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スパルトシティの攻防
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オレ達はギルドで紹介された宿に向かった。意外にも宿屋には客が大勢泊まっていた。やはり聖都に向かう巡礼者たちのようだ。食堂で食事をしている際に、大司教がとんでもないことを提案してきた。
「ユリウス殿。恐らく、悪魔族の狙いはこの私でしょう。ならば、私が囮になります。悪魔族が私を狙ったところを取り押さえてはいかがでしょう?」
大司教の隣にいたカーリー隊長が考え込んでいた。
「確かに名案かもしれないな。ですが、大司教様を危険に晒すのは問題ですな。」
確かにいい作戦かもしれない。どうにか大司教を危険に晒さないでおびき出す方法はないだろうかと考えていると、ミーアがとんでもないことを言い出した。
「私かソフィアが大司教様のふりをするにゃ!そうすればきっと陰から現れるにゃ!」
「ダメよ。ミーア。私やあなたが大司教様の服を着たって顔も体形も違うんだから。」
「やっぱりだめにゃ~。」
オレは頭の中の魔法知識の中から変身できる魔法がないか探してみた。
「あったー!!!」
突然オレが大声をあげたのでみんな驚いたようだ。
「ユーリ!どうしたのよ!いきなり!」
「いい案を思いついたんだよ。」
それからオレの部屋に集まって作戦の説明をした。
「ま、まさかユリウス殿が私のふりをするのですか?」
「ダメよ。ユーリ。さっきの話を聞いていたでしょ。ユーリの顔も体型も大司教様と全然違うんだから。」
「じゃあ、ちょっと見ててね。」
オレは魔法を唱えた。
『トランスフォーム』
すると、身体が光に包まれていく。そして光の中から大司教が現れた。
「え——————!!!」
「どう?これなら見分けがつかないだろ?」
大司教本人も驚きすぎて目をまん丸くしている。カーリー隊長も納得したようだ。
「こんなことが…凄いですぞ!ユリウス様!これなら見分けがつきません!」
そして翌日、オレはグレゴリー大司教を一旦ボルトン王国のスチュワート辺境伯家の屋敷まで連れて行き、作戦を実行することにした。仲間の兵士達もオレのことを大司教だと思い込んでいた。
「なんか変な感じね。」
「そうですね。ユリウス様の姿が見えないと不安になります。」
「寂しいにゃ!」
そしてスパルトシティを出る直前にオレ達の前に10人ほどの悪魔族達が現れた。
「ハッハッハッハッ 我が名はマクライ。ニコルスを倒したのはどいつだ?強そうなやつは見当たらないな!」
「カーリー隊長は大司教様の馬車を守ってください。ソフィー!ミー!油断しないで!」
するとマクライが馬車に向かって魔法を放った。馬車が横倒しになり、大司教に変装したオレが転がり落ちた。すると、待ち構えていたかのようにオレの陰から黒い手が伸びてきた。
“こいつを陰から引きずり出してもすぐに影の中に逃げ込まれたら元もこうもない。なんとしても一瞬で決めないとな。”
相手の強さが分からない以上、手加減することはできない。オレは陰から伸びている手を掴み、力いっぱい上空へ投げた。すると、陰の中から現れたのは、長い手を持ち、巨大な口に鋭い牙を生やした化け物だった。オレは変身を解いて背中の刀を抜いた。
「お、おのれ~!騙したな!貴様もこのシャドル様が食べてやる!」
上空に持ち上げられたシャドルが大きな口を開けてオレに突っ込んでくる。
『懺悔斬』
オレが刀を振ると、刀から発せられた光が四方八方へと伸びていく。
「貴様が犯した罪を後悔しながら消えるがいい!」
「グギャー!」
光がシャドルの身体を切り刻んでいく、そしてシャドルは光の粒子となって完全に消滅した。
「ほう!貴様だな!ニコルスを倒したのは!」
「それがどうした!貴様もすぐに討伐してやるよ!」
「なめるなよ、小僧!」
悪魔族達がこちらに攻撃を仕掛けてきた。オレは結界で攻撃を防ぎながら言った。
「カーリー隊長!皆さんは離れていてください!」
「ユーリ!小者は私とソフィーとミーが相手をするわ!」
「ああ、頼んだぞ!」
オレはマクライの前に来た。確かに口だけではなさそうだ。ニコルスやシャドルよりも大きな魔力を感じる。
「貴様のその力、ただの人族ではないだろう。アテナの使いか?」
「別に使いってわけじゃないさ。ただ、アテナ様を手伝ってるだけだ。まあ、お前には関係ないだろうがな。」
「やはりな。」
「オレからも一つ聞いていいか?」
「なんだ?」
「行方不明になった人達はどうなったんだ?」
「知らないな。ただ、シャドルのことだから全員食っちまっただろうさ。」
マクライの身体から真っ黒で濃密なオーラが出始めた。どうやら本気のようだ。
『ダークバインド』
