最強聖騎士の息子と魔女の器

一ノ清永遠

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第1章 始まりの章

決戦はディナーの後で

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「や、やめてくださいいぃぃぃ」
「ああ、此度の肉体は前回とはまた違ってとても愛らしい御姿だ……我が聖母よ」


 金髪碧眼の男はリオナの頬に自分の頬を擦りつけて喜んでいるが、リオナはすっかり顔を青ざめさせている。
 夜も更けてきたため、青ざめた顔は肉眼では認識出来ないが。


「お、おいやめろよ! 何してるのかよくは見えないけど……!!」
「なんだ? 君は……」


 アルフは手持ちのライトをリオナがいるだろう方向に向けると、美しく整った顔立ちの金髪碧眼の男がアルフの視界に入った。
 顔立ちは整っているものの、その行動は不審者そのものであり嬉しそうに自分の頬をリオナの頬に擦り付けている。


「ああ、生娘の香りだ……」
「き、きむすめって何ですか!? 良いからやめてください!!」


 アルフはひとつ、自分の拳よりも一回り小さい石を拾って手に持つとそれを金髪の男に投げつけた。
 ビュッ! という風を切る音とほぼ同時に鈍い音が響く。


「ぶぇっ!?」
「きゃっ!?」


  ほぼ至近距離とはいえ、綺麗に金髪の男の顔面にクリーンヒットしたためリオナの身体を離してしまい金髪の男は地面に倒れこむ。


「……案外訛ってないな、俺の投擲技術も」


 リオナは慌ててアルフの元に駆け寄り、背後に隠れる。


「い、いきなり何をするんだ君は……失礼なんてレベルじゃない」


 金髪の男はヨロヨロと立ち上がる、投げつけられた石でおでこの肉を裂いたのかドクドクと血が流れ出ている。


「それはこっちのセリフだ、初対面の16歳の女の子にいきなり頬擦りなんて変態レベルが高すぎるぞお前」
「確かに『彼女』と私は初対面だ、だが厳密に言えば初対面ではない」
「一方的に知ってても、相手が認識してなきゃ初対面だろ」
「それは確かに……非礼を詫びよう」


 アルフの指摘に金髪の男は思ったよりも素直に頭を下げた。


「俺も石を投げつけたのはやりすぎた。 こう見えて治癒術の心得がある、傷の治療をさせてくれ。傷跡も残らないほど綺麗に治せるぞ」
「いいや、その必要はない」


 金髪の男は懐からタオルを取り出し、血を拭う。


「ほら、見てみるといい」
「いや、見ろと言っても……」


 アルフはライトを金髪の男に向けると、金髪の男は目を瞑る。
 すると、バックリと裂けていたなずの傷は綺麗に塞がっているどころか傷跡すら残っていない。


「……なんだと!?」


 アルフは思わず驚きの声を上げる。
 リオナは声も上げずに口を開けて、それを手で覆っている。


「特異体質なのさ、魔女の眷属として私に与えられた能力の一つだよ」
「魔女の眷属……まさか、魔女って——」
「この世界に生きる人間から一度は耳にするあのお方さ。 魔女インファニアス」
「魔女の眷属……実在していたのか、その魔女の眷属がリアナを聖女って——」
「アルフさん!! その前に、ブレードボアのお肉を!! 痛んじゃいますよ!!」
「ああ、そうだ!! 魔女の眷属でも飯は食うよな? 続きはマーガレット婦人のお宅で話すぞ!!」


 リオナが冷気でブレードボアの死体を冷やし始め、アルフはナイフで手早くブレードボアの毛皮を剥がし始める。
 金髪の男は呆気にとられ、その光景を眺めている。


「ブレードボアのお肉は、私もご馳走になっていいのかな?」
「元々2~3人では食い切れない量だ、手伝ってもらうぞ」


◆◆◆◆◆◆◆


  「時間がかかってすいません、ブレードボアの討伐が完了しました」


  薬の原材料になる肝臓や料理の出汁に使える骨や、食べられる肉などを確保してから残った部位は地中に埋めるという作業を終えたアルフ達はマーガレット婦人のお宅へと戻ってきた。


「あら、お疲れ様。……なんだか、一人増えているような」
「お邪魔します」
「ええと、仕事中に知り合いまして」
「レイクロス・スカイウィンドと申します」


 金髪の男はレイクロス・スカイウィンドと名乗る。
 ブレードボアの解体作業中にそう名乗った。


「なんか偽名っぽいですね……」
「それを言ったらアルフレッド・アークブラッドの方が偽名っぽいだろ」
「言われてみれば確かに、っていうかアルフ・アークブラッドが本名じゃないんですか?」
「本名……というか、真名がアルフレッドだな。冠婚葬祭の時だけに明かされるやつ。 アルフレッドだと少し長いから役所の手続きとか治療院にかかる時は役所に届けてるアルフの名前」


 この世界には真名と通称が異なる人物もいる。
 国王直々に功績を称えられた者はミドルネームが与えられる。
 アルフの父親、ダイン・アークブラッドも真名は「ダイン・レオギア・アークブラッド」だが通称はダイン・アークブラッドだ。
 レオギアはかつてこの世界を救った英雄剣士の名であり、その称号を国王から直々に賜るという事は戦士にとってこの上ない名誉とされている。


「というか、実は私も真名が別にあるんですけどね。ミドルネームがあって……」

 リオナがそう言うと、レイクロスが食い気味に身を乗り出す。
 しかしそれをよそにアルフは気軽にそれを当てにかかった。


「大方、クラッツとかだろ?」


 クラッツとは、学問において優秀な成績を修めた人間に贈られる称号である。
 この称号を手にするのは『レオギア』ほどではないが、相当高い難度を誇る。
 ただテストで優秀な点数を取った、首席で大学を卒業程度では国王には認められない。
 特定の学問について誰よりも深い知識を持ち、研究分野において新たな可能性を導き出すような成果を出す事が求められる。


「君は失礼な男だな。 聖母が自ら話すまで待つ事も出来ないのか」


 リオナに対して失礼な事をしたせいか、レイクロスはアルフに釘をさす。

「……悪かったな、リオナ」
「良いですよ、合ってますから」
「聖母が許したのなら、殺すのは勘弁してあげよう」
「……殺すつもりだったのか」


 レイクロスのその言葉が冗談なのかは分からないが、リオナは厄介な男に目をつけられたものだとアルフは思う。
 愛情は時に憎悪や悪意よりも厄介ごとを引き起こすものだ。


「ところでだ、レイクロス。 そのレイクロス・スカイウィンドって名前は本名なのか?」
「……本名か否か、か。 アルフレッド、君はどう思う?」
「質問に質問で返すのは感心しないな」
「失敬、正解は本名でありながら本名でないといったところだよ」
「……意味が分からない。 解説してくれ」


 レイクロスはそのアルフの言葉を待っていたかのように語り始める。
 アルフはそんなレイクロスを見て、この男は少しナルシズムが強いなと思った。
 レイクロスが姿を現した時から芝居掛かった喋り方をしており、リオナが大好きな自分が大好きというかそういった印象をどうしても受ける。
 アルフはこのレイクロスという男に対して嫌いというよりは「ウザい」「あんまり関わり合いになりたくない」という感情を抱いている。
 何故なら、ハッキリ言ってめんどくさいからだ。


「私の本名は……最後に名乗ったのはもう何百年前か?」
「何百年前?」
「魔女の眷属は年齢を重ねられない不老の呪いがかけられている……そうですよね?」


 リオナが解説っぽい事を始めた。
 魔導の歴史について学ぶという事は魔導文明の源流である魔女・インファニアスについても学ぶ事になる。
 一般人からしたら魔女は「悪い事をする魔導の達人」「御伽噺によく出てくる悪い女」程度の知識しか無い。
 魔女は何人もの眷属を従えており、不老不死で凄く強い。 というのが魔導術関係者の共通認識か?


「流石は聖母の器、よくご存知だ」
「いや、魔導術かじってる研究者の共通認識を話しただけだと思う」
「本当に失礼な男だな、アルフレッド!」
「悪かったよ!! 続きを話してくれ!!」


 アルフはだんだんとこのレイクロスという男がめんどくさくなってきた。
 しかし、放置すればリオナがどんな目に遭わされるか分かったもんじゃない。
  

「私の本名はよく覚えていないが、初めて聖母に会ったあの日に私の人生は変わった。 そして、新たな真名を賜ったのだ……よって、私の本名は別にあるが真名はレイクロス・スカイウィンドだ」
「なるほどね、それで眷属になったきっかけはなんなんだ?」
「本当に失礼な男だな。 君は初めて女を抱いた日の夜の事をどうどうと語れるのか?」
「抱い……っ!?」


 何故か脇で聞いていたリオナが顔を真っ赤にする。
  

「わ、悪かった……女を抱いたとかその手の話はリオナの前では」
「聖母よ、あなたはまだ『男』を知らないようだ。 アルフレッド、君も甲斐性がないな」


 言い終わる前に追撃を仕掛けるレイクロス。
  16歳といえば法律上結婚こそ出来るし成人として扱われるとはいえまだまだ子供だ、身体は大人になる頃でも男遊びなど知らない方がいい。
 大体にして、甲斐性なしと言われてもリオナとは今日出会ったばかりの仲でありこれから先共に行動するかも決めていない。
 魔導に疎いアルフからしたらリオナのような魔導の天才は冒険者としてかなり大きなアドバンテージになる。
  

「あのな、リオナとは今日出会ったばかりだ。 会ったその日に手を出すなんて大人としてダメだろ」
「アルフレッド、君は見たところ……25~6だろう。 数百年に渡って生きてきた私からしたらまだまだ少年だ」
「見えないかもしれないが20歳だ20歳! っていうか、魔女の眷属とやらを基準にするな!」


 そんな話をしていたら、キッチンからいい匂いが漂ってきた。
 マーガレット婦人がブレードボアを調理しているのがそろそろ完成するのだろう。


「お、お腹すいた……」


 先ほどまで下ネタで顔を真っ赤にしていたリオナがテーブルに突っぷす、やはり彼女は色気よりも食い気なのだ。
  
「やはりか……」


 レイクロスがそう呟く。


「何がだ?」
「聖母よ、あなたは幼い頃から食欲旺盛だったのかな?」
「いいえ、12~3の頃から急にお腹が空くようになって……それがだんだんエスカレートしていって」
「それって、単に食べ盛りなだけじゃないのか?」
「魔導力の発達は脳の魔導交信器官の発達に比例する、聖騎士養成機関……ウォルテンド騎士養成学校で習っただろう? おおよそ思春期に入った時期に発達し始めるのさ」
「……それがどうかしたのか?」
「聖母が魔女の器として覚醒し始めた時期がちょうどその時期だという事さ、魔導交信器官が異常に発達すると精霊は聖母の体内からエレメント素子を大量に奪っていく……だからお腹が空くのさ」


 エレメント素子は生命体が持つ生命力の根源とされている。
 生命体だけが持つエレメントであり、これが失われる事とその生命体は死んでしまう。
 魔導交信器官は脳が魔導を行使する時に使う器官であり、精霊や霊的存在と対話する際に使われるいわゆる『第六感』を司る機関だ。
 魔導を行使する際に人間は精霊と交信をするが、魔導の発動と同時に精霊は契約の代償としてエレメント素子を微量だが奪っていく。
 なので、魔導を発動すると疲れが生じるのだがリオナは消費するエレメント素子の量が多くそれが空腹につながっている。
 リオナは魔導交信器官が異常に発達しているため精霊と常に契約している状態にあるのだ。


「なんだか、腑に落ちたような腑に落ちないような……」
「食べ物なら常に私が用意しよう、聖母よ。 我らがネメシス騎士団は魔女を迎えるために常々準備してきたのだ」


 ネメシス騎士団という固有名詞を聞いてアルフは目を鋭く光らせた。
 ネメシス騎士団は魔女を異常なまでに信奉するテロリスト集団にして人類の天敵だ、聖騎士養成学校にいた頃からアルフはそう教えられてきた。
 

「ネメシス騎士団ってのは、魔女を使って悪さをするテロリスト集団だろ? 元とはいえ、俺もウォルテンド聖騎士団の一員だ。 今日出会ったばかりとはいえ、相棒をそんな犯罪者連中に渡すわけにはいかないな」


 沈黙が流れる。
 アルフは今は聖騎士団の人間ではないが、レイクロスに石をぶつけて物理的に痛い目に遭わせたので警備軍に突き出すのは見逃してやろうとは思っていた。
 一応、魔女について聞くという目的もあったのだが……やはりリオナを連れ去ろうというのなら対立は免れない。


「はいはい、ご飯が出来たわよ~」


 マーガレット婦人はハンバーグにウィンナーにポークソテーとガーリックライスとオニオンスープ……それに野菜サラダとパンを持って居間にやってきた。


「レイクロス! 取り敢えず、メシだ!! 話はそれからだ」
「良いだろう、美味しいご飯を食べてから決着をつけよう」
「ご飯……美味しそう……」


 3人は取り敢えず空腹の限界なのでマーガレット夫人の作るブレードボアのフルコースにありつく事にした。
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