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Chap.15 A Mad T-Party
Chap.15 Sec.8
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離れているあいだも、ずっと頭にいた。
ウサギはハウスでどうしているだろう。何事もないといいが。いや、むしろ俺たちが居ないほうが、のびのびしてそうだな。なんかむかつくけど、泣いてないなら、そっちのほうがいいか——。
セトはハウスに帰ってから、まだ一度も彼女と喋っていない。食堂で顔だけ見かけてはいた。当たり前にロキの横に並んでいて、表情は穏やかそうだったから、とくに何もなかったのだろう。
安堵と、かすかな苛立ち。後者は自覚していない。
顔を合わせたら、どう話を切り出そうか。ハウス不在中にカマを掛けたりしてサクラを探ってみたが、結局わからずじまいだった。なんで泣いたのか、その理由を誰かに相談してくれていればいいが——おそらく誰にも言っていない。
次のサクラの順番までに解決しておきたい。何があったか、話してくれるだろうか……。
呑気にもそんなことを案じていた。まさかこんな事態になるなんて、思ってもいない。
——この事態は、一体なんだ。
食堂のドアが開いて入ってきたのは、言葉のとおり拘束されたウサギだった。拘束は比喩的なもので、身柄を押さえたという意味かと思っていたが……白い手錠とアイマスクの仰々しさに、セトは人知れず眉を寄せていた。
ミヅキと連動したマシン仕掛けの拘束具は、対象者が華奢なせいか頑丈に見え、厳重すぎる印象を生む。両手を前に並べた状態で親指と手首が固定され、自由がない。容疑者ではなく、囚人のための拘束だ。
「なんだよこれ……」
「口を挟むな」
思わず声を出してしまったセトに、サクラの鋭い声が刺さった。サクラ以外は発言を禁じられていた。
耳は塞がれていないらしく、彼女はセトの声を聞き取って探すように顔を上げた。白々と光るアイマスクがこちらを向く。不安そうな瞳が、見えた気がした。
『そのまま直進すればイスがある。ロボの誘導に従って着席しなさい』
サクラの言葉は、セトには分からない。ここではサクラと彼女と——ロキ。3人しか遣えない言語になる。よく見れば、ウサギの耳に翻訳機はなかった。ロキを見ると、同じくウサギの耳に細い目を投げていた。——なんのために? 会話を禁じておきながら、翻訳機まで奪った理由は——?
ウサギが席に着くと、ロボがアイマスクと手錠を外した。自由を得た瞳が、周囲を確認する。食堂の出入り口側、リフェクトリーテーブルの短辺にあたる位置で、ひとり着席している。誰も座っていないありさまに、不安な表情で見回した。
『……ティアは……』
その唇からこぼれた名の持ち主は、ここに居ない。隣に立っていたサクラを仰いだ。
『ティアは、大丈夫なんですか……?』
『ああ、無事だ。よくある発作だから、案じることはない』
『…………これは?』
『発作の傾向を把握するため、倒れる前のティアの行動を確認している。唯一あの場に居合わせていたお前に、状況を再現してもらいたいと思うのだが——構わないか?』
『……もちろん、協力します……』
サクラの声は、いつになく優しい。その違和感からか、異常な状況に対してか、ウサギは疑問を呈しつつも頷いたようだった。
何を、言われたのか。
ウサギの背後で待機するロボとは別に、新たなロボがワゴンと共に入室した。手際よくウサギの左手にティーポットとティーカップを並べる。ワゴンから取り出した、赤い石がついた小さな透明ボトルの中身——茶葉だと思われるものが、まだ半分以上残っている——を、ティーポットにサラサラと流した。
赤黒い花被のような物が、目についた。それはセトだけでなく、全員の目に入った。そのあかしに、メルウィンの喉からは悲鳴を抑えたような声がかすかに聞こえ、アリアの頬は引きつった。イシャンの目は注がれる湯から離れることなく、ロキはサクラを睨んでいた。ただひとり、ハオロンだけは得心がいった顔をしただけで平然としていたが。