地面から黒い蔓が伸びてオレに襲い掛かる。刀でそれを斬りながらマクライに近づこうとしたが、マクライの姿が突然消えた。恐らく瞬間移動したのだろう。背後に魔力を感じたので横に避けたが、横っ腹にマクライの鋭い爪が当たったようだ。服が破れて血が流れた。
「さすがだな。俺の攻撃をかわすとはな。」
目の前のマクライは今までの悪魔族の中で最も強いように感じた。そう思ったら思わず本音が出てしまった。
「お前、ビスマンよりも強いんじゃないか?」
「ハッハッハッハッ やはりビスマンを倒したのもお前だったんだな。お前の質問に答えてやろう。ビスマンは四天王の中でも最弱の存在だ。我が主様の足元にも及ばないだろうな。俺はその主様の側近中の側近だ。一緒にするな。」
「なるほどな。だが、お前もオレの敵ではなさそうだ。オレの力を少しだけ見せてやるよ。」
オレが魔力を解放すると全身が眩しく光り始め、辺り一帯に暖かい空気が流れ込んできた。カーリー隊長達も驚いてその様子を見ている。
「貴様のその力、やはり貴様はアテナの使徒だったか。危険な奴だ。やはりこのままにはしておけん。」
流石のマクライも焦っているようだ。
「確かにお前は強いさ。だが、貴様など黒龍に比べれば全然弱いけどな。」
「黒龍?!まさか冥府の守護者の・・・・」
マクライが最後まで言う前にオレは魔法を放った。
『ホーリーハンド』
上空から光り輝く巨大な手が現れ、マクライを包み込んだ。
「なんなんだ?!これは!グワ————」
マクライは光の粒子となって消えた。辺りを見ると、サニー達が最後の敵を倒したようだった。
「サニー、ソフィア、ミーア。お疲れさん。」
「私達よりユーリの方が頑張ってたじゃない!大丈夫?ケガはないの?」
「ユリウス様は怪我なんてしないにゃ!」
「そうですね。ユリウス様は私達の夫になる方なんですから。」
ソフィアが言った後で顔を真っ赤にさせて体をクネクネさせていた。その仕草がやたらとかわいい。
「ユリウス様。やはり貴殿はすごいですな。使徒様だけのことはあります。」
「カーリー隊長。サニー達と一緒に街の皆に危険が去ったことを伝えてください。オレは大司教様を迎えに行ってきますから。」
「承知しました。」
オレは転移魔法で大司教様を迎えに行った。その間に、カーリー隊長達がギルドや住人に悪魔族が討伐されたことを言って回った。それを聞いた住人達が街に出てお祭り騒ぎになった。
「我々がこの街に来た時とだいぶ違いますな。ユリウス殿。」
「ええ、これが本来のこの街の姿だったんだと思います。」
「きっとアテナ様も喜んでおられるでしょう。」
「はい。」
そして、その日のうちに聖都カレットに向けて出発した。
「ユリウス殿。恐らく、悪魔族の狙いはこの私でしょう。ならば、私が囮になります。悪魔族が私を狙ったところを取り押さえてはいかがでしょう?」
大司教の隣にいたカーリー隊長が考え込んでいた。
「確かに名案かもしれないな。ですが、大司教様を危険に晒すのは問題ですな。」
確かにいい作戦かもしれない。どうにか大司教を危険に晒さないでおびき出す方法はないだろうかと考えていると、ミーアがとんでもないことを言い出した。
「私かソフィアが大司教様のふりをするにゃ!そうすればきっと陰から現れるにゃ!」
「ダメよ。ミーア。私やあなたが大司教様の服を着たって顔も体形も違うんだから。」
「やっぱりだめにゃ~。」
オレは頭の中の魔法知識の中から変身できる魔法がないか探してみた。
「あったー!!!」
突然オレが大声をあげたのでみんな驚いたようだ。
「ユーリ!どうしたのよ!いきなり!」
「いい案を思いついたんだよ。」
それからオレの部屋に集まって作戦の説明をした。
「ま、まさかユリウス殿が私のふりをするのですか?」
「ダメよ。ユーリ。さっきの話を聞いていたでしょ。ユーリの顔も体型も大司教様と全然違うんだから。」
「じゃあ、ちょっと見ててね。」
オレは魔法を唱えた。
『トランスフォーム』
すると、身体が光に包まれていく。そして光の中から大司教が現れた。
「え——————!!!」
「どう?これなら見分けがつかないだろ?」
大司教本人も驚きすぎて目をまん丸くしている。カーリー隊長も納得したようだ。
「こんなことが…凄いですぞ!ユリウス様!これなら見分けがつきません!」
そして翌日、オレはグレゴリー大司教を一旦ボルトン王国のスチュワート辺境伯家の屋敷まで連れて行き、作戦を実行することにした。仲間の兵士達もオレのことを大司教だと思い込んでいた。
「なんか変な感じね。」
「そうですね。ユリウス様の姿が見えないと不安になります。」
「寂しいにゃ!」
そしてスパルトシティを出る直前にオレ達の前に10人ほどの悪魔族達が現れた。
「ハッハッハッハッ 我が名はマクライ。ニコルスを倒したのはどいつだ?強そうなやつは見当たらないな!」
「カーリー隊長は大司教様の馬車を守ってください。ソフィー!ミー!油断しないで!」
