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結婚までの7日間 Lucian & Rosalie
7日目⑯
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兵士の声を聞いて、部屋を飛び出したマクドナルド医師の姿に、ミランダは震えながらルシアンを見た。
そんなミランダをルシアンは黙って抱き寄せると、飛び込んできた兵士に
「ロザリーがキャロルを襲った犯人を追っていると言ったが、詳しい状況を説明してくれ。」
「はい。警護の交代の為に、休憩所から部下とふたりで移動している時です。ロザリー様のお部屋近くで、人を呼ぶ声がして慌てて行きましたら、キャロル殿が腹部に剣を刺さった状態で…。」
ミランダの体が小さく震えた。
ルシアンはその背を撫で、兵士に続きを促すように視線を移すと兵士は頷き
「腹部に細い剣が、刺さっておりましたが、ロザリー様が刺さっている短剣を動かないようにして、その周辺を布で押さえながら止血をされておいででしたので、出血は思っていたより少なかったように見えました。」
そう言って、一瞬、話を止めた兵士にルシアンは怪訝な顔で兵士を見たが、その視線に兵士は気づかなかったのだろう。小さく息を吸うと
「私達に気づかれたロザリー様は私を見られて
『すぐに殿下にこの状況をお知らせし、医者を呼んできて』
と言われ、そして私と一緒にいた者には
『あなたは私の代わりにキャロルさんの傷を押さえていて!私はキャロルさんを刺した者を追うのから!』
と言われて行かれた…のですが。
だんだんと語尾がはっきりしなくなってきた兵士に、ルシアンは何か…あったのだと確信すると
「何か不審な点があるのだな?」と聞いた。
兵士は小さな声で「はい。」と言うと
「傷が…」
「キャロルの傷がか?」
「はい。まだ未熟な剣の腕の私が、申し上げるのはおこがましいのですが、あの傷痕は誰かに刺されたものではなく、キャロルさんがご自分で刺されたと思われるのです。」
ミランダが叫びそうになる声を、両手で押さえ、ルシアンを見上げたが、ルシアンは先を促すように兵士に
「角度か?」
「…は、はい。キャロル殿のような小柄な方の腹部を刺すとなると、傷は下向きに刃先は入るのに…。傷は真っ直ぐ…いや上向きに入っておりました。あれは自分でされたものではないかと…。
ですが、ロザリー様はまだ近く犯人はいるはずだと仰られて走って行かれたのです。ロザリー様のようなお方が、あの傷を見間違えるとは思えなくて…。」
青い顔の兵士の言葉に、ルシアンは顔を歪め
「2つ目のスイッチ…。」
「スイッチ?とは…なんでしょうか、ルシアン殿下。」
「いや…いいんだ。すまないが、ここにウィンスレット侯爵とアストンを呼んでくれ。」
「はい。」
跪いていた兵士が立ち上がり、急いで部屋を出るとミランダがルシアンの腕の中で、震えながら
「侯爵とアストンをここに呼ぶという事は…もう、ロザリーを操るスイッチがなんなのか、調べないという事?」
「…お前だって気づいたろう。ロザリーに2番目のスイッチが入った事を…そして…」
ルシアンの言葉を聞きたくないミランダは大きな声で
「でも!」
そんなミランダの頭を撫でながら
「ミランダ…。挙式まであと2時間足らず、それを考えるとスイッチはあとひとつだ。そして、スイッチはきっと俺が言う言葉か、動作だろう。」
「…叔父様…」
「あのヒューゴなら、考えそうなやり口だ。」
ミランダは何度も頭を横に振りながら、大きな瞳から涙を零した。
そんなミランダをルシアンは黙って抱き寄せると、飛び込んできた兵士に
「ロザリーがキャロルを襲った犯人を追っていると言ったが、詳しい状況を説明してくれ。」
「はい。警護の交代の為に、休憩所から部下とふたりで移動している時です。ロザリー様のお部屋近くで、人を呼ぶ声がして慌てて行きましたら、キャロル殿が腹部に剣を刺さった状態で…。」
ミランダの体が小さく震えた。
ルシアンはその背を撫で、兵士に続きを促すように視線を移すと兵士は頷き
「腹部に細い剣が、刺さっておりましたが、ロザリー様が刺さっている短剣を動かないようにして、その周辺を布で押さえながら止血をされておいででしたので、出血は思っていたより少なかったように見えました。」
そう言って、一瞬、話を止めた兵士にルシアンは怪訝な顔で兵士を見たが、その視線に兵士は気づかなかったのだろう。小さく息を吸うと
「私達に気づかれたロザリー様は私を見られて
『すぐに殿下にこの状況をお知らせし、医者を呼んできて』
と言われ、そして私と一緒にいた者には
『あなたは私の代わりにキャロルさんの傷を押さえていて!私はキャロルさんを刺した者を追うのから!』
と言われて行かれた…のですが。
だんだんと語尾がはっきりしなくなってきた兵士に、ルシアンは何か…あったのだと確信すると
「何か不審な点があるのだな?」と聞いた。
兵士は小さな声で「はい。」と言うと
「傷が…」
「キャロルの傷がか?」
「はい。まだ未熟な剣の腕の私が、申し上げるのはおこがましいのですが、あの傷痕は誰かに刺されたものではなく、キャロルさんがご自分で刺されたと思われるのです。」
ミランダが叫びそうになる声を、両手で押さえ、ルシアンを見上げたが、ルシアンは先を促すように兵士に
「角度か?」
「…は、はい。キャロル殿のような小柄な方の腹部を刺すとなると、傷は下向きに刃先は入るのに…。傷は真っ直ぐ…いや上向きに入っておりました。あれは自分でされたものではないかと…。
ですが、ロザリー様はまだ近く犯人はいるはずだと仰られて走って行かれたのです。ロザリー様のようなお方が、あの傷を見間違えるとは思えなくて…。」
青い顔の兵士の言葉に、ルシアンは顔を歪め
「2つ目のスイッチ…。」
「スイッチ?とは…なんでしょうか、ルシアン殿下。」
「いや…いいんだ。すまないが、ここにウィンスレット侯爵とアストンを呼んでくれ。」
「はい。」
跪いていた兵士が立ち上がり、急いで部屋を出るとミランダがルシアンの腕の中で、震えながら
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「…お前だって気づいたろう。ロザリーに2番目のスイッチが入った事を…そして…」
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「でも!」
そんなミランダの頭を撫でながら
「ミランダ…。挙式まであと2時間足らず、それを考えるとスイッチはあとひとつだ。そして、スイッチはきっと俺が言う言葉か、動作だろう。」
「…叔父様…」
「あのヒューゴなら、考えそうなやり口だ。」
ミランダは何度も頭を横に振りながら、大きな瞳から涙を零した。
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