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しおりを挟む「《ああ、冒険者ギルド長にも言うつもりだ
下手に隠しているより、見方がいた方が何かあった時にいいだろう
それに、二人はまだ信用出来る》」
「《それもそうか
人族種の世界は何を考えているのか分からんやつらが多いからな》」
「《・・・、そうだな》」
アンバーの言葉に苦笑いをしながら返事をした。
俺とダルクは冒険者ギルドまでの道中、今までの近況や最近の出来事を話しながら歩いていると、暫くして冒険者ギルドに着いた。
「しっかし、まったくと言っていいほど起きないな」
ダルクは俺の腕の中のリュンヌを覗き込んで言った。
「ああ、それより早く中に入ろう」
冒険者ギルドの周りは冒険者で溢れ返っており、ダルクもいるからか、いつもより注目を浴びている。
「あー、だな」
ダルクも周りの目に察したのか、先ほどよりも早く歩き冒険者ギルドの扉を開けた。
「ヒュー、注目の的だなベルン」
「・・・」
ダルクが扉を開けたと同時に周りからの目がより一層多くなった。
「こりゃー、注目ついでにあいつを呼び出すか」
「おい、ダルクっ」
ダルクは俺の言葉を聞こえていないのか無視し、スタスタと受付の方に歩いていった。
俺はため息を吐きながらもダルクの後を追った。
「おーい、リリス嬢!」
ダルクは受付に向かって大きな声で名前を呼んだ。
「それほど大きな声を出さなくとも分かっています
着いてきてください」
冒険者ギルドの副長のリリスは俺らが来たことで何かを察していたのか、何も話していなくともギルド長の元へ案内された。
「さすがリリス嬢だな
俺の元に来て欲しいくらいだぜ」
「・・・」
ギルド長の部屋に行く間にダルクはリリスに話しかけていたが、完璧に無視を貫き通していた。
コンコンコンコン
「ギルド長、リリスです。
ダルク様とベルン様をお連れしました。」
「入ってちょうだい」
リリスはギルド長の返事を聞いた後扉を開け、俺らに中に入るように促した。
「では、失礼いたします。」
俺らが中に入ったのを確認すると、早々に出て行ってしまった。
「よう、ネル
ひさ「ベルンちゃーん!!お久しぶりねー!!」
おい!!」
ネルがダルクの挨拶をさえぎって俺に飛びついてきた。
「ああ、久しぶり」
「会いたかったわぁ
もっと、わたしに会いに来てくれてもいいのよ?」
「何がいいのよ?だっ
それに俺を無視するんじゃねー」
ダルクが俺に抱きついていたネルを引き離した。
「あら、あなたいたの?
気がつかなかったわぁ」
ネルはダルクの腕をバシッと叩き落し、服を整えた。
「チッ、おかま野朗が」
「フン、器が小さい男ね」
「ああん!?」
「なによ!!」
お互いに睨み合い喧嘩になりそうだったので、仕方なく止めにはいった。
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