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桜花爛漫
第8話 引っ越しと再会(4)
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「呆れましたわ」
学生生活初日を無事に終えた私と胡桃、その帰りに早速ではあるが使い慣れないスマホに悪戦苦闘しながら、ようやくクリスと連絡を取る事ができた。
「まぁそうよね。普通に考えたら家出みたいなものだからね」
私も胡桃も未成年。いくら実家から勘当されたとはいえ、か弱い女の子二人での生活というのは、やはり一般的に見ても無謀といわれても反論のしようがない。
「そうではありませんわ。わたくしは沙姫さんのご実家に呆れたと申しましたの」
「へ? そうなの?」
私はてっきり今の状況に至った自分に呆れられたのかと思えば、クリスは私の実家に対して怒りの感情さえ向けているように見受けられる。
「だってそうではありませんか。ご実家は沙姫さんの事を無能無能と騒ぎ立てているようですが、沙姫さんはご自身の精霊を召喚され契約までされているんですよ。それなのに無能というのレッテルを無理やり貼り、剰え北条家から追い出すなんてありえませんわ」
「あー、うん、ありがとうクリス」
そう言えば昔っからクリスってこんな感じだったわよね。
何時も虐められていた私を見ては、一人大人に向かって牙を向けてくれていた。
そのころ私は誰にも期待を抱いていなかった時期だったので、心ない大人達の心ない言葉にも、必死に牙を向けてくれていたクリスにも、まるで興味を示せない嫌な子だったとは自覚している。むしろ執拗に構ってくるクリスを鬱陶しいとさえ思っていたのだ。
いま思うとクリスは本当に私の事を考えてくれていたのだろう。言葉遣いはアレだけど。
「それでクリス、私がここに居る事なんだけれど」
「安心してくださいませ。沙姫さんと胡桃さんの事は誰にも話しませんわ」
「そうしてもらえると助かるわ」
私は昔のクリスしか知らないけれど、今もこうして代わりに怒ってくれているというだけで、彼女の言葉を信用しても大丈夫だろう。
これで当面の心配事は回避できたのだが。
「そういえば沙姫さん、紗夜さんとは連絡は取っていないんですか?」
「へ? なんで紗夜の話が出てくるの?」
「えっ、だって紗夜さんとは仲良くされていたじゃありませんか」
「あぁー、クリスが居た頃はまだそうだったかもしれないわね」
いま話に出ている紗夜というのは、私の一つ年下の実の妹。
強い霊力に将来を希望されている兄に、優秀で周りの魅力を引きつける容姿端麗の妹。それに引き換え私の霊力は同年代の術者の平均以下だったうえ、呼び出した精霊が生まれたての子猫となれば、父や周りからの期待度は二人に比べて無きに等しい状態だった。
『全く、どうしてこんな無能な娘がうまれたのか』『歴史ある北条家でこれほど無能な術者が生まれるとは』『なんと嘆かわしい、将樹様も紗夜様も、あれ程強い力を持つ精霊を呼び出されたというのに』
大人達の心ない言葉と、冷たく醜いものを見るような父の瞳。優秀な兄には一族の恥だと罵られ、唯一の理解者でもある母は既にこの世から去ってしまった。
術者の強さは自身がもつ霊力と、呼び出した精霊の強さから判断される。そして精霊の強さはその内包された霊力であり、霊力の強さはその精霊がどれだけの年月を過ごしてきたかで決まるのだ。
私の場合、呼び出してしまったのが生まれたばかりのシロだった為、周りの絶望感は子供の身ながらに酷く怯えた事を覚えている。
「期待に添えなくて悪いんだけれど、紗夜とも疎遠になってから随分経つわね」
まだ母が生きてくれていた頃には仲良くしていたのだが、亡くなってからはお互い術者としての修行の毎日で、紗夜は無能な私を軽く追い越して遠くの存在となってしまった。
その後はお互いギクシャクしてしまって、時々すれ違っても言葉を交わさなかったり、一方的に嫌味を言われたりと、結局私が実家を出るその日ですら姿を見る事はなかったぐらいだ。
いま思えば私は術者であることを諦めていたわけだし、全てを投げ出してしまった私に紗夜はいつも怒りをぶつけてきた。無能として生まれてきた私と、周りから期待を抱かれていた優秀な妹。
私の感情なんて私にしか分からないのだし、紗夜の気持ちは紗夜しかわからない。結局お互いの置かれた状況が正反対なのだから、最初から分かり合えるはずがないのだ。
