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「道に迷って洞窟に迷い込んじゃって、狂暴な魔法生物が出てきてびっくりして笛を吹いてしまいました。でも、アトレイン様が魔法で退治してくれたんです……すみません。救助に駆け付けてくださってありがとうございます」
ネクロセフ教授に経緯を説明して、私は本題に移った。
「教授。この洞窟なんですけど、昔の時代の魔法使いが魔力欠乏症の研究をしていたみたいなんです。研究結果を書いた日記帳があって、メモしておきました。原本は魔法生物に破損されてしまったのですが、この研究結果に教授の知識を合わせれば、魔力欠乏症の薬が作れると思うんです」
「何……?」
原本の部分は嘘だ。
でも、真実を知るのは私だけだから、嘘も方便。
大切なのは「薬が作れる」ってこと。
私が布に包んだ月銀草と薬のレシピメモを差し出すと、教授は怪しむように眉を寄せた。
黒い手袋に包まれた指先がメモを受け取り、そこに書かれた内容を凝視する。真剣だ。
私の隣では、アトレイン様も息を呑んでいた。
「魔力欠乏症の薬だって?」
小さく呟く声には、切望が滲んでいた。
お姉様――グレイシア姫殿下が魔力欠乏症だものね。
「まだ助手になってないですけど、私、助手としてのお仕事ができたんじゃないでしょうか? ぜひ苦しんでいる人たちを救ってください!」
ネクロセフ教授を見つめると、教授はしっかりと頷いてくれた。
「……ああ。私が救ってみせる。お手柄だ、ミス・タロットハート」
「教授の手柄にしてください」
隣で息を詰めて話を聞いている様子のアトレイン様の存在が気になって、言い訳するような声になってしまう。
「私、教授が婚約者のために魔力欠乏症を治す研究をなさっているのを偶然知ったんです。でも、世間の人たちは誤解していて、教授も自己弁護をしなくて、もどかしいと思ってたんです。婚約者の方も、愛する殿方が本当は立派なことをしているのに逆なように思われているのは悲しいと思うんです。ですから、世間を見返してほしいんです」
早口で一気に捲し上げると、教授は目を見開いて驚いている。
推しの驚いた表情はこんな感じなんだ。
写真を撮りたい……。
この世界には映像を残す撮影魔道具みたいなアイテムの発明が必要なんじゃないかな?
私、発明しちゃおうかな?
野望を抱く私の横で、アトレイン様が小さく呟いた。
「手柄を教授のものにするなんて……あなたは本当に善良な人だ」
素直な声色で言われて、グッと実感が高まる。
運命が変わっている。私、悪役になっていない。
――運命が変わるなら、私はアトレイン様を好きでもいいのかな?
想いに一度、蓋をして、私はハンカチを取り出した。
「アトレイン様、少しかがんでくださいますか?」
「うん?」
汚れた頬を拭って清めると、改めて危機的状況から救出された実感が湧いてくる。
「……怪我がなくて本当によかった」
「お互いに」
目を合わせて笑みを交わし、私たちは洞窟を後にした。
◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆
洞窟から出て教授に保護され、みんなと合流すると、目の前に妙な光景が広がっていた。
「え……」
レイオンが、コレットをマントでぐるぐる巻きにして荷物のように小脇に抱えている。
「疲れて歩けないっていうから」
レイオンは平然とした顔で言った。
雑に扱っているように見えるけれど、コレットの方は顔を真っ赤にして、よく見ると口元が嬉しそう?
「レイオン様……力が強いのね……素敵。あたしと付き合わない?」
うっとりした声で呟いてるし、満更でもなさそうだ。
それにしても、いきなり「付き合わない?」になるとは。
……惚れっぽいのかな?
私が呆れていると、レイオンはけろっとした顔で答えた。
「媚びるのやめてもらっていいっすか? 殿下の次は俺ってターゲットチェンジ速すぎて嫌悪感が湧きます」
「ぎゃっ」
なかなか遠慮がないことを言い捨て、レイオンはコレットを雑に捨てて、さっとセレスティンの肩を抱いた。
「あと、オレ、婚約者の前で浮気するようなクズじゃないんで。セレスティンの前でひっつかれるのは心底困るんですよ。そのへんの良識を身に着けてもらいたいですよねコレット嬢には」
「げっ、放せレイオン」
ん? 待って、なにそれ?
