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天使の街で
ヒロトの気持ち
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「ふぁ~食った・・・とりあえず腹は膨れた。」
「何気に最後のほうは味が慣れてきてうまく感じたな。」
「ああ、バニラ味噌はなかなかだった。」
「あー、しょっぱいもん食いてぇ。」
「よし、では太に俺の背中を洗わせてやる。風呂について来い。」
「なんでお前のほっそいせまーい背中を俺が洗わなきゃならないんだよ。」
「甘いラーメンをたらふく食ったあとは、甘くない大人の世界を味合わせてやる。」
「しょっぱいと甘くないをひっかけてうまく言ったつもりだろうけど、お前のは甘くねぇとかしょっぱいの前にただのわがままなんだよ。」
「え!でも、しょっぱいと、甘くないをひっかけたことには気づいてくれたんだ、ねぇ、気づいてくれたんだろ、なぁ、なぁ、なぁ。」
「めんどくせぇ・・・・」
「よし、気づいてくれた太君には商品として、俺の肩ももませてやるぞ。喜べ。」
「俺を背後に立たせるのを許すなんて、お前、覚悟はできてるんだな。」
「あ・・・・」
クレタは太がすっごく嫌な顔をしていることに気づいた。気づくと一人で風呂に駆け込みカギを閉めた。
その後をすかさず太も追いかけ、理玖も風呂へ向かう準備を始めた。
「ヒロトも行こう。」
「僕は・・・ここを片付けてからにする・・・先行って。」
ヒロトは机の影でカエルになってしまった足の片方を、もう片方を隠すようにして立った。
それに気づいていたが、見えなかったふりをして、
「じゃあ、先に行くから、後で来いよ。」
そう言い残してキッチンから出た。
ヒロトは、机の上に広がったカップ麺のゴミを吸盤にきゅ、きゅっと張り付けてはひとつづつ集め、そのたび、涙をポロ、ポロっとこぼしていた。
もう、すっかりこのカエルの手の使い方を覚えてしまった自分も悲しかったし、太や理玖とも明らかに違うものになってゆく怖さも感じていた。
(明日だ・・・明日、クレタの言う受付というところへ着くはずなんだ・・・)
けれど、そこまで自分は自分のままで居られるのか、今までいたところに帰れるのか、とても不安だったが、それ以上に、帰って誰かが自分を迎え入れてくれるのか、待ってくれている人がいるのかという不安のほうが大きかった。
ゴミを集めて机を拭き、それでも風呂のほうから声が消えるまでキッチンの隅で待った。風呂に入らないという選択肢もあったが、服を脱いでどのくらいカエルになっているのか確かめなければならないとも思った。
みんなの声が風呂から寝室に移動したころ、そっと風呂に向かい、服を脱ぎ鏡に自分を写してみた。
脚は膝までだったが、腕はもう肩の付け根まで、カエルになっていた。そして背中一面の模様はかなり濃くなっていた。
ヒロトは声が外に漏れないように風呂に顔半分まで沈んで泣いた。
その夜は眠れなかった。眠れるはずもない。理玖や太の傍に寄ることもできず、部屋の隅っこで、次から次へとあふれて止まらない涙を堪えようと、繰り返し、繰り返し湧き上がる不安を抑えようと、必死にもがき苦しんでいた。
その姿を太も理玖もわかっていた。理解したうえで声を掛けずにいた。
この部屋で理解していないのはただ一人、クレタだった。
手足をこれでもかと言わんばかりに伸ばして、いびきまでかいて眠っていた。
女神界の王子様らしいが、今晩は、イヤであってから一度も、その影は微塵もない。
そして眠れないまま朝を迎えた。ヒロトはまだ薄暗いうちからコトコトと小さな音が店のほうから聞こえてくるのが聞こえた。その音につられて覗くと、リリーが一人で店に並べる商品を作っていた。
「おはようございます・・・・」
小さな声に振り向いたリリーは、花柄に水玉模様のレースをつけたエプロンとおそろいの帽子をかぶり、ピンクのポニーテール。
