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たった一つじゃないかもしれないけど、それなりに冴えたやり方
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今日の実技で俺たちが相手にするのは疑似魔狼だ。
他の学生たちは一頭の魔狼を4、5人でようやく倒している。魔法適性は人それぞれだし、貴族だからと言って強い魔力を持っているとは限らない。魔法師団に入れるほどの実力を持つ魔法使いともなると、数はかなり少なくなる。それはこの国でも変わらないようだ。
だけどあんな疑似魔狼なんて、一瞬で焼き尽くして終わりだよ。俺の魔法を見せつけるには今ひとつ物足りなすぎるよなぁ。
学生の演習だから仕方がないとはいえ半ば興醒めしていれば、リアム率いる班が演習場に現れた。よほど自信があるのだろう。得意げな顔で、一人後衛に立っている。
前衛が魔狼を足止めしている間に、リアムが詠唱をして炎の魔法を放つ。定石通りの無難な戦い方だが、確かに他の班よりは早く魔狼を倒し、クラスの学生からは拍手を受けていた。さすがリアム様なんて賞賛の声も上がっている。この年齢にしては場慣れしてるが、いたって普通の実力だ。
リアムの魔法を評価していれば、不意に周囲がざわついた。
一体なんだとどよめきの中心に首を巡らせれば、なぜかケレイブ・ブランシェットが演習場に現れた。
はぁ? なんであいつがここにきているんだ? なんだか、見つかったら面倒なことになりそうな気がする。俺はなるべく目立たないよう他の学生の陰に隠れながら後ろに下がった。
「ケレイブ様!」
今魔狼を倒したばかりのリアムが喜色を声に滲ませて駆け寄ってゆく。次男とはいえ、公爵家子息だ。誰もが失礼がないように適切な距離を取る中、リアムだけは遠慮なくケレイブに身を寄せる。
へぇ、あいつら仲が良かったのか。だったらランチの時間に俺なんかにかまけていないで、リアムのところに行ってやればいいのに。そうすれば概ね世界は平和だ。
「ケレイブ様、今日はどうしてここに?」
上目遣いでケレイブを見上げ、少し甘えるように話しかける様子は、さっき俺を嘲笑っていた奴と同一人物は思えない。なんとも見事な変わり身だな。あいつはいっそ役者にでもなった方がいいんじゃないか?
「……大変優秀な魔法使いが魔法実技の授業を受けると聞いてね。急いで見学に来たんだよ」
優秀な魔法使い、の言葉にリアムが輝くような笑顔を浮かべた。絶対に自分だと確信しているところがすごいな。その自信どこからくるんだろう? そんなリアムには目もくれず、ケレイブは周囲を見回している。と言うことは、その優秀な魔法使いはリアムじゃないってことだな。
しかし、このクラスにはリアムの他に魔法が得意な学生がいるのか。一体誰だろうなと、ケレイブの視線を追っていた俺は、奴とバッチリ目があってしまった。
「うげ、しまった」
慌てて視線を逸らしたけれど、時すでに遅し。ケレイブは澱みない足取りで、真っ直ぐに俺のところにやってくる。
「やぁ」
「ど、どうも……」
「サフィラス君はたいそう魔法が得意らしいね。ぜひその腕前を見せてもらおうと思って。学園長にお願いして、見学の許可を頂いたんだ」
はぁ? わざわざ授業を放り出してくるなよ。お前に見せる魔法はない。
「ケ、ケレイブ様! 待ってください! このクラス、いえ、この学園で一番の魔法使いは僕です! あんな奴が僕よりも優秀なわけがない!」
ほらほら、あっちに(自称)優秀な魔法使いがいるんだから、向こうに行ってやれよ。あいつはお前にほの字なんだぞ。気を引こうと必死じゃないか。
「そうなのかい? だけど彼は魔法の腕前を認められて、この学園に留学してきたと学園長から聞いているよ」
「家名もない間抜けの愚図にそんな魔法が使えるとは思えませ……うっ!」
俺ははめていた手袋をリアムの顔面に投げつける。言うに事欠いて、俺を間抜けの愚図だと? 間抜けは完全に否定できないが、断じて愚図ではない。
「な、何をする!」
「お前に魔法での決闘を申し込む」
「なっ!?」
俺の決闘宣言に周囲がざわついた。まさか、普段大人しい俺がそんなことを言うとは思いもよらなかったんだろう。
「ここまで侮辱されて、黙っているわけにはいかない。俺の名誉と、そして彼の貴族の尊厳のためにお前と勝負する」
俺は後ろで隠れるように立っている、隣の席の彼に視線を向けた。まさか自分が巻き込まれるとは思っていなかったんだろう、皆の視線に晒されて彼はすっかり顔色を白くしている。