婚約者って言ってセレスティンを見て、セレスティンに嫌そうに突き飛ばされてる。
「え、そうだったの?」
「何?」
私が驚きの声を上げると、隣でアトレイン様もびっくりした様子の呟きを零した。
「レイオン、お前の婚約者とは初耳だぞ」
私たちが唖然としていると、注目を一身に集めたセレスティンは眉をひそめた。
「触っていいなんて言ってない。男はこれだから」
セレスティンは足早に逃げて行った。
その後ろ姿を見て、コレットはすぐに顔を上げて拳を握った。
「あの子には負けないわよ!」
今度はセレスティンに対抗意識を燃やし始めたみたい。
「燃えるわ! やる気出るわ!」
「迷惑なやる気……」
「パメラさん!? 今迷惑って言ったの!? あなただけはあたしにひどいこと言わないと思ってたのに!」
「えっ、そうなの?」
前向きで破天荒、強気な女の子。
それは人気の属性だったけど、コレットって本当にパワフルというか、「落ち込む暇があったら現実を変えるために動く!」ってタイプなんだな……。
あと、両手を腰に当てて「そうよ。信じてるんだからね!」と上目遣いしてくるのが結構可愛いんだ。シャーシャー言ってる野良猫みたい。
それにしても、セレスティンはレイオンのことを嫌ってるのかな?
なんだか人間模様が複雑になってきたな……?
混乱する私の耳には、レイオンとアトレイン様の会話が聞こえてくる。
「殿下に惚れてたのに、奪っちゃいましたね。俺が色男ですみません、はっはっは」
「レイオンが男性と婚約していたとは知らなかった。驚いたな……」
「殿下が勘違いしてて面白かったので黙ってたのですが、あの子は女性なんですよ」
アトレイン様、ずっと誤解してたよね。
気持ちはわかる。セレスティンは客観的に見て、誰がどう見てもイケメン男子だもの。
何はともあれ、こうして私たちの波乱万丈な実習は幕を下ろし、後日、「学園教授が魔力欠乏症の薬を開発」の知らせが国中を湧かせることになった。
婚約者の王女は健康を取り戻して、教授は名誉を回復し、英雄として讃えられ――私は助手にしてもらえた! 目標達成だ!
「ミス・タロットハートのおかげだ。心から感謝している」
ネクロセフ教授の低い美声で丁寧に感謝を告げられ、黒い手袋を外した素手で手を握られて、私は幸せ気分でいっぱいになった。
「これからも教授の研究をお手伝いできるよう、勉強に励みます!」
「向学心があって大変素晴らしい。では、まずは試験結果を楽しみにしている」
教授はしずしずと黒手袋に覆われた左手を上げた。
ん? こ、これはまさか?
――ぽんっ。
「…………‼」
あ、頭がぽんって撫でられた‼
「がんばりなさい」
「は、は、はい~~っ!」
教授が「がんばりなさい」って囁いた~~‼
「ありがとうございますありがとうございますありがとうございます」
「……お、落ち着きなさい」
あっ、教授がちょっと引いてる。
よし、気を取り直して、ここはコレットを見習って目標達成のために勉強しまくって、次は教授に「優秀だ」と褒めてもらおう!
「教授! 私、がんばります!」
私はやる気満タンで試験攻略モードに入った。がんばるぞ!
ネクロセフ教授に経緯を説明して、私は本題に移った。
「教授。この洞窟なんですけど、昔の時代の魔法使いが魔力欠乏症の研究をしていたみたいなんです。研究結果を書いた日記帳があって、メモしておきました。原本は魔法生物に破損されてしまったのですが、この研究結果に教授の知識を合わせれば、魔力欠乏症の薬が作れると思うんです」
「何……?」
原本の部分は嘘だ。
でも、真実を知るのは私だけだから、嘘も方便。
大切なのは「薬が作れる」ってこと。
私が布に包んだ月銀草と薬のレシピメモを差し出すと、教授は怪しむように眉を寄せた。
黒い手袋に包まれた指先がメモを受け取り、そこに書かれた内容を凝視する。真剣だ。
私の隣では、アトレイン様も息を呑んでいた。
「魔力欠乏症の薬だって?」
小さく呟く声には、切望が滲んでいた。
お姉様――グレイシア姫殿下が魔力欠乏症だものね。
「まだ助手になってないですけど、私、助手としてのお仕事ができたんじゃないでしょうか? ぜひ苦しんでいる人たちを救ってください!」
ネクロセフ教授を見つめると、教授はしっかりと頷いてくれた。
「……ああ。私が救ってみせる。お手柄だ、ミス・タロットハート」
「教授の手柄にしてください」
隣で息を詰めて話を聞いている様子のアトレイン様の存在が気になって、言い訳するような声になってしまう。
「私、教授が婚約者のために魔力欠乏症を治す研究をなさっているのを偶然知ったんです。でも、世間の人たちは誤解していて、教授も自己弁護をしなくて、もどかしいと思ってたんです。婚約者の方も、愛する殿方が本当は立派なことをしているのに逆なように思われているのは悲しいと思うんです。ですから、世間を見返してほしいんです」
早口で一気に捲し上げると、教授は目を見開いて驚いている。
推しの驚いた表情はこんな感じなんだ。
写真を撮りたい……。
この世界には映像を残す撮影魔道具みたいなアイテムの発明が必要なんじゃないかな?
私、発明しちゃおうかな?
野望を抱く私の横で、アトレイン様が小さく呟いた。
「手柄を教授のものにするなんて……あなたは本当に善良な人だ」
素直な声色で言われて、グッと実感が高まる。
運命が変わっている。私、悪役になっていない。
――運命が変わるなら、私はアトレイン様を好きでもいいのかな?