今朝のリリーは、あのキャラメルの池で見たリリーと同じくらいショッキングでキュートな様相だった。
「あ、おはよう。ヒロト。よく眠れた?」
「いえ・・・今日は可愛いですね。夕べとはちょっと違いますね。」
「あ、あ・・・君らが見たガリウスが化けてた俺はちょうどこんな感じだった?」
「はい、あの時はチョコレート色でした。」
「今日はホワイトチョコ&チェリーだよ。舐めてみるか?」
リリーは指先をヒロトの前に出した。それをペロッと長い舌を出して舐めた。
「本当だ、甘酸っぱくっておいしい!」
「そうだろ。これからシュークリームの中に入れるクリームを作るんだ。
クッキーも焼かないと・・・今日は観光バスが来るから忙しいんだ。」
「観光バス?」
「ああ、日帰り旅行に修学旅行、暖かくなるとみんないろんなところに行きたくなるからな・・・」
「僕も手伝います・・・と言っても、僕の手はカエルで・・・手伝えないか・・・」
「手伝いたいのか?」
「はい。キャラメルの池でもガリウスが化けていたリリーと一緒にお菓子を作ったんです。その時、とても面白くて・・・」
「なら、俺の前に手をそろえて出して。」
ヒロトはリリーが言う通りに両手をそろえて前に出した。そこへリリーが背中から出した細長いペンを“ちゅん”と刺すと、醜いイボガエルの手が白くて細長いきれいな手に変わっていった。足もだった。
もう、靴も履けないほどに“べたん”と広がって、先っぽに吸盤のついた醜い足が、元通りのヒロトの足に変わった。
「あ・・・、僕の手だ・・・・」
「ここにいる間しかもたないけどな。じゃあ、クッキーの形を抜いてもらおうかな。」
ヒロトは楽しくて面白くて夢中になって手伝った。教えてもらうことも喜びで、宛てになれることも楽しみで、山のようにお菓子が並んでいくのがうれしくて、また夢中になった。
そのうちに理玖と太が起きて来た。
そして、リリーと二人、笑いながら働いているヒロトを見てホッとすると同時に、そのきれいな細長い指を見て、飛び上がるほど驚いた。
「ヒロト・・・手・・・・」
「あ、太、理玖、おはよう。リリーがね、直してくれたんだよ。」
「よかった・・・・」
二人ともその手を握って喜んだ。久々の細くて長くて少しひんやりするヒロトの手だった。
「けどその手はこの街を出るまでだ。一歩でも外へ出たらカエルにもどる。」
三人はハッと息を止め、リリーの話を聞き入った。
「その魔法は天使の街限定でかかってる、ただの見せかけだ。俺の力で本当には戻せない。なあ、ヒロト、俺とここにずっといないか?そうしたらそのきれいな手で楽しい仕事を永遠にしていられる。このまま歳も取らない。毎日、違う味の俺も楽しめるぞ。
ここにいろよ。」
「でも・・・そしたら、太と理玖は・・・」
「太と理玖とはお別れだ。クレタならたまには会えるぞ。」
「クレタは会わなくてもいい。けど、太や理玖ともう会えないのはイヤだ・・・だから、二人と一緒に行く。」
「本当に行くのか?」
「うん。神様のところで元に戻してもらえるかもしれないし。」
「悲しい結果が待っていてもか?」
「悲しい結果?」
ヒロトが聞いた言葉にリリーが口ごもると、太はその答えをかき消すように、
「悲しい結果なんてあるわけないだろ。
俺達はいつも一緒なんだ。離れ離れになったほうがよっぽど悲しい。」
そう言ってヒロトを自分の後ろに隠した。
「そうか・・・わかったよ。じゃあもう行け。時間がないぞ。確か、7日目の朝日が昇る頃には受付についていないとダメなはずだ。今日で何日目だ。」
「多分・・・6日目かな?」
「もう昼だぞ、まだここからかなりある。けど、今から出発すれば車なら真夜中にはつくはずだ。さっさといけ。」
リリーは少し悲しそうに笑うとヒロトのつけていたエプロンと帽子を取った。
太と理玖は(リリーってカッコイイ。クレタよりよっぽど男だな・・・)と思った。
