おっさんの転生珍道中

dai

文字の大きさ
42 / 52

勘違い

しおりを挟む
「おい、いつまでこんな所に閉じ込めておくきなんだろうな」
セシルは横になりながら尻を掻いてる。

「はぁ~なんでこうなったんだ?まぁ出ようと思えばでられない事もないけど……」

薄暗く、けっして清潔とは言えない城の地下牢に大樹とセシルは入れられている。

どうしてこうなったかというと……

エスメラルダを助けに街外れの使われていない建物に大樹とセシルは潜入し、無事エスメラルダを助けたまでは良かった……
エスメラルダはすぐさまトイレに駆け込み、待っている間にミコから念話が入った。

『あるじさま、何やら大軍がこちらの建物に向かって来ているのが見えます』
ミコが見えたのは、王都から馬に乗った兵士達だ。砂煙を撒き散らし凄い勢いで迫って来た。

大樹は地図を使い確認すると白い点滅がこの建物に向かって進んでいるのがわかった。

『ミコ、敵ではないと思うが用心しといて』

もしかして、まだ敵の増援がくる予定だったのか?
しばらくするとエスメラルダが戻って来た。
「ダイキとセシル、助かったわありがとう。それにしてもあんた達中々やるわね」

「エスメラルダ様も無事でなによりです」
セシルはすかさずエスメラルダの手を取りキスをした。

うっなんてキザな奴なんだ……

「それより何者かの大軍がこの建物に向かって来てるみたいなんだ。もし敵の増援だとここは囲まれて逃げ道がなくなってしまうから早いとこ出た方がいい」

あの数に囲まれたら無傷では済まされない、ましてやエスメラルダとセシルを守りながら逃げ出すのは容易くはない。

大樹、セシル、エスメラルダは建物の地下から足早に外に出た。

「チッ、遅かったか……」

大樹達の目の前には光り輝く鎧に身を纏った兵士が規則正しく並んでいた。その中の隊長格の男が馬に跨り寄って来た。
「お前達は何者だ?我はアイテール騎士団隊長のマイワールだ!」

ワアォ、なんてタイミング……まさか王都の騎士だったとは思わなかったな。
多分エスメラルダを探していたんだろうな……
大樹はエスメラルダを見てまさかまだ知らせてなかったのかと溜息をついた。

「お前達はここで何をしていたんだ?何やら怪しい奴だな」
鋭い目つきで大樹を睨んだ。

まずい、おい、エスメラルダ早くなんとか言ってくれ!目で合図を送ったがエスメラルダはセシルの後ろに隠れてしまった。

え~~!それはないじゃん!なぜ隠れる必要があるのさ……

すると隊長のマイワールがセシルの後ろで下を向いているエスメラルダに気付いた。

「な、も…もしやそちらの女性はエスメラルダ様ではありませんか?」
マイワールは驚き、涙を浮かべている。
「エスメラルダ様、王が心配しております。私も夜も眠れぬ程心配しておりましたぞ!もしや、其奴らのせいで城に戻れなくなっていたとは……」

ん?なにやら雲行きが悪くなってきたっぽいぞ。
おいおいエスメラルダ、俺達が悪者になってしまうぞ。

「俺達は拐われたエスメラルダ様を救出しに……」
大樹が説明しているのにマイワールの耳には入っていない。
するとエスメラルダが助け船を出してくれたが、それももう遅かった。
「マイワール!私の話を……」

「よくも王女を誑かしてくれたな!おい、此奴らを城の牢にぶち込んどけ!エスメラルダ様を丁重に城にお連れしろ!」

「「は!」」

まじか!戦うか?いやダメだ、そんな事したらもっと悪い状況になっても困る。はぁ~仕方がない、おとなしく捕まっとくか……
「エスメラルダ様、後で憶えといて下さいよ!」

すると、建物の中から数名の騎士が戻って来た。
「マイワール隊長!建物の中に見知らぬ男達と、サタナエル様と護衛の騎士が倒れています。まだ息はありますので早急に治療を施さなくては!」

「な…な…なんて事を……サタナエル様にまで手を出すとは」
マイワールの頭には凄く血管が浮き出ていて、顔も赤く、激怒しているようだ。
「もう我慢ならん!此奴らをここで処刑する!」
マイワールは腰の剣を抜いた。

「隊長!まずは王にお知らせしなくてはなりません!それにサタナエル様とエスメラルダ様を城にお連れしなくてはなりません!」
それを聞いたマイワールは空を見上げ深呼吸し、落ち着きを取り戻した。

「すまね、まずは王にお知らせしなくてはいけないな。よし城に戻るぞ!」

「「は!」」


『ミコ、そっちは大丈夫かい?』
ミコにはメルに付いてもらっている。

『あるじさま、こちらは大丈夫ですが、あるじさまの方は大丈夫ですか?』

『まぁ大丈夫ちゃ~大丈夫かな。出ようと思えば出れない事もないんだけど、それしたらマズイからしないけど、エスメラルダ様がなんとかしてくれるのを願ってるよ』

あれから大分時間がたっているけどエスメラルダ様はちゃんと動いてくれているのだろうか?

『わかりました。何かありましたら知らせて下さい』

『わかった!メルの事よろしく』

そんなこんなでセシルの面白くない話を聞いていると

カチャ

カツ…カツ…カツ

おっ!誰か来たぞ。
しおりを挟む
感想 15

あなたにおすすめの小説

ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活

天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

転生能無し少女のゆるっとチートな異世界交流

犬社護
ファンタジー
10歳の祝福の儀で、イリア・ランスロット伯爵令嬢は、神様からギフトを貰えなかった。その日以降、家族から【能無し・役立たず】と罵られる日々が続くも、彼女はめげることなく、3年間懸命に努力し続ける。 しかし、13歳の誕生日を迎えても、取得魔法は1個、スキルに至ってはゼロという始末。 遂に我慢の限界を超えた家族から、王都追放処分を受けてしまう。 彼女は悲しみに暮れるも一念発起し、家族から最後の餞別として貰ったお金を使い、隣国行きの列車に乗るも、今度は山間部での落雷による脱線事故が起きてしまい、その衝撃で車外へ放り出され、列車もろとも崖下へと転落していく。 転落中、彼女は前世日本人-七瀬彩奈で、12歳で水難事故に巻き込まれ死んでしまったことを思い出し、現世13歳までの記憶が走馬灯として駆け巡りながら、絶望の淵に達したところで気絶してしまう。 そんな窮地のところをランクS冒険者ベイツに助けられると、神様からギフト《異世界交流》とスキル《アニマルセラピー》を貰っていることに気づかされ、そこから神鳥ルウリと知り合い、日本の家族とも交流できたことで、人生の転機を迎えることとなる。 人は、娯楽で癒されます。 動物や従魔たちには、何もありません。 私が異世界にいる家族と交流して、動物や従魔たちに癒しを与えましょう!

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
 女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!  HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。  跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。 「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」  最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!

異世界転移物語

月夜
ファンタジー
このところ、日本各地で謎の地震が頻発していた。そんなある日、都内の大学に通う僕(田所健太)は、地震が起こったときのために、部屋で非常持出袋を整理していた。すると、突然、めまいに襲われ、次に気づいたときは、深い森の中に迷い込んでいたのだ……

処理中です...