想いに一度、蓋をして、私はハンカチを取り出した。
「アトレイン様、少しかがんでくださいますか?」
「うん?」
汚れた頬を拭って清めると、改めて危機的状況から救出された実感が湧いてくる。
「……怪我がなくて本当によかった」
「お互いに」
目を合わせて笑みを交わし、私たちは洞窟を後にした。
◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆
洞窟から出て教授に保護され、みんなと合流すると、目の前に妙な光景が広がっていた。
「え……」
レイオンが、コレットをマントでぐるぐる巻きにして荷物のように小脇に抱えている。
「疲れて歩けないっていうから」
レイオンは平然とした顔で言った。
雑に扱っているように見えるけれど、コレットの方は顔を真っ赤にして、よく見ると口元が嬉しそう?
「レイオン様……力が強いのね……素敵。あたしと付き合わない?」
うっとりした声で呟いてるし、満更でもなさそうだ。
それにしても、いきなり「付き合わない?」になるとは。
……惚れっぽいのかな?
私が呆れていると、レイオンはけろっとした顔で答えた。
「媚びるのやめてもらっていいっすか? 殿下の次は俺ってターゲットチェンジ速すぎて嫌悪感が湧きます」
「ぎゃっ」
なかなか遠慮がないことを言い捨て、レイオンはコレットを雑に捨てて、さっとセレスティンの肩を抱いた。
「あと、オレ、婚約者の前で浮気するようなクズじゃないんで。セレスティンの前でひっつかれるのは心底困るんですよ。そのへんの良識を身に着けてもらいたいですよねコレット嬢には」
「げっ、放せレイオン」
ん? 待って、なにそれ?
婚約者って言ってセレスティンを見て、セレスティンに嫌そうに突き飛ばされてる。
「え、そうだったの?」
「何?」
私が驚きの声を上げると、隣でアトレイン様もびっくりした様子の呟きを零した。
「レイオン、お前の婚約者とは初耳だぞ」
私たちが唖然としていると、注目を一身に集めたセレスティンは眉をひそめた。
「触っていいなんて言ってない。男はこれだから」
セレスティンは足早に逃げて行った。
その後ろ姿を見て、コレットはすぐに顔を上げて拳を握った。
「あの子には負けないわよ!」
今度はセレスティンに対抗意識を燃やし始めたみたい。
「燃えるわ! やる気出るわ!」
「迷惑なやる気……」
「パメラさん!? 今迷惑って言ったの!? あなただけはあたしにひどいこと言わないと思ってたのに!」
「えっ、そうなの?」
前向きで破天荒、強気な女の子。
それは人気の属性だったけど、コレットって本当にパワフルというか、「落ち込む暇があったら現実を変えるために動く!」ってタイプなんだな……。
あと、両手を腰に当てて「そうよ。信じてるんだからね!」と上目遣いしてくるのが結構可愛いんだ。シャーシャー言ってる野良猫みたい。
それにしても、セレスティンはレイオンのことを嫌ってるのかな?
なんだか人間模様が複雑になってきたな……?
混乱する私の耳には、レイオンとアトレイン様の会話が聞こえてくる。
「殿下に惚れてたのに、奪っちゃいましたね。俺が色男ですみません、はっはっは」
「レイオンが男性と婚約していたとは知らなかった。驚いたな……」
「殿下が勘違いしてて面白かったので黙ってたのですが、あの子は女性なんですよ」
アトレイン様、ずっと誤解してたよね。
気持ちはわかる。セレスティンは客観的に見て、誰がどう見てもイケメン男子だもの。
何はともあれ、こうして私たちの波乱万丈な実習は幕を下ろし、後日、「学園教授が魔力欠乏症の薬を開発」の知らせが国中を湧かせることになった。
婚約者の王女は健康を取り戻して、教授は名誉を回復し、英雄として讃えられ――私は助手にしてもらえた! 目標達成だ!
「ミス・タロットハートのおかげだ。心から感謝している」
ネクロセフ教授の低い美声で丁寧に感謝を告げられ、黒い手袋を外した素手で手を握られて、私は幸せ気分でいっぱいになった。
「これからも教授の研究をお手伝いできるよう、勉強に励みます!」
「向学心があって大変素晴らしい。では、まずは試験結果を楽しみにしている」
教授はしずしずと黒手袋に覆われた左手を上げた。
ん? こ、これはまさか?
――ぽんっ。
「…………‼」
あ、頭がぽんって撫でられた‼
「がんばりなさい」
「は、は、はい~~っ!」
教授が「がんばりなさい」って囁いた~~‼
「ありがとうございますありがとうございますありがとうございます」
「……お、落ち着きなさい」
あっ、教授がちょっと引いてる。
よし、気を取り直して、ここはコレットを見習って目標達成のために勉強しまくって、次は教授に「優秀だ」と褒めてもらおう!
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