29 / 37
28、結ばれない悲恋とか秘めるだけの想いとか、あったのでしょうね
しおりを挟む
そして、数日が経ちました。
王立学園内の学生たちは、とある理由で浮足立っています。
「ご覧になって。ダンスパーティですわ」
「あ、相手がいない」
「俺は婚約者を誘う」
「私、この機会に告白してみようかしら!」
理由はもう王立全員が知っている一大イベントのお知らせが出たからです。
ダンスパーティです。
ダンスパーティの知らせが出たのです。
王立学園の敷地内で行われるドレスアップしてのパーティは、決まったパートナーと一緒に参加するのです。
貴族の令嬢や令息が多く通うこの王立学園は、積極的に小規模な社交界じみたイベントをひらいていて、その中でもこのダンスパーティは人気が高いのです。
「うぉお……相手がいなぁい。誰か、相手になってぇ」
弱腰で相手を探す学生もいれば。
「あ、あたくしを誘ってくださっても、よろしくてよ。よろしくてよ! ……さ、誘われないっ!? あれぇっ、なんでですのぉ!?」
傲然と待ちの体制に入ったものの、誘われなくて焦る学生もいたり。
「す……好きです、先輩!」
「ごめん、俺には婚約者が」
「……婚約者より、わたしを選んでくださいって言ったら、だめですか?」
「そ、そんなことは、できない」
「う、うわぁぁん……っ」
……と、こんな風に、噂好きの令嬢たちはもちろん、普段は他人の恋路にあまり関心がないような学生たちでも「フリーの相手は誰だ」と情報収集したりするような、いろいろと話題に事欠かないイベントなのでした。
婚約者だったり、恋仲の相手だったり。
そんな相手がいる方はパートナーと衣装合わせを打ち合わせしたり、友人に惚気たりしますし、相手のいない方は、必死になって相手を探したりもするわけでして。
学園中が、いわゆる恋のお話で持ち切りになったりするのです。
「私はユスティス様にもう誘っていただいたわ」
アミティエ様は親しいご令嬢方と一緒に女性だけの「花について語る会」をつくり、わたくしをメンバーに加えて、お茶会に誘ってくださいました。
「わ、わたくしも、誘っていただいています」
実はまだ誘っていただいていないのにも関わらず、見栄を張って――ちょっとだけ対抗意識を燃やしてしまったりもして――わたくしがオヴリオ様に誘っていただいているのだと告げると、「花について語る会」メンバーのご令嬢方は目を輝かせました。
「どのように誘っていただきましたのー?」
「場所はどこでした? 時間帯は?」
「誘いの言葉を教えてくださいまし!」
……花について語るというのは、つまり恋のお話。恋バナというらしいです。
「親しい女性だけでそれぞれの想い人の話で盛り上がるのって、楽しいじゃない?」
とは、アミティエ様のお言葉でした。
「伯爵令嬢の邸宅にお邪魔したときに異世界出身の料理人さんが教えてくださったの。あちらの世界では、皆様、言葉を短くしてお話するのが大好きなのですって。あと、お友達同士での恋のお話も、すごく盛り上がるんですって」
茶会のテーブルには、どことなく見覚えのある桃のショートケーキがあって、わたくしは懐かしい気持ちになりました。
「メモリア様は、オヴリオ第二王子殿下と秘密の合言葉を決めていらっしゃるのですって?」
「あ……あい、ことば……?」
な、なんですの、それ。
日記にも、そんなことは書いていなかったと思うのですが。
「好きじゃない、ってたまに仰っているの。あれは全部、『大好き』という意味なのですって」
「あら、あら!」
令嬢の言葉に、わたくしは真っ赤になりました。
「あ、あれは! 必要に迫られてしていることでして……!」
アミティエ様は微笑ましげにわたくしを見つめて、燃料を注ぎました。
「ツンデレ、というらしいですわ。皆様、ご存じ?」
「ツンデレ! まあ、どんな風にしますの?」
「わたくしもしてみたいですわ」
令嬢方は大いに盛り上がり、一部の令嬢はそこから「婚約破棄って、ご存じ?」とお話を発展させていったのでした。
「わたくし、実は婚約破棄しようと思ってますの。お父様もお母様も、良いと言ってくださって」
ひとりの令嬢が勇気を出したように告白すると、その場にいた令嬢たちはとても驚いて、「理由は?」とか、「家同士の関係が悪化しません?」とか、「世間体が悪くなってしまいそうで心配ですわ」とか声を連ねて。中には、「わたくしも婚約破棄したいですわ!」なんて言い出す方も、出てきてしまったのでした。
「おい、知ってるか。クラーク男爵令息とエイルハ男爵令嬢が婚約破棄になったって」
「ハールト伯爵令息とその婚約者も、婚約破棄しそうだってさ」
ダンスパーティの話題と並んで、あちらこちらで婚約破棄のゴシップがささやかれるようになったのは、それからすぐのことでした。
浮ついた雰囲気の学園内の廊下で、わたくしを呼び止めたのはトムソンでした。
「メモリア!」
亜麻色の髪がさらりと揺れて、窓から差し込む日差しに明るい艶をみせています。
わたくしと同じ紫の瞳は、ちょっと大人びた印象でした。
並んでみると、ふとわたくしは目線が以前と変わったなと違和感を覚えて、ああ、と気が付きました。
トムソンは、少し背が伸びたようです。
トムソンは口元を三日月みたいにニッコリと笑ませて、誇らしげに言いました。
「できたんだ」
「まあ!」
できたというのは、つまり小説ですね?
