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Birthday Story 花火消えたるあとの
Into the Flame 6
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「ロキ~! 起きてるかぁ~? 優しいハオロンくんとぉ、寝不足の機嫌わるわるセトが遊びに来ましたぁ~!」
朝から喧しい声が響いた。その賑やかな声質に、真っ白なシーツに埋もれていたカラフルな頭が「あ~……うっせェ~……」うめき声とともに上がった。
寝起きの思考では、このマンションのセキュリティはどうなっているのかと問い詰めたくなるが、元気な声の持ち主である小柄な青年——ハオロンへ鍵を渡したのは、ロキ自身である。
広いリビングに、ずかずかと遠慮なく入ってきたハオロンが、ガラス張りの寝室のドアを開いた。
「おはよぉ! あんど、はぴばーすでー!」
「………………」
ベッドで上体を起こしたロキが、眠たげな目をぱちぱちと瞬かせてハオロンを細く見返した。遅れて入ってきた精悍な顔つきの青年——セトが、リビングを覆うブラインドを引き開け、室内はより一層の明るさに晒される。眩しさに顔をしかめるロキは、のっそりとベッドから立ち上がった。
「朝っぱらからうるせェんだけど……」
「じきに昼やわ。……あんた、社会人になっても相変わらず自由な生活してるんやの」
「い~じゃん、誰にも迷惑かけてねェんだし」
「ほんとかぁ? ひとさまに迷惑かけてないんかぁ?」
「あ~喉渇いたなァ~」
ひらりとハオロンをよけて、ロキがリビングの方へと。先に冷蔵庫を漁っていたセトが、炭酸水を2本手に取り、片方をロキへ渡そうと持っていきながら、
「よう。誕生日おめで……っ?」
話している途中で険しい顔つきをしたかと思うと、足許を不審な目で見下ろした。
屈み込んで拾い上げたのは、透明の、
「……ビー玉?」
セトの口からこぼれた疑問に、ロキがハッとした。視線を部屋のなかに回すロキの背後から、ひょいっと顔を見せたハオロンが、
「ん? ……あ、もしかしてロキ、昨日の夏祭り行ったんかぁ? それラムネに入ってるやつやろ?」
「……まァね。軽く、のぞきに行っただけ」
「そんな行きたかったんか……ごめんの、うちら二人とも仕事で行けんくて……来年は休み合わせて行こか?」
「べつに。いらねェ~」
「今日はパーリィやでの! みんなにも声かけてあるし、遅れても絶対来るって言ってたからぁ……あっ、メルウィンが後でディナー持ってきてくれるんやって! ほやで、派手にお祝いしよっさ! ロキの生誕祭やの♪」
「ハイハイ、ど~も」
ハオロンはニコニコと満面の笑みでキッチンカウンターに向かった。
「ほや、うちらケーキ買ってきたんやったわ。冷やしとく?」
手にしていた白い箱をみせると、セトが「要冷蔵って言われてただろ」あきれ気味に返答した。
セトは手に持ったままのビー玉を、カウンターテーブルの上にあった銀のプレートに乗せ、
「……つぅか、ロキ」
「……なに?」
「お前それ、なんだよ?」
「ん?」
セトの目が示したのは、ロキの左手。正確には左手の小指についた、アクリルストーンと銀メッキの指輪。
「あ~……なんか、ノリで。キラキラで良くね? どォ? 似合う? 可愛い?」
「似合わねぇし可愛くもねぇ」
「……だよなァ……」
妙に大人しいロキの苦笑いみたいな顔に、セトが「……いや、似合ってる。気もする」動揺したように訂正した。
ケーキの箱を冷蔵庫に突っ込んだハオロンは、カウンターに備え付いた回転イスに座って、
「セトは夜勤で眠ってないからぁ、機嫌わるいんやって。……セト、チョコケーキ食べとくかぁ? うち珈琲淹れてあげるし」
「そうだな。……お前の珈琲は要らねぇけど」
「え、なんでやし? 遠慮せんといて?」
「遠慮じゃねぇ。俺がやるからお前は座っとけ」
ここは誰の家だったか。全員が忘れそうなくらい馴染んだようすで、自由に過ごしている。いま閉じられたばかりの冷蔵庫を開けたセトに対して、ロキが「それ、オレのケーキじゃねェの?」当然の主張をすると、セトとハオロンは、
「お前チョコケーキなんて食べねぇだろ?」
「これは雰囲気で買っただけやし、ホールケーキはティアが有名どころで買ってきてくれるって」