『……あの、』
『どうかしたか?』
『ティアは、自分の手ですべておこなっていたかと思いますが……』
『そうか。では、ここから先はティアの行動を思い出して、そのまま再現してもらえるか?』
『はい……』
すっと伸びた手が、ポットとカップを引き寄せる。手首のブレス端末に触れて、時間を測るような間をもった。沈黙が重たい。
すでに皆、理解している。サクラが何をしようとしているか。何をさせようとしているのか。
タイマーが鳴るまでのあいだに、ウサギの目は何度か周りの様子をうかがうような動きを見せた。一部の者たちに表れる、固唾を呑むような異様な空気。
セトとも、目を合わせた。黒い眼が、考えるようにじっと見つめてきたが、タイマーの振動に気づいて意識をポットへと戻したようだった。
『ティーカップは私の分もあったので、本当はふたつですが……今は、ティアの分だけ、いれます』
『ああ』
液体が注がれていく。薄い湯気が、ウサギの顔に掛かる。
まだ熱いカップを慎重に手に取り、ティアの動作でも思い出しているのか、3秒停止してから、ふーっと。細い吐息で水面を冷ました。
——そのまま、くちづけをするように。
そっと、カップのふちに唇を——
「飲むなっ!」
びくりと、跳ね上がったウサギの肩に。自分が大声を出したことを知らされた。
カップのなかで揺れた液体が飛び散り、ウサギの指先に掛かる。——もう、止められなかった。
セトは短い距離を瞬時になくし、彼女の手首を掴んでカップを取り上げた。カップをテーブルの離れた場所に置くと、彼女の濡れた指をワゴン内のナプキンで拭き取る。目を丸くして固まっている彼女は、「……せと?」どうしたの? というように、首を傾けた。
何も分かっちゃいない。自分がどういう立場に置かれていて、何を飲もうとしているのか。
サクラになんと言われたのか知らないが、何も知らされていないに違いない。俺たちが、お前が苦しむのを待ち構えているなんて一欠片も思っていない。——それなのに、
(黙って見過ごせるわけがあるか——!)
「……口を挟むなと、言ったはずだが?」
すぐ背後の冷たい青の眼を、振り向きざまに睨み返した。
「ふざけんなっ! こんな証明の仕方があるかよ!」
吠えるセトに、サクラは動じない。まっすぐに立つ姿はびくともせず、飾り物のように揺らぐことがない。
腕を組んだまま、セトの鋭い目を見つめて、
「本当に飲ませると思ったのか?」
「はっ?」
「これは偽物だ。本物と取り替えてある。証拠でもあるリコリスが混入された茶葉を、ここに出すわけがないだろう?」
出すわけがない。サクラの論に、セトは言葉を失った。考えれば分かることなのに、なぜ。
ウサギに毒を飲ませるはずがない、と。なぜ思えなかったのか。少し前の自分なら、迷いなくそう信じただろうに。
サクラが、唇端を持ち上げて笑った。
「お前の中の私は、随分と浅はかで冷酷だな?」
サクラの言葉に自分の行為を省みたが、他の兄弟たちも同じく思い違いをしていただろう。セトのそんな無言の訴えを読んだのか、サクラは窓ぎわを目で示した。
「ロキは気づいていた。不満はあるようだったが、それでも大人しくしていたというのに……お前のせいで無駄になったな」
セトがロキに顔を向けると、「ってかさ、オレらには言っておくべきじゃね? 気づいてなかったのは、そこの犬だけじゃねェかもよ」吐息とともに窓から背を離した。
メルウィンが、恥じるように目を伏せる。
セトはサクラに目を戻し、「無駄にはなってねぇだろ。これで分かったじゃねぇか」強く言葉を返した。
「何が分かった——と?」
「ウサギは飲もうとしただろ! 俺が止めなかったら間違いなく飲んでた。毒が入ってるなんて知らねぇからだ!」
「少量だけ口に含んでみせるつもりだったのかも知れない。迷いなくどれだけ飲むかを見たかったのだが……残念だな」
サクラの言い分に、セトの眉間が狭まった。
