【完結】新米メイドは男装令嬢のお気に入り

たおたお

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6.なんで矢なんて射ってたの?

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 王都に来てあっという間の一ヶ月だった。幸いにして仕事もすぐ見付かって、しかも王宮の敷地内に家までもらっちゃって。小さな家だけどとても住みやすく、どことなくランズベリー領の懐かしい感じがする。フフフ、まだ領地を離れて一ヶ月だと言うのに、こんなに懐かしいものなのね。

 家の中には鍵がかかっている部屋が一つだけあって、そこには入っちゃダメらしい。掃除もしなくていいと言われているのでそのままにしてあるけど、それ以外は快適。メイドの先輩方に聞いてみると寮の部屋はそんなに広くない一部屋だけで、シャワーしかないらしい。湯船に浸かりたい場合は大浴場に行くしかないとのことで、その点この家は小さいながらお風呂もあって、薪さえ用意すればいつでも入ることができる。家の横には井戸もあるし至れり尽くせりだわ。前に住んでいたメイドの方はすぐに辞めちゃったらしいけど、この家のどこに不満があったのかしら?

 食事も自分で料理できるので困らないけれど、毎日食材を買いに行くのは流石に面倒ね……そう思って王都に来て数日してから、大量に食材を買い込むべく街に出てウロウロしていると、たまたま寮の料理人をしていると言う男性と知り合った。私がメイド服のまま出歩いていたので声をかけてくれたらしい。

「君、君。王宮のメイドの子?」
「はい」
「メイドの子が食材を買いにくるなんて珍しいね。誰かに頼まれたのかな?」
「いえ。寮の食事は食べられないそうなので、食材を買い込んでいこうかと……」
「えっ!?」
「はい?」

 驚いた顔をしている料理人の男性と、なぜ驚いているのか分からない私。しばらくお互いの顔を見つめ合っていたが、慌てた様子で男性が説明してくれた。

「いやいや、メイドなら寮に入って、寮の料理を食べるのが普通だろう? 俺は寮の料理人だけど、毎日人数分作ってるぜ!」
「そうなんですね。私は寮の部屋が足りないからと、少し離れた場所にある家に住まわせてもらってますので。確か寮の部屋にある札がないと食堂に入れないんですよね?」
「それはそうだけど、寮の部屋ならまだ空いてるはずだけど……!!」

 話しながら何かに気付いた様子の男性。

「君はニッキーとローナの班?」
「先輩をご存知なんですか! そうです。お二人にはお世話になっていて」
「お世話にって……多分その家に住まわせるのはあの二人の嫌がらせだよ」
「嫌がらせ? とても住心地がいいですが……」

 そう言うと男性は少し呆れた様な顔をして笑い出した。そんなに変なことを言いましたか?

「アハハハ、快適か! それはいい。どうやら君は想像以上にタフらしいね。君が楽しくやってるならそれでいいさ。食材は分けてあげるから食堂に取りに来るといい。俺はロイ。他の料理人にも伝えておくから、何か言われたら俺の名前を出すといいよ」
「本当ですか!? 凄く助かります! では、今日は荷物運びを手伝いますね」
「そうかい? 助かるよ」

 そんなことがあって、食材も簡単に手に入る様になったけれど、予め持ってきていた干し肉はそろそろ無くなりそう。食堂で肉も貰えるんだけど少し鮮度が落ちているし、一度狩りに出かけてみようかな。王都の東側には広大な森、西側には山地とそれに続く森があって、街を出ると元いた領地とあまり変わらない雰囲気。街の外には猟師もいるそうだし、それなりの数の獲物はいるに違いないわ。そうと決まれば剣の手入れや弓矢の用意もしておかないとダメね。


 今週末に休みを貰えることになっていたので、狩りはその前日、仕事が終わってから西の山側に出かけることにした。大物が狩れるといいなー。矢じりと矢羽は家から持ってきていたから、弓と矢の本体は木を削って作らないと。あと、剣も研いでおいた方が良さそうね。一晩森の中で過ごすことになりそうだから食料は……狩ったものを食べればいいわ。あ! 寝袋も持っていきましょう。やっぱり狩りは楽しいなあ、ワクワクしちゃう。

 私が愛用している剣はハンガーと呼ばれるもの。身長に合わせてハンティングソードよりも短めで、少し湾曲した片刃の剣よ。狩りに行き始めた頃にお父様が領内の名工と呼ばれる職人に頼んで作ってくれた、まさしく業物。魔物退治もこの剣を持っていくけれど今までに欠けたことがないので、本当に素晴らしい剣。王都では出番がないかと思っていたけれど、持ってきておいて良かったわ。

 剣の手入れをして久しぶりに振ってみる。うん、いい感じだわ。腕が鈍ってないか心配だったけど、一ヶ月ぐらいなら全然大丈夫ね。剣の次は弓矢。まずは家の周りで粘りのある木を探して材料を調達し、これを削って弓を作る。矢の方は重めの木がいいわね。弓に使う木は乾燥させて強度を上げたいところだけど、今回は時間がないからしょうがないわね。街には武器屋もあるみたいだから、今度いい木がないか聞きに行ってみよう。

 ここ数日は仕事が終わってから狩りの準備を楽しんでいたけれど、前日には剣も弓矢もきっちり揃えることができた。弓矢がなかなかいい出来だったので思わず試し射ちしたくなってしまい、近くの木に目がけて矢を放ってみる。ヒュン! と心地よい風切り音と共に矢は真っ直ぐ飛んで、的にした木にカンッ! と命中。と、同時に『ヒィッ!』と短い悲鳴が聞こえ、誰かがドサッと倒れた様子だった。慌てて駆け寄ってみると、木の陰で尻もちを付いている女性。恐怖に歪んだ顔で私を見ている。

「ローナさん?」
「ヒィ! ご、ごめんなさい、殺さないで!!」
「嫌ですねえ。どうしてローナさんを殺すんですか?」
「だって、私を矢で狙って……」
「狙ったのはこの木です。ローナさんがおられると知らなかったので」
「そ、そうなの?」

 ちょっと恥ずかしそうにしながら立ち上がって、スカートをパンパンと叩くローナさん。

「ところで、ここで何をなさっていたのですか?」
「あ、あんたの様子を見にきたのよ! その……どんな生活しているのか、ちょっと気になったから」
「とても快適ですよ。良かったら中に入ってください。お茶を用意しますので」
「ありがとう……」

 初めてお客様が来てくれた! 彼女の手を引いて家の中に入り、早速お茶の準備よ。

「キレイにしてるわね」

 椅子に座ると、家の中をキョロキョロと確認しながらローナさんが呟く。もうちょっと荒んだ生活を想像していたんだって。

「はい。物はあまりありませんが、生活に不自由はないですね」
「薪とかどうしてるの?」
「裏に積んであったものを割って使ってますよ」
「食事は?」
「食材を買い出しに行ったり……実は寮の料理人の方が食材を分けてくださるので、それを使って料理してます」
「そうなんだ……」

 少しバツが悪そうに返事して、しばらく間を置いてから突然立ち上がったローナさん。そしていきなり謝られてしまった。

「ご、ごめんなさい!」
「えっ!? な、何がですか!?」
「だから、その……本当は寮に空き部屋はあったの。普段もあんたにキツい仕事ばかり押し付けてたんだ」
「キツい仕事?」
「水を汲めとか、高い場所の掃除をしろとか……」
「??? 別にキツくなかったですけど」
「……」

 驚いた様子で私の顔をマジマジと見つめるローナさん。どんな顔をしていいか分からず、取り敢えずニコニコしておいた。

「で、でも、ここに一人暮らしてるのって大変でしょう?」
「そうでもないですね。家から王都までは二週間ほど野宿中心だったので屋根がある所で寝られるだけでも有り難いですし、掃除や料理はここに来る前も毎日やってましたから」
「あんた一体どこから来たの!?」

 ランズベリー領のことや王都に来ることになった経緯などを話すと、驚いた様な呆れた様な複雑な表情をした後、笑い出したローナさん。

「アハハハハ、あんた面白いね。そりゃ私たちが意地悪しても通じないはずだわ。でも、ゴメンね。あんたが頑張ってるの見てたら段々自分もサボってるのが悪い様な気がしてきて、昔のことを思い出しちゃってさ。気がついたら自分も真面目に仕事する様になってて、そうしたら増々あんたに悪いことしちゃったと思い出して……ニッキーはどう思ってるか分からないけど彼女も最近妙にキビキビ働いてるから、きっと同じ思いなんだよ」
「私はむしろここに住めて有り難いと思っているので、あまり気にしないでください。でも……」

 そっと彼女の手を握る。

「そうやって気にかけて頂いてとても嬉しいです。これからもよろしくお願いしますね」
「あ、うん……」
 
 照れて視線を逸らしたローナさん。意地悪されていたとは全く思っていなかったし、いつも控室では色々教えてくれる彼女とニッキーさんは良い先輩だと思っていた。今回こうして会いに来てくれて、それが正しかったと確信する。私はいい先輩方に恵まれたんだ。

「それよりあんた、なんで矢なんて射ってたの?」
「明日、狩りに行こうと思ってるんです! 干し肉のストックも切れそうだし、新鮮なお肉も食べたいし」
「狩りって……王族主催の狩猟大会に出るつもり!?」
「狩猟大会?」

 ローナさんの話では明日、王族主催の狩猟大会があって王都内外から多くの貴族が参加するそうだ。

「あんた、貴族だったの!?」
「父は領主なので一応は貴族ですが、六位なので平民同然ですよ。それに狩りは趣味みたいなものなので、狩猟大会とは関係ありません」
「ハハハ、趣味ねえ。もう驚かないわよ」

 その後もしばらくお喋りをして楽しい時間を過ごし、夕食前に彼女は帰っていった。今まで以上に打ち解けて色々話してくれて、『頼れるお姉さん』だと感じる。色々と気にかけてくれるし、本当に姉ができた様で嬉しくなってしまう。狩りの成果をおすそ分けする約束をしたので、頑張って大物を狩ってきますね!
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