理不尽な言い分をもっともらしく返して、コーヒーブレイクの用意を始めた。
ロキが白々しくため息をこぼし、
「なんで当たり前のようにオレのうちでパーティしよォとしてンのかねェ~……?」
「? ……お前のうちが広いからだろ? 三人ならまだしも、俺やハオロンのうちじゃ全員は無理だ。入んねぇよ」
「そォじゃなくてさァ~……これってサプライズ? 普通は事前に確認するくねェ? オレが予定入れてたらど~すンの?」
「祭りからの誕生祝いは恒例じゃねぇか。毎年のことなんだから、空けといて当然だろ」
「……へェ~……」
「そういや、昨日の花火見たか? 去年までは河原で見てたけど……お前のうちなら、ちょうど見えそうだよな?」
「……まァね」
マシンにセットされた珈琲豆の、深く香ばしい香りが広がっていく。
ケーキの箱を受け取ったハオロンが、取り出したカットケーキをプレートに移しつつ窓を見て、「ほんとや! 絶対ここから見えるわ!」会話に加わった。
「うちらが仕事してるなか、ロキだけクーラーの効いた部屋で花火か……優雅やの……」
「いや、オレも外にいたし」
「? ……お前、ひとりで見に行ったのか?」
「ひとりで行ったら悪ィの?」
「そんなことは……ねぇけど……」
「——ねぇ、うちのスマホ知らんかぁ? さっきから見当たらんのやけどぉ……」
「お前、さっき玄関で靴脱ぐときに置いてただろ」
「あぁ~!」
合点のいった顔をして、ハオロンがリビングから出て行った。それを見送ったセトが、ふと思い出したように、
「誕生日、おめでとう」
「ど~も」
「来年は祭りも行こうぜ。ちゃんと空けとくから。俺ら三人だけじゃなくて、みんなにも声かけて……多いか? でもまあ、花火だけでも。ここで集まって見ればいいしな」
「えェ~? 花火のためにオレのうち使うワケ?」
「いいだろ別に。無駄に眺望いいんだから、提供しろよ」
「じゃァ、観覧料でも取ろっかなァ~?」
「取んな」
セトの切り返しと重なって、ハオロンが「あったわ」リビングに戻ってきた。スマホの画面に指を滑らせながら、
「遅れるって言ってたけどぉ、イシャンも7時には来れるっぽいわ。みんな集合して乾杯できそぉやの」
「……みんな暇なワケ? ガキじゃねェのに、誕生日くらいでそんな集まらなくてもさァ……」
「(そんなこと言って、うれしいくせに……ほんとロキはあまのじゃくやの)」
ハオロンがぽそぽそとした声でセトに話していると、ロキの目が「なんて?」うろんげに刺さった。ハオロンはいつもの懐っこい笑顔でごまかし、
「あ、玄関の棚のとこに、もういっこ指輪あったよ?」
きらり、と。顔の横に掲げてみせた。ロキの目が、そこに——止まる。
「いつもの射的やろ? 今年の景品こんなんしかなかったんかぁ?」
「ロキ、お前……ひとりで射的したのか」
「こら、セト! そういうことをそういう目で言ったらあかんわ!」
「いや、けどよ…………よし、来年は、ぜってぇ二日で休み取る。最悪でも半休は取って……来年の祭りは行くぞ! 分かったな、ハオロン!」
「えっ? ……あっ、ほやの! もちろん!」
罪悪感に駆られたセトがキリッとした顔で宣言し、釣られたハオロンも慌てて同意した。そのまま、指輪をコロンっと無雑作にカウンターへと置いた。
近寄ったロキが、それを手に取る。セトたちの戯言を片耳に、口角をわずかに持ち上げて、
「……あ~あ。ほんとムカつく……」
ロキの自虐めいた笑いに、ハオロンとセトが過剰に反応し、
「ごめんって!」
「悪かった!」
「…………は? なにが?」
どこかすれ違いながらも、離れることのない友情は——独りではないと、思い知らせてくれる。
「——だから、夏祭りの話だろ! 来年は行こうっつってんだよ!」
「うち、今のうちから、お休み宣言しとくわ!」
「お、おお! 俺も有休申請してやる! やれるか知んねぇけど……やるぞ!」
騒がしくなってきた部屋のなか、ロキは昨夜を憶った。一時的な虚しさを埋めるために触れ合うことは、よくある。どこにでも、誰にでも——とりわけ、夏ならば。
火がついたような感情も、劣情も、燃え尽きたあとには残らない。……残らない、はずだった。
残ったのは、ラムネ色の指輪。透きとおるような、涼やかな恋しさ。
