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光るアンテナ
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「あれ?光ってる」
パジャマに着替えた後、周治が見ると屋根の上が虹色に輝いていた。周治は驚きを隠せなかったが、よく見てみると、アンテナからその光が出ていた。夕日がただ反射しているにしては、やけにまがまがしい。周治は普段ではありえない光景に、違和感と恐怖感を覚えたが、同時に好奇心もこみあげてきた。
「なんだろう?これ?」
電波を受信しているときにこんなことになるはずは無いし、呪いを感じ取ったのだろうか。そう考えているうちに、周治は既にアンテナを近くから覗いていた。好奇心に耐え切れなかった周治はそのアンテナに触れてしまった。その瞬間、身体が溶けていくような感覚に陥った。
「ぐわあああああ!?|*+?>*?+>*%$#'%$&」
光に体が飲み込まれていく感覚。周治は死んだと悟った。
「ここは、何処なんだ?」
周治は、目を疑った。家の屋根にある、七色に輝くアンテナからこんな山奥に繋がっているなんて思っていなかった。パジャマ姿のまま、地面に四つん這いになった周治は、今の状況を整理しようとしたが、夢というには現実味が強すぎて、自分が本当に異世界に飛ばされたと考えるしかなかった。30分ほど静止した後、やっぱり夢じゃないと確認し、熱い陽に照らされる中、諦めて周りを探索することにした。不幸中の幸い、裸やパンイチでは無くて良かったと思った。しかし、靴が無く、足にケガを負って菌に侵されてしまうのが怖くて、舗装された道が無いか探した。昼過ぎくらいの山奥を歩く道中、木の葉や幹を観察したが、どうも地球のもののようには見えなかった。一つの幹から形のまばらな枝が生えていて、一つ一つの枝には色も形も異なった果実のようなものが実っている。
「俺、これからどうなるんだろう...」
誰もいない山奥で呟いた。きっと誰かいると信じながら。
どのくらい歩いただろうか、、、。もう3時間は歩いただろう。しかし、陽が沈む気配も人と出会う予感もしなかった。何もなくただただ歩き続けることに嫌気がさしてきた。「俺は何をしているんだろう、、、」そう思ったとき、後ろからからざわざわと音がした。
「なんだ?!」
周治が騒音の方向を向いたと同時に叫び声が聞こえてきた。
「いやあああああああああ」
山奥から、獣の皮で身を包んだ可愛い少女が周治の胸に飛び込んできた。ぽふっ。柔らかい感触が周治の胸から全身に広がっていった。
「いきなりどうしたんですか?」
「蛇、蛇が出たのー!!!追ってきてるのー!!!」
周治が少女が通ってきた道を見ると、興奮した様子の蛇がこちらを狙っていた。
「いやあああああああ。こないでええええええええええ」
少女が締め付けを強くする。逃げようとするも、少女が邪魔で身動きが取れない。抱き着いている2人を一匹の蛇が胴で囲んだ。蛇を何とか静止させようと周治は頭をフルに回転させた。しかし、解呪しか学んで来なかったせいで、物理的にダメージを与えて倒すことも、呪い殺すこともできない。諦めつつも蛇を観察すると、目に違和感を感じた。結膜が黒く濁っていて、瞳孔が赤く光っていた。
「呪目...」
そう呟いた周治は素早く少女の抱擁を解き、自分の後ろに引かせた。そうして、
「解呪~治癒目(ちゆもく)」
周治がそう唱えた瞬間、蛇の動きが静止し、目から赤い輝きが消えた。そして、何事もなかったかのようにして、また山奥に戻っていった。
「た、助かったのね!!!」
そう言うと少女は後ろから周治に抱き着いた。再び胸の柔らかさと温かみを感じた。かわいい。
「離してください。暑苦しいです」
周治がそう言うと、
「チェッ」
と舌打ちしながらも少女は周治を解放した。
「でも、君、解呪出来るんだ、凄いね。明らかにこの辺の地方の住民じゃないのに。呪目を瞬時に判断して、治癒目が唱えられるなんて」
「そりはどうも。呪目に侵された動物はほかの動物を敵味方関係なく攻撃して危ないですので。で、あなたは何者なんですか」
周治が尋ねると、少女は笑いながら答えた。
「私の名前は、マニー。見習い魔導士なんだ!」
パジャマに着替えた後、周治が見ると屋根の上が虹色に輝いていた。周治は驚きを隠せなかったが、よく見てみると、アンテナからその光が出ていた。夕日がただ反射しているにしては、やけにまがまがしい。周治は普段ではありえない光景に、違和感と恐怖感を覚えたが、同時に好奇心もこみあげてきた。
「なんだろう?これ?」
電波を受信しているときにこんなことになるはずは無いし、呪いを感じ取ったのだろうか。そう考えているうちに、周治は既にアンテナを近くから覗いていた。好奇心に耐え切れなかった周治はそのアンテナに触れてしまった。その瞬間、身体が溶けていくような感覚に陥った。
「ぐわあああああ!?|*+?>*?+>*%$#'%$&」
光に体が飲み込まれていく感覚。周治は死んだと悟った。
「ここは、何処なんだ?」
周治は、目を疑った。家の屋根にある、七色に輝くアンテナからこんな山奥に繋がっているなんて思っていなかった。パジャマ姿のまま、地面に四つん這いになった周治は、今の状況を整理しようとしたが、夢というには現実味が強すぎて、自分が本当に異世界に飛ばされたと考えるしかなかった。30分ほど静止した後、やっぱり夢じゃないと確認し、熱い陽に照らされる中、諦めて周りを探索することにした。不幸中の幸い、裸やパンイチでは無くて良かったと思った。しかし、靴が無く、足にケガを負って菌に侵されてしまうのが怖くて、舗装された道が無いか探した。昼過ぎくらいの山奥を歩く道中、木の葉や幹を観察したが、どうも地球のもののようには見えなかった。一つの幹から形のまばらな枝が生えていて、一つ一つの枝には色も形も異なった果実のようなものが実っている。
「俺、これからどうなるんだろう...」
誰もいない山奥で呟いた。きっと誰かいると信じながら。
どのくらい歩いただろうか、、、。もう3時間は歩いただろう。しかし、陽が沈む気配も人と出会う予感もしなかった。何もなくただただ歩き続けることに嫌気がさしてきた。「俺は何をしているんだろう、、、」そう思ったとき、後ろからからざわざわと音がした。
「なんだ?!」
周治が騒音の方向を向いたと同時に叫び声が聞こえてきた。
「いやあああああああああ」
山奥から、獣の皮で身を包んだ可愛い少女が周治の胸に飛び込んできた。ぽふっ。柔らかい感触が周治の胸から全身に広がっていった。
「いきなりどうしたんですか?」
「蛇、蛇が出たのー!!!追ってきてるのー!!!」
周治が少女が通ってきた道を見ると、興奮した様子の蛇がこちらを狙っていた。
「いやあああああああ。こないでええええええええええ」
少女が締め付けを強くする。逃げようとするも、少女が邪魔で身動きが取れない。抱き着いている2人を一匹の蛇が胴で囲んだ。蛇を何とか静止させようと周治は頭をフルに回転させた。しかし、解呪しか学んで来なかったせいで、物理的にダメージを与えて倒すことも、呪い殺すこともできない。諦めつつも蛇を観察すると、目に違和感を感じた。結膜が黒く濁っていて、瞳孔が赤く光っていた。
「呪目...」
そう呟いた周治は素早く少女の抱擁を解き、自分の後ろに引かせた。そうして、
「解呪~治癒目(ちゆもく)」
周治がそう唱えた瞬間、蛇の動きが静止し、目から赤い輝きが消えた。そして、何事もなかったかのようにして、また山奥に戻っていった。
「た、助かったのね!!!」
そう言うと少女は後ろから周治に抱き着いた。再び胸の柔らかさと温かみを感じた。かわいい。
「離してください。暑苦しいです」
周治がそう言うと、
「チェッ」
と舌打ちしながらも少女は周治を解放した。
「でも、君、解呪出来るんだ、凄いね。明らかにこの辺の地方の住民じゃないのに。呪目を瞬時に判断して、治癒目が唱えられるなんて」
「そりはどうも。呪目に侵された動物はほかの動物を敵味方関係なく攻撃して危ないですので。で、あなたは何者なんですか」
周治が尋ねると、少女は笑いながら答えた。
「私の名前は、マニー。見習い魔導士なんだ!」
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