するとマクライが馬車に向かって魔法を放った。馬車が横倒しになり、大司教に変装したオレが転がり落ちた。すると、待ち構えていたかのようにオレの陰から黒い手が伸びてきた。
“こいつを陰から引きずり出してもすぐに影の中に逃げ込まれたら元もこうもない。なんとしても一瞬で決めないとな。”
相手の強さが分からない以上、手加減することはできない。オレは陰から伸びている手を掴み、力いっぱい上空へ投げた。すると、陰の中から現れたのは、長い手を持ち、巨大な口に鋭い牙を生やした化け物だった。オレは変身を解いて背中の刀を抜いた。
「お、おのれ~!騙したな!貴様もこのシャドル様が食べてやる!」
上空に持ち上げられたシャドルが大きな口を開けてオレに突っ込んでくる。
『懺悔斬』
オレが刀を振ると、刀から発せられた光が四方八方へと伸びていく。
「貴様が犯した罪を後悔しながら消えるがいい!」
「グギャー!」
光がシャドルの身体を切り刻んでいく、そしてシャドルは光の粒子となって完全に消滅した。
「ほう!貴様だな!ニコルスを倒したのは!」
「それがどうした!貴様もすぐに討伐してやるよ!」
「なめるなよ、小僧!」
悪魔族達がこちらに攻撃を仕掛けてきた。オレは結界で攻撃を防ぎながら言った。
「カーリー隊長!皆さんは離れていてください!」
「ユーリ!小者は私とソフィーとミーが相手をするわ!」
「ああ、頼んだぞ!」
オレはマクライの前に来た。確かに口だけではなさそうだ。ニコルスやシャドルよりも大きな魔力を感じる。
「貴様のその力、ただの人族ではないだろう。アテナの使いか?」
「別に使いってわけじゃないさ。ただ、アテナ様を手伝ってるだけだ。まあ、お前には関係ないだろうがな。」
「やはりな。」
「オレからも一つ聞いていいか?」
「なんだ?」
「行方不明になった人達はどうなったんだ?」
「知らないな。ただ、シャドルのことだから全員食っちまっただろうさ。」
マクライの身体から真っ黒で濃密なオーラが出始めた。どうやら本気のようだ。
『ダークバインド』
地面から黒い蔓が伸びてオレに襲い掛かる。刀でそれを斬りながらマクライに近づこうとしたが、マクライの姿が突然消えた。恐らく瞬間移動したのだろう。背後に魔力を感じたので横に避けたが、横っ腹にマクライの鋭い爪が当たったようだ。服が破れて血が流れた。
「さすがだな。俺の攻撃をかわすとはな。」
目の前のマクライは今までの悪魔族の中で最も強いように感じた。そう思ったら思わず本音が出てしまった。
「お前、ビスマンよりも強いんじゃないか?」
「ハッハッハッハッ やはりビスマンを倒したのもお前だったんだな。お前の質問に答えてやろう。ビスマンは四天王の中でも最弱の存在だ。我が主様の足元にも及ばないだろうな。俺はその主様の側近中の側近だ。一緒にするな。」
「なるほどな。だが、お前もオレの敵ではなさそうだ。オレの力を少しだけ見せてやるよ。」
オレが魔力を解放すると全身が眩しく光り始め、辺り一帯に暖かい空気が流れ込んできた。カーリー隊長達も驚いてその様子を見ている。
「貴様のその力、やはり貴様はアテナの使徒だったか。危険な奴だ。やはりこのままにはしておけん。」
流石のマクライも焦っているようだ。
「確かにお前は強いさ。だが、貴様など黒龍に比べれば全然弱いけどな。」
「黒龍?!まさか冥府の守護者の・・・・」
マクライが最後まで言う前にオレは魔法を放った。
『ホーリーハンド』
上空から光り輝く巨大な手が現れ、マクライを包み込んだ。
「なんなんだ?!これは!グワ————」
マクライは光の粒子となって消えた。辺りを見ると、サニー達が最後の敵を倒したようだった。
「サニー、ソフィア、ミーア。お疲れさん。」
「私達よりユーリの方が頑張ってたじゃない!大丈夫?ケガはないの?」
「ユリウス様は怪我なんてしないにゃ!」
「そうですね。ユリウス様は私達の夫になる方なんですから。」
ソフィアが言った後で顔を真っ赤にさせて体をクネクネさせていた。その仕草がやたらとかわいい。
「ユリウス様。やはり貴殿はすごいですな。使徒様だけのことはあります。」
「カーリー隊長。サニー達と一緒に街の皆に危険が去ったことを伝えてください。オレは大司教様を迎えに行ってきますから。」
「承知しました。」
オレは転移魔法で大司教様を迎えに行った。その間に、カーリー隊長達がギルドや住人に悪魔族が討伐されたことを言って回った。それを聞いた住人達が街に出てお祭り騒ぎになった。
「我々がこの街に来た時とだいぶ違いますな。ユリウス殿。」
「ええ、これが本来のこの街の姿だったんだと思います。」
「きっとアテナ様も喜んでおられるでしょう。」
「はい。」
そして、その日のうちに聖都カレットに向けて出発した。
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