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ナギトールのダンジョン(3)
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いよいよ37階層だ。現在の最高到達地点だ。37階層に降りると、スケルトンやゾンビがいた。スケルトンは何とかなるが、ゾンビは厄介だ。倒しても倒しても復活してくる。オレの記憶の中では、死霊系の魔物は聖魔法か火魔法に弱いはずだ。
「ローザは氷魔法で足止めして、ミレイは炎の魔法であいつらを灰にしてくれ。」
「うん。」
「わかったにゃ。」
2人の息はぴったり合っている。これまでの経験で2人は能力だけでなく、リズムも相性も断然よくなっている。オレは剣に聖魔法を付与してスケルトンやゾンビを倒していった。
「2人ともお疲れ。よく頑張ったね。今日はここで休もうか。」
「うん。疲れた。」
「僕も疲れたにゃ。でも、39階層まで来たから、最高記録更新にゃ!」
「でも、わかってるよね。他の人には内緒だから。」
「えっ—————!! 」
どうやら2人とも自慢したいようだ。だが、目立つことはしたくない。2人にしっかりと口止めをして、その日はオークキングの肉を食べて休んだ。そして翌日、40階層のボス部屋の前だ。
「恐らく、この階層には死霊系の魔物がいるはずだ。」
「ケン。リッチとかはまずいにゃ。あいつらは不死にゃ。勝てないにゃ。」
「オレがやるよ。2人は下がってて。」
「うん。」
2人とも心配そうだ。オレは扉を開けて中に入った。すると中には豪華な服装をした骸骨がいた。どうやら、リッチ、いやノーライフキングと思われる魔物がいた。
「よくここまで来たな。」
「お前は喋れるのか?」
「当たり前だ。このダンジョンの管理を任されているのだからな。わしはこのダンジョンの管理者のノアだ。お主の名前を聞こう。」
「オレはケンだ。こっちはミレイとローザだ。それで、管理者がいるということは、もう踏破したということでいいのか?」
「いいや。まだわしがいる。わしを倒したら終了だ。」
「でも、お前を倒したら誰がダンジョンを管理するんだ?」
「それは大丈夫だ。わしは倒されても数時間で復活するからな。このダンジョンの中の魔物達も同じだ! そうなるようにシステムが構築されてるからな。」
「なるほどな。なら遠慮なくやらせてもらうぞ!」
「やってみるがいい。このわしを倒せるかな?」
ノアの姿が消えた。瞬間移動だ。オレの後ろに現れ、剣で切りかかってきた。間一髪、剣でそれを受け止めた。
「ガキン」
「やるではないか?」
再びノアの姿が消えた。今度は頭の上から、魔法を放ってきた。上から黒い矢が無数に飛んでくる。オレは結界を張ってそれを防いだ。
「なるほど、お前は只者ではないな。何者だ?」
「きつい修行をしたからな。」
「そうか。」
さらに、姿が消えた。そして、大きな漆黒のドラゴンが現れ、口から真っ黒な毒を吐いた。オレは空間魔法を発動した。
『グラトニー』
ドラゴンの口から放たれた毒が、すべてオレの手の中に吸い込まれていく。そしてオレは剣に聖魔法を付与して、ドラゴンに切りかかった。恐らく、ミレイとローズにはオレの動きはほとんど見えていない。ドラゴンの首が落ちてドラゴンは消滅したが、そこには無傷のノアが立っている。
「やはり、貴様は普通の人族ではないな?」
「別に普通だと思うよ。」
オレは右手に魔力と闘気を集中させた。
「ミレイ、ローズ。目を閉じていろ!」
2人が目を閉じたことを確認して、全身から聖魔法を放つ。その場所全体が神聖な光で照らされた。すべてを浄化する光だ。ノーライフキングの姿がだんだん薄くなっていく。
「私の負けのようだな。では、宝を授けよう。」
そう言ってノアは光の粒子となって消えた。後には指輪が一つ落ちていた。オレはそれを拾って左手の中指にはめると、オレの全身に秘められた魔力、闘気、いやもっと巨大な力が解放されるのを感じた。
“リン。教えてくれ。これはなんだ?”
“はい。この指輪はマスターが本来持っている力の一部を解放したのだと思われます。”
“どういうことだ? オレには理解できないんだけど。”
“マスターは自分の持つ力の1%の力も使用していなかったのです。それは、この世界に来る際に、グランドマスター様によって力を封印されたからなのです。”
“グランドマスターって神様のことか?”
“はい。そうです。”
“なら、今までのオレは力を封印されていたってことなのか?”
“はい。”
信じられなかった。力を封印されていて、あの強さなのだ。一体オレはどれだけ強いんだろう。オレって何者なんだ。様々な疑問が頭に浮かんでくる。オレがいろいろ考えていると、左手の中指にはめた指輪が光の粒子となって消えた。
“リン。指輪が消えたけど?”
“指輪が役目を果たしたので、消滅したのでしょう。ですが、マスターの力は部分的ですが、封印が外れました。今後、行動する際にはより注意が必要です。”
“力加減とか慣れるまでリンに任せられないか?”
“それは可能です。”
“なら、頼むよ。”
“畏まりました。”
すると、ミレイが大声をあげた。
「ケン。髪が銀髪になってるにゃ。」
「ケン兄。大丈夫?」
2人が心配そうにオレに寄り添ってくる。
「大丈夫さ。ちょっと疲れただけさ。」
「でも、ケンって本当に何者にゃ? あの強さ、尋常じゃにゃいよ。」
「オレも自分が何者なのか分からなくたって来たよ。」
「えっ?!」
ミレイとローザが2人で見つめあっていた。
「もう、外に出ようか。」
オレ達は転移でダンジョンの外に出た。
「これから、どうするにゃ?」
「予定通りさ。王都に行くよ。」
「私も一緒に・・・」
「当たり前じゃないか。オレ達3人は同じパーティーだからな。」
「うん。」
その日のうちにダンジョンの街ナギトールを後にして、王都ギアラに向かった。
「ローザは氷魔法で足止めして、ミレイは炎の魔法であいつらを灰にしてくれ。」
「うん。」
「わかったにゃ。」
2人の息はぴったり合っている。これまでの経験で2人は能力だけでなく、リズムも相性も断然よくなっている。オレは剣に聖魔法を付与してスケルトンやゾンビを倒していった。
「2人ともお疲れ。よく頑張ったね。今日はここで休もうか。」
「うん。疲れた。」
「僕も疲れたにゃ。でも、39階層まで来たから、最高記録更新にゃ!」
「でも、わかってるよね。他の人には内緒だから。」
「えっ—————!! 」
どうやら2人とも自慢したいようだ。だが、目立つことはしたくない。2人にしっかりと口止めをして、その日はオークキングの肉を食べて休んだ。そして翌日、40階層のボス部屋の前だ。
「恐らく、この階層には死霊系の魔物がいるはずだ。」
「ケン。リッチとかはまずいにゃ。あいつらは不死にゃ。勝てないにゃ。」
「オレがやるよ。2人は下がってて。」
「うん。」
2人とも心配そうだ。オレは扉を開けて中に入った。すると中には豪華な服装をした骸骨がいた。どうやら、リッチ、いやノーライフキングと思われる魔物がいた。
「よくここまで来たな。」
「お前は喋れるのか?」
「当たり前だ。このダンジョンの管理を任されているのだからな。わしはこのダンジョンの管理者のノアだ。お主の名前を聞こう。」
「オレはケンだ。こっちはミレイとローザだ。それで、管理者がいるということは、もう踏破したということでいいのか?」
「いいや。まだわしがいる。わしを倒したら終了だ。」
「でも、お前を倒したら誰がダンジョンを管理するんだ?」
「それは大丈夫だ。わしは倒されても数時間で復活するからな。このダンジョンの中の魔物達も同じだ! そうなるようにシステムが構築されてるからな。」
「なるほどな。なら遠慮なくやらせてもらうぞ!」
「やってみるがいい。このわしを倒せるかな?」
ノアの姿が消えた。瞬間移動だ。オレの後ろに現れ、剣で切りかかってきた。間一髪、剣でそれを受け止めた。
「ガキン」
「やるではないか?」
再びノアの姿が消えた。今度は頭の上から、魔法を放ってきた。上から黒い矢が無数に飛んでくる。オレは結界を張ってそれを防いだ。
「なるほど、お前は只者ではないな。何者だ?」
「きつい修行をしたからな。」
「そうか。」
さらに、姿が消えた。そして、大きな漆黒のドラゴンが現れ、口から真っ黒な毒を吐いた。オレは空間魔法を発動した。
『グラトニー』
ドラゴンの口から放たれた毒が、すべてオレの手の中に吸い込まれていく。そしてオレは剣に聖魔法を付与して、ドラゴンに切りかかった。恐らく、ミレイとローズにはオレの動きはほとんど見えていない。ドラゴンの首が落ちてドラゴンは消滅したが、そこには無傷のノアが立っている。
「やはり、貴様は普通の人族ではないな?」
「別に普通だと思うよ。」
オレは右手に魔力と闘気を集中させた。
「ミレイ、ローズ。目を閉じていろ!」
2人が目を閉じたことを確認して、全身から聖魔法を放つ。その場所全体が神聖な光で照らされた。すべてを浄化する光だ。ノーライフキングの姿がだんだん薄くなっていく。
「私の負けのようだな。では、宝を授けよう。」
そう言ってノアは光の粒子となって消えた。後には指輪が一つ落ちていた。オレはそれを拾って左手の中指にはめると、オレの全身に秘められた魔力、闘気、いやもっと巨大な力が解放されるのを感じた。
“リン。教えてくれ。これはなんだ?”
“はい。この指輪はマスターが本来持っている力の一部を解放したのだと思われます。”
“どういうことだ? オレには理解できないんだけど。”
“マスターは自分の持つ力の1%の力も使用していなかったのです。それは、この世界に来る際に、グランドマスター様によって力を封印されたからなのです。”
“グランドマスターって神様のことか?”
“はい。そうです。”
“なら、今までのオレは力を封印されていたってことなのか?”
“はい。”
信じられなかった。力を封印されていて、あの強さなのだ。一体オレはどれだけ強いんだろう。オレって何者なんだ。様々な疑問が頭に浮かんでくる。オレがいろいろ考えていると、左手の中指にはめた指輪が光の粒子となって消えた。
“リン。指輪が消えたけど?”
“指輪が役目を果たしたので、消滅したのでしょう。ですが、マスターの力は部分的ですが、封印が外れました。今後、行動する際にはより注意が必要です。”
“力加減とか慣れるまでリンに任せられないか?”
“それは可能です。”
“なら、頼むよ。”
“畏まりました。”
すると、ミレイが大声をあげた。
「ケン。髪が銀髪になってるにゃ。」
「ケン兄。大丈夫?」
2人が心配そうにオレに寄り添ってくる。
「大丈夫さ。ちょっと疲れただけさ。」
「でも、ケンって本当に何者にゃ? あの強さ、尋常じゃにゃいよ。」
「オレも自分が何者なのか分からなくたって来たよ。」
「えっ?!」
ミレイとローザが2人で見つめあっていた。
「もう、外に出ようか。」
オレ達は転移でダンジョンの外に出た。
「これから、どうするにゃ?」
「予定通りさ。王都に行くよ。」
「私も一緒に・・・」
「当たり前じゃないか。オレ達3人は同じパーティーだからな。」
「うん。」
その日のうちにダンジョンの街ナギトールを後にして、王都ギアラに向かった。
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