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2、協奏のキャストライト
82、お風呂で溺れてぺったんこでございました
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ほかほかの抱き枕が、おっとりと語る。
「そもそも、王妹殿下の婚姻は政治的、経済的影響力、財産、家族の地位、性格、人柄、実力などに基づいて、厳格な審査が行われ、最終的には国家の政治的利益に基づいて最適な婚約者を選ぶものです」
子ドラゴンが二人の仲間に加わるように、もぞもぞと掛布の内側に潜り込んでいる。足のあたりで丸くなるふわふわの気配に、フィロシュネーは癒された。
「聞いておられますかな」
「うん、うん」
「胸の大きさなど、まったく気にする必要はないのです。それに、アーサー陛下はフィロシュネー殿下を近くに置いておきたいため、アインベルグ侯爵公子を推しています」
「むぅ」
フィロシュネーは眉尻を下げた。
候補から正式な婚約に進まないのは、兄アーサーの反対があるからというのも大きい。
「とはいえ、じいやは嘘つきなので、姫殿下がいい子になさっていたら『姫殿下が紅国に嫁ぐことで青国が豊かになる』という嘘の預言をしても構いませんぞ」
「またじいやなんて言って……嘘はつかなくても、いいわ」
ダーウッドがそう言ってふわふわと微睡むような笑みを見せるので、フィロシュネーは首を振って目を閉じた。
白銀の頭をぽんぽんと叩くと、フィロシュネーはほんのちょっとだけサイラスが自分をあやすときの気分がわかるような気がした。
(身体の大きさとか触れた時の線の細さって、やっぱり印象を左右すると思うのよね。この人が何百年も生きているって言われても、こうしていると単なるオチビさんだもの)
「おやすみなさい、わたくしの小鳥さん」
「おやすみなさいませ、私の親愛なる姫殿下」
寄り添う呼吸が次第にゆっくりと深くなり、やがて静寂が部屋に広がる。
フィロシュネーは小鳥さんを見つめながら、自分もゆったりと微睡んで、安らかな眠りについたのだった。
* * *
穏やかな夜。二人がすやすやと眠る部屋の外に、聞き耳を立てていた人物がいた。
「ぺったんこ……僕はぺったんこが好きでございますよ、フィロシュネー殿下」
バルコニーに忍び込んで全力で聞き耳を立てていたシューエンは、その場をコソコソと離れた。
今日は、夜這いではない。ただのストーカーだ。
シューエンはただ、眠れぬ夜に外を散歩していたはずだった。しかし、足が自然と姫の部屋近くに向かってしまったのだ。
愛しい姫がバルコニーにあらわれ、声をかけようか迷っていたらバルコニーに転がっていたらしき青い鳥を拾い上げて部屋に戻って行き……なんと、中から悲鳴らしき声が!
と、いうわけで、シューエンは気配を殺し、全力でバルコニーに這い上がって中の様子を窺っていたのだ。
(フィロシュネー殿下は結局、僕よりもサイラスをお望みなんだ。そんなの、前からわかっていたけど)
聞こえた会話に、少年のハートはちょっぴりダメージを受けていた。
(アーサー陛下は推してくださっているけど、僕だって政治的な理由だけで婚約者になってフィロシュネー殿下が悲しむのは嫌だ)
政略結婚から始まる夫婦愛は、ある。
けれど、結婚する前の段階で別の相手を望んでいるなら、それはもう望む相手と結婚したほうが、幸せになれるんじゃないか。
「僕が諦めることで、フィロシュネー殿下は幸せになれる……」
それは、とても良いことだ。相手のために身を引くんだ。それって美しいことじゃないか。
「でも諦められないものですよねえ」
「はっ……」
いつの間にか、目の前にハルシオンがいる。
「わかる。わかります、そのお気持ち」
肩を抱かれている。とても共感されている!
「私も、ついつい足がシュネーさんの近くにと向かってしまった仲間なわけですよ」
同志に語りかけるみたいな親しみのこもった気配で話しかけられている!