理玖と太とヒロトは、リリーのカッコイイピンクのオープンカーにサンドイッチとクッキーの入ったバスケットとクレタを積んで乗り込んだ。
「何気に最後のほうは味が慣れてきてうまく感じたな。」
「ああ、バニラ味噌はなかなかだった。」
「あー、しょっぱいもん食いてぇ。」
「よし、では太に俺の背中を洗わせてやる。風呂について来い。」
「なんでお前のほっそいせまーい背中を俺が洗わなきゃならないんだよ。」
「甘いラーメンをたらふく食ったあとは、甘くない大人の世界を味合わせてやる。」
「しょっぱいと甘くないをひっかけてうまく言ったつもりだろうけど、お前のは甘くねぇとかしょっぱいの前にただのわがままなんだよ。」
「え!でも、しょっぱいと、甘くないをひっかけたことには気づいてくれたんだ、ねぇ、気づいてくれたんだろ、なぁ、なぁ、なぁ。」
「めんどくせぇ・・・・」
「よし、気づいてくれた太君には商品として、俺の肩ももませてやるぞ。喜べ。」
「俺を背後に立たせるのを許すなんて、お前、覚悟はできてるんだな。」
「あ・・・・」
クレタは太がすっごく嫌な顔をしていることに気づいた。気づくと一人で風呂に駆け込みカギを閉めた。
その後をすかさず太も追いかけ、理玖も風呂へ向かう準備を始めた。
「ヒロトも行こう。」
「僕は・・・ここを片付けてからにする・・・先行って。」
ヒロトは机の影でカエルになってしまった足の片方を、もう片方を隠すようにして立った。
それに気づいていたが、見えなかったふりをして、
「じゃあ、先に行くから、後で来いよ。」
そう言い残してキッチンから出た。
ヒロトは、机の上に広がったカップ麺のゴミを吸盤にきゅ、きゅっと張り付けてはひとつづつ集め、そのたび、涙をポロ、ポロっとこぼしていた。
もう、すっかりこのカエルの手の使い方を覚えてしまった自分も悲しかったし、太や理玖とも明らかに違うものになってゆく怖さも感じていた。
(明日だ・・・明日、クレタの言う受付というところへ着くはずなんだ・・・)
けれど、そこまで自分は自分のままで居られるのか、今までいたところに帰れるのか、とても不安だったが、それ以上に、帰って誰かが自分を迎え入れてくれるのか、待ってくれている人がいるのかという不安のほうが大きかった。
ゴミを集めて机を拭き、それでも風呂のほうから声が消えるまでキッチンの隅で待った。風呂に入らないという選択肢もあったが、服を脱いでどのくらいカエルになっているのか確かめなければならないとも思った。
みんなの声が風呂から寝室に移動したころ、そっと風呂に向かい、服を脱ぎ鏡に自分を写してみた。
脚は膝までだったが、腕はもう肩の付け根まで、カエルになっていた。そして背中一面の模様はかなり濃くなっていた。
ヒロトは声が外に漏れないように風呂に顔半分まで沈んで泣いた。
その夜は眠れなかった。眠れるはずもない。理玖や太の傍に寄ることもできず、部屋の隅っこで、次から次へとあふれて止まらない涙を堪えようと、繰り返し、繰り返し湧き上がる不安を抑えようと、必死にもがき苦しんでいた。
その姿を太も理玖もわかっていた。理解したうえで声を掛けずにいた。
この部屋で理解していないのはただ一人、クレタだった。
手足をこれでもかと言わんばかりに伸ばして、いびきまでかいて眠っていた。
女神界の王子様らしいが、今晩は、イヤであってから一度も、その影は微塵もない。
そして眠れないまま朝を迎えた。ヒロトはまだ薄暗いうちからコトコトと小さな音が店のほうから聞こえてくるのが聞こえた。その音につられて覗くと、リリーが一人で店に並べる商品を作っていた。
「おはようございます・・・・」
小さな声に振り向いたリリーは、花柄に水玉模様のレースをつけたエプロンとおそろいの帽子をかぶり、ピンクのポニーテール。
今朝のリリーは、あのキャラメルの池で見たリリーと同じくらいショッキングでキュートな様相だった。
「あ、おはよう。ヒロト。よく眠れた?」
「いえ・・・今日は可愛いですね。夕べとはちょっと違いますね。」
「あ、あ・・・君らが見たガリウスが化けてた俺はちょうどこんな感じだった?」
「はい、あの時はチョコレート色でした。」
「今日はホワイトチョコ&チェリーだよ。舐めてみるか?」
リリーは指先をヒロトの前に出した。それをペロッと長い舌を出して舐めた。
「本当だ、甘酸っぱくっておいしい!」
「そうだろ。これからシュークリームの中に入れるクリームを作るんだ。
クッキーも焼かないと・・・今日は観光バスが来るから忙しいんだ。」
「観光バス?」
「ああ、日帰り旅行に修学旅行、暖かくなるとみんないろんなところに行きたくなるからな・・・」
「僕も手伝います・・・と言っても、僕の手はカエルで・・・手伝えないか・・・」
「手伝いたいのか?」
「はい。キャラメルの池でもガリウスが化けていたリリーと一緒にお菓子を作ったんです。その時、とても面白くて・・・」
「なら、俺の前に手をそろえて出して。」
ヒロトはリリーが言う通りに両手をそろえて前に出した。そこへリリーが背中から出した細長いペンを“ちゅん”と刺すと、醜いイボガエルの手が白くて細長いきれいな手に変わっていった。足もだった。
もう、靴も履けないほどに“べたん”と広がって、先っぽに吸盤のついた醜い足が、元通りのヒロトの足に変わった。
「あ・・・、僕の手だ・・・・」
「ここにいる間しかもたないけどな。じゃあ、クッキーの形を抜いてもらおうかな。」
ヒロトは楽しくて面白くて夢中になって手伝った。教えてもらうことも喜びで、宛てになれることも楽しみで、山のようにお菓子が並んでいくのがうれしくて、また夢中になった。
そのうちに理玖と太が起きて来た。
そして、リリーと二人、笑いながら働いているヒロトを見てホッとすると同時に、そのきれいな細長い指を見て、飛び上がるほど驚いた。
「ヒロト・・・手・・・・」
「あ、太、理玖、おはよう。リリーがね、直してくれたんだよ。」
「よかった・・・・」
二人ともその手を握って喜んだ。久々の細くて長くて少しひんやりするヒロトの手だった。
「けどその手はこの街を出るまでだ。一歩でも外へ出たらカエルにもどる。」
三人はハッと息を止め、リリーの話を聞き入った。
「その魔法は天使の街限定でかかってる、ただの見せかけだ。俺の力で本当には戻せない。なあ、ヒロト、俺とここにずっといないか?そうしたらそのきれいな手で楽しい仕事を永遠にしていられる。このまま歳も取らない。毎日、違う味の俺も楽しめるぞ。
ここにいろよ。」
「でも・・・そしたら、太と理玖は・・・」
「太と理玖とはお別れだ。クレタならたまには会えるぞ。」
「クレタは会わなくてもいい。けど、太や理玖ともう会えないのはイヤだ・・・だから、二人と一緒に行く。」
「本当に行くのか?」
「うん。神様のところで元に戻してもらえるかもしれないし。」
「悲しい結果が待っていてもか?」
「悲しい結果?」
ヒロトが聞いた言葉にリリーが口ごもると、太はその答えをかき消すように、
「悲しい結果なんてあるわけないだろ。
俺達はいつも一緒なんだ。離れ離れになったほうがよっぽど悲しい。」
そう言ってヒロトを自分の後ろに隠した。
「そうか・・・わかったよ。じゃあもう行け。時間がないぞ。確か、7日目の朝日が昇る頃には受付についていないとダメなはずだ。今日で何日目だ。」
「多分・・・6日目かな?」
「もう昼だぞ、まだここからかなりある。けど、今から出発すれば車なら真夜中にはつくはずだ。さっさといけ。」
リリーは少し悲しそうに笑うとヒロトのつけていたエプロンと帽子を取った。
太と理玖は(リリーってカッコイイ。クレタよりよっぽど男だな・・・)と思った。
理玖と太とヒロトは、リリーのカッコイイピンクのオープンカーにサンドイッチとクッキーの入ったバスケットとクレタを積んで乗り込んだ。
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