「……あのさ、盛り上がってるとこ悪ィけど……オレ、たぶん一緒に行かねェよ?」
「は?」「へ?」
ピタリと合わさったふたりの声と表情に、思わずロキは吹き出していた。
朝から喧しい声が響いた。その賑やかな声質に、真っ白なシーツに埋もれていたカラフルな頭が「あ~……うっせェ~……」うめき声とともに上がった。
寝起きの思考では、このマンションのセキュリティはどうなっているのかと問い詰めたくなるが、元気な声の持ち主である小柄な青年——ハオロンへ鍵を渡したのは、ロキ自身である。
広いリビングに、ずかずかと遠慮なく入ってきたハオロンが、ガラス張りの寝室のドアを開いた。
「おはよぉ! あんど、はぴばーすでー!」
「………………」
ベッドで上体を起こしたロキが、眠たげな目をぱちぱちと瞬かせてハオロンを細く見返した。遅れて入ってきた精悍な顔つきの青年——セトが、リビングを覆うブラインドを引き開け、室内はより一層の明るさに晒される。眩しさに顔をしかめるロキは、のっそりとベッドから立ち上がった。
「朝っぱらからうるせェんだけど……」
「じきに昼やわ。……あんた、社会人になっても相変わらず自由な生活してるんやの」
「い~じゃん、誰にも迷惑かけてねェんだし」
「ほんとかぁ? ひとさまに迷惑かけてないんかぁ?」
「あ~喉渇いたなァ~」
ひらりとハオロンをよけて、ロキがリビングの方へと。先に冷蔵庫を漁っていたセトが、炭酸水を2本手に取り、片方をロキへ渡そうと持っていきながら、
「よう。誕生日おめで……っ?」
話している途中で険しい顔つきをしたかと思うと、足許を不審な目で見下ろした。
屈み込んで拾い上げたのは、透明の、
「……ビー玉?」
セトの口からこぼれた疑問に、ロキがハッとした。視線を部屋のなかに回すロキの背後から、ひょいっと顔を見せたハオロンが、
「ん? ……あ、もしかしてロキ、昨日の夏祭り行ったんかぁ? それラムネに入ってるやつやろ?」
「……まァね。軽く、のぞきに行っただけ」
「そんな行きたかったんか……ごめんの、うちら二人とも仕事で行けんくて……来年は休み合わせて行こか?」
「べつに。いらねェ~」
「今日はパーリィやでの! みんなにも声かけてあるし、遅れても絶対来るって言ってたからぁ……あっ、メルウィンが後でディナー持ってきてくれるんやって! ほやで、派手にお祝いしよっさ! ロキの生誕祭やの♪」
「ハイハイ、ど~も」
ハオロンはニコニコと満面の笑みでキッチンカウンターに向かった。
「ほや、うちらケーキ買ってきたんやったわ。冷やしとく?」
手にしていた白い箱をみせると、セトが「要冷蔵って言われてただろ」あきれ気味に返答した。
セトは手に持ったままのビー玉を、カウンターテーブルの上にあった銀のプレートに乗せ、
「……つぅか、ロキ」
「……なに?」
「お前それ、なんだよ?」
「ん?」
セトの目が示したのは、ロキの左手。正確には左手の小指についた、アクリルストーンと銀メッキの指輪。
「あ~……なんか、ノリで。キラキラで良くね? どォ? 似合う? 可愛い?」
「似合わねぇし可愛くもねぇ」
「……だよなァ……」
妙に大人しいロキの苦笑いみたいな顔に、セトが「……いや、似合ってる。気もする」動揺したように訂正した。
ケーキの箱を冷蔵庫に突っ込んだハオロンは、カウンターに備え付いた回転イスに座って、
「セトは夜勤で眠ってないからぁ、機嫌わるいんやって。……セト、チョコケーキ食べとくかぁ? うち珈琲淹れてあげるし」
「そうだな。……お前の珈琲は要らねぇけど」
「え、なんでやし? 遠慮せんといて?」
「遠慮じゃねぇ。俺がやるからお前は座っとけ」
ここは誰の家だったか。全員が忘れそうなくらい馴染んだようすで、自由に過ごしている。いま閉じられたばかりの冷蔵庫を開けたセトに対して、ロキが「それ、オレのケーキじゃねェの?」当然の主張をすると、セトとハオロンは、
「お前チョコケーキなんて食べねぇだろ?」
「これは雰囲気で買っただけやし、ホールケーキはティアが有名どころで買ってきてくれるって」
理不尽な言い分をもっともらしく返して、コーヒーブレイクの用意を始めた。
ロキが白々しくため息をこぼし、
「なんで当たり前のようにオレのうちでパーティしよォとしてンのかねェ~……?」
「? ……お前のうちが広いからだろ? 三人ならまだしも、俺やハオロンのうちじゃ全員は無理だ。入んねぇよ」
「そォじゃなくてさァ~……これってサプライズ? 普通は事前に確認するくねェ? オレが予定入れてたらど~すンの?」
「祭りからの誕生祝いは恒例じゃねぇか。毎年のことなんだから、空けといて当然だろ」
「……へェ~……」
「そういや、昨日の花火見たか? 去年までは河原で見てたけど……お前のうちなら、ちょうど見えそうだよな?」
「……まァね」
マシンにセットされた珈琲豆の、深く香ばしい香りが広がっていく。
ケーキの箱を受け取ったハオロンが、取り出したカットケーキをプレートに移しつつ窓を見て、「ほんとや! 絶対ここから見えるわ!」会話に加わった。
「うちらが仕事してるなか、ロキだけクーラーの効いた部屋で花火か……優雅やの……」
「いや、オレも外にいたし」
「? ……お前、ひとりで見に行ったのか?」
「ひとりで行ったら悪ィの?」
「そんなことは……ねぇけど……」
「——ねぇ、うちのスマホ知らんかぁ? さっきから見当たらんのやけどぉ……」
「お前、さっき玄関で靴脱ぐときに置いてただろ」
「あぁ~!」
合点のいった顔をして、ハオロンがリビングから出て行った。それを見送ったセトが、ふと思い出したように、
「誕生日、おめでとう」
「ど~も」
「来年は祭りも行こうぜ。ちゃんと空けとくから。俺ら三人だけじゃなくて、みんなにも声かけて……多いか? でもまあ、花火だけでも。ここで集まって見ればいいしな」
「えェ~? 花火のためにオレのうち使うワケ?」
「いいだろ別に。無駄に眺望いいんだから、提供しろよ」
「じゃァ、観覧料でも取ろっかなァ~?」
「取んな」
セトの切り返しと重なって、ハオロンが「あったわ」リビングに戻ってきた。スマホの画面に指を滑らせながら、
「遅れるって言ってたけどぉ、イシャンも7時には来れるっぽいわ。みんな集合して乾杯できそぉやの」
「……みんな暇なワケ? ガキじゃねェのに、誕生日くらいでそんな集まらなくてもさァ……」
「(そんなこと言って、うれしいくせに……ほんとロキはあまのじゃくやの)」
ハオロンがぽそぽそとした声でセトに話していると、ロキの目が「なんて?」うろんげに刺さった。ハオロンはいつもの懐っこい笑顔でごまかし、
「あ、玄関の棚のとこに、もういっこ指輪あったよ?」
きらり、と。顔の横に掲げてみせた。ロキの目が、そこに——止まる。
「いつもの射的やろ? 今年の景品こんなんしかなかったんかぁ?」
「ロキ、お前……ひとりで射的したのか」
「こら、セト! そういうことをそういう目で言ったらあかんわ!」
「いや、けどよ…………よし、来年は、ぜってぇ二日で休み取る。最悪でも半休は取って……来年の祭りは行くぞ! 分かったな、ハオロン!」
「えっ? ……あっ、ほやの! もちろん!」
罪悪感に駆られたセトがキリッとした顔で宣言し、釣られたハオロンも慌てて同意した。そのまま、指輪をコロンっと無雑作にカウンターへと置いた。
近寄ったロキが、それを手に取る。セトたちの戯言を片耳に、口角をわずかに持ち上げて、
「……あ~あ。ほんとムカつく……」
ロキの自虐めいた笑いに、ハオロンとセトが過剰に反応し、
「ごめんって!」
「悪かった!」
「…………は? なにが?」
どこかすれ違いながらも、離れることのない友情は——独りではないと、思い知らせてくれる。
「——だから、夏祭りの話だろ! 来年は行こうっつってんだよ!」
「うち、今のうちから、お休み宣言しとくわ!」
「お、おお! 俺も有休申請してやる! やれるか知んねぇけど……やるぞ!」
騒がしくなってきた部屋のなか、ロキは昨夜を憶った。一時的な虚しさを埋めるために触れ合うことは、よくある。どこにでも、誰にでも——とりわけ、夏ならば。
火がついたような感情も、劣情も、燃え尽きたあとには残らない。……残らない、はずだった。
残ったのは、ラムネ色の指輪。透きとおるような、涼やかな恋しさ。
「……あのさ、盛り上がってるとこ悪ィけど……オレ、たぶん一緒に行かねェよ?」
「は?」「へ?」
ピタリと合わさったふたりの声と表情に、思わずロキは吹き出していた。
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