「まだウサギを疑うのか?」
「ただひとりの容疑者だ。疑うのは当然だろう?」
「………………」
サクラと対立するセトの前に、「——ねぇ」ひょこんと、ハオロンが顔を出した。
「喧嘩せんといて? そんな揉めるんやったらぁ、うちが吐かせよぉか?」
言葉では遠慮がちに提案しながらも、不躾な気軽さで彼女の頭に手を乗せる。まるで幼子を扱うように。
座ったまま戸惑っている彼女に、「ありすならぁ、すぐ自白するやろ?」いとけなく笑いかけた。一見は無垢な微笑み。本能で怯える彼女を越えて、奥から「は?」ロキが低く声を発した。
「アンタが拷問したら死ぬよな? 容疑者死亡で終わらせる気?」
「うち、ちゃんと手加減するよ?」
きょとんとした目で、ハオロンは無邪気に反論してみせる。ふたりのあいだ、遅れて言葉を拾ったセトが、
「拷問っ? そんなの許すわけねぇだろ!」
「なんでや? こぉやって揉めるより、早く解決したほうが、みんな安心やがの?」
「ウサギは犯人じゃねぇ!」
「……セト、それはちょっと無理があるわ。兄弟が犯人じゃないんならぁ……必然的にありすやろ?」
「はぁ? こいつにティアを苦しめる理由なんてねぇだろっ?」
「分からんよ? だって、ありすは他人やが。もしかしたら、よそのスパイかも知れんし……物資が足りんくなってぇ、ハウスを狙う奴らが出てきたんかもぉ?」
「ウサギは違う。スパイなんてティアにも一蹴されてんだよ。ありえねぇ」
「ティアにも分からんことはあるやろ? ……どっちみち本人に訊けばいいが。うちらが話し合っても解決せんし、ちょっと痛くしたら喋るって。揉めるより、ありすに訊いたほうが早いわ」
彼女の頭から首筋におりようとした手を、ガシッとセトが掴んだ。強引に引き離され、ハオロンの目が驚いたようにセトを捉える。
「痛いんやけど……放して?」
「やめろよ、ウサギに触るな」
「……セトは優しすぎやの。——サクラさん、セトを押さえてもらっていいかぁ? ありすはうちに任して。すぐ終わるし」
くるっと首だけ回して、ハオロンはサクラに頼んだ。セトの手の力が強まり、
「やめろっつってんだろ!」
「いたっ……」
ハオロンが、手首に掛かった痛みに小さく声をもらした。やりすぎた、と。即座に軽く力を抜いたが——
「——ミヅキ、セトに攻撃を」
サクラの声が、何を命じたのか。
身体を貫いた痛みは声も出せないほど、一瞬で全身の自由を奪った。知覚してないだけで、ひょっとすると叫び声をあげたのかも知れない。これが痛みだと感じる余裕すらなかった。落雷のようなイメージだけが頭に閃き、脳の支配を失って隔絶された、鉛のような身体が落下した。
「——セトっ?」
驚き、屈んで手を伸ばそうとしたハオロンを、サクラが制する。
「離れていなさい」
「ま……まって? うち、そこまでしてって言ったつもりは……」
「セトを押さえたければ、これくらいしないと無理だろう」
「ほやけどっ……セトは、サクラさんが言ったら聞くやろ……?」
「いいや、今は聞かないだろうね」
床に倒れ込んだセトを見下ろす目は、青く冷たい。とっさのことで全く動けずにいたロキが、「やりすぎだろ」吐き捨てるように呟き、
「電気ショック? パラライザー? ブレスにそんな機能があるなんて、オレら知らされてねェよ」
「——そうか。私も、威力を目の当たりにするのは初めてになる」
「……馬鹿にしてンの? こんな機能、なんであるわけ?」
「私が付加したわけではないからな。推測で言うならば——“暴君”への叛逆を防ぐためかも知れないね?」
普段ロキが口にする悪意を返して、サクラは唇を曲げた。微笑む場面ではなかった。
言葉を返せずにいるロキから、ふっと目を流す。誰も動かないせいか、イスから滑りおりるようにして、彼女がセトへと手を伸ばしていた。
『——離れなさい』
ぱっとサクラを見上げた顔が、混乱に満ちていた。
