121 / 123
13
しおりを挟む「ワウ(チッ仕方がねえ)」
突然、体が浮いた。
「ワウ!?(な、なに!?)」
「ワフワウ
(はあー突然どうしたんだ
それにその姿は)」
「ワウ(アンバー)」
そっか、これアンバーの風魔法か
いまだにフワフワと浮いていることに落ち着かなくじたばたとしていたら、下ろしてくれた。
「ワフ?(ベルは?)」
「ウォン(もうすぐ、こっちに来るだろうな)」
「ワウ?(マラーキーも?)」
「ワフウォン
(さあな
それよりその姿をどうにかしろ
今は大通りから俺がいてお前の姿は見えていないが、その姿で出ると騒ぎになるぞ)」
「ワフ?・・・ウォン!
(姿?
・・・えっ、犬!?)」
あ、走ってる途中に体が熱くなったと思ったら、変化してたんだ
そっか、もうレベル24はいってるんだ
俺は目を瞑って猫の姿になるように想像した。
また体が熱くなった。
「にゃ?(元に戻った?)」
あ、戻ってる
「ワフ(ああ)」
俺の姿に頷いたと思ったら、後ろを振り向き
「ワウ(来たぞ)」
「にゃ、にゃう?
(うん
アンバー、今日も一緒に寝ていい?)」
「・・・ワフ(・・・わかった)」
今日はベルもいるだろ?という顔をしながらも頷いてくれた。
日本では独り寝とか普通で当たり前だったのに、ベルと一緒に寝てからはそれが当たり前になっていて、なかなか寝付けなかった俺にアンバーが提案してくれたのだ。
だからベルがいなかった数日はアンバーと一緒に寝ている。
「アンバー!リュンヌは!?」
「ワウ(無事だ、ここにいる)」
慌てて駆けつけてきたのか凄い剣幕でそう言ったベルにアンバーは冷静に答えた。
「にゃ(ベル)」
「ちょっと、突然走り出すなんて!ふうー
何があったの!?」
マラーキーが息を整えながらベルの後ろから覗いてきた。
!
マラーキー
はあー嫌だな
やっぱり、キスしたのかな
「リュンヌ、おいで」
「にゃ(アンバー)」
ベルが手を差し伸べてきたけど、何となく気持ちが重くてアンバーにすり寄った。
「ワフウォン
(はあー
ベルン、先にマラーキーをどうにかしろ
俺らは先に宿に戻っている)」
「・・・わかった」
ベルは悲しげに俺の事を見た後に、マラーキーを連れて何処かに行った。
「ワウ?(これでいいか?)」
「にゃ(うん、ありがと)」
「ウォン
(だがずっと避け続けるわけにもいかないぞ)」
「・・・にゃ(・・・わかってる)」
「ワフ(ああ、帰るぞ)」
「にゃ(うん)」
俺らは宿に帰ってバングにご飯を貰った後、部屋に戻った。
「にゃー(はあー)」
今日は今まで以上に精神的に疲れた
ベルの事を好きって自覚した途端にキスシーンを見るってキツいよなあ
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
257
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる