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第1章 始まりの章
最強の聖騎士
しおりを挟むレイクロスは退屈していた。
何故なら、リオナがアルフと魂を結合させ意識を失っているからだ。
魔女が放った「メテオディスティネーション」の残骸は、レイクロスは「グランドシールド」を発動しておりここへの被害はほぼ打ち消す事が可能だ。
そして何より、あの失礼な男を生き返らせることにレイクロス自身は関心が無かったからだ。
無論、リオナが『魔女の力』を行使してくれればそれだけ覚醒が早まるのだから嬉しいのだが……。
アルフレッドが生き返った時に栄養が足りない状態を防ぐために牛乳を飲ませている。
隕石を砕くために少しでも尽力すべきなのだろうが、エレメント素子の大半をリオナに託してしまっている都合上魔導術を一発放つ事すらままならない状態だ。
しかし、だからといってただ何もせずに待っていたのでは、リオナに何を言われるか分かったものではない。
それでは面倒だ、だからせめて面倒を見てやる事にしたがうるさい。
「ぬおおぉぉぉぉぉぉりゃあああぁぁぁぁぁっ!!」
しかし、どうにもうるさい。 上空から雄叫びが聞こえてくる。
普通ならば上空から男の声など聞こえないが、何が起こっているのだ?
レイクロスは面倒ごとが起きていない事を祈りながら上空を見上げると、男が飛んでいた。
「は?」
普通なら、人間は飛ばない。
だが飛んでいる、事実飛んでいる。
どういう理屈かは知らないが、飛んでいる。
「砕けろや、隕石いいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
「……世の中にはとんでもない人間がいるものだな」
レイクロスはそんな達観した調子で言う。
これまでレイクロスは散々長生きしてきたが、空を飛んで隕石を破壊しようとする男など見た事も聞いたこともない。
「はっ!?」
すぐ近くで寝ていたアルフが目を覚ます。
レイクロスは上空を眺めていたので、牛乳瓶を傾け過ぎたのだろう。
「ごぶっ!? がふっ!!」
「おや、これはすまない」
危うくアルフは牛乳で溺れるところだったが、レイクロスはアルフが手放した牛乳瓶を避ける。
「ハァ……ハァ……!! 俺は、生き返ったのか?」
アルフレッドが生き返ったか、とレイクロスはほんの僅かだが安心する。
彼が無事だったという事は、リオナもまた無事であるという事だ。
生き返るというよりは、眷属への転生と言った方が正しいだろうが。
もしも魂を繋げたままアルフレッドに何かが起これば魔女も無事ではない。
リオナは魔女としてはまだまだ未熟だ、失敗する可能性も大きかった。
「も、戻ってきた……!!」
リオナもまた、身体を起こす。
気絶に近い状態だったせいなのか、やや身体に怠さが残る。
「あ、アルフさん!!」
しかし、アルフが生き返ったという事実が起きかけのリオナの思考回路を一瞬で支配した。
「ッ……!! 痛えええぇぇぇぇぇぇ!!」
意識が戻った瞬間、気が緩んだのかアルフの全身に激痛が走りアルフは悲鳴をあげる。
全身がズタズタにされるような、骨が軋むような、筋肉が激しく収縮するような激しい痛みだ。
「安心するといい、その程度の痛みで死にはしない」
「ぐああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
レイクロスは冷たく言い放つ。
しかし、アルフにその声は届いていない。
「その痛みは精神の奥底に刻まれた痛みの記憶がフラッシュバックされるという、眷属に転生した際によく起こる現象だ。 君が死の際に味わった痛みの記憶だろう」
「それじゃあ、お前のせいじゃねえかぁああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「……確かにそうだな、だが正々堂々とした決闘の結果だ」
レイクロスは謝罪するつもりなど毛頭ない、決闘というのは互いの全てを賭して行われるものだ。
その結果で命を落とそうと、決闘相手を責めるというのは筋違いだ。
「アルフさん!!」
我慢出来ず、リオナはアルフに抱きつき体重をかけて押し倒す。
「いでででででででで!!」
「アルフさん、本当に良かったです!! 私、アルフさんが死んじゃったからどうしようかと思って……」
人間として死に、眷属に生まれ変わったばかりなのでまだ致命傷が癒えきっていない。
軽いとはいえ、体重をかけられるとまだ痛む。
というより、下手をすれば傷が開きかねない。
「聖母……リオナ、それ以上はアルフレッドの身体に毒だ」
「マジで、傷が開く……!! から!!」
「うぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
アルフの悲鳴が辺りにこだました。
◆◆◆◆◆◆◆
「なるほど、状況は大体わかった。 というより、分かってた。 リオナが俺の心に来たときに眷属にするって宣言してたからな。 おぼろげながら覚えている」
「説明の手間が省けて助かる、では……隕石についてだが、あれが隕石を次々に破壊している」
魔女が召喚し、レイクロスがグラビトンバーストで破壊したメテオディスティネーションのカケラが地上に向かって降り注いでいる。
レイクロスの魔導術のお陰なのか、落下速度は非常にゆったりとしている。
「数ばかり多いな……!! 俺の移動速度でも追いきれん……ならばああぁぁぁぁ!!」
空を飛んでいる男が更に空高く上昇し、剣先からエネルギー弾を全ての隕石に向けて発射する。
そのエネルギー弾が隕石を貫き、砕け散らせる。
「あれは、親父だな」
「親父って……」
「マーガレットさんの家で話しただろ? ダイン・レオギア・アークブラッド、俺の父親だ」
3人は空を見上げる。
さも当然のように空を飛び、剣から光線を放つ男と近くにいる平凡な男を見比べる。
「凄いんですね、アルフさんのお父さん」
「何せ人類最強の男だ、あのくらいでは驚かなくなってしまったよ」
「魔女と魔女の眷属は人類を超えた存在だと、眷属の祖先は言っていたが……人類の可能性は未知数だな」
「まぁ、あれは『聖剣』スキルを活用しているからな」
「聖剣スキル?」
リオナが聞き慣れない単語に興味を示す。
アルフはそれの解説を始めた。
「かつて、魔女に対抗するための手段として今は亡き神と人類の共同で武器を作り上げた。 その原型が栄光の七聖剣だ」
「おとぎ話によく出てくるやつですね!」
「まぁ、後々量産されて陳腐化してちょっとした精霊の加護を受けた剣とかも聖剣呼ばわりされるんだが……親父の振るう聖剣は正真正銘の本物だ」
「我々が数百年、いや数千年もの間苦しめられた栄光の七聖剣か……」
「太陽剣、光と火の最強の剣だ。 栄光の七聖剣のその凄さは斬れ味でも内包される魔導術でもなく……人間に与える力そのものだ」
上空のダインが光の如き速度で破砕した隕石を次々に消滅させていく。
「太陽は全ての始祖、全てを誕生させる力、命の象徴……ありとあらゆる属性のスキルが内包されている」
「全ての始祖……? 命の象徴……それって!?」
「本当は関係者以外には内緒なんだけどな、あの剣は『星』の魔導術が内包されている」
「なるほど、神の力は即ち星の力……創造の神との共同開発となればそうもなるか」
全ての隕石を破壊し終えたダインが地上に降下する。
リオナとレイクロスは思わず構えるが、アルフは一つ溜息をつく。
「よう! アルフ!! デカくなったな!!」
「成人男性が数ヶ月で身長伸びるかよ」
アルフは割と余裕の態度だった。
父は自分の血縁者だろうと敵に回れば容赦なく斬り殺す、ある種の狂人だ。
しかし、アルフはこの場ではダインが絶対に殺さないだろうと分かっていた。
「突然空が薄暗くなってよ、隕石が見えたんで王都じゃ大騒ぎよ! 先代の魔女が死んで100年以上経つしいよいよかと思って飛んできたわけだが……」
ダインがアルフ、リオナ、レイクロスを見る。
「ダメダメだな、今のお前らじゃ食い応えが無さそうだ」
「ぐっ……!」
こう見えてレイクロスはそれなりに自信家であり、並大抵の騎士ではレイクロスが相手だと手も足も出ないだろう。
しかし、人類最強の聖騎士であるダイン・レオギア・アークブラッドが相手ともなれば話は変わってくる。
レイクロスは手も足も出ないだろう事はレイクロス自身も分かっている。
その男を眼前にしただけで、隙が見つからない……だけではない。嫌な汗が噴き出るような感覚だ。
全身をいつ射抜かれてもおかしくない、そんな妙なオーラをこの男は放っている。
いわば、殺意の塊だ。
「アルフ、お前……魔女の眷属になったのか」
「やっぱ分かるか……」
口元を歪ませるダイン、アルフにとっては想定していた通りのリアクションだ。
「おもしれぇな!! 人生の楽しみが増えたぜ!!」
人類を超えた力を持った息子を斬り殺す、これを超える歓びがあるだろうか?
ダインは心の底からそう思っている、ましてや元聖騎士の眷属など聞いた事がない。
「だ、ダイン・レオギア・アークブラッド……貴方、アルフさんの実の父親ですよね!? 平気で息子を殺すんですか!?」
「ガハハ!! 随分まともな事を言うんだな!! 人類の仇敵、魔女の器ってのはよ!?」
「リオナ、親父は常識なんていう陳腐な定規で測れる人間じゃない。人間とも思えないけどな」
「人間じゃなくなった奴に言われるのは心外だぜ」
リオナとレイクロスは全力で警戒しているが、ダインという生き物がよく理解出来ない。
当たり前のように息子を斬り殺そうとしているし、それと真逆に見逃そうとしている。
「まぁいいや、アルフ! 今度、ウチに一度帰ってこい。 お前用の剣、邪魔だから持ってけ」
「はぁ!?」
「あの剣、お前が契約したモンだろ。 お前にしか使えないもんだ、邪魔だから持ってけ」
「今更帰ることが出来るか!! 親父が帰ったら俺は指名手配されてる状態なんだろ!?」
「よく分かってるじゃねえか、当然騎士は配置させて貰うし、聖剣は隠させて貰う」
「……断ると言ったら?」
ダインは剣を抜き、地べたに座っているアルフの喉元に突きつける。
一応記しておくと、太陽剣ではないごく普通のショートソードだ。
太陽剣を喉元に突きつけたらアルフの身体は今ごろ燃え上がっている。
「聖剣との契約解除の条件は何だった?」
「……契約破棄の魔導術の発動、及び契約者の死亡。騎士の修練を積んだ人間にとっては常識だ」
「正解だ、邪魔だからこの場で殺す❤︎」
剣先からビリビリとしたプレッシャーが発せられている、つまりダインは本気だ。
アルフは剣を突きつけられた喉元がチリチリと焼けていくような感覚を味わう、変な汗が額から流れ落ちる。
「なるほど、俺に選択肢は無くて全部親父の思い通りになるわけだ」
「俺の目的はなんだと思う?」
「魔女の眷属としての俺に経験値を積ませる事、人斬り恐怖症の克服、魔女の眷属が聖剣を解放したらどうなるかという一種の実験ってとこか」
「よーく分かってるじゃねえか、お前自身にもメリットがある。 やらねえ理由は無えなあ?」
「やりゃ良いんだろ……やりゃあ」
その言葉を聞くと、ダインは剣を納刀する。
そのやり取りを見ていたリオナもそっと胸を撫で下ろす。
「良い子だ、さて……そろそろ王都に帰るとするかな。 今日の晩飯は『楽々亭のローストビーフ丼』だからよ、楽しみにしてんだ」
「ら、楽々亭のローストビーフ丼だと!?」
「なんなら一緒に来るか? 食い終えたら兵に突き出すけどな!!」
「ぐぬぬ……」
楽々亭のローストビーフ丼はアルフが聖騎士としての修行を始めた頃からの好物だ、牛肉の旨味をしっかりと閉じ込めた低温熟成のローストビーフとマッシュポテトを米と一緒にいただく贅沢な丼だ。
「アルフレッド、ローストビーフ丼が食べたいのか?」
「ああ……」
「ならば、我々ネメシス騎士団に入れ」
「いや、レイクロス……ネメシス騎士団って言ったら終末思想のテロリスト集団だろう!? そんなところに入れるわけ……」
「ネメシス騎士団は聖母と共にある、私はこの世界の改革を望むが、聖母の在り方で騎士団の在り方も変わっていく」
ダインはその話を聞かずにその場を去ろうとする。
「じゃあ、俺はローストビーフ丼を食いに帰るぜ。 またな、お前と俺の家で待ってるぜ」
「ったく……!!」
今回はいろいろ起きすぎだと、アルフは苛立つ。
まず、自身が死んで人間では無くなってしまった事。
そしてリオナの眷属になった事。
ダインに命を狙われている事。
「アルフレッド、晩飯はローストビーフ丼で良いか?」
「ローストビーフでもローストポークでもローストチキンでも良いよ……」
「アルフレッド、落ち着いて話がしたい。 だからネメシス騎士団に入るかどうかはその後ゆっくり決めて良い……眷属になった以上、君はもう我々の仲間だ」
「そうかよ」
リオナを誘わなければ良かったのか? そうすればこうならなかったのだろうか?
だがそう考えるのは、命を落とした自分を救おうと命がけでぶつかってきたリオナを酷く傷つけるのではないか?
「私もいつか食べてみたいです、楽々亭? のローストビーフ丼」
「……魔女がローストビーフ丼を食える世の中って、どんな世の中なんだろうな?」
「それは決まってますよ、平和な世の中です」
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