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召喚石
しおりを挟むベルン=シュタインside
・・・・
「アンバーそっちに行ったぞ!」
「ウォン!(わかってる!)」
俺はアンバーの方にハニーベアを追いやり、
アンバーは風魔法を使って一撃で倒した。
「ウォン(よっしゃ)」
「よくやったアンバー」
「ウォン(これくらい余裕だ)」
「そうだな、
さてもう少し奥の森に行ってみるか」
「ワフ(おう)」
俺は倒したハニーベアを風魔法で浮かせて
血抜きし、魔法鞄に閉まった。
ハニーベアの血は予めアンバーに掘ってもらったところに落とし、
魔獣が血の匂いに惹かれて寄ってこないように土を被せた。
「ワウ(終わったか?)」
「ああ、待たせたな」
俺らは森の奥に進んだ。
暫く歩いていると
「グル(血の匂いだ)」
俺は背中に背負っている剣に手を伸ばし、
アンバーの後ろに着いていった。
ゆっくり歩いていたアンバーがフッと止まり茂みから何かをじっと見ていた。
俺は疑問に思いつつも木の影からそっと
アンバーが見ている方を覗いてみた。
あれは冒険者か
自分達の実力を見余ったか
そこには5人の冒険者の死体があった。
人族が2人、獣人族が2人、竜人族が1人だ。
何かの魔獣に殺されたのか酷い有り様だ。
「ワウ(こいつらどうする?)」
「そうだな、周りに魔獣はいるか?」
「ウォンウォン
(いや、今はいないが早くしないと
血の匂いで来るぜ。俺は大歓迎だがよ)」
「そうか、
近づいてきたら教えてくれ」
「ワフ(わかった)」
俺らは茂みから出て死んだ冒険者達に
近づいた。
彼らの中心には不自然に少し地面が抉れていて、
俺はどのくらいの魔物だったのかを
確かめるために抉れた地面を確認した。
それほど大きな魔獣に殺られた訳ではないのか爪痕でも何でもないな
ただ単に地面が抉れていただけか?
ん?
「これは石か?」
土で半分くらい隠れていたが、
地面が抉れていた所の中心に石のような物を見つけた。
素手で触るのは戸惑い、
風魔法でその石を持ち上げたみた。
「これは!召喚石か!」
「ワウウォン
(うぉ、何だぁ急にでかい声を出して)」
「見ろ!アンバー、召喚石だ!」
「ワウウ(お、おう、良かったじゃねーか)」
「驚かないのか?」
「ウォンウォン
(召喚石で驚くやつなんざ
お前らみたいな冒険者のみだな)」
「それもそうか」
「ウォン(どうするんだ?それ)」
「ああ、こいつらの持ち物はタグと一緒に
ギルドに持っていって報告する。
こいつらの装備や備品は貰えるが俺には
不必要だからな。
それにしても、
こいつらはどんな魔物に殺されたんだ?
何も痕跡が残っていないな」
俺は1人1人冒険者の装備や備品、
タグを回収しながらどんな魔物に
倒されたのか調べていたのだが
爪痕や噛み痕もなく食べられた形跡も
なかった。
冒険者同士の揉め事か何かか?
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