胸の底まで

胸の底まで

胸の底までガッタガタ
凍てつくような暇があったら
ドリルも原爆も通じない
あなたの心に風穴をあけたい

こんなに溶けて粘って
まるで蝋燭　おまえのラブハ
もしかしたら俺
いけないこととはあなた
知るよしも全員
なにがなんでもかんでも殺しても

剥げだした世界
メッキみたいな言い訳
誰彼かまって構え狙え撃て
命中ばかり外す冗談まがいの寒さが
押し寄せるあなたと私
逃げろ逃げるな　どっちもするな

愛はまるで生命保険
今までのはなんだったんだ
見返りなら笠地蔵で充分だ
凍死することも出来ない
石の巌のような俺

千代に八千代に散々だ
特攻しろ原爆だ死ね糞が代

未来は終わらない劇場で
鬱展開オンリー・イベント
参加者の集団首吊りに
関係者は毒杯あおって死んだ

ソクラテス気取りにもほどがガリレイだと
証拠だったら殺してしまえ
真犯人と嘘犯人しか真相の奴隷と主人なら
そんなにバケツ被って泥ぶるなよ
あんまり告白しすぎは人間の発端
バカと猛烈にアシカと白をぶっ込むぞ

さみしそうに本気にした
嫌そうに好きだった
死んでも死んでも終わらない
競馬のような人生を見たら
コースを外れることを考えろ

リタイヤだけが生きる道
なにも出来ない知らないバカと
なんの役にも立たない無能に
卑劣で自己中で浅ましいクズだけが
生きるに値する人間の鑑なのだ

皮肉でも占いでもギャンブルでもないぞ
また負けた外れた顎がもう呪怨でいっぱいだ
つまんねえホラーみたいに
普通に死んでしまった俺がいる

やはり俺の精神剥奪は瞬く間にあわない
乗り遅れた人類ばかり猿にもトカゲにもなれず
そのままアメーバ　だって黴菌
いいじゃん水素　みんな爆発した地球だったのさ

もう戻れないさ
お門(かど)気違いで性懲りごりも奈落、
あんたの生命、ただのバカ
ウスノロ　包丁　それも研ぎ研ぎのやつ
歯よりは呼吸がこぼれて落ちて死んで
切れ味は甘く切なく恋心
すぱっと頬も紅潮　心中
ネット配信　廃人

死んでいるのにモニターから
お前の喉を握り潰したのは誰だ

どこ吹く暗黒大陸で
あなたは口内のように闊歩する
舌足らずのうめきばかり
気をつけないと胃袋だ
あーあ落ちちゃった

虫が悪いと人も悪い
嫌気がさして間がさして
恫喝　銅鐸　撲殺
卑弥呼を恨め　たて穴式憎悪
自傷しないと詩も書けない
才能ないと
人生潰してこんなもん

「死んだあとのことなんて
どうでもいいじゃない」
ゴッホの切られた耳が
聞いたのは女の言葉
今さら個展をひらかれても
彼はなんとも思わない
死んだあとだから
確かにどうでもいい

そのわりには
作品は素晴らしい
なんでだろうね
どうでもいいのにさ

胸の底までガッタガタ
凍てつくような暇があったら
ドリルも原爆も通じない
あなたの心に風穴をあけたい