セトに何があったのか。どうして誰も彼を助けようとしないのか。疑問しかないだろうが、自分を中心にトラブルが起こっていることくらいは察している。速すぎる会話の断片から、セトが自分を庇ってくれたのではないか——とも。
離れるようすのない彼女に、サクラがロボへと指示を出す。再び拘束しようと伸びるアームを、手が。
力強い手が、掴んでロボごと引き倒した。
「……ウサギに、手ぇ出すな」
床を這うような、重い声。伏せていた上体を無理やり起こし、セトが彼女と倒れたロボのあいだに割り入った。
立ち上がることはできない。感電の名残か、手脚の感覚がぼやけるような痺れがある。——だが、動けないわけではない。
青い眼を見上げた。
「……流石だな。セト、お前の強靭な肉体は、電撃にも耐え得るのか」
目を細め、青白い顔に微笑をえがく。目尻から唇のかたちまで、計算尽くされたような微笑み。
このひとは、こんなふうに薄ら寒く笑うひとだっただろうか。
昔はちっとも笑わなかった。固まった蝋人形の顔で、唇だけを動かす姿が不気味だと、一部の兄弟に囁かれていたくらいだった。
いつから笑うようになったのか、分からない。それくらい自然と表情が生まれて——作られて?——いたから。
「——それとも、大した威力ではなかったか……?」
サクラが着物の懐に手を差し込み、
「だが、こちらはどうだろうね?」
取り出された物が何か。理解した瞬間、深刻なはずなのに馬鹿らしくて笑ってしまいそうだった。
ジャケットのように羽織られた着物の下で、身につけられていたショルダーホルスター。その脇の下に収まっていた物は、非常時に使われるはずの物だ。
「はっ……それを、俺に向けるのか? 銃口を兄弟に向けた者は追放——つぅのは、サクラさんが決めた規則じゃねぇのかよ」
銀色に光るハンドガン。
生体認証で安全装置を外したそれを手で包み、今にもこちらに向けようとするサクラの姿が、現実とは思えない。
横にいるウサギは、何がなんだか分かっていない。こっちの意志を止めたいのか、いつの間にか握られていた手に、ぐっと力を込められた。感覚がだいぶ麻痺しているから、錯覚かも知れない。
——せとは、もう、わたしをまもらないで。
そんなこと、言われなくたって。
自分でも止められない。
ただ、わかるのは。この衝動を無視してしまえば、きっと今度こそ、一生後悔する。
薄明の空に似た、青い眼。
幼少期から、それこそ親のものよりもずっと見てきたその眼を、まっすぐに見据えた。
俺だけは、絶対に裏切らないと誓った。
ひとりにしない。
誰がいなくなっても、自分だけは。俺だけは、そばにいるべきだと思ったから。
サクラが歩いていく道を、共に行こうと決めた。
——でも。
ここが、訣別になるのか。
金の眼が捉える、青い眼のもとで、微笑をかたどる唇が動く。
「誰が、お前に向けると言った?」
照明の灯火を宿す瞳が。
セトの目を受け止める、その、目が、
「私の銃口の先に、お前が自ら来るならば——話は変わるな?」
目が、横に流れた。
(しまった——!)
長い腕は、しなやかな動きでそれをウサギに向け、ためらいなくトリガーを引いた。
ほとんど脊髄反射で——まともに考えていたとしても、脆い身体を突き飛ばすなんてできず、そこまでの筋力も回復していないせいで——上体であいだを塞ぐようにして、ウサギの頭を抱いていた。やかましい銃声が耳をつんざき、弾けるような衝撃が、肩に——
「——セトっ!」
誰に名を呼ばれたのか。
いくつもの声が重なって、そのどれもが悲鳴に似た音をしていた。
「せとっ……せと!」
肩が——熱い。撃ち込まれた弾丸の痛みか、痺れが残る身体で急に動いたせいか、頭がぐらぐらする。
おぼつかない意識のなか、一番近くで呼ぶ声が、泣き声みたいで、
(お前は、ほんと泣いてばっかだな……)
昏い視界に、記憶から泣き顔が浮かんだ。泣いている顔だけは、いつだって鮮明に思い出せる。むかつくくらい。
笑顔なんて知らない。
ほかの兄弟には見せているのに。一番に出会った自分だけ、どうして一度も見たことがないのだろう。
——セト君は、ほんとうは、何を望んでるの?
(望みなんて、)
頭に響く涙まじりの呼び声に、ティアの問いかけが交錯する。
望みなんてない。
引き止めてしまった以上、泣かずに、それなりに楽しそうに過ごしてくれればいい。それで——たまに、こっちにも笑顔を見せてくれれば。
ただ、それだけだ。
初めて会ったときに、いきなり泣くから。あのときから、泣き顔がずっと頭のなかにいて、不快だから。
……だから、
(笑ってほしいのに、なんでうまくいかねぇんだ……)
たどり着けない解を探しながら、思考が闇へと呑まれていく。
落ちていく。真っ逆さまに、暗闇のなか。
——深淵に似た、穴の底まで。
ウサギはハウスでどうしているだろう。何事もないといいが。いや、むしろ俺たちが居ないほうが、のびのびしてそうだな。なんかむかつくけど、泣いてないなら、そっちのほうがいいか——。
セトはハウスに帰ってから、まだ一度も彼女と喋っていない。食堂で顔だけ見かけてはいた。当たり前にロキの横に並んでいて、表情は穏やかそうだったから、とくに何もなかったのだろう。
安堵と、かすかな苛立ち。後者は自覚していない。
顔を合わせたら、どう話を切り出そうか。ハウス不在中にカマを掛けたりしてサクラを探ってみたが、結局わからずじまいだった。なんで泣いたのか、その理由を誰かに相談してくれていればいいが——おそらく誰にも言っていない。
次のサクラの順番までに解決しておきたい。何があったか、話してくれるだろうか……。
呑気にもそんなことを案じていた。まさかこんな事態になるなんて、思ってもいない。
——この事態は、一体なんだ。
食堂のドアが開いて入ってきたのは、言葉のとおり拘束されたウサギだった。拘束は比喩的なもので、身柄を押さえたという意味かと思っていたが……白い手錠とアイマスクの仰々しさに、セトは人知れず眉を寄せていた。
ミヅキと連動したマシン仕掛けの拘束具は、対象者が華奢なせいか頑丈に見え、厳重すぎる印象を生む。両手を前に並べた状態で親指と手首が固定され、自由がない。容疑者ではなく、囚人のための拘束だ。
「なんだよこれ……」
「口を挟むな」
思わず声を出してしまったセトに、サクラの鋭い声が刺さった。サクラ以外は発言を禁じられていた。
耳は塞がれていないらしく、彼女はセトの声を聞き取って探すように顔を上げた。白々と光るアイマスクがこちらを向く。不安そうな瞳が、見えた気がした。
『そのまま直進すればイスがある。ロボの誘導に従って着席しなさい』
サクラの言葉は、セトには分からない。ここではサクラと彼女と——ロキ。3人しか遣えない言語になる。よく見れば、ウサギの耳に翻訳機はなかった。ロキを見ると、同じくウサギの耳に細い目を投げていた。——なんのために? 会話を禁じておきながら、翻訳機まで奪った理由は——?
ウサギが席に着くと、ロボがアイマスクと手錠を外した。自由を得た瞳が、周囲を確認する。食堂の出入り口側、リフェクトリーテーブルの短辺にあたる位置で、ひとり着席している。誰も座っていないありさまに、不安な表情で見回した。
『……ティアは……』
その唇からこぼれた名の持ち主は、ここに居ない。隣に立っていたサクラを仰いだ。
『ティアは、大丈夫なんですか……?』
『ああ、無事だ。よくある発作だから、案じることはない』
『…………これは?』
『発作の傾向を把握するため、倒れる前のティアの行動を確認している。唯一あの場に居合わせていたお前に、状況を再現してもらいたいと思うのだが——構わないか?』
『……もちろん、協力します……』
サクラの声は、いつになく優しい。その違和感からか、異常な状況に対してか、ウサギは疑問を呈しつつも頷いたようだった。
何を、言われたのか。
ウサギの背後で待機するロボとは別に、新たなロボがワゴンと共に入室した。手際よくウサギの左手にティーポットとティーカップを並べる。ワゴンから取り出した、赤い石がついた小さな透明ボトルの中身——茶葉だと思われるものが、まだ半分以上残っている——を、ティーポットにサラサラと流した。
赤黒い花被のような物が、目についた。それはセトだけでなく、全員の目に入った。そのあかしに、メルウィンの喉からは悲鳴を抑えたような声がかすかに聞こえ、アリアの頬は引きつった。イシャンの目は注がれる湯から離れることなく、ロキはサクラを睨んでいた。ただひとり、ハオロンだけは得心がいった顔をしただけで平然としていたが。
『……あの、』
『どうかしたか?』
『ティアは、自分の手ですべておこなっていたかと思いますが……』
『そうか。では、ここから先はティアの行動を思い出して、そのまま再現してもらえるか?』
『はい……』
すっと伸びた手が、ポットとカップを引き寄せる。手首のブレス端末に触れて、時間を測るような間をもった。沈黙が重たい。
すでに皆、理解している。サクラが何をしようとしているか。何をさせようとしているのか。
タイマーが鳴るまでのあいだに、ウサギの目は何度か周りの様子をうかがうような動きを見せた。一部の者たちに表れる、固唾を呑むような異様な空気。
セトとも、目を合わせた。黒い眼が、考えるようにじっと見つめてきたが、タイマーの振動に気づいて意識をポットへと戻したようだった。
『ティーカップは私の分もあったので、本当はふたつですが……今は、ティアの分だけ、いれます』
『ああ』
液体が注がれていく。薄い湯気が、ウサギの顔に掛かる。
まだ熱いカップを慎重に手に取り、ティアの動作でも思い出しているのか、3秒停止してから、ふーっと。細い吐息で水面を冷ました。
——そのまま、くちづけをするように。
そっと、カップのふちに唇を——
「飲むなっ!」
びくりと、跳ね上がったウサギの肩に。自分が大声を出したことを知らされた。
カップのなかで揺れた液体が飛び散り、ウサギの指先に掛かる。——もう、止められなかった。
セトは短い距離を瞬時になくし、彼女の手首を掴んでカップを取り上げた。カップをテーブルの離れた場所に置くと、彼女の濡れた指をワゴン内のナプキンで拭き取る。目を丸くして固まっている彼女は、「……せと?」どうしたの? というように、首を傾けた。
何も分かっちゃいない。自分がどういう立場に置かれていて、何を飲もうとしているのか。
サクラになんと言われたのか知らないが、何も知らされていないに違いない。俺たちが、お前が苦しむのを待ち構えているなんて一欠片も思っていない。——それなのに、
(黙って見過ごせるわけがあるか——!)
「……口を挟むなと、言ったはずだが?」
すぐ背後の冷たい青の眼を、振り向きざまに睨み返した。
「ふざけんなっ! こんな証明の仕方があるかよ!」
吠えるセトに、サクラは動じない。まっすぐに立つ姿はびくともせず、飾り物のように揺らぐことがない。
腕を組んだまま、セトの鋭い目を見つめて、
「本当に飲ませると思ったのか?」
「はっ?」
「これは偽物だ。本物と取り替えてある。証拠でもあるリコリスが混入された茶葉を、ここに出すわけがないだろう?」
出すわけがない。サクラの論に、セトは言葉を失った。考えれば分かることなのに、なぜ。
ウサギに毒を飲ませるはずがない、と。なぜ思えなかったのか。少し前の自分なら、迷いなくそう信じただろうに。
サクラが、唇端を持ち上げて笑った。
「お前の中の私は、随分と浅はかで冷酷だな?」
サクラの言葉に自分の行為を省みたが、他の兄弟たちも同じく思い違いをしていただろう。セトのそんな無言の訴えを読んだのか、サクラは窓ぎわを目で示した。
「ロキは気づいていた。不満はあるようだったが、それでも大人しくしていたというのに……お前のせいで無駄になったな」
セトがロキに顔を向けると、「ってかさ、オレらには言っておくべきじゃね? 気づいてなかったのは、そこの犬だけじゃねェかもよ」吐息とともに窓から背を離した。
メルウィンが、恥じるように目を伏せる。
セトはサクラに目を戻し、「無駄にはなってねぇだろ。これで分かったじゃねぇか」強く言葉を返した。
「何が分かった——と?」
「ウサギは飲もうとしただろ! 俺が止めなかったら間違いなく飲んでた。毒が入ってるなんて知らねぇからだ!」
「少量だけ口に含んでみせるつもりだったのかも知れない。迷いなくどれだけ飲むかを見たかったのだが……残念だな」
サクラの言い分に、セトの眉間が狭まった。
「まだウサギを疑うのか?」
「ただひとりの容疑者だ。疑うのは当然だろう?」
「………………」
サクラと対立するセトの前に、「——ねぇ」ひょこんと、ハオロンが顔を出した。