ちなみに、俺の名誉というのは建前だ。あんな奴に何を言われたところで、麺麭屑ほども何も思わない。掌で払っておしまいだ。ただ、俺の実力を見せつけるのに、擬似魔獣じゃ物足りないと思っていた。だからちょっと暴れるにはいい機会だと思ったわけだ。名誉と尊厳。決闘にはうってつけの理由だ。
「はっ? 貴様は何を言っているんだ? 愚図を愚図と言って何が悪い? 大体そいつに貴族の尊厳などあるものか……っうぶっ!」
はいはい、わかった、わかった。俺が愚図なら、お前は屑だ。自分は選ばれた人間だと思い込んでいる態度に少しばかりイラっとしたので、もう片方の手袋もリアムの顔面に思い切り叩きつけてやった。一つ投げるも、二つ投げるも一緒だろう。
「早く手袋を拾え。 それとも尻尾を巻いて逃げるのか?」
「なっ! 勿論受けて立つ! その代わり、お前が負けたら一生俺の奴隷だ!」
リアムは手袋を拾う代わりに、苛立たしげに踏み躙る。案の定、安い挑発に乗ってきた。そう来なくちゃ。いままで大人しくしていた甲斐があったと言うものだ。
「勿論かわまわないよ」
「ふ、二人とも、決闘なんておやめなさい!」
講師が慌てて止めに入ったけれど、ケレイブがそれをやんわりと押し留めた。
「先生。二人には何か遺恨があるようだ。このままではきっと収まりがつかないでしょう。この決闘、我がブランシェット公爵家の名において私が立会人になります。先生にご迷惑はおかけしませんから、ここは私に預からせていただきたい」
へぇ、止めないんだ。どう考えたって、今の流れは学生同士の喧嘩だ。本来ならリアムが奴隷になれと宣言した時点で、決闘をやめさせるべきなんだがな。決闘の結果は絶対だ。万が一にも俺が負けたら、ソルモンターナとの関係悪化に繋がるかもしれないのに。勿論世界がひっくり返ったって俺が負けることはないけど。
それを止めるどころかわざわざ公爵家の名を持ち出してきて、学生同士の諍いでは収まらない状況にしてきた。何を言われたところで決闘をやめる気はないが、少なくとも俺の理解が及ばないお国柄なのは確かだ。
そして、あれよあれよと言うまに場は整えられ、魔法演習場は今や決闘の舞台と相なった。学生たちが俺たちを見守っている。面白がっている者と、哀れみの視線を向ける者。大半は俺がリアムに負けると思っているだろう。
今からその期待を裏切っちゃうから、よくよく見ていてくれよ。
……あっと、そういえばランチはパーシヴァルと約束していたんだったな。パーシヴァルを待たせたら悪いから、あまり勿体ぶらずに適当なところで切り上げないとね。
「さぁて、それじゃぁ面白いものを見せちゃおうかな」
「あ、あの……っ!」
気合を入れて演習場の中央へ歩み出ようとすれば、後ろから声をかけられた。振り返れば、隣の席の彼が立っていた。顔色はひどく悪いが何故か怒っているようで、何かを言おうとして口を開くものの、噛み締めるように閉じるを繰り返している。
「何かな?」
「ぼっ、僕は別に貴族の尊厳を守ってほしいなんて、言っていない! きっ、君が勝手に宣言したんだっ! この決闘に僕は関係ないからねっ!」
彼は溜め込んでいたものを一気に吐き出すように言い切った。
「……なんだ。ちゃんと自分の言いたい事を言えるじゃないか」
「え?」
「あいつらにも、そうやって思っている事を言えばいいよ」
「そ、そんなの……言えるわけない……僕の家は、吹けば飛ぶような男爵家だ。侯爵家のリアム様は、僕のうちを潰そうと思えば簡単に潰せるんだから……」
「今はね。だけど、この決闘が終わったら状況は変わってるよ。そうしたら今みたいに、言いたいことをあいつらに言ってやれよ」
「で、でも、リアム様の魔法は本当に強力なんだ! リアム様に魔法で敵いっこない! そ、それに万が一勝ったとしても、家の力で覆されるに決まってる……」
「だから、心配するなって。要は覆すのが不可能なほどの圧倒的な力の差でねじ伏せればいいだけのことだろ」
「そんな事、できるわけない……」
「いいからそこで見てなよ」
まだ何か言いたそうな彼を残し、意地の悪そうな笑みを浮かべたリアムの元へと進む。全く自分が負けるとは思っていない顔だ。その余裕の表情がいつまで持つか楽しみだな。
「準備はいいだろうか?」
立会人のケレイブガ俺たちに確認をする。
「勿論です!」
「いつでもどうぞ」
「この決闘の結果は絶対である。両名は、己の意思を曲げぬことを運命の女神フォルティーナに誓えるか?」
「誓う!」
