突然ねこになった俺

にーにゃ

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ダルクとベルが言っていた通り、強そうな魔物が次々と出てきたが、2人は魔法で難なく倒していった。

ちなみに俺は、ベルの肩の上から邪魔にならない程度に火魔法を魔物に当てたりしていた。

魔物を倒しながら森の奥に進むと森が開け、泉が見えてきた。


「ピー(うわあ、すげーきれー)」


キラキラと太陽の光で泉が光っていて、幻想的な雰囲気になっていた。


「ふっ、気に入ったみたいだな」


「おう、そうだな
目がキラキラしてるぜ」


俺の様子をベルにもダルクにも見られていたらしくて、俺を見て微笑みながら言った。

少し恥ずかしくて、特にニヤニヤしているダルクから顔を隠すようにベルの首に顔を寄せた。


「リュン、この泉は何故か浄化の作用が少しあってな
ここに水を飲みに来る魔物は比較的におとなしくなる
だからここでの魔物の討伐は禁止されいてる」


「ピー(そうなんだ)」


へえ、不思議だな

確かに、遠くの方によく見るとちらほらと魔物が水を飲んでいるのが見える。

俺らの事は気にしていないみたいだ


「'カーネリアン'」


ダルクがそう言った瞬間、鳥の精霊がダルクの腕の上に現れた。


「カーネリアン、リュンヌに飛び方を教えてやってくれ」


「ピィ(ああ、わかった)」


「リュンヌ、こいつは俺の相棒のカーネリアンだ」


「ピィ(よろしく、リュンヌ)」


「ピッ(俺はリュンヌ、よろしく)」


カーネリアンは朱色の綺麗な体で、渋い声で話しかけてきた。


「カーネリアン、リュンヌの事をよろしく頼む」


「ピィ(ああ、任せておけ)」


ベルの言葉に頷いた後、ダルクの腕から飛び立ち、地面に降り立った。


「ピィ(リュンヌ、こちらに来い)」


「ベル、リュンヌを下ろしてやってくれ」


「ああ、わかった」


ベルは俺を抱き上げて、地面にそっと下ろしてくれた。


「ピー(ありがとう、ベル)」


「ああ」


俺はカーネリアンの元に走りよった。


「ピィ?
(まず、翼を広げたことはあるか?)」


「ピュイ?(あったかな?わからない)」


「ピィ(そうか、ではそこから始めよう)」


それから、カーネリアンに飛び方を教えてもらった。

何から何まで丁寧に教えてくれて、ようやっと飛ぶことが出来た。


「ピィー(そうだ、風に身を任せるのだ)」


「ピ(う、うん)」


カーネリアンと一緒に空を飛び、コツを側で教えてもらいながら、ひたすら安定するまで飛ぶ練習をした。


「フィー」


そんな音が近くから聞こえ、音の方を見た。


「ピィ(そろそろ戻ろう)」


「ピ(わかった)」


カーネリアンがダルクの元に行くのを見てから、俺もベルの元に向かって降り立った。




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