夫不在でも義母がいれば楽しい

しゃーりん

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結婚して三か月が経ったころ、義母シャロンが聞いてきた。


「アリア、あなた妊娠したんじゃない?少し様子が違うわ。」
 

シャロンは目聡かった。
確かに、アリアは少し自分の体調に違和感を感じ、月のものも遅れていることから、妊娠の可能性を考えていたため、ここ数日様子見をしていたのだ。


「そうかもしれない、と思っていて。あまり早くだとお医者様も判断が難しいと聞いたことがありますので、もう少ししてから診断をお願いしようかと思っています。勘違いかもしれませんし。」


期待し過ぎると、違った時に落胆が大きい気がしてまだ誰にも言っていなかった。

昨日、ヴィンスの閨事の誘いも断ってしまい、彼には言っておいた方がいいかもしれないと考えていたところだった。
何も言わずに断り続けると、ヴィンスがショックを受けるかもしれない。 

ヴィンスとの閨事は、彼がアリアをとても愛していると感じることができるため、求められることは嬉しいと思っている。


「そう。ドキドキするわよね。月のものがないまま来週になれば一度医師を呼びましょうね。」

「はい。」


シャロンとそんな会話をして別れたすぐ後、ヴィンスがやってきた。


「アリア、ひょっとして子供ができたんじゃないのか?医師を呼ぶか?」


ヴィンスはヴィンスでアリアが閨事を拒否した理由に思い当たったらしい。


「ふふ。先ほどお義母様にも聞かれました。そうかも?って思っているところなのです。ヴィンス様にも話そうと思っていたところでした。」
 
「母上が?先を越されたか。アリアのことを一番よく見ているはずなのに、まだ敵わないのか。」


ヴィンスは落ち込んでいる。
彼は一緒に暮らし始めてから、自分がアリアの一番になりたいと義母を敵対視している。

アリアの一番はとうにヴィンスになっているが、義母と一緒にいることが楽しいことに変わりはない。


「来週まで様子を見ようと思っています。できていたら嬉しいですね。」

「ああ。楽しみだな。」


ヴィンスが優しく抱きしめてくれて、アリアは幸せを感じた。
 

後日、アリアは双子を妊娠していることが判明した。


実家にも双子を妊娠したことを知らせると、サリナがやってきた。


「双子が双子を産むって、面白いわね。」

「あなたもその可能性があるかもしれないわよ?」

「確