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権田守のケース
fragment #6 物理接続
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深夜。築四十年の木造アパートの鉄製階段を、二組の足音が駆け上がってきた。
所轄地域課の村田巡査部長と、新人の佐藤巡査だ。
一一〇番通報の内容は異常だった。「動画配信サイトで男が自分の腕を解体している」「自殺しようとしている」という通報が、数分間のうちに数十件も殺到したのだ。
二人は二〇三号室の前に立った。
村田が眉をひそめる。ドアの隙間から漏れ出す空気が、すでに尋常ではなかった。
古漬けのような酸っぱい生活臭、錆びた鉄の臭い、そして電子機器がショートしたような焦げ臭さが混じり合い、鼻の奥をツンと刺す。
「権田さん! 警察だ! 開けなさい!」
村田がドアを叩きながら叫ぶ。
返事はない。だが、中からは「ブツブツ」という男の独り言と、ピチャッ、ピチャッという、水気を含んだ何かを床に落とすような音が聞こえてくる。
「……先輩、この臭い……」
佐藤の顔が蒼白になる。
「鍵がかかってる。佐藤、裏だ。ベランダ側の窓を割るぞ。緊急避難措置だ」
「は、はい!」
二人は狭い通路を走り、建物の裏手へと回る。
一階の屋根を伝い、二〇三号室のベランダへ。
カーテンは閉め切られていたが、隙間から病的なまでに鮮やかな青白い光が漏れ、不規則に点滅していた。
中の独り言は、より鮮明に聞こえた。
「……接続……あともう少し……」
「……邪魔をするな……」
村田は腰の警棒に手を掛けたが、抜くことはしなかった。まずは制圧よりも保護が優先だ。
「行くぞ」
村田が警棒の先端で窓ガラスのクレセント錠付近を叩き割る。
ガシャーン!!
ガラスが派手に砕け散り、静寂な住宅街に乾いた音が響き渡った。
二人はガラス片を踏み砕きながら、土足で室内へと踏み込んだ。
「警察だ! やめ……っ!?」
叫ぼうとした村田の喉奥で、言葉が凍りつき、嘔吐感へと変わった。
新人の佐藤は、「ひっ」と短い悲鳴を上げて後ずさり、窓枠に背中を打ち付けた。
そこは、この世の光景ではなかった。
六畳一間の狭い空間は、壁一面に設置されたモニターと、床に散乱する無数のスマートフォンが放つブルーライトによって、深海のような冷たい青色に染め上げられていた。
その「青」が、部屋の惨状を毒々しく浮かび上がらせている。
足の踏み場がない。
床一面が、赤黒い粘液の沼になっていた。
ストロング系缶チューハイの空き缶、変色したコンビニ弁当の容器、灰皿から溢れた吸い殻。
それらゴミの山に混じって、**「人体の一部」**が散乱していた。
削ぎ落とされた皮膚の切れ端が、ティッシュペーパーのように丸められ、捨てられている。
黄色い脂肪の塊が、吸い殻にまみれ、崩れた豆腐のように転がっている。
部屋中に充満する濃厚な血の臭気と、排泄物のアンモニア臭が混ざり合い、呼吸をするだけで肺が腐りそうな瘴気となって二人を襲った。
そして、部屋の中央。
複数のディスプレイに囲まれた、祭壇のようなデスクに、**『それ』**はいた。
椅子に座っているのは、解体途中の肉塊だった。
左腕は肘から先が完全にめくれ上がり、皮膚が剥がされ、赤い筋肉の繊維と白い腱が、理科室の人体模型のように露わになっている。
流れ出た大量の血液が、キーボードの隙間に入り込み、バチバチと青い火花を散らしている。
だが、何よりも恐ろしいのは、その男――権田守の表情だった。
激痛で悶え苦しんでいるのではない。
彼は、恍惚としていた。
焦点の合わない目で虚空を見つめ、裂けた唇からよだれと血の混じった泡を垂らしながら、まるで聖母を見るような目でモニターを見つめ、ニタニタと笑っているのだ。
自分の体をゴミのように切り捨てた男の、純粋無垢な笑顔。
そのギャップが、村田の背筋を氷のように冷やした。
「う……おぇ……」
佐藤が耐えきれずに口元を押さえ、その場にうずくまる。
村田も長年の経験があるが、これほどの狂気は見たことがなかった。
これは事件現場ではない。狂信者が自らの体を供物として捧げる、冒涜的な儀式の場だ。
「ご、権田! 何をしてるんだ! その手を離せ!」
村田が声を張り上げるが、震えを止められない。
彼はずり足で距離を詰めたが、足元の血糊が、靴底にネチャリとへばりついた。
権田が、ゆっくりとこちらを向いた。
その目は、村田たちを見ていなかった。彼の網膜には、警察官の姿など映っていないようだった。
「……チッ……また、ポップアップ広告か……」
権田は鬱陶しそうに呟くと、興味を失ったように視線をPCに戻した。
「しつこいウイルスだ……。急がないと……セッションが切れる……」
権田は、残った右手を、皮の剥がれた左手の指先に添えた。
そして、その左手の指を――骨と筋だけになり、かろうじて繋がっているだけの指を――PCのUSBポートへと近づけた。
「やめろ!!」
村田が叫び、飛びかかった。
だが、遅かった。
「……物理接続(ハードウェア・コネクト)……開始……」
権田は、渾身の力で、指先を長方形の小さな穴にねじ込んだ。
当然、入るはずがない。
だが、彼は構わず押し込んだ。
バキリ。グシャッ。
湿った破砕音が響く。
指の骨が砕け、第一関節が潰れ、肉と骨のペーストになって無理やりポートの中にねじ込まれていく。
爪が剥がれ飛び、神経が断裂する。
常人ならショック死しかねない激痛のはずだ。
しかし、権田の体はビクンと一度跳ねただけで、その表情は法悦に満ちていた。
カチリ、と何かが噛み合う音がした(ように聞こえた)。
「……あ、ああっ……! きた……!」
権田が天井を仰ぎ、白目を剥く。
「……繋がった……! 光が……見える……!」
村田の手が権田の肩を掴んだ瞬間、権田の体から、唐突に力が抜けた。
糸が切れた操り人形のように、上体が前のめりに崩れ落ちる。
村田が支えようとしたが、ヌルリとした血で手が滑り、重たい肉体はそのまま机に倒れ込んだ。
額がキーボードに激突し、血濡れの指がポートに刺さったまま、彼は動かなくなった。
プツン。
権田守というユーザーのセッションは、そこで物理的に終了した。
「おい! しっかりしろ!」
村田が怒鳴り、権田の首筋に指を当てる。
脈は弱いがある。だが、呼吸が浅い。
「佐藤! 救急車だ! 急げ!」
「は、はい! 本部! 本部! 二〇三号室、現場到着! 傷病者一名確保! 自傷行為による重傷! 至急救急車を!」
佐藤は震える手で無線機を握りしめ、涙声で叫んでいる。
部屋には、重苦しい死の気配と、むせ返るような鉄の臭いが充満していた。
だが、その静寂を破るものがあった。
『はいどうもー! 覚醒者Gです!』
机の上のPCスピーカーから、明るく、快活で、少しノイズ混じりの合成音声が大音量で再生された。
村田と佐藤は、ビクリとしてモニターを見た。
画面の中には、旭日旗を背負い、アニメ調に美化されたアバターが満面の笑みを浮かべている。
カメラの前で死にかけている、ゴミと汚物にまみれた醜い肉塊とは似ても似つかない、輝かしい英雄の姿。
『今日はね、ついに高次元への移行に成功しました! いやあ、体が軽い! これで24時間、休まず日本を守れますよ!』
ピカピカと明滅するエフェクト。流れるコメント。
意識を失った権田の横で、モニターの中の『彼』は、永遠に喋り続けていた。
村田は、倒れている権田の顔を見た。
瞼が閉じられず、白目を剥いたその顔は、微かに笑っているように見えた。
それは、人間が浮かべる笑みではなかった。
壊れた玩具が、最後のゼンマイが切れる瞬間に見せた、虚無の表情だった。
所轄地域課の村田巡査部長と、新人の佐藤巡査だ。
一一〇番通報の内容は異常だった。「動画配信サイトで男が自分の腕を解体している」「自殺しようとしている」という通報が、数分間のうちに数十件も殺到したのだ。
二人は二〇三号室の前に立った。
村田が眉をひそめる。ドアの隙間から漏れ出す空気が、すでに尋常ではなかった。
古漬けのような酸っぱい生活臭、錆びた鉄の臭い、そして電子機器がショートしたような焦げ臭さが混じり合い、鼻の奥をツンと刺す。
「権田さん! 警察だ! 開けなさい!」
村田がドアを叩きながら叫ぶ。
返事はない。だが、中からは「ブツブツ」という男の独り言と、ピチャッ、ピチャッという、水気を含んだ何かを床に落とすような音が聞こえてくる。
「……先輩、この臭い……」
佐藤の顔が蒼白になる。
「鍵がかかってる。佐藤、裏だ。ベランダ側の窓を割るぞ。緊急避難措置だ」
「は、はい!」
二人は狭い通路を走り、建物の裏手へと回る。
一階の屋根を伝い、二〇三号室のベランダへ。
カーテンは閉め切られていたが、隙間から病的なまでに鮮やかな青白い光が漏れ、不規則に点滅していた。
中の独り言は、より鮮明に聞こえた。
「……接続……あともう少し……」
「……邪魔をするな……」
村田は腰の警棒に手を掛けたが、抜くことはしなかった。まずは制圧よりも保護が優先だ。
「行くぞ」
村田が警棒の先端で窓ガラスのクレセント錠付近を叩き割る。
ガシャーン!!
ガラスが派手に砕け散り、静寂な住宅街に乾いた音が響き渡った。
二人はガラス片を踏み砕きながら、土足で室内へと踏み込んだ。
「警察だ! やめ……っ!?」
叫ぼうとした村田の喉奥で、言葉が凍りつき、嘔吐感へと変わった。
新人の佐藤は、「ひっ」と短い悲鳴を上げて後ずさり、窓枠に背中を打ち付けた。
そこは、この世の光景ではなかった。
六畳一間の狭い空間は、壁一面に設置されたモニターと、床に散乱する無数のスマートフォンが放つブルーライトによって、深海のような冷たい青色に染め上げられていた。
その「青」が、部屋の惨状を毒々しく浮かび上がらせている。
足の踏み場がない。
床一面が、赤黒い粘液の沼になっていた。
ストロング系缶チューハイの空き缶、変色したコンビニ弁当の容器、灰皿から溢れた吸い殻。
それらゴミの山に混じって、**「人体の一部」**が散乱していた。
削ぎ落とされた皮膚の切れ端が、ティッシュペーパーのように丸められ、捨てられている。
黄色い脂肪の塊が、吸い殻にまみれ、崩れた豆腐のように転がっている。
部屋中に充満する濃厚な血の臭気と、排泄物のアンモニア臭が混ざり合い、呼吸をするだけで肺が腐りそうな瘴気となって二人を襲った。
そして、部屋の中央。
複数のディスプレイに囲まれた、祭壇のようなデスクに、**『それ』**はいた。
椅子に座っているのは、解体途中の肉塊だった。
左腕は肘から先が完全にめくれ上がり、皮膚が剥がされ、赤い筋肉の繊維と白い腱が、理科室の人体模型のように露わになっている。
流れ出た大量の血液が、キーボードの隙間に入り込み、バチバチと青い火花を散らしている。
だが、何よりも恐ろしいのは、その男――権田守の表情だった。
激痛で悶え苦しんでいるのではない。
彼は、恍惚としていた。
焦点の合わない目で虚空を見つめ、裂けた唇からよだれと血の混じった泡を垂らしながら、まるで聖母を見るような目でモニターを見つめ、ニタニタと笑っているのだ。
自分の体をゴミのように切り捨てた男の、純粋無垢な笑顔。
そのギャップが、村田の背筋を氷のように冷やした。
「う……おぇ……」
佐藤が耐えきれずに口元を押さえ、その場にうずくまる。
村田も長年の経験があるが、これほどの狂気は見たことがなかった。
これは事件現場ではない。狂信者が自らの体を供物として捧げる、冒涜的な儀式の場だ。
「ご、権田! 何をしてるんだ! その手を離せ!」
村田が声を張り上げるが、震えを止められない。
彼はずり足で距離を詰めたが、足元の血糊が、靴底にネチャリとへばりついた。
権田が、ゆっくりとこちらを向いた。
その目は、村田たちを見ていなかった。彼の網膜には、警察官の姿など映っていないようだった。
「……チッ……また、ポップアップ広告か……」
権田は鬱陶しそうに呟くと、興味を失ったように視線をPCに戻した。
「しつこいウイルスだ……。急がないと……セッションが切れる……」
権田は、残った右手を、皮の剥がれた左手の指先に添えた。
そして、その左手の指を――骨と筋だけになり、かろうじて繋がっているだけの指を――PCのUSBポートへと近づけた。
「やめろ!!」
村田が叫び、飛びかかった。
だが、遅かった。
「……物理接続(ハードウェア・コネクト)……開始……」
権田は、渾身の力で、指先を長方形の小さな穴にねじ込んだ。
当然、入るはずがない。
だが、彼は構わず押し込んだ。
バキリ。グシャッ。
湿った破砕音が響く。
指の骨が砕け、第一関節が潰れ、肉と骨のペーストになって無理やりポートの中にねじ込まれていく。
爪が剥がれ飛び、神経が断裂する。
常人ならショック死しかねない激痛のはずだ。
しかし、権田の体はビクンと一度跳ねただけで、その表情は法悦に満ちていた。
カチリ、と何かが噛み合う音がした(ように聞こえた)。
「……あ、ああっ……! きた……!」
権田が天井を仰ぎ、白目を剥く。
「……繋がった……! 光が……見える……!」
村田の手が権田の肩を掴んだ瞬間、権田の体から、唐突に力が抜けた。
糸が切れた操り人形のように、上体が前のめりに崩れ落ちる。
村田が支えようとしたが、ヌルリとした血で手が滑り、重たい肉体はそのまま机に倒れ込んだ。
額がキーボードに激突し、血濡れの指がポートに刺さったまま、彼は動かなくなった。
プツン。
権田守というユーザーのセッションは、そこで物理的に終了した。
「おい! しっかりしろ!」
村田が怒鳴り、権田の首筋に指を当てる。
脈は弱いがある。だが、呼吸が浅い。
「佐藤! 救急車だ! 急げ!」
「は、はい! 本部! 本部! 二〇三号室、現場到着! 傷病者一名確保! 自傷行為による重傷! 至急救急車を!」
佐藤は震える手で無線機を握りしめ、涙声で叫んでいる。
部屋には、重苦しい死の気配と、むせ返るような鉄の臭いが充満していた。
だが、その静寂を破るものがあった。
『はいどうもー! 覚醒者Gです!』
机の上のPCスピーカーから、明るく、快活で、少しノイズ混じりの合成音声が大音量で再生された。
村田と佐藤は、ビクリとしてモニターを見た。
画面の中には、旭日旗を背負い、アニメ調に美化されたアバターが満面の笑みを浮かべている。
カメラの前で死にかけている、ゴミと汚物にまみれた醜い肉塊とは似ても似つかない、輝かしい英雄の姿。
『今日はね、ついに高次元への移行に成功しました! いやあ、体が軽い! これで24時間、休まず日本を守れますよ!』
ピカピカと明滅するエフェクト。流れるコメント。
意識を失った権田の横で、モニターの中の『彼』は、永遠に喋り続けていた。
村田は、倒れている権田の顔を見た。
瞼が閉じられず、白目を剥いたその顔は、微かに笑っているように見えた。
それは、人間が浮かべる笑みではなかった。
壊れた玩具が、最後のゼンマイが切れる瞬間に見せた、虚無の表情だった。
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