突然ねこになった俺

にーにゃ

文字の大きさ
120 / 123

12

しおりを挟む





ネルとダルクに見送られ、俺とアンバーは森に向かった。


俺はいつも通りアンバーの背中の上に乗って、周りを見渡した。

やっぱり、昼過ぎって冒険者も他の人もあんまりいないなあ
皆まだご飯を食べてるんだろうな
まあその方が注目されなくていいけど

気になるお店や露天を見つけてはじっと眺めたりしていたら、おしゃれなお店からマラーキーとベルが出てきた。

仲良さそうに腕を組んでいて、恋人のふりは今日で終わるって言ってたのに、あれは嘘だったのか?


「ワウ(ベルか)」


「にゃ(うん、マラーキーと一緒だ)」


「ワフ(はあー、着いていくか?)」


「にゃ(いい、見たくない)」


「ワウ(気になって集中しないだろ)」


「・・・」


アンバーはベルたちの後を距離をとって着いていき、風魔法でベルたちの会話が聞こえるようにしてくれた。


「マラーキー、それで話なんだが「ねえ!次はあそこに行きましょ!」」


マラーキーはベルの話を遮るようにベルの腕を引っ張り、別の店に入っていった。

それが何度か繰り返され、辺りが薄暗くなったときだった。

漸くマラーキーがベルの話を聞く気になったのか、ロマンチックな景色に、2人で並んでベンチに座った。


「マラーキー、」


「待って、ベルンの言いたい事はわかっているわ
恋人のふりはもう必要ない、でしょ」


「ああ」


「ふふっ、やっぱりね
・・ねえ、わたし、あなたのことが好きなの
このまま、本当の恋人になりたいと思っているわ!
あなたもわたしの事を好きでしょ!?」


「すまない、マラーキーの事は好いているし感謝もしているが、友以上の好意は抱いていない」


「どうして!?」


「すまない」


「・・・そう
それなら最後のお願いを聞いてくれる?」


「・・・出来る範囲でなら」


「っ、キスしてちょうだい」


「それは、」


「お願いよ
それであなたの事は諦めるわ」


「・・・わかった」


えっ!?
嘘、本当にキスするの!?
あれは女の人の常套句じゃん!


俺の気持ちは関係ないよばかりに2人の距離は近づいていった。

2人が近づいていく瞬間がスローモーションのように見え、居ても立っても居られなくなりダッシュでその場から逃げた。


「ワウ!?(リュンヌ!?)」


「アンバー!?」


後ろでアンバーと多分ベルの声が聞こえた気がしたけど、気にしている余裕はなかった。

うっ
ベル・・・


「ワウ!(待て!リュンヌ)」


チラッと後ろを見てみた。

やっぱり、追い付かれるよな
今は誰とも会いたくないのに
俺もアンバー見たいに早く走れたらな

そう強く思った瞬間だった。

体が熱くなり、走るスピードが上がった気がした。




しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

拝啓、目が覚めたらBLゲームの主人公だった件

碧月 晶
BL
さっきまでコンビニに向かっていたはずだったのに、何故か目が覚めたら病院にいた『俺』。 状況が分からず戸惑う『俺』は窓に映った自分の顔を見て驚いた。 「これ…俺、なのか?」 何故ならそこには、恐ろしく整った顔立ちの男が映っていたのだから。 《これは、現代魔法社会系BLゲームの主人公『石留 椿【いしどめ つばき】(16)』に転生しちゃった元平凡男子(享年18)が攻略対象たちと出会い、様々なイベントを経て『運命の相手』を見つけるまでの物語である──。》 ──────────── ~お知らせ~ ※第3話を少し修正しました。 ※第5話を少し修正しました。 ※第6話を少し修正しました。 ※第11話を少し修正しました。 ※第19話を少し修正しました。 ※第22話を少し修正しました。 ※第24話を少し修正しました。 ※第25話を少し修正しました。 ※第26話を少し修正しました。 ※第31話を少し修正しました。 ※第32話を少し修正しました。 ──────────── ※感想(一言だけでも構いません!)、いいね、お気に入り、近況ボードへのコメント、大歓迎です!! ※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない

砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。 自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。 ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。 とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。 恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。 ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。 落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!? 最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。 12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生

異世界で聖男と呼ばれる僕、助けた小さな君は宰相になっていた

k-ing /きんぐ★商業5作品
BL
 病院に勤めている橘湊は夜勤明けに家へ帰ると、傷ついた少年が玄関で倒れていた。  言葉も話せず、身寄りもわからない少年を一時的に保護することにした。  小さく甘えん坊な少年との穏やかな日々は、湊にとってかけがえのない時間となる。  しかし、ある日突然、少年は「ありがとう」とだけ告げて異世界へ帰ってしまう。  湊の生活は以前のような日に戻った。  一カ月後に少年は再び湊の前に現れた。  ただ、明らかに成長スピードが早い。  どうやら違う世界から来ているようで、時間軸が異なっているらしい。  弟のように可愛がっていたのに、急に成長する少年に戸惑う湊。  お互いに少しずつ気持ちに気づいた途端、少年は遊びに来なくなってしまう。  あの時、気持ちだけでも伝えれば良かった。  後悔した湊は彼が口ずさむ不思議な呪文を口にする。  気づけば少年の住む異世界に来ていた。  二つの世界を越えた、純情な淡い両片思いの恋物語。  序盤は幼い宰相との現実世界での物語、その後異世界への物語と話は続いていきます。

【完結】ここで会ったが、十年目。

N2O
BL
帝国の第二皇子×不思議な力を持つ一族の長の息子(治癒術特化) 我が道を突き進む攻めに、ぶん回される受けのはなし。 (追記5/14 : お互いぶん回してますね。) Special thanks illustration by おのつく 様 X(旧Twitter) @__oc_t ※ご都合主義です。あしからず。 ※素人作品です。ゆっくりと、温かな目でご覧ください。 ※◎は視点が変わります。

学園ものに転生した悪役の男について

ひいきにみゐる
BL
タイトルの通りにございます。文才を褒められたことはないので、そういうつもりで見ていただけたらなと思います。

美形令息の犬はご主人様を救いたい

BL
シエノークは美しき侯爵令息ルスランの忠実なしもべであり、犬だった。ルスランを盲信し、王家に叛逆するルスランを支え、ルスランが王家の騎士に斬られて命を落とすまで傍にいた。その後、シエノークもまた命を落とし、──ベッドの上で目を覚ました。9歳に戻ったシエノークはご主人様であるルスランの破滅を防ぐことを決意する。/美形令息×美形令息の犬

処理中です...