おっさんの転生珍道中

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ゴブリン戦②

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くそー
何て数が多いんだ!
ゴブリンなんてザコキャラのくせに!
しかも、徒党を組んで冒険者を翻弄している。
どこかに司令塔がいそうだな。

普通のゴブリンだけでも厄介なのに、力や知恵がある上位種は倒すのにも時間がかかる。

普通のゴブリンは
ーーーーーーーーーーーーーー
             
              ゴブリン

【レベル】     3
比較的どこにでもいる。
知能が低く、力がない。
凶暴で醜悪
レア度    F
ーーーーーーーーーーーーーー

低ランクの冒険者が初めに倒すであろう魔物。

俺とミコはゴブリンキングを倒す為、要塞に向っている。

『ミコ、俺達は要塞の周りのゴブリンを倒しつつ、ゴブリンキングを狙って行くぞ!』

『はいです。』

なるべく、冒険者達の負担を軽くしたいが、数が数だけに大変だ。

うぉっ…あぶねぇ
あっちこっちから矢だの魔法だのが飛んでくる。
俺に向ってくるゴブリンを身体強化を使いながら蹴散らしていった。

うっひょ~特訓の成果もあり、体が嘘のように動く。ただ、まだ肉を切る感触は慣れない。

俺は地図を使いつつ、周りの状況を確認しながら要塞に到着した。

要塞の前にはゴブリンプリーストとホブゴブリンが守っている。

『ミコ、ゴブリンプリーストの方お願いしてもいいか?俺は、ホブゴブリンの方をやる。』

『あるじさま、わかりました。』

ミコは、ゴブリンプリーストに火魔法を使うみたいだ。
ミコの目の前にはサッカーボール程の真っ赤に燃える火の玉が現れ、ゴブリンプリーストに向って飛んでいった。
ゴブリンプリーストも、火魔法を繰り出してきたが、ミコの火の玉に呑み込まれそのまま直撃した。

ドゴーン!!

ゴブリンプリーストに直撃した火の玉は、大きな音と共に、巨大な火柱になった。

…おいおい、やりすぎだろ…
めっちゃ目立つだろ…
あんな火の玉が火柱に普通なる?…ミコさん半端ねぇっす…

ゴブリンプリーストは跡形もなく消し去った。
『あるじさま、終わりました。』
ミコは、何事もなかったかのようだ。

そんな事よりこっちだ。
ホブゴブリンは手に持つ棍棒を上から振り下ろしてきた。
おぉ…早っ
それをギリギリバックステップで躱した。
ホブゴブリンは追い討ちを掛けるように、棍棒を振り回したが、脇を抜けて後ろから首めがけて剣を振るった!

ふぅ~よし!
『ミコ、こっちも終わったから中に入ろう』

要塞の中は薄暗く、異臭が漂い薄気味悪い。
色んな所からうめき声が聞こえる。

『あるじさま、女の人の声が聞こえます。』
耳を澄ませても俺にはゴブリンの嫌な声しかきこえない。
地図で確認してみると、平屋だと思った要塞が、地下に広がっている。そして中は広く、小部屋が沢山あり、ゴブリンが一部屋5~6匹ぐらい蠢いている。地下三階にゴブリンキングがいる。
そして地下二階にゴブリンではない印が数個映っている。
『ミコ、攫われた人かな?それなら助けないと。』

『あるじさま、多分そうだと思われます。』

どうしたらいい…このゴブリンの数だけに先に救出は難しいか?
それとも、ゴブリンを殲滅してからの方がいいか…くそーいい考えが出てこない。

『あるじさま、今出来る事をしましょう。』

そうだ!考えてるのも時間の無駄だ!簡単に考えよう。

『ミコ、ありがとう』
『よし、目に入るゴブリンを倒して攫われた人を救出しよう。』

『はいです。』

もう一度地図を確認する。
まずは一階を片付けるか。
『ミコ、さっきみたいな火魔法は目立つからもう少し静かな魔法でたのむな!』

そうと決まれば行動は早い。
俺とミコのコンビだとゴブリンなんて簡単だ。
俺は身体強化と剣で戦い、ミコは風魔法で戦う。
風魔法は目に見えない刃がゴブリンの首を飛ばしていく…俺いらないんじゃないかな?
ミコが戦力になったのはかなりでかい。

地下二階も同じ様に戦っていくが、ホブゴブリンやゴブリンプリースト、他のゴブリンの上位種が多く、先程よりは時間がかかってしまう。

はぁはぁ「ミコ、大丈夫か?」

『あるじさま、さすがに少し疲れました。』

「ここの部屋に攫われた人がいるから、ここで少し休もう。」

部屋に入ると大樹は驚愕した。

部屋の中には汚物にまみれた全裸の女達が倒れていて、中には腹のでかい女までいる。
大輝は一瞬で心臓を握り潰されたかの様な感覚に陥り、吐いてしまった。

なんて事だ!こんな事があっていいのか…
怒りと悲しみが込み上げてくる。

大樹はすぐさま女達に駆け寄った。

「おい、大丈夫か?!」

「殺して…殺して…」
生きてはいるが、目は虚ろで生気を感じられない。

くっ…

『あるじさま、こちらにまだ意識がある方がいます。』

「おい、助けに来たぞ!」
腹のでかい女を優しく起こした。

「獣人?」

「う…あ…神様…この子だけでも…メルをお助けください。私は…もう生きて行く事…できない。」

「まて、今回復魔法をかけて…」

「いいのです…死なせて…お腹に…ゴブリンの子…いる…みんなそう…だけど…メルだけは…違う」

「メルとは?どこにいるんだ?」

『あるじさま、部屋の奥に女の子が隠れています。』

奥の方は光が届いていなく、暗い。
「メル?怖い事ないから出ておいで!」
優しい声で語りかけた。すると奥の方からウサギの耳を付けた幼女が出て来た。
体には暴行を受けた跡が生々しく残っており、ウサギの耳も千切れそうだ。
大樹はすぐさまキュアとクリーンをかけ、カッパと長靴を出し着せた。

「君がメル?」

「………」

「どうした?俺は何もしないよ!」

「………」

メルは一言も喋らず、母親に擦り寄り涙を流している。

「どこの…どなたか…メルを…連れて行って」
メルはそれを聞くと首を横に振る。

母親は、なけなしの力でメルの頭を撫ぜる
「メル…強く…生きて…あなたは…誇り高き…王家の…子…」
母親が俺に向き頷いた。
俺は頷き涙が止まらない。
「ありがとう…」
「この…部屋に…火を…付けて…私達…痕跡消して…」

俺は涙を流しながら、メルを母親から離し、壁に付いてる松明を藁の上に投げ、部屋からでた。

出る時何かが聞こえた。「メル…愛し…」

メルは俺に担がれながら弱い力で叩いている。
「メル、ごめんな、俺はこんな事しか出来ないが、お前を守る!みんなの仇を取ってやる。」

メルは、涙を流しながら叩いている。

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