「誓おう」
「では、相手が負けを認めた時点で決闘は終了とする。命を奪うことはならない。では、はじめっ!」
他の学生たちは一頭の魔狼を4、5人でようやく倒している。魔法適性は人それぞれだし、貴族だからと言って強い魔力を持っているとは限らない。魔法師団に入れるほどの実力を持つ魔法使いともなると、数はかなり少なくなる。それはこの国でも変わらないようだ。
だけどあんな疑似魔狼なんて、一瞬で焼き尽くして終わりだよ。俺の魔法を見せつけるには今ひとつ物足りなすぎるよなぁ。
学生の演習だから仕方がないとはいえ半ば興醒めしていれば、リアム率いる班が演習場に現れた。よほど自信があるのだろう。得意げな顔で、一人後衛に立っている。
前衛が魔狼を足止めしている間に、リアムが詠唱をして炎の魔法を放つ。定石通りの無難な戦い方だが、確かに他の班よりは早く魔狼を倒し、クラスの学生からは拍手を受けていた。さすがリアム様なんて賞賛の声も上がっている。この年齢にしては場慣れしてるが、いたって普通の実力だ。
リアムの魔法を評価していれば、不意に周囲がざわついた。
一体なんだとどよめきの中心に首を巡らせれば、なぜかケレイブ・ブランシェットが演習場に現れた。
はぁ? なんであいつがここにきているんだ? なんだか、見つかったら面倒なことになりそうな気がする。俺はなるべく目立たないよう他の学生の陰に隠れながら後ろに下がった。
「ケレイブ様!」
今魔狼を倒したばかりのリアムが喜色を声に滲ませて駆け寄ってゆく。次男とはいえ、公爵家子息だ。誰もが失礼がないように適切な距離を取る中、リアムだけは遠慮なくケレイブに身を寄せる。
へぇ、あいつら仲が良かったのか。だったらランチの時間に俺なんかにかまけていないで、リアムのところに行ってやればいいのに。そうすれば概ね世界は平和だ。
「ケレイブ様、今日はどうしてここに?」
上目遣いでケレイブを見上げ、少し甘えるように話しかける様子は、さっき俺を嘲笑っていた奴と同一人物は思えない。なんとも見事な変わり身だな。あいつはいっそ役者にでもなった方がいいんじゃないか?
「……大変優秀な魔法使いが魔法実技の授業を受けると聞いてね。急いで見学に来たんだよ」
優秀な魔法使い、の言葉にリアムが輝くような笑顔を浮かべた。絶対に自分だと確信しているところがすごいな。その自信どこからくるんだろう? そんなリアムには目もくれず、ケレイブは周囲を見回している。と言うことは、その優秀な魔法使いはリアムじゃないってことだな。
しかし、このクラスにはリアムの他に魔法が得意な学生がいるのか。一体誰だろうなと、ケレイブの視線を追っていた俺は、奴とバッチリ目があってしまった。
「うげ、しまった」
慌てて視線を逸らしたけれど、時すでに遅し。ケレイブは澱みない足取りで、真っ直ぐに俺のところにやってくる。
「やぁ」
「ど、どうも……」
「サフィラス君はたいそう魔法が得意らしいね。ぜひその腕前を見せてもらおうと思って。学園長にお願いして、見学の許可を頂いたんだ」
はぁ? わざわざ授業を放り出してくるなよ。お前に見せる魔法はない。
「ケ、ケレイブ様! 待ってください! このクラス、いえ、この学園で一番の魔法使いは僕です! あんな奴が僕よりも優秀なわけがない!」
ほらほら、あっちに(自称)優秀な魔法使いがいるんだから、向こうに行ってやれよ。あいつはお前にほの字なんだぞ。気を引こうと必死じゃないか。
「そうなのかい? だけど彼は魔法の腕前を認められて、この学園に留学してきたと学園長から聞いているよ」
「家名もない間抜けの愚図にそんな魔法が使えるとは思えませ……うっ!」
俺ははめていた手袋をリアムの顔面に投げつける。言うに事欠いて、俺を間抜けの愚図だと? 間抜けは完全に否定できないが、断じて愚図ではない。
「な、何をする!」
「お前に魔法での決闘を申し込む」
「なっ!?」
俺の決闘宣言に周囲がざわついた。まさか、普段大人しい俺がそんなことを言うとは思いもよらなかったんだろう。
「ここまで侮辱されて、黙っているわけにはいかない。俺の名誉と、そして彼の貴族の尊厳のためにお前と勝負する」
俺は後ろで隠れるように立っている、隣の席の彼に視線を向けた。まさか自分が巻き込まれるとは思っていなかったんだろう、皆の視線に晒されて彼はすっかり顔色を白くしている。
ちなみに、俺の名誉というのは建前だ。あんな奴に何を言われたところで、麺麭屑ほども何も思わない。掌で払っておしまいだ。ただ、俺の実力を見せつけるのに、擬似魔獣じゃ物足りないと思っていた。だからちょっと暴れるにはいい機会だと思ったわけだ。名誉と尊厳。決闘にはうってつけの理由だ。
「はっ? 貴様は何を言っているんだ? 愚図を愚図と言って何が悪い? 大体そいつに貴族の尊厳などあるものか……っうぶっ!」
はいはい、わかった、わかった。俺が愚図なら、お前は屑だ。自分は選ばれた人間だと思い込んでいる態度に少しばかりイラっとしたので、もう片方の手袋もリアムの顔面に思い切り叩きつけてやった。一つ投げるも、二つ投げるも一緒だろう。
「早く手袋を拾え。 それとも尻尾を巻いて逃げるのか?」
「なっ! 勿論受けて立つ! その代わり、お前が負けたら一生俺の奴隷だ!」
リアムは手袋を拾う代わりに、苛立たしげに踏み躙る。案の定、安い挑発に乗ってきた。そう来なくちゃ。いままで大人しくしていた甲斐があったと言うものだ。
「勿論かわまわないよ」
「ふ、二人とも、決闘なんておやめなさい!」
講師が慌てて止めに入ったけれど、ケレイブがそれをやんわりと押し留めた。
「先生。二人には何か遺恨があるようだ。このままではきっと収まりがつかないでしょう。この決闘、我がブランシェット公爵家の名において私が立会人になります。先生にご迷惑はおかけしませんから、ここは私に預からせていただきたい」
へぇ、止めないんだ。どう考えたって、今の流れは学生同士の喧嘩だ。本来ならリアムが奴隷になれと宣言した時点で、決闘をやめさせるべきなんだがな。決闘の結果は絶対だ。万が一にも俺が負けたら、ソルモンターナとの関係悪化に繋がるかもしれないのに。勿論世界がひっくり返ったって俺が負けることはないけど。
それを止めるどころかわざわざ公爵家の名を持ち出してきて、学生同士の諍いでは収まらない状況にしてきた。何を言われたところで決闘をやめる気はないが、少なくとも俺の理解が及ばないお国柄なのは確かだ。
そして、あれよあれよと言うまに場は整えられ、魔法演習場は今や決闘の舞台と相なった。学生たちが俺たちを見守っている。面白がっている者と、哀れみの視線を向ける者。大半は俺がリアムに負けると思っているだろう。
今からその期待を裏切っちゃうから、よくよく見ていてくれよ。
……あっと、そういえばランチはパーシヴァルと約束していたんだったな。パーシヴァルを待たせたら悪いから、あまり勿体ぶらずに適当なところで切り上げないとね。
「さぁて、それじゃぁ面白いものを見せちゃおうかな」
「あ、あの……っ!」
気合を入れて演習場の中央へ歩み出ようとすれば、後ろから声をかけられた。振り返れば、隣の席の彼が立っていた。顔色はひどく悪いが何故か怒っているようで、何かを言おうとして口を開くものの、噛み締めるように閉じるを繰り返している。
「何かな?」
「ぼっ、僕は別に貴族の尊厳を守ってほしいなんて、言っていない! きっ、君が勝手に宣言したんだっ! この決闘に僕は関係ないからねっ!」
彼は溜め込んでいたものを一気に吐き出すように言い切った。
「……なんだ。ちゃんと自分の言いたい事を言えるじゃないか」
「え?」
「あいつらにも、そうやって思っている事を言えばいいよ」
「そ、そんなの……言えるわけない……僕の家は、吹けば飛ぶような男爵家だ。侯爵家のリアム様は、僕のうちを潰そうと思えば簡単に潰せるんだから……」
「今はね。だけど、この決闘が終わったら状況は変わってるよ。そうしたら今みたいに、言いたいことをあいつらに言ってやれよ」
「で、でも、リアム様の魔法は本当に強力なんだ! リアム様に魔法で敵いっこない! そ、それに万が一勝ったとしても、家の力で覆されるに決まってる……」
「だから、心配するなって。要は覆すのが不可能なほどの圧倒的な力の差でねじ伏せればいいだけのことだろ」
「そんな事、できるわけない……」
「いいからそこで見てなよ」
まだ何か言いたそうな彼を残し、意地の悪そうな笑みを浮かべたリアムの元へと進む。全く自分が負けるとは思っていない顔だ。その余裕の表情がいつまで持つか楽しみだな。
「準備はいいだろうか?」
立会人のケレイブガ俺たちに確認をする。
「勿論です!」
「いつでもどうぞ」
「この決闘の結果は絶対である。両名は、己の意思を曲げぬことを運命の女神フォルティーナに誓えるか?」
「誓う!」
「誓おう」
「では、相手が負けを認めた時点で決闘は終了とする。命を奪うことはならない。では、はじめっ!」
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