「そうでしたか、……って。こ、ここは紅国の迎賓館の敷地内でございますよ? 不法侵入でございます」
「ただのお散歩ですぅ」
「お散歩では許されませんよ!?」
ハルシオンは「わかっています!」と全然わかっていない様子で言って、シューエンを外に連れ出した。敷地外に空国勢が待機している。
「飲みましょう。こういう夜は、飲んで失恋濃厚会です! 同志も呼びましょう!」
こうして、酒場を貸し切った謎の宴が始まった。
「空国の方々は、ほんとにご主君を野放しにしちゃいけないと思うんですよ。僕はアーサー陛下の忠実な騎士ですが、アーサー陛下は何かあったら俺にもの申せ! と仰っていましてね、臣下って、盲目的に従うだけじゃだめなのですよね」
シューエンが言うと、ルーンフォークは酒をちびちびと飲みながら、ハルシオンへの忠義めいた想いを唱えた。
「いや、でも我が家って昔、国家に助けを求めたのに助けてもらえなくて反国家運動しちゃって爵位を取り上げられたりした過去があるんですよ。そんな家柄で、最近も家人が問題を起こしたのに助けてもらってる御恩があるっていうか」
「ルーンフォークさん、苦労なさっているのですね」
「最近はまだマシなんですよ。数代前とか、青国に私兵を引き連れて殴り込みに行ったりしていたんです」
「すごく危険なお家柄ですね!?」
シューエンはオレンジジュースをすすって苦言を呈しつつ、自分の主君であるアーサーへの報告書の文言を考え始めた。
『僕の尊敬するアーサー王陛下へ
この度、僕たちは紅国に到着いたしました。現地の人々は、青国の外交団を歓迎するために盛大な準備をしてくださっています。音楽祭に先駆けて、歓迎会もひらかれる予定です。僕たちは、フィロシュネー殿下を最高の安全性で護衛するために引き続き全力を尽くしてまいりますね。
現地の情勢については、事前の情報通りに安定しております。が、万一の場合に備えて、追加の警備や物資の調達など必要な手配を進めてまいりますね!
ところで、空国の王兄殿下が商会長カントループを装い、紅国にいらしています。例のブラックタロン家の騎士も一緒です。ブラックタロン家はどうも物騒な家柄のようです。調べてみてください。
また、フィロシュネー殿下のもとに、どうもわが国の預言者ダーウッドどのが訪ねてきたようです。
ダーウッドどのは鳥さんに変身する魔法を心得ておられるようです。お風呂で溺れてぺったんこでございます。
ダーウッドどのはフィロシュネー殿下と並々ならぬ仲とみえて、「わたくしの小鳥さん」などと呼ばれておりました。
さらに、聞き捨てならぬことに、ダーウッドどのは「フィロシュネー殿下が望むならアーサー陛下に嘘の預言をしても構わぬ」と仰ったのでございます。しまいには、なんとフィロシュネー殿下と同衾まで。
大変伝えにくい事実でございますが、ダーウッドどのは、アーサー陛下よりもフィロシュネー殿下に忠誠を誓っているものと思われます。
アーサー陛下は、政略結婚についてどのようにお考えでしょうか? 僕は、やっぱり想いあっている仲同士を引き裂いてまで政略結婚を果たすのは心が痛む気がするのです……。
この事実をひとまずご報告せねばと思い、筆を執ったしだいでございます……』
「そもそも、王妹殿下の婚姻は政治的、経済的影響力、財産、家族の地位、性格、人柄、実力などに基づいて、厳格な審査が行われ、最終的には国家の政治的利益に基づいて最適な婚約者を選ぶものです」
子ドラゴンが二人の仲間に加わるように、もぞもぞと掛布の内側に潜り込んでいる。足のあたりで丸くなるふわふわの気配に、フィロシュネーは癒された。
「聞いておられますかな」
「うん、うん」
「胸の大きさなど、まったく気にする必要はないのです。それに、アーサー陛下はフィロシュネー殿下を近くに置いておきたいため、アインベルグ侯爵公子を推しています」
「むぅ」
フィロシュネーは眉尻を下げた。
候補から正式な婚約に進まないのは、兄アーサーの反対があるからというのも大きい。
「とはいえ、じいやは嘘つきなので、姫殿下がいい子になさっていたら『姫殿下が紅国に嫁ぐことで青国が豊かになる』という嘘の預言をしても構いませんぞ」
「またじいやなんて言って……嘘はつかなくても、いいわ」
ダーウッドがそう言ってふわふわと微睡むような笑みを見せるので、フィロシュネーは首を振って目を閉じた。
白銀の頭をぽんぽんと叩くと、フィロシュネーはほんのちょっとだけサイラスが自分をあやすときの気分がわかるような気がした。
(身体の大きさとか触れた時の線の細さって、やっぱり印象を左右すると思うのよね。この人が何百年も生きているって言われても、こうしていると単なるオチビさんだもの)
「おやすみなさい、わたくしの小鳥さん」
「おやすみなさいませ、私の親愛なる姫殿下」
寄り添う呼吸が次第にゆっくりと深くなり、やがて静寂が部屋に広がる。
フィロシュネーは小鳥さんを見つめながら、自分もゆったりと微睡んで、安らかな眠りについたのだった。
* * *
穏やかな夜。二人がすやすやと眠る部屋の外に、聞き耳を立てていた人物がいた。
「ぺったんこ……僕はぺったんこが好きでございますよ、フィロシュネー殿下」
バルコニーに忍び込んで全力で聞き耳を立てていたシューエンは、その場をコソコソと離れた。
今日は、夜這いではない。ただのストーカーだ。
シューエンはただ、眠れぬ夜に外を散歩していたはずだった。しかし、足が自然と姫の部屋近くに向かってしまったのだ。
愛しい姫がバルコニーにあらわれ、声をかけようか迷っていたらバルコニーに転がっていたらしき青い鳥を拾い上げて部屋に戻って行き……なんと、中から悲鳴らしき声が!
と、いうわけで、シューエンは気配を殺し、全力でバルコニーに這い上がって中の様子を窺っていたのだ。
(フィロシュネー殿下は結局、僕よりもサイラスをお望みなんだ。そんなの、前からわかっていたけど)
聞こえた会話に、少年のハートはちょっぴりダメージを受けていた。
(アーサー陛下は推してくださっているけど、僕だって政治的な理由だけで婚約者になってフィロシュネー殿下が悲しむのは嫌だ)
政略結婚から始まる夫婦愛は、ある。
けれど、結婚する前の段階で別の相手を望んでいるなら、それはもう望む相手と結婚したほうが、幸せになれるんじゃないか。
「僕が諦めることで、フィロシュネー殿下は幸せになれる……」
それは、とても良いことだ。相手のために身を引くんだ。それって美しいことじゃないか。
「でも諦められないものですよねえ」
「はっ……」
いつの間にか、目の前にハルシオンがいる。
「わかる。わかります、そのお気持ち」
肩を抱かれている。とても共感されている!
「私も、ついつい足がシュネーさんの近くにと向かってしまった仲間なわけですよ」
同志に語りかけるみたいな親しみのこもった気配で話しかけられている!
「そうでしたか、……って。こ、ここは紅国の迎賓館の敷地内でございますよ? 不法侵入でございます」
「ただのお散歩ですぅ」
「お散歩では許されませんよ!?」
ハルシオンは「わかっています!」と全然わかっていない様子で言って、シューエンを外に連れ出した。敷地外に空国勢が待機している。
「飲みましょう。こういう夜は、飲んで失恋濃厚会です! 同志も呼びましょう!」
こうして、酒場を貸し切った謎の宴が始まった。
「空国の方々は、ほんとにご主君を野放しにしちゃいけないと思うんですよ。僕はアーサー陛下の忠実な騎士ですが、アーサー陛下は何かあったら俺にもの申せ! と仰っていましてね、臣下って、盲目的に従うだけじゃだめなのですよね」
シューエンが言うと、ルーンフォークは酒をちびちびと飲みながら、ハルシオンへの忠義めいた想いを唱えた。
「いや、でも我が家って昔、国家に助けを求めたのに助けてもらえなくて反国家運動しちゃって爵位を取り上げられたりした過去があるんですよ。そんな家柄で、最近も家人が問題を起こしたのに助けてもらってる御恩があるっていうか」
「ルーンフォークさん、苦労なさっているのですね」
「最近はまだマシなんですよ。数代前とか、青国に私兵を引き連れて殴り込みに行ったりしていたんです」
「すごく危険なお家柄ですね!?」
シューエンはオレンジジュースをすすって苦言を呈しつつ、自分の主君であるアーサーへの報告書の文言を考え始めた。
『僕の尊敬するアーサー王陛下へ
この度、僕たちは紅国に到着いたしました。現地の人々は、青国の外交団を歓迎するために盛大な準備をしてくださっています。音楽祭に先駆けて、歓迎会もひらかれる予定です。僕たちは、フィロシュネー殿下を最高の安全性で護衛するために引き続き全力を尽くしてまいりますね。
現地の情勢については、事前の情報通りに安定しております。が、万一の場合に備えて、追加の警備や物資の調達など必要な手配を進めてまいりますね!
ところで、空国の王兄殿下が商会長カントループを装い、紅国にいらしています。例のブラックタロン家の騎士も一緒です。ブラックタロン家はどうも物騒な家柄のようです。調べてみてください。
また、フィロシュネー殿下のもとに、どうもわが国の預言者ダーウッドどのが訪ねてきたようです。
ダーウッドどのは鳥さんに変身する魔法を心得ておられるようです。お風呂で溺れてぺったんこでございます。
ダーウッドどのはフィロシュネー殿下と並々ならぬ仲とみえて、「わたくしの小鳥さん」などと呼ばれておりました。
さらに、聞き捨てならぬことに、ダーウッドどのは「フィロシュネー殿下が望むならアーサー陛下に嘘の預言をしても構わぬ」と仰ったのでございます。しまいには、なんとフィロシュネー殿下と同衾まで。
大変伝えにくい事実でございますが、ダーウッドどのは、アーサー陛下よりもフィロシュネー殿下に忠誠を誓っているものと思われます。
アーサー陛下は、政略結婚についてどのようにお考えでしょうか? 僕は、やっぱり想いあっている仲同士を引き裂いてまで政略結婚を果たすのは心が痛む気がするのです……。
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