「そうでしたのね。ごめんなさい、私としたことが無関心でしたわ」
「別にいいわよ、今の私には胡桃がいてくれるしね」
胡桃もまた無能だと宣告されて他家へ奉公に出された身。最近じゃほとんど実家とも連絡を取っておらず、私も胡桃も似たような経験をしているので、一番お互いを分かり合えている者同士といえるだろう。
「わかりましたわ。それでは困ったことがございましたら、なんでも私に相談してくださいましね」
「ありがとう、助かるわ」
正直実家からかなり離れてしまっているから、頼れる友人って全く居なかったのよね。
そのてんクリスは私の事情にも触れているし、実家の北条家とはどちらかといえば疎遠に近い状態なので、相談相手としては打ってつけだろう。
どうやら本人は、精霊は連れているけど裏の業界からはすっぱりと手を引いているようなので、安心して相談に乗ってもらえる。
「そうだ、ご両親はお元気なのよね?」
「えぇ、父も母も元気ですわ。当然琥珀も元気ですわよ」
「そう、よかったわ。機会があれば一度ご挨拶に伺わなくちゃね」
北条家の親戚筋とはいえ、父と喧嘩をして一族を抜けられたぐらいだ。あまり記憶に乏しいのだが、一人娘でもあるクリスをとても可愛がっておられたことだけは覚えている。
ちなみに琥珀とは、クリスが契約しているリス型精霊のことである。
クリスって、こう見えても幼少時代は其れなりに期待されていたのよね。
結局修行半ばで術者を引退したのだが、彼女を危険な現場に立たせたくないという両親の強い思いが動いたのだと、私はそう思っている。
「それじゃねクリス。また明日」
「えぇ、沙姫さん胡桃さんもお気をつけて」
迎えの車に乗るクリスを見送り、胡桃と共に家路を急ぐ。
このあと近くのスーパーに寄って今夜のおかずを買いに行く予定になっている。
「沙姫様、白銀様や風華様の事は話さなくても良かったのですか?」
人気が少なくなったのを見計らい、隣を歩く胡桃が尋ねてくる。
「言えないわよ。クリスの中では私は無能なままだし、白銀だって子猫姿のシロのままなのよ。それに既に表の世界の住人になっているというのに、どうやってこの事実を説明するっていうのよ」
精霊は基本、呼び出した時からその姿を変える事はないと言われている。
もちろん精霊転化の術で、一時的にその姿を変える事はあったとしても、最終的には元の姿へと戻るのが私たち精霊術師の共通認識。それなのにシロ……いや白銀は、本人の意思で偽りの子猫姿に変えたり、本来の姿でもある大虎の姿に変えたりもできるのだ。そのうえ獣型では難しいとされる人の言葉すら喋れてしまう。
「それにクリスだって元は術者よ。精霊術師が本来一体の精霊としか契約出来ないって事ぐらい、知っているはずよ」
そう、精霊術師が同時に契約できるのはたった一体のみ。その理由は複数の精霊と契約していまうと、互いの霊力を奪い合ってしまい、一方の精霊を喰らい尽くしてしまうと言われているのだ。
私はこの事実知りながら、風華と契約を結んでしまった。
結果的に白銀も風華も相性が良かったのか、それともお互いの存在が異能すぎたのかはわからないが、今の所うまい具合に共存が保てている。
まぁ、最悪風華を私という戒めから解き放ってあげればいいだけなので、そこまで深刻に考える必要はないのよね。風華は嫌がると思うけど。
「さて、お腹も空いたことだし今夜のおかずを買って帰りましょう」
「そうですね。今夜は入学祝いということでご馳走をつくりますね」
「やった! じゃお肉がいい! 久々に胡桃の特製すき焼きが食べたいわ」
「ふふ、わかりました。それじゃ腕を振るいますね」
胡桃が作る料理って美味しいのよね。
「私もお手伝いするから言いつけてくれていいからね!」
「それじゃお湯だけわかしてください」
「何よそれ、全く信じていないわね」
「えぇ、沙姫様がお料理全くできないことを知っていますので」
「もぅ、少しは出来るんだって」
「ふふふ」
実家を飛び出した日、胡桃に帰るよう必死に説得した時が懐かしく感じられる。
結局私は胡桃に逆に説得されたわけだが、今思えば彼女が側にいてくれたからこそ、私はいまこうして笑っていられるのだろう。
プルルゥ、プルルゥ。
「沙姫様、電話がなっているみたいですよ」
「えっ、うそ。うわ、これどうやって出るの!?」
スマホなんて生まれてこのかた持ったことなどないので、胡桃と一緒にどうやって電話にでていいかと四苦八苦。
なんとか画面に出ていた通り、指でスライドしてようやく相手の声が聞こえて来る。
「沙姫ちゃん? 悪いのだけれど急な仕事なの」
それは私が実家を出て、初めて北条家の名前が絡む依頼だった。
学生生活初日を無事に終えた私と胡桃、その帰りに早速ではあるが使い慣れないスマホに悪戦苦闘しながら、ようやくクリスと連絡を取る事ができた。
「まぁそうよね。普通に考えたら家出みたいなものだからね」
私も胡桃も未成年。いくら実家から勘当されたとはいえ、か弱い女の子二人での生活というのは、やはり一般的に見ても無謀といわれても反論のしようがない。
「そうではありませんわ。わたくしは沙姫さんのご実家に呆れたと申しましたの」
「へ? そうなの?」
私はてっきり今の状況に至った自分に呆れられたのかと思えば、クリスは私の実家に対して怒りの感情さえ向けているように見受けられる。
「だってそうではありませんか。ご実家は沙姫さんの事を無能無能と騒ぎ立てているようですが、沙姫さんはご自身の精霊を召喚され契約までされているんですよ。それなのに無能というのレッテルを無理やり貼り、剰え北条家から追い出すなんてありえませんわ」
「あー、うん、ありがとうクリス」
そう言えば昔っからクリスってこんな感じだったわよね。
何時も虐められていた私を見ては、一人大人に向かって牙を向けてくれていた。
そのころ私は誰にも期待を抱いていなかった時期だったので、心ない大人達の心ない言葉にも、必死に牙を向けてくれていたクリスにも、まるで興味を示せない嫌な子だったとは自覚している。むしろ執拗に構ってくるクリスを鬱陶しいとさえ思っていたのだ。
いま思うとクリスは本当に私の事を考えてくれていたのだろう。言葉遣いはアレだけど。
「それでクリス、私がここに居る事なんだけれど」
「安心してくださいませ。沙姫さんと胡桃さんの事は誰にも話しませんわ」
「そうしてもらえると助かるわ」
私は昔のクリスしか知らないけれど、今もこうして代わりに怒ってくれているというだけで、彼女の言葉を信用しても大丈夫だろう。
これで当面の心配事は回避できたのだが。
「そういえば沙姫さん、紗夜さんとは連絡は取っていないんですか?」
「へ? なんで紗夜の話が出てくるの?」
「えっ、だって紗夜さんとは仲良くされていたじゃありませんか」
「あぁー、クリスが居た頃はまだそうだったかもしれないわね」
いま話に出ている紗夜というのは、私の一つ年下の実の妹。
強い霊力に将来を希望されている兄に、優秀で周りの魅力を引きつける容姿端麗の妹。それに引き換え私の霊力は同年代の術者の平均以下だったうえ、呼び出した精霊が生まれたての子猫となれば、父や周りからの期待度は二人に比べて無きに等しい状態だった。
『全く、どうしてこんな無能な娘がうまれたのか』『歴史ある北条家でこれほど無能な術者が生まれるとは』『なんと嘆かわしい、将樹様も紗夜様も、あれ程強い力を持つ精霊を呼び出されたというのに』
大人達の心ない言葉と、冷たく醜いものを見るような父の瞳。優秀な兄には一族の恥だと罵られ、唯一の理解者でもある母は既にこの世から去ってしまった。
術者の強さは自身がもつ霊力と、呼び出した精霊の強さから判断される。そして精霊の強さはその内包された霊力であり、霊力の強さはその精霊がどれだけの年月を過ごしてきたかで決まるのだ。
私の場合、呼び出してしまったのが生まれたばかりのシロだった為、周りの絶望感は子供の身ながらに酷く怯えた事を覚えている。
「期待に添えなくて悪いんだけれど、紗夜とも疎遠になってから随分経つわね」
まだ母が生きてくれていた頃には仲良くしていたのだが、亡くなってからはお互い術者としての修行の毎日で、紗夜は無能な私を軽く追い越して遠くの存在となってしまった。
その後はお互いギクシャクしてしまって、時々すれ違っても言葉を交わさなかったり、一方的に嫌味を言われたりと、結局私が実家を出るその日ですら姿を見る事はなかったぐらいだ。
いま思えば私は術者であることを諦めていたわけだし、全てを投げ出してしまった私に紗夜はいつも怒りをぶつけてきた。無能として生まれてきた私と、周りから期待を抱かれていた優秀な妹。
私の感情なんて私にしか分からないのだし、紗夜の気持ちは紗夜しかわからない。結局お互いの置かれた状況が正反対なのだから、最初から分かり合えるはずがないのだ。
「そうでしたのね。ごめんなさい、私としたことが無関心でしたわ」
「別にいいわよ、今の私には胡桃がいてくれるしね」