それはとっても、喜ばしいご報告ではありませんか。
それに、気になることがあるじゃないですか?
わたくしは、もじもじと問いました。
「け、結局……キスですの?」
「うん」
トムソンは、あっさりと肯定してニコニコと頷きました。
「学園にさ、『想いが成就する木』があるだろ? その木がいいってお父様がアドバイスしてくださって、ロマンチックにダンスパーティの夜限定、一年に一度だけのチャンスって設定してね」
トムソンはそう言って、『想いが成就する木』について教えてくれました。
「学園がつくられたばかりの頃って、まだ聖女っていう肩書きはなかったらしいんだけどね? その頃から、似たような不思議な力……魔法とも少し違う、『応援する力』っていうの? そういうのを持っていた人、何人もいたらしいんだよ。力の大きさには、かなりバラつきがあったらしいんだけどね」
「トムソン、詳しいんですのね」
「お父様が一緒に調べてくれたんだ」
わたくしはトムソンのお家の書庫を思い出しました。
エヴァンス叔父様の趣味とお仕事を兼ねた文献蒐集家ぶりは有名で、書庫にはすごく貴重な古い本がいっぱいあるのです。
わたくしは幼い頃、書庫で迷子になってトムソンに見つけてもらったのを思い出しました。
自分より背が低くて、可愛らしいトムソンはそのとき、とっても頼もしかったのです。
「ある世代の聖女様たちが、思いついたんだって。『自分たちの代や後輩たちの代の恋に苦しむ皆様のために、学園にロマンのある場所をつくりましょう』って」
「ふ、ふむふむ」
「ほら、この学園って、貴族階級の令息や令嬢がメインだろ? ボクたちって、大体は家の都合で将来の相手が決まるわけで」
「そ、そうですわね」
「堂々と恋愛できるのって、相手が決まらない間だけなんだよね。でも、恋愛するような年頃になったら、大体相手が決まることが多いからさ。昔であればあるほど、恋愛なんてしなかったり、できなかったり、しても結ばれなかったりしたらしくてさ」
「ええ、ええ」
「それで、当時の皆様で集まって力をこめた木が『想いが成就する木』……と言われているんだよ。叶わない想いや、困難な想いに、優しい奇跡が寄り添えたら、っていうコンセプトだったんだ」
トムソンが教えてくれたお話は夢があって、当時の学園に思いをはせると、なんだかすごくワクワクするのでした。
きっと、結ばれない悲恋とか、秘めるだけの想いとかが、いっぱいあったのでしょうね。
……ところで。
それはそれとして。
「『想いが成就する木』は素敵ですが、一年に一度だけのチャンスって……どうしてハードルをあげてしまいますの……っ」
……そんな条件があったら、「今日はちょっと勇気が出ないから明日」とかできないではありませんか!
わたくしが涙目で訴えると、トムソンは大慌てで言い訳を口にします。
「えっ、いや。ロマンって大事だろ? ほら、説得力とかさ」
「もう。もう。わかりましたわ……ところで、その『想いが成就する木』って、わたくしは場所を知りませんわ」
扇をひらいてコソコソと言えば、トムソンは「教えてあげるよ」とわたくしの手を引いて、学園校舎の外に向かいました。
「メモリア。次の講義、平気?」
「へ、平気ですわ……」
次の講義はお休みです。今、決まりましたわ……。
王立学園内の学生たちは、とある理由で浮足立っています。
「ご覧になって。ダンスパーティですわ」
「あ、相手がいない」
「俺は婚約者を誘う」
「私、この機会に告白してみようかしら!」
理由はもう王立全員が知っている一大イベントのお知らせが出たからです。
ダンスパーティです。
ダンスパーティの知らせが出たのです。
王立学園の敷地内で行われるドレスアップしてのパーティは、決まったパートナーと一緒に参加するのです。
貴族の令嬢や令息が多く通うこの王立学園は、積極的に小規模な社交界じみたイベントをひらいていて、その中でもこのダンスパーティは人気が高いのです。
「うぉお……相手がいなぁい。誰か、相手になってぇ」
弱腰で相手を探す学生もいれば。
「あ、あたくしを誘ってくださっても、よろしくてよ。よろしくてよ! ……さ、誘われないっ!? あれぇっ、なんでですのぉ!?」
傲然と待ちの体制に入ったものの、誘われなくて焦る学生もいたり。
「す……好きです、先輩!」
「ごめん、俺には婚約者が」
「……婚約者より、わたしを選んでくださいって言ったら、だめですか?」
「そ、そんなことは、できない」
「う、うわぁぁん……っ」
……と、こんな風に、噂好きの令嬢たちはもちろん、普段は他人の恋路にあまり関心がないような学生たちでも「フリーの相手は誰だ」と情報収集したりするような、いろいろと話題に事欠かないイベントなのでした。
婚約者だったり、恋仲の相手だったり。
そんな相手がいる方はパートナーと衣装合わせを打ち合わせしたり、友人に惚気たりしますし、相手のいない方は、必死になって相手を探したりもするわけでして。
学園中が、いわゆる恋のお話で持ち切りになったりするのです。
「私はユスティス様にもう誘っていただいたわ」
アミティエ様は親しいご令嬢方と一緒に女性だけの「花について語る会」をつくり、わたくしをメンバーに加えて、お茶会に誘ってくださいました。
「わ、わたくしも、誘っていただいています」
実はまだ誘っていただいていないのにも関わらず、見栄を張って――ちょっとだけ対抗意識を燃やしてしまったりもして――わたくしがオヴリオ様に誘っていただいているのだと告げると、「花について語る会」メンバーのご令嬢方は目を輝かせました。
「どのように誘っていただきましたのー?」
「場所はどこでした? 時間帯は?」
「誘いの言葉を教えてくださいまし!」
……花について語るというのは、つまり恋のお話。恋バナというらしいです。
「親しい女性だけでそれぞれの想い人の話で盛り上がるのって、楽しいじゃない?」
とは、アミティエ様のお言葉でした。
「伯爵令嬢の邸宅にお邪魔したときに異世界出身の料理人さんが教えてくださったの。あちらの世界では、皆様、言葉を短くしてお話するのが大好きなのですって。あと、お友達同士での恋のお話も、すごく盛り上がるんですって」
茶会のテーブルには、どことなく見覚えのある桃のショートケーキがあって、わたくしは懐かしい気持ちになりました。
「メモリア様は、オヴリオ第二王子殿下と秘密の合言葉を決めていらっしゃるのですって?」
「あ……あい、ことば……?」
な、なんですの、それ。
日記にも、そんなことは書いていなかったと思うのですが。
「好きじゃない、ってたまに仰っているの。あれは全部、『大好き』という意味なのですって」
「あら、あら!」
令嬢の言葉に、わたくしは真っ赤になりました。
「あ、あれは! 必要に迫られてしていることでして……!」
アミティエ様は微笑ましげにわたくしを見つめて、燃料を注ぎました。
「ツンデレ、というらしいですわ。皆様、ご存じ?」
「ツンデレ! まあ、どんな風にしますの?」
「わたくしもしてみたいですわ」
令嬢方は大いに盛り上がり、一部の令嬢はそこから「婚約破棄って、ご存じ?」とお話を発展させていったのでした。
「わたくし、実は婚約破棄しようと思ってますの。お父様もお母様も、良いと言ってくださって」
ひとりの令嬢が勇気を出したように告白すると、その場にいた令嬢たちはとても驚いて、「理由は?」とか、「家同士の関係が悪化しません?」とか、「世間体が悪くなってしまいそうで心配ですわ」とか声を連ねて。中には、「わたくしも婚約破棄したいですわ!」なんて言い出す方も、出てきてしまったのでした。
「おい、知ってるか。クラーク男爵令息とエイルハ男爵令嬢が婚約破棄になったって」
「ハールト伯爵令息とその婚約者も、婚約破棄しそうだってさ」
ダンスパーティの話題と並んで、あちらこちらで婚約破棄のゴシップがささやかれるようになったのは、それからすぐのことでした。
浮ついた雰囲気の学園内の廊下で、わたくしを呼び止めたのはトムソンでした。
「メモリア!」
亜麻色の髪がさらりと揺れて、窓から差し込む日差しに明るい艶をみせています。
わたくしと同じ紫の瞳は、ちょっと大人びた印象でした。
並んでみると、ふとわたくしは目線が以前と変わったなと違和感を覚えて、ああ、と気が付きました。
トムソンは、少し背が伸びたようです。
トムソンは口元を三日月みたいにニッコリと笑ませて、誇らしげに言いました。
「できたんだ」
「まあ!」
できたというのは、つまり小説ですね?
