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しおりを挟む俺らは東門の塀に寄りかかりながら東門番長を待った。
暫くすると
「おーっす、ベルン
待たせたな」
「ダルク、いや、大丈夫だ
こちらこそ、すまん
閉門の時間に」
「いや、大丈夫だぜ
それより、新しく契約獣が増えたって聞いたんだが」
「ああ、リュンヌだ」
俺は火の精霊獣に乗ってきたダルクに軽く挨拶をし、腕の中に抱えているリュンヌをダルクに見せた。
「!!
闇の精霊獣か、貴重種じゃないか!
よく契約できたな」
「・・ああ
仮登録を頼む」
俺はダルクの言葉を濁しながら頷き、仮登録をするように促した。
「ん?
まあ、いい
仮登録だな、今は眠っているのか?」
察しのいいダルクは俺が何かを隠していることを分かったが、何も言わずに仮登録の魔道具を魔法鞄から取り出した。
「ああ、」
「そうか、眠っているところを邪魔しちまうがリュンヌだったか、そいつの毛を1本抜いてくれ」
俺はダルクの言葉に頷き、リュンヌを起こさずにそっと毛を抜いた。
リュンヌはピクリと反応したが、起きる気配はなく俺の腕の中で静かに眠り続けていた。
「起きねーな」
ダルクはリュンヌが起きた姿を見たかったのか少し残念そうに呟いた。
「ダルク」
俺はダルクにリュンヌの毛を渡した。
「おう」
ダルクは俺からリュンヌの毛を受け取り、契約精霊の仮登録用の魔道具に毛を置きそこに魔力を流した。
魔道具が光ったと思ったら、リュンヌの毛はなくなっており、代わりに四角い板がそこにあった。
「終わったぜ
ほら、仮登録証明書だ
分かっていると思うがなくすなよ」
ダルクはそう言って、俺に四角い板もとい仮登録証明書を渡してきた。
「ああ、ありがとう」
「おう、それよりベルン
今から冒険者ギルドに行くんだろ?」
ダルクは俺の肩を組みながら尋ねてきた。
「ああ、そのつもりだ
なんだ?」
「それなら、俺も着いて行くぜ
初めてお目にかかれた闇の精霊獣の起きている姿を見たいからな」
「・・・それはいいが、仕事はいいのか?
それに起きないかもしれんぞ」
「仕事は大丈夫だ
優秀な部下たちがいるからな
それでもいい、それに何か隠しているだろ?」
ダルクは最後に言った言葉を声を潜めて俺に伝えた。
「はあー
分かった
だが、あまり騒ぎ立てるなよ」
「おう、それじゃあ早速行こうぜっ」
ダルクは俺の肩を組んだまま東門の入り口に向かって歩き出した。
「《おい、ベルンいいのか?
そいつにリュンヌのことを伝えるんだろ?》」
アンバーは俺の体に自分の体を寄せて、念話で話しかけてきた。
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