胡桃もまた無能だと宣告されて他家へ奉公に出された身。最近じゃほとんど実家とも連絡を取っておらず、私も胡桃も似たような経験をしているので、一番お互いを分かり合えている者同士といえるだろう。
「わかりましたわ。それでは困ったことがございましたら、なんでも私に相談してくださいましね」
「ありがとう、助かるわ」
正直実家からかなり離れてしまっているから、頼れる友人って全く居なかったのよね。
そのてんクリスは私の事情にも触れているし、実家の北条家とはどちらかといえば疎遠に近い状態なので、相談相手としては打ってつけだろう。
どうやら本人は、精霊は連れているけど裏の業界からはすっぱりと手を引いているようなので、安心して相談に乗ってもらえる。
「そうだ、ご両親はお元気なのよね?」
「えぇ、父も母も元気ですわ。当然琥珀も元気ですわよ」
「そう、よかったわ。機会があれば一度ご挨拶に伺わなくちゃね」
北条家の親戚筋とはいえ、父と喧嘩をして一族を抜けられたぐらいだ。あまり記憶に乏しいのだが、一人娘でもあるクリスをとても可愛がっておられたことだけは覚えている。
ちなみに琥珀とは、クリスが契約しているリス型精霊のことである。
クリスって、こう見えても幼少時代は其れなりに期待されていたのよね。
結局修行半ばで術者を引退したのだが、彼女を危険な現場に立たせたくないという両親の強い思いが動いたのだと、私はそう思っている。
「それじゃねクリス。また明日」
「えぇ、沙姫さん胡桃さんもお気をつけて」
迎えの車に乗るクリスを見送り、胡桃と共に家路を急ぐ。
このあと近くのスーパーに寄って今夜のおかずを買いに行く予定になっている。
「沙姫様、白銀様や風華様の事は話さなくても良かったのですか?」
人気が少なくなったのを見計らい、隣を歩く胡桃が尋ねてくる。
「言えないわよ。クリスの中では私は無能なままだし、白銀だって子猫姿のシロのままなのよ。それに既に表の世界の住人になっているというのに、どうやってこの事実を説明するっていうのよ」
精霊は基本、呼び出した時からその姿を変える事はないと言われている。
もちろん精霊転化の術で、一時的にその姿を変える事はあったとしても、最終的には元の姿へと戻るのが私たち精霊術師の共通認識。それなのにシロ……いや白銀は、本人の意思で偽りの子猫姿に変えたり、本来の姿でもある大虎の姿に変えたりもできるのだ。そのうえ獣型では難しいとされる人の言葉すら喋れてしまう。
「それにクリスだって元は術者よ。精霊術師が本来一体の精霊としか契約出来ないって事ぐらい、知っているはずよ」
そう、精霊術師が同時に契約できるのはたった一体のみ。その理由は複数の精霊と契約していまうと、互いの霊力を奪い合ってしまい、一方の精霊を喰らい尽くしてしまうと言われているのだ。
私はこの事実知りながら、風華と契約を結んでしまった。
結果的に白銀も風華も相性が良かったのか、それともお互いの存在が異能すぎたのかはわからないが、今の所うまい具合に共存が保てている。
まぁ、最悪風華を私という戒めから解き放ってあげればいいだけなので、そこまで深刻に考える必要はないのよね。風華は嫌がると思うけど。
「さて、お腹も空いたことだし今夜のおかずを買って帰りましょう」
「そうですね。今夜は入学祝いということでご馳走をつくりますね」
「やった! じゃお肉がいい! 久々に胡桃の特製すき焼きが食べたいわ」
「ふふ、わかりました。それじゃ腕を振るいますね」
胡桃が作る料理って美味しいのよね。
「私もお手伝いするから言いつけてくれていいからね!」
「それじゃお湯だけわかしてください」
「何よそれ、全く信じていないわね」
「えぇ、沙姫様がお料理全くできないことを知っていますので」
「もぅ、少しは出来るんだって」
「ふふふ」
実家を飛び出した日、胡桃に帰るよう必死に説得した時が懐かしく感じられる。
結局私は胡桃に逆に説得されたわけだが、今思えば彼女が側にいてくれたからこそ、私はいまこうして笑っていられるのだろう。
プルルゥ、プルルゥ。
「沙姫様、電話がなっているみたいですよ」
「えっ、うそ。うわ、これどうやって出るの!?」
スマホなんて生まれてこのかた持ったことなどないので、胡桃と一緒にどうやって電話にでていいかと四苦八苦。
なんとか画面に出ていた通り、指でスライドしてようやく相手の声が聞こえて来る。
「沙姫ちゃん? 悪いのだけれど急な仕事なの」
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