ。授業用の擬似魔獣なんて何頭いようが二人で十分さ」
「え……?」
俺は隣の彼にパチンと片目を瞑ってみせた。
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