それはとっても、喜ばしいご報告ではありませんか。
それに、気になることがあるじゃないですか?
わたくしは、もじもじと問いました。
「け、結局……キスですの?」
「うん」
トムソンは、あっさりと肯定してニコニコと頷きました。
「学園にさ、『想いが成就する木』があるだろ? その木がいいってお父様がアドバイスしてくださって、ロマンチックにダンスパーティの夜限定、一年に一度だけのチャンスって設定してね」
トムソンはそう言って、『想いが成就する木』について教えてくれました。
「学園がつくられたばかりの頃って、まだ聖女っていう肩書きはなかったらしいんだけどね? その頃から、似たような不思議な力……魔法とも少し違う、『応援する力』っていうの? そういうのを持っていた人、何人もいたらしいんだよ。力の大きさには、かなりバラつきがあったらしいんだけどね」
「トムソン、詳しいんですのね」
「お父様が一緒に調べてくれたんだ」
わたくしはトムソンのお家の書庫を思い出しました。
エヴァンス叔父様の趣味とお仕事を兼ねた文献蒐集家ぶりは有名で、書庫にはすごく貴重な古い本がいっぱいあるのです。
わたくしは幼い頃、書庫で迷子になってトムソンに見つけてもらったのを思い出しました。
自分より背が低くて、可愛らしいトムソンはそのとき、とっても頼もしかったのです。
「ある世代の聖女様たちが、思いついたんだって。『自分たちの代や後輩たちの代の恋に苦しむ皆様のために、学園にロマンのある場所をつくりましょう』って」
「ふ、ふむふむ」
「ほら、この学園って、貴族階級の令息や令嬢がメインだろ? ボクたちって、大体は家の都合で将来の相手が決まるわけで」
「そ、そうですわね」
「堂々と恋愛できるのって、相手が決まらない間だけなんだよね。でも、恋愛するような年頃になったら、大体相手が決まることが多いからさ。昔であればあるほど、恋愛なんてしなかったり、できなかったり、しても結ばれなかったりしたらしくてさ」
「ええ、ええ」
「それで、当時の皆様で集まって力をこめた木が『想いが成就する木』……と言われているんだよ。叶わない想いや、困難な想いに、優しい奇跡が寄り添えたら、っていうコンセプトだったんだ」
トムソンが教えてくれたお話は夢があって、当時の学園に思いをはせると、なんだかすごくワクワクするのでした。
きっと、結ばれない悲恋とか、秘めるだけの想いとかが、いっぱいあったのでしょうね。
……ところで。
それはそれとして。
「『想いが成就する木』は素敵ですが、一年に一度だけのチャンスって……どうしてハードルをあげてしまいますの……っ」
……そんな条件があったら、「今日はちょっと勇気が出ないから明日」とかできないではありませんか!
わたくしが涙目で訴えると、トムソンは大慌てで言い訳を口にします。
「えっ、いや。ロマンって大事だろ? ほら、説得力とかさ」
「もう。もう。わかりましたわ……ところで、その『想いが成就する木』って、わたくしは場所を知りませんわ」
扇をひらいてコソコソと言えば、トムソンは「教えてあげるよ」とわたくしの手を引いて、学園校舎の外に向かいました。
「メモリア。次の講義、平気?」
「へ、平気ですわ……」
次の講義はお休みです。今、決まりましたわ……。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】『運命』を『気のせい』と答えたら、婚姻となりまして
うり北 うりこ@ざまされ2巻発売中
恋愛
ヴォレッカ・サミレットは、領地の危機をどうにかするために、三年ぶりに社交界へと婚姻相手を探しにやってきた。
第一にお金、次に人柄、後妻ではなく、できれば清潔感のある人と出会いたい。 そう思っていたのだが──。
「これは、運命だろうか……」 誰もが振り返るほどの美丈夫に、囁かれるという事態に。
「気のせいですね」 自身が平凡だと自覚があり、からかって遊ばれていると思って、そう答えたヴォレッカ。
だが、これがすべての始まりであった。 超絶平凡令嬢と、女性が苦手な美丈夫の織りなす、どこかかみ合わない婚姻ラブストーリー。
全43話+番外編です。
婚約破棄!?なんですって??その後ろでほくそ笑む女をナデてやりたい位には感謝してる!
まと
恋愛
私、イヴリンは第一王子に婚約破棄された。
笑ってはダメ、喜んでは駄目なのよイヴリン!
でも後ろでほくそ笑むあなたは私の救世主!
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
強すぎる力を隠し苦悩していた令嬢に転生したので、その力を使ってやり返します
天宮有
恋愛
私は魔法が使える世界に転生して、伯爵令嬢のシンディ・リーイスになっていた。
その際にシンディの記憶が全て入ってきて、彼女が苦悩していたことを知る。
シンディは強すぎる魔力を持っていて、危険過ぎるからとその力を隠して生きてきた。
その結果、婚約者のオリドスに婚約破棄を言い渡されて、友人のヨハンに迷惑がかかると考えたようだ。
それなら――この強すぎる力で、全て解決すればいいだけだ。
私は今まで酷い扱いをシンディにしてきた元婚約者オリドスにやり返し、ヨハンを守ろうと決意していた。
契約結婚のはずが、無骨な公爵様に甘やかされすぎています
さら
恋愛
――契約結婚のはずが、無骨な公爵様に甘やかされすぎています。
侯爵家から追放され、居場所をなくした令嬢エリナに突きつけられたのは「契約結婚」という逃げ場だった。
お相手は国境を守る無骨な英雄、公爵レオンハルト。
形式だけの結婚のはずが、彼は不器用なほど誠実で、どこまでもエリナを大切にしてくれる。
やがて二人は戦場へ赴き、国を揺るがす陰謀と政争に巻き込まれていく。
剣と血の中で、そして言葉の刃が飛び交う王宮で――
互いに背を預け合い、守り、支え、愛を育んでいく二人。
「俺はお前を愛している」
「私もです、閣下。死が二人を分かつその時まで」
契約から始まった関係は、やがて国を救う真実の愛へ。
――公爵に甘やかされすぎて、幸せすぎる新婚生活の物語。
竜帝に捨てられ病気で死んで転生したのに、生まれ変わっても竜帝に気に入られそうです
みゅー
恋愛
シーディは前世の記憶を持っていた。前世では奉公に出された家で竜帝に気に入られ寵姫となるが、竜帝は豪族と婚約すると噂され同時にシーディの部屋へ通うことが減っていった。そんな時に病気になり、シーディは後宮を出ると一人寂しく息を引き取った。
時は流れ、シーディはある村外れの貧しいながらも優しい両親の元に生まれ変わっていた。そんなある日村に竜帝が訪れ、竜帝に見つかるがシーディの生まれ変わりだと気づかれずにすむ。
数日後、運命の乙女を探すためにの同じ年、同じ日に生まれた数人の乙女たちが後宮に召集され、シーディも後宮に呼ばれてしまう。
自分が運命の乙女ではないとわかっているシーディは、とにかく何事もなく村へ帰ることだけを目標に過ごすが……。
はたして本当にシーディは運命の乙女ではないのか、今度の人生で幸せをつかむことができるのか。
短編:竜帝の花嫁 誰にも愛されずに死んだと思ってたのに、生まれ変わったら溺愛されてました
を長編にしたものです。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる