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高級理髪店 バーバークロバラ・ここはミッチェの店。
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この話はハピとネスがミッチェのところへ来てどれほどか・・・たった頃・・・
まだ、お互いに、ちょっと遠慮のある頃のお話。
ミッチェには大切にしているものが3つある。
1つめは死神としての証、地獄の入り口のカギ。
2つめはセリスティ家に代々伝わる紋章入りの指輪。
この二つは店の戸棚の子供には手が届かない高いところに飾られて鍵が掛けられていた。
3つめはかつての恋人から送られた黒水晶の薔薇の置物。
暖炉の上に飾られていて、時折ミッチェが羽箒でほこりを払っているのをハピとネスは見ていた。
あまり笑わないミッチェが、その時ばかりは少し含み笑いを浮かべながら、自分達を見る時の眼とは少し違った眼で、どこか遠くの・・・果てしない遠くの・・・何かを見ては微笑んでいることを知っていた。
二人は、それは、それは、とても大切なモノであることをその姿を見ただけで理解できた。
前の2つの大切なものと違い、自分の傍に置いていつも眺めて、いつも触れて、いつも感じていたい、大切な人の大切な思い出なのだと感じていた。
だが、ミッチェはハピとネスの二人がこの家に来たことで、慣れない家事や子育てで、そんなのんびりした優雅な時間が取れなくなったことも二人はわかっていた。その黒水晶の薔薇にも少しづつ埃がたまってきていることも知っていた。
だから、年上のハピは朝早く起きて外の掃除をしたり茶碗を洗ったり、学校から帰ったら洗濯物を取り込んだりと家事を一生懸命手伝った。もちろん、弟のネスの面倒も一生懸命見た。
店にお客さんが来たときは、店に出てミッチェの仕事を見ては手真似をして、早く仕事を覚えようと努力もした。
ネスは小さいこともあって、何をして良いか、何をしたらミッチェが喜んでくれるのか全くわからなかった。店の端っこで親指を吸いながらただおとなしくしていること以外何も思いつかない。
ある日、客が一度に3人も来て、店の小さなソファが客で埋まりネスは外で客が帰るのを待っていた。
「おいチビ、そんなとこでぼやーっとしてどうした。」
向かいのコーヒーショップへびいちごのアニューが声をかけて来た。
「お客さんがいっぱいだから・・・」
「ほお・・・」
アニューとネスは並んで店の中を覗いた。
ミッチェは客の髪を切り、ハピは客にコーヒーを出したり、落ちた髪を箒で掃いたりと
二人とも忙しそうにしていた。
「じゃあ、俺の店で待ってろよ。雨が降りそうだ。」
「うん・・・」
ネスは寂しそうに二度振り返り、へびいちごのカウンターの一番端っこにチョコンと座った。
「ここはいつも暇でいいね。」
「うるせえ。ミッチェのところだって今日たまたまだろう。」
「一度に三人も来たのは初めてだけど、毎日忙しそうにしてるよ。お客さんだって来るし、
僕が幼稚園から帰ってきても遊んでくれないんだ。」
「おまえ遊び相手がほしかったのか?」
「ううん。違う。」
「じゃあなんだ。」
「ミッチェはいつも忙しそうにしていて、ハピはそのお手伝いが出来るけど、僕は二人を見ているだけで何も出来ない。それが嫌なの。」
「仕方ねぇだろまだチビなんだから、何も出来なくてあたり前だ。
ミッチェだって、別に手伝わねえからおまえはダメだなんて言わねえだろ。」
「言わないよ。けれど、それが嫌なんだ。何か手伝うよって言いたくても、髪を切るのも洗うのもなーんにも出来ない。
ご飯のお手伝いもお茶碗を洗うのも、お風呂を洗うのも僕は何にもできない。ミッチェもハピもいっつも、座っていればいいよって言うんだ。」
「だったら大きな顔して座っていたらいい。
ミッチェは優しい男だから、おまえが何も出来ない事で何か嫌なことを言ったり、ぶったりしないだろう?」
「うん。」
「だったら、悩むことなんてないだろ。
ほら、春の新作へエビイチゴミルクセーキだ。味見をさせてやる。ありがたく呑め。」
ネスは目の前に置かれたブクブクと泡だった真っ赤な飲み物をクンクンと匂っただけで、飲むことはしなかった。
「でも、何かをしてあげたい。僕も役に立ちたいんだ。」
「役に立ちたいねぇ・・・じゃあ、俺んとこ来るか?俺なら嫌というほどお前を使ってやるぜ。二十四時間、みっちりやることはあるぞ。どうだ?来るか?」
アニューはニヤッと歯を見せて笑った。
「ミッチェだって、ハピが一人いればそれで十分だと思っているじゃないか?
お前らが来る前は、バーバークロバラは暇で暇で、四六時中酒を飲んでは昼寝していた。別に一人だったらさほど稼ぐ必要もなかっただろうしな。
それが今はどうだ、店の掃除も六すっぽできずに、幼稚園のお迎え、飯の用意、洗濯・・・どれも今までミッチェがやったことのない事ばかりで、この間なんか授業参観に行ってくるって・・・あいつは業界ではちょっと名の知れた死神だぞ。そのあいつが授業参観って・・・ないだろ。
あいつは青白い顔して、酔っ払ってバーバーチェアで昼寝してるのが似合ってんだ。
青空の下で遠足やら運動会やらに駆り出されるような、そんな健康的な生活は送っちゃダメな奴なんだよ。」
「僕らがいるからだめってこと。」
「そう。けど、コーヒーへびいちごはいつでもお前らを受け入れられるぞ。
二人で来るなら君たちに、9号店を任せよう。ガキ相手のカフェも面白いかもな。
ハハハハハ・・・・」
ネスは、最後アニューが言ったことはあまり聞いてはいなかったが、ミッチェが以前の暮らしよりかなり無理をしているということはわかっていた。
「へエビイチゴミルクセーキ飲んでみろよ。きっとうまいぞ。
こういう美味いものも変わったものも毎日食える。ハピと二人で俺んとこにコイよ。毎日笑って暮らせるぜ。悩みなんてひとっつもない!どうだ?」
ネスは目の前に置かれたブクブクと泡だった真っ赤な飲み物にストローを刺し、一口ごくりと飲んだ。
「うえっ・ゲロまずだ。」
「最初はゲロまずでもそのうち慣れる。3,4杯飲めば、ま、こんなもんだなって思えるさ。だからどうだ、俺んとこにコイよ。」
アニューはネスの前に左手を出した。
「俺はアニュー・ブランケット。」
ネスはソロっとゆっくり手を出しかけた。
自分はミッチェのところにいても何もできない。
その上、迷惑をかけるくらいなら、いっそアニューのところに行くのも仕方ないかもしれないと思った。
本当は、ミッチェのところにいたいのだけれども・・・・
仕方ないという気持ちが、少しづつ背中を押し、アニューに少しづつ手を伸ばし、小さく短い指先がアニューの指に触る少し前に
「おい、何やってる!」
とミッチェの怒鳴り声がした。
「チッ! あと少しだったのに!」
ミッチェはネスの手を引いてバーバークロバラへ帰って行った。
「前にも言ったが、アニューが握手をしようと言っても絶対に手を出してはダメだぞ。ここへ戻ってこれなくなるからな。いいな。絶対だぞ。」
ネスが大きく頷くと、ミッチェは優しく微笑みネスをソファーに座らせ、仕事に戻った。
それからしばらくしたある日の事、ネスはミッチェがあまりにも忙しそうにしていたので、ハピを真似て手伝いをした。
棚に櫛やブラシを戻すだけのお手伝いだったが、あと少しのところで背が届かず、棚から櫛を落としてしまった。
櫛は勢いよく床に落ち半分に割れてしまった。
「ごめんなさい!」
ネスは水たまりに落っこちた子猫のような顔で必死に誤った。
「僕がちゃんと教えなかったからいけなかったんです。
ごめんなさい。」
ハピはネスを庇い自分の身で隠して誤った。
ミッチェは半分に折れた櫛を拾い、
「これは古かったから折れたんだ。おまえらが悪いわけじゃない。
気にするな。」
そう言って、二人の頭をさわさわッと軽く撫でると仕事に戻っていった。
ハピも笑いながらネスの頭を撫で
「ちゃんといい子にしていろよ。」
とネスをソファに座らせ、絵本を膝の上に置くとお手伝いに戻っていった。
ネスは怒られるのは嫌だったけれど、みんなの優しさが苦しくも感じた。
何も返せない自分が不甲斐なくて悲しいと思っていた。
翌朝、ミッチェは幼稚園と学校へ行く二人に、
「最近、ずっと忙しかったから、今日は帰ったら一緒に買い物に行こう。
そしてへびいちご8号店に飯でも食いに行くか。」
と言った。
ハピもネスもなんだかとても嬉しくて、弾むように出かけた。
二人を送り出すミッチェを見かけたアニューは、店のドアにもたれ、咥えタバコで
「最近、所帯染みてきてピンクのシャツが似合わなくなったな。」
と嫌味を言ったが、
ミッチェは
「そうかもな。」
と少し嬉しそうに答えた。
幼稚園から帰ったネスは、一番いい服に着替え、ハピの帰りを待って三人は手を繋いで出かけた。
ミッチェが新しい櫛を買い二人にも1ずつ欲しい物を買ってやるというと、ハピは学校で流行っているスニーカーが欲しいと言った。
ネスは踏み台が欲しいと言った。
「変わった奴だな。ほかに欲しい物あるだろう。
新しい絵本とかおもちゃとか。」
「僕はこれでいい。これが欲しかったんだ。」
ハピも新しいスニーカーが入った袋を下げ、ネスの体では抱えるのに少し大きな30センチの高さの踏み台を持ち、ゆっくり散歩しながら家へと帰り、それぞれがそれぞれに満足した一日を終えた。
まだ、お互いに、ちょっと遠慮のある頃のお話。
ミッチェには大切にしているものが3つある。
1つめは死神としての証、地獄の入り口のカギ。
2つめはセリスティ家に代々伝わる紋章入りの指輪。
この二つは店の戸棚の子供には手が届かない高いところに飾られて鍵が掛けられていた。
3つめはかつての恋人から送られた黒水晶の薔薇の置物。
暖炉の上に飾られていて、時折ミッチェが羽箒でほこりを払っているのをハピとネスは見ていた。
あまり笑わないミッチェが、その時ばかりは少し含み笑いを浮かべながら、自分達を見る時の眼とは少し違った眼で、どこか遠くの・・・果てしない遠くの・・・何かを見ては微笑んでいることを知っていた。
二人は、それは、それは、とても大切なモノであることをその姿を見ただけで理解できた。
前の2つの大切なものと違い、自分の傍に置いていつも眺めて、いつも触れて、いつも感じていたい、大切な人の大切な思い出なのだと感じていた。
だが、ミッチェはハピとネスの二人がこの家に来たことで、慣れない家事や子育てで、そんなのんびりした優雅な時間が取れなくなったことも二人はわかっていた。その黒水晶の薔薇にも少しづつ埃がたまってきていることも知っていた。
だから、年上のハピは朝早く起きて外の掃除をしたり茶碗を洗ったり、学校から帰ったら洗濯物を取り込んだりと家事を一生懸命手伝った。もちろん、弟のネスの面倒も一生懸命見た。
店にお客さんが来たときは、店に出てミッチェの仕事を見ては手真似をして、早く仕事を覚えようと努力もした。
ネスは小さいこともあって、何をして良いか、何をしたらミッチェが喜んでくれるのか全くわからなかった。店の端っこで親指を吸いながらただおとなしくしていること以外何も思いつかない。
ある日、客が一度に3人も来て、店の小さなソファが客で埋まりネスは外で客が帰るのを待っていた。
「おいチビ、そんなとこでぼやーっとしてどうした。」
向かいのコーヒーショップへびいちごのアニューが声をかけて来た。
「お客さんがいっぱいだから・・・」
「ほお・・・」
アニューとネスは並んで店の中を覗いた。
ミッチェは客の髪を切り、ハピは客にコーヒーを出したり、落ちた髪を箒で掃いたりと
二人とも忙しそうにしていた。
「じゃあ、俺の店で待ってろよ。雨が降りそうだ。」
「うん・・・」
ネスは寂しそうに二度振り返り、へびいちごのカウンターの一番端っこにチョコンと座った。
「ここはいつも暇でいいね。」
「うるせえ。ミッチェのところだって今日たまたまだろう。」
「一度に三人も来たのは初めてだけど、毎日忙しそうにしてるよ。お客さんだって来るし、
僕が幼稚園から帰ってきても遊んでくれないんだ。」
「おまえ遊び相手がほしかったのか?」
「ううん。違う。」
「じゃあなんだ。」
「ミッチェはいつも忙しそうにしていて、ハピはそのお手伝いが出来るけど、僕は二人を見ているだけで何も出来ない。それが嫌なの。」
「仕方ねぇだろまだチビなんだから、何も出来なくてあたり前だ。
ミッチェだって、別に手伝わねえからおまえはダメだなんて言わねえだろ。」
「言わないよ。けれど、それが嫌なんだ。何か手伝うよって言いたくても、髪を切るのも洗うのもなーんにも出来ない。
ご飯のお手伝いもお茶碗を洗うのも、お風呂を洗うのも僕は何にもできない。ミッチェもハピもいっつも、座っていればいいよって言うんだ。」
「だったら大きな顔して座っていたらいい。
ミッチェは優しい男だから、おまえが何も出来ない事で何か嫌なことを言ったり、ぶったりしないだろう?」
「うん。」
「だったら、悩むことなんてないだろ。
ほら、春の新作へエビイチゴミルクセーキだ。味見をさせてやる。ありがたく呑め。」
ネスは目の前に置かれたブクブクと泡だった真っ赤な飲み物をクンクンと匂っただけで、飲むことはしなかった。
「でも、何かをしてあげたい。僕も役に立ちたいんだ。」
「役に立ちたいねぇ・・・じゃあ、俺んとこ来るか?俺なら嫌というほどお前を使ってやるぜ。二十四時間、みっちりやることはあるぞ。どうだ?来るか?」
アニューはニヤッと歯を見せて笑った。
「ミッチェだって、ハピが一人いればそれで十分だと思っているじゃないか?
お前らが来る前は、バーバークロバラは暇で暇で、四六時中酒を飲んでは昼寝していた。別に一人だったらさほど稼ぐ必要もなかっただろうしな。
それが今はどうだ、店の掃除も六すっぽできずに、幼稚園のお迎え、飯の用意、洗濯・・・どれも今までミッチェがやったことのない事ばかりで、この間なんか授業参観に行ってくるって・・・あいつは業界ではちょっと名の知れた死神だぞ。そのあいつが授業参観って・・・ないだろ。
あいつは青白い顔して、酔っ払ってバーバーチェアで昼寝してるのが似合ってんだ。
青空の下で遠足やら運動会やらに駆り出されるような、そんな健康的な生活は送っちゃダメな奴なんだよ。」
「僕らがいるからだめってこと。」
「そう。けど、コーヒーへびいちごはいつでもお前らを受け入れられるぞ。
二人で来るなら君たちに、9号店を任せよう。ガキ相手のカフェも面白いかもな。
ハハハハハ・・・・」
ネスは、最後アニューが言ったことはあまり聞いてはいなかったが、ミッチェが以前の暮らしよりかなり無理をしているということはわかっていた。
「へエビイチゴミルクセーキ飲んでみろよ。きっとうまいぞ。
こういう美味いものも変わったものも毎日食える。ハピと二人で俺んとこにコイよ。毎日笑って暮らせるぜ。悩みなんてひとっつもない!どうだ?」
ネスは目の前に置かれたブクブクと泡だった真っ赤な飲み物にストローを刺し、一口ごくりと飲んだ。
「うえっ・ゲロまずだ。」
「最初はゲロまずでもそのうち慣れる。3,4杯飲めば、ま、こんなもんだなって思えるさ。だからどうだ、俺んとこにコイよ。」
アニューはネスの前に左手を出した。
「俺はアニュー・ブランケット。」
ネスはソロっとゆっくり手を出しかけた。
自分はミッチェのところにいても何もできない。
その上、迷惑をかけるくらいなら、いっそアニューのところに行くのも仕方ないかもしれないと思った。
本当は、ミッチェのところにいたいのだけれども・・・・
仕方ないという気持ちが、少しづつ背中を押し、アニューに少しづつ手を伸ばし、小さく短い指先がアニューの指に触る少し前に
「おい、何やってる!」
とミッチェの怒鳴り声がした。
「チッ! あと少しだったのに!」
ミッチェはネスの手を引いてバーバークロバラへ帰って行った。
「前にも言ったが、アニューが握手をしようと言っても絶対に手を出してはダメだぞ。ここへ戻ってこれなくなるからな。いいな。絶対だぞ。」
ネスが大きく頷くと、ミッチェは優しく微笑みネスをソファーに座らせ、仕事に戻った。
それからしばらくしたある日の事、ネスはミッチェがあまりにも忙しそうにしていたので、ハピを真似て手伝いをした。
棚に櫛やブラシを戻すだけのお手伝いだったが、あと少しのところで背が届かず、棚から櫛を落としてしまった。
櫛は勢いよく床に落ち半分に割れてしまった。
「ごめんなさい!」
ネスは水たまりに落っこちた子猫のような顔で必死に誤った。
「僕がちゃんと教えなかったからいけなかったんです。
ごめんなさい。」
ハピはネスを庇い自分の身で隠して誤った。
ミッチェは半分に折れた櫛を拾い、
「これは古かったから折れたんだ。おまえらが悪いわけじゃない。
気にするな。」
そう言って、二人の頭をさわさわッと軽く撫でると仕事に戻っていった。
ハピも笑いながらネスの頭を撫で
「ちゃんといい子にしていろよ。」
とネスをソファに座らせ、絵本を膝の上に置くとお手伝いに戻っていった。
ネスは怒られるのは嫌だったけれど、みんなの優しさが苦しくも感じた。
何も返せない自分が不甲斐なくて悲しいと思っていた。
翌朝、ミッチェは幼稚園と学校へ行く二人に、
「最近、ずっと忙しかったから、今日は帰ったら一緒に買い物に行こう。
そしてへびいちご8号店に飯でも食いに行くか。」
と言った。
ハピもネスもなんだかとても嬉しくて、弾むように出かけた。
二人を送り出すミッチェを見かけたアニューは、店のドアにもたれ、咥えタバコで
「最近、所帯染みてきてピンクのシャツが似合わなくなったな。」
と嫌味を言ったが、
ミッチェは
「そうかもな。」
と少し嬉しそうに答えた。
幼稚園から帰ったネスは、一番いい服に着替え、ハピの帰りを待って三人は手を繋いで出かけた。
ミッチェが新しい櫛を買い二人にも1ずつ欲しい物を買ってやるというと、ハピは学校で流行っているスニーカーが欲しいと言った。
ネスは踏み台が欲しいと言った。
「変わった奴だな。ほかに欲しい物あるだろう。
新しい絵本とかおもちゃとか。」
「僕はこれでいい。これが欲しかったんだ。」
ハピも新しいスニーカーが入った袋を下げ、ネスの体では抱えるのに少し大きな30センチの高さの踏み台を持ち、ゆっくり散歩しながら家へと帰り、それぞれがそれぞれに満足した一日を終えた。
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