突然ねこになった俺

にーにゃ

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出会い

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夕月夜(リュンヌ)side





「ん、んーまぶしい」


それになんか「さぶっ!!」


俺は手探りで毛布を探したが
一向に見つからず仕方なく目を開けた。


「・・・!!」


え、なに月!?
っていうか外!?
え、俺、家に帰ったよな!?
つーか寒っ!
あっ、そっかパンイチだからか
・・・・・


「いやいやいや!!
ここどこだよ!」


俺はがばっと体を起こした。


「アウーウォンウォン」


「えっ」



俺は犬?の鳴き声が聞こえたので
バッとそっちを見た。



「ひっ!!!」


いぬ、、じゃない
あんなでかい犬見たことねーし
もしかして、おおかみ、か?


狼が俺の方をじっと見つめ、
何故かゆっくりと近づいてきた。


目、合ったよな
え、なんで、なんでこっちに来るんだよ


俺は咄嗟に周りに武器になるものはないか見渡したが何もなく、
その間にもどんどん狼が近づいてきていた。


俺は無意識に座ったまま後退っていた。

トンッ

俺の手が何かにぶつかった。

狼を意識しつつ恐る恐る後ろをチラリと見てみると



「ひっ!!」



人が、人が倒れてる!
えっうそ
この人、もしかしてこの狼に殺られたんじゃ
え、あ、どうしよ
俺もころされるのか、、!?


俺はすぐ側に気配と息づかいの音を感じて
恐る恐る振り向いた。



「あ、あ、あ、」



狼はいつの間にか俺が手を伸ばしたら届くところまで近くに来ていた。


はっ!?
嘘だろ!?
なんでこんなにバカでかいんだよ
こんな、あり得ねー


不意に狼が下を向いたと思ったら顔を近付けてきた。

俺は咄嗟に両手で頭を隠した。


食い殺される!!

・・・
・・・・
・・・・・


が、一向に痛みがこなかった。


ん?あれ?え?
狼って肉食じゃなかったのか?
いや、そんなはずはねえ
じゃあ、時間差で?
俺が油断したら?
・・もしかして俺、もう死んでる、とか、?


俺はそーっと頭を上げて目だけで周りを確認した。


ビクッ


が、やっぱり目の前に狼の体があった。



何をしているんだ?
俺の後ろに何が・・・


バッと後ろを振り返った。


そうだよ、
俺のすぐ後ろに人が倒れてたじゃん
って、何をしているんだ?
この狼


狼は倒れている人の額に鼻をくっつけており
狼の鼻と倒れている人の額が淡く光っていた



「ふわーきれー、、、えっくしゅんっあっ!」


俺はすぐに口を手で押さえたが既に遅かった。


狼が俺をチラッと見て、
倒れている人から鼻を離したと思ったら
不意に俺の方に顔を近づけ俺を倒れている人の側に軽く倒した。

狼はそのまま俺を寝転がらせた後すぐに
俺の隣に伏せになり、
尻尾は俺と狼と反対側にいる倒れている人を覆うようにのせた。



「え?え?ええ?、」


え、何、どういうこと!?



「ワウ(うるさい)」


ビクッ


「えっ!?」


俺は狼が話したように聞こえ驚いて声を上げたが、ギロリと睨まれてしまい押し黙った。

はあー
何がどうなっているんだ





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