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第十三章 幸せの教育実習
霧ヶ峰のアンドロメダ
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僕は、今、こうして窓を開け、霧ヶ峰の星空を眺めている。
高原は、星がとても良く見えて、これだけでも、来たかいがあった氣持ちになってしまう。
いよいよ、明日は教員採用試験の合格発表。
しかし、今日の佑夏は少しも採否を氣にかけた様子は無く、いつも通り、にこやかに振る舞い、むしろ、僕の方が落ち着かないでいる。
教採は、たとえ今年、不合格だったとしても、受験可能年齢まで、受け続けることは、できることはできる。
とは言っても、大学現役で落ちた者が、翌年以降に再チャレンジして採用されるケースは極めて稀である。
事実上、一発勝負と言っていい。
今、階下の佑夏は、どうしているだろう。明日の朝は早い、もう寝てるかな?
と、LINEの着信が。他ならぬ姫である。
他の参加者は、明日の早朝に備えて、もう寝ているかもしれない。
通話したり、直接、話すと迷惑になるから、という姫の配慮だろう。
(やっほー☆仁助さん、起きてるー?(^.^))
まだ「婚約者呼び」。もう、いいのに、律儀な子だね。
(起きてるよ。)
単純に返す。
(今、星空、観てるでしょ?🌃私もで~す!😆アンドロメダの銀河まで見えるね!
高原の星空、いいね~!🙋それでね、ちょっと相談があるの。)
(なに?)
(明日、車山に登る時、山田さん、大丈夫かな~って。🤔)
はぁ~?なんだそりゃ?
(それは、添乗員が考えることだろ?)
(そうはいきません🙅。山田さんを無事、山頂までお連れするのは、私の義務なので~す。😉✌️)
義務って、何の義務だよ!?
(じゃあ、どうするの?どうしようも無いと思うけど?)
(ふっふっふっ(*^。^*)。仁助さん、私は用意周到女なのよ。😏
こんなこともあろうかと、ロープを持って来ていたの、キミは知らなかったね?😎)
ロープ?
流石は、大学生にして、児童引率経験が豊富なヤマネ姫。
(それで、俺が山田さんを引っ張るの?)
(ご名答~!(*^▽^)/★*☆♪私が横から山田さんと腕組んで支えるから、前からロープで引っ張ってもらえないかな?
イヤなら、添乗員さんにお願いするけど?😃)
彼女の頼みを、僕が断るはずはない。
(分かった。俺がやるよ。)
(🙌やったー!ありがとー!🙇明日の朝、早いから、今日はもう、寝よーね!お休みー!👋👋👋)
佑夏ちゃん、合格発表のことには、一言も触れない。
自分の人生が決まる前夜、他人のことばかり氣にかけている、筋金入りの優しさだ。
ぽん太が言っていた。
空襲の朝、B29の来襲が分かっていても、真白さんの家族は、笑顔で朝食をとっていた、と。
石森家の人々は、肝が座っているというか、人格的に立派な家系らしい。
此処への出発前、「佑夏と潮崎さんは付き合ってなどいない」と憤る神野翠に、僕は「合格発表の後、全てを話す」を答えている。
しかし、どこからどう見ても、付き合っているし、こんな人間的に立派な優しい女性に、最高の男は、やはりお似合いだ。
なぜ、翠は、あんな氣を持たせるようなことを言う?その理由が分からない。
さっき、星空の下で二人で横になり、髪に触れてもらった時は、「もしや?」と思ったけど.........。
高原は、星がとても良く見えて、これだけでも、来たかいがあった氣持ちになってしまう。
いよいよ、明日は教員採用試験の合格発表。
しかし、今日の佑夏は少しも採否を氣にかけた様子は無く、いつも通り、にこやかに振る舞い、むしろ、僕の方が落ち着かないでいる。
教採は、たとえ今年、不合格だったとしても、受験可能年齢まで、受け続けることは、できることはできる。
とは言っても、大学現役で落ちた者が、翌年以降に再チャレンジして採用されるケースは極めて稀である。
事実上、一発勝負と言っていい。
今、階下の佑夏は、どうしているだろう。明日の朝は早い、もう寝てるかな?
と、LINEの着信が。他ならぬ姫である。
他の参加者は、明日の早朝に備えて、もう寝ているかもしれない。
通話したり、直接、話すと迷惑になるから、という姫の配慮だろう。
(やっほー☆仁助さん、起きてるー?(^.^))
まだ「婚約者呼び」。もう、いいのに、律儀な子だね。
(起きてるよ。)
単純に返す。
(今、星空、観てるでしょ?🌃私もで~す!😆アンドロメダの銀河まで見えるね!
高原の星空、いいね~!🙋それでね、ちょっと相談があるの。)
(なに?)
(明日、車山に登る時、山田さん、大丈夫かな~って。🤔)
はぁ~?なんだそりゃ?
(それは、添乗員が考えることだろ?)
(そうはいきません🙅。山田さんを無事、山頂までお連れするのは、私の義務なので~す。😉✌️)
義務って、何の義務だよ!?
(じゃあ、どうするの?どうしようも無いと思うけど?)
(ふっふっふっ(*^。^*)。仁助さん、私は用意周到女なのよ。😏
こんなこともあろうかと、ロープを持って来ていたの、キミは知らなかったね?😎)
ロープ?
流石は、大学生にして、児童引率経験が豊富なヤマネ姫。
(それで、俺が山田さんを引っ張るの?)
(ご名答~!(*^▽^)/★*☆♪私が横から山田さんと腕組んで支えるから、前からロープで引っ張ってもらえないかな?
イヤなら、添乗員さんにお願いするけど?😃)
彼女の頼みを、僕が断るはずはない。
(分かった。俺がやるよ。)
(🙌やったー!ありがとー!🙇明日の朝、早いから、今日はもう、寝よーね!お休みー!👋👋👋)
佑夏ちゃん、合格発表のことには、一言も触れない。
自分の人生が決まる前夜、他人のことばかり氣にかけている、筋金入りの優しさだ。
ぽん太が言っていた。
空襲の朝、B29の来襲が分かっていても、真白さんの家族は、笑顔で朝食をとっていた、と。
石森家の人々は、肝が座っているというか、人格的に立派な家系らしい。
此処への出発前、「佑夏と潮崎さんは付き合ってなどいない」と憤る神野翠に、僕は「合格発表の後、全てを話す」を答えている。
しかし、どこからどう見ても、付き合っているし、こんな人間的に立派な優しい女性に、最高の男は、やはりお似合いだ。
なぜ、翠は、あんな氣を持たせるようなことを言う?その理由が分からない。
さっき、星空の下で二人で横になり、髪に触れてもらった時は、「もしや?」と思ったけど.........。
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