「喧嘩せんといて? そんな揉めるんやったらぁ、うちが吐かせよぉか?」
言葉では遠慮がちに提案しながらも、不躾な気軽さで彼女の頭に手を乗せる。まるで幼子を扱うように。
座ったまま戸惑っている彼女に、「ありすならぁ、すぐ自白するやろ?」いとけなく笑いかけた。一見は無垢な微笑み。本能で怯える彼女を越えて、奥から「は?」ロキが低く声を発した。
「アンタが拷問したら死ぬよな? 容疑者死亡で終わらせる気?」
「うち、ちゃんと手加減するよ?」
きょとんとした目で、ハオロンは無邪気に反論してみせる。ふたりのあいだ、遅れて言葉を拾ったセトが、
「拷問っ? そんなの許すわけねぇだろ!」
「なんでや? こぉやって揉めるより、早く解決したほうが、みんな安心やがの?」
「ウサギは犯人じゃねぇ!」
「……セト、それはちょっと無理があるわ。兄弟が犯人じゃないんならぁ……必然的にありすやろ?」
「はぁ? こいつにティアを苦しめる理由なんてねぇだろっ?」
「分からんよ? だって、ありすは他人やが。もしかしたら、よそのスパイかも知れんし……物資が足りんくなってぇ、ハウスを狙う奴らが出てきたんかもぉ?」
「ウサギは違う。スパイなんてティアにも一蹴されてんだよ。ありえねぇ」
「ティアにも分からんことはあるやろ? ……どっちみち本人に訊けばいいが。うちらが話し合っても解決せんし、ちょっと痛くしたら喋るって。揉めるより、ありすに訊いたほうが早いわ」
彼女の頭から首筋におりようとした手を、ガシッとセトが掴んだ。強引に引き離され、ハオロンの目が驚いたようにセトを捉える。
「痛いんやけど……放して?」
「やめろよ、ウサギに触るな」
「……セトは優しすぎやの。——サクラさん、セトを押さえてもらっていいかぁ? ありすはうちに任して。すぐ終わるし」
くるっと首だけ回して、ハオロンはサクラに頼んだ。セトの手の力が強まり、
「やめろっつってんだろ!」
「いたっ……」
ハオロンが、手首に掛かった痛みに小さく声をもらした。やりすぎた、と。即座に軽く力を抜いたが——
「——ミヅキ、セトに攻撃を」
サクラの声が、何を命じたのか。
身体を貫いた痛みは声も出せないほど、一瞬で全身の自由を奪った。知覚してないだけで、ひょっとすると叫び声をあげたのかも知れない。これが痛みだと感じる余裕すらなかった。落雷のようなイメージだけが頭に閃き、脳の支配を失って隔絶された、鉛のような身体が落下した。
「——セトっ?」
驚き、屈んで手を伸ばそうとしたハオロンを、サクラが制する。
「離れていなさい」
「ま……まって? うち、そこまでしてって言ったつもりは……」
「セトを押さえたければ、これくらいしないと無理だろう」
「ほやけどっ……セトは、サクラさんが言ったら聞くやろ……?」
「いいや、今は聞かないだろうね」
床に倒れ込んだセトを見下ろす目は、青く冷たい。とっさのことで全く動けずにいたロキが、「やりすぎだろ」吐き捨てるように呟き、
「電気ショック? パラライザー? ブレスにそんな機能があるなんて、オレら知らされてねェよ」
「——そうか。私も、威力を目の当たりにするのは初めてになる」
「……馬鹿にしてンの? こんな機能、なんであるわけ?」
「私が付加したわけではないからな。推測で言うならば——“暴君”への叛逆を防ぐためかも知れないね?」
普段ロキが口にする悪意を返して、サクラは唇を曲げた。微笑む場面ではなかった。
言葉を返せずにいるロキから、ふっと目を流す。誰も動かないせいか、イスから滑りおりるようにして、彼女がセトへと手を伸ばしていた。
『——離れなさい』
ぱっとサクラを見上げた顔が、混乱に満ちていた。
セトに何があったのか。どうして誰も彼を助けようとしないのか。疑問しかないだろうが、自分を中心にトラブルが起こっていることくらいは察している。速すぎる会話の断片から、セトが自分を庇ってくれたのではないか——とも。
離れるようすのない彼女に、サクラがロボへと指示を出す。再び拘束しようと伸びるアームを、手が。
力強い手が、掴んでロボごと引き倒した。
「……ウサギに、手ぇ出すな」
床を這うような、重い声。伏せていた上体を無理やり起こし、セトが彼女と倒れたロボのあいだに割り入った。
