突然ねこになった俺

にーにゃ

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気合いを入れ直し、アンバーを見た。


「ワフ(始めるぞ)」


「にゃっ(うんっ)」


そして暫く、特訓は続いた。

最初は避ける事と魔力を練る事のどちらかに集中して、上手くいかないことがほとんどだったけど、今では避けながら攻撃するまで成長した。

まあ、それでも何回かに1回はアンバーの攻撃を避けられず、飛ばされてるんだけど


「ふにゃー(ふー、はあー、)」


疲れた!
お腹空いた!


「ワウ(休憩にするか)」


「にゃ(うん、お腹すいた)」


「リュン、アンバー、休憩か?」


タイミングを見計らったかのように俺らが休憩している所にベルが声を掛けてきた。


「ワフ(ああ、先に飯にしようぜ)」


「にゃー(お腹空いたー)」


「ははっ、頑張っていたからな
ここで昼飯にしようか」


「にゃ?(ここで?)」


食べている時にトゥリーランプに襲われない!?


「ああ
周りのトゥリーランプは倒したからここ辺りは暫く大丈夫だろう」


「にゃ(そうなんだ)」


俺はベルの言葉が気になり、アンバーの背中によじ登って辺りを見渡した。

ほんとに全然見当たらない


「にゃ、にゃっ
(ほんとにいない
すごいなベル!)」


「ははっ、ありがとう」


ベルは鞄からイスなどを出しながら返事をした。


「ウォン(何が残っているんだ?)」


「ハニーベアの残りとスープだな」


「ワウウォン
(それだけか
それなら、リュンヌが戦い方を覚えたら狩りに行ってくる)」


「ああ、わかった
気をつけろよ」


「ワフ(誰に言ってんだよ)」


「ははっ、そうだな
頼んだ」


「ワウ(ああ)」


そんな会話をアンバーの上で聞いていて、アンバーが少し羨ましく思った。

やっぱり、数年の差ってでかい
それに契約獣だけ別行動って普通ないよな?
はあー
俺も早く強くなってベルに頼られたい

アンバーの毛並みを全身で堪能しながら、体が疲れているのかお腹は空いているが、段々と眠くなってきた。






「リュン、リュン、出来たぞ?」


ベルに体を揺さぶられて、欠伸をしながら起き上がった。


「ふにゃあ(ふわああ)」


ねむ

きゅるるる


「はははっ、待たせたな」


盛大なお腹の音を笑われて、恥ずかしさを誤魔化すように辺りを見渡した。


あれ?
たしか、アンバーの上にいてたはず・・・
いつの間にベルの足の上に
全然気がつかなかった

アンバーの方を見るとすでに肉に齧り付いていて、ごくりと唾を飲み込んだ。


「リュン、ここに」


トントンと二つのイスを並べた所を手で叩いて、そこに座るように促した。

ベルの膝からぴょんと飛び移り、俺が座ったのを確認すると、肉とスープと水を用意してくれた。





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