立ち上がることはできない。感電の名残か、手脚の感覚がぼやけるような痺れがある。——だが、動けないわけではない。
青い眼を見上げた。
「……流石だな。セト、お前の強靭な肉体は、電撃にも耐え得るのか」
目を細め、青白い顔に微笑をえがく。目尻から唇のかたちまで、計算尽くされたような微笑み。
このひとは、こんなふうに薄ら寒く笑うひとだっただろうか。
昔はちっとも笑わなかった。固まった蝋人形の顔で、唇だけを動かす姿が不気味だと、一部の兄弟に囁かれていたくらいだった。
いつから笑うようになったのか、分からない。それくらい自然と表情が生まれて——作られて?——いたから。
「——それとも、大した威力ではなかったか……?」
サクラが着物の懐に手を差し込み、
「だが、こちらはどうだろうね?」
取り出された物が何か。理解した瞬間、深刻なはずなのに馬鹿らしくて笑ってしまいそうだった。
ジャケットのように羽織られた着物の下で、身につけられていたショルダーホルスター。その脇の下に収まっていた物は、非常時に使われるはずの物だ。
「はっ……それを、俺に向けるのか? 銃口を兄弟に向けた者は追放——つぅのは、サクラさんが決めた規則じゃねぇのかよ」
銀色に光るハンドガン。
生体認証で安全装置を外したそれを手で包み、今にもこちらに向けようとするサクラの姿が、現実とは思えない。
横にいるウサギは、何がなんだか分かっていない。こっちの意志を止めたいのか、いつの間にか握られていた手に、ぐっと力を込められた。感覚がだいぶ麻痺しているから、錯覚かも知れない。
——せとは、もう、わたしをまもらないで。
そんなこと、言われなくたって。
自分でも止められない。
ただ、わかるのは。この衝動を無視してしまえば、きっと今度こそ、一生後悔する。
薄明の空に似た、青い眼。
幼少期から、それこそ親のものよりもずっと見てきたその眼を、まっすぐに見据えた。
俺だけは、絶対に裏切らないと誓った。
ひとりにしない。
誰がいなくなっても、自分だけは。俺だけは、そばにいるべきだと思ったから。
サクラが歩いていく道を、共に行こうと決めた。
——でも。
ここが、訣別になるのか。
金の眼が捉える、青い眼のもとで、微笑をかたどる唇が動く。
「誰が、お前に向けると言った?」
照明の灯火を宿す瞳が。
セトの目を受け止める、その、目が、
「私の銃口の先に、お前が自ら来るならば——話は変わるな?」
目が、横に流れた。
(しまった——!)
長い腕は、しなやかな動きでそれをウサギに向け、ためらいなくトリガーを引いた。
ほとんど脊髄反射で——まともに考えていたとしても、脆い身体を突き飛ばすなんてできず、そこまでの筋力も回復していないせいで——上体であいだを塞ぐようにして、ウサギの頭を抱いていた。やかましい銃声が耳をつんざき、弾けるような衝撃が、肩に——
「——セトっ!」
誰に名を呼ばれたのか。
いくつもの声が重なって、そのどれもが悲鳴に似た音をしていた。
「せとっ……せと!」
肩が——熱い。撃ち込まれた弾丸の痛みか、痺れが残る身体で急に動いたせいか、頭がぐらぐらする。
おぼつかない意識のなか、一番近くで呼ぶ声が、泣き声みたいで、
(お前は、ほんと泣いてばっかだな……)
昏い視界に、記憶から泣き顔が浮かんだ。泣いている顔だけは、いつだって鮮明に思い出せる。むかつくくらい。
笑顔なんて知らない。
ほかの兄弟には見せているのに。一番に出会った自分だけ、どうして一度も見たことがないのだろう。
——セト君は、ほんとうは、何を望んでるの?
(望みなんて、)
頭に響く涙まじりの呼び声に、ティアの問いかけが交錯する。
望みなんてない。
引き止めてしまった以上、泣かずに、それなりに楽しそうに過ごしてくれればいい。それで——たまに、こっちにも笑顔を見せてくれれば。
ただ、それだけだ。
初めて会ったときに、いきなり泣くから。あのときから、泣き顔がずっと頭のなかにいて、不快だから。
……だから、
(笑ってほしいのに、なんでうまくいかねぇんだ……)
たどり着けない解を探しながら、思考が闇へと呑まれていく。
落ちていく。真っ逆さまに、暗闇のなか。
——深淵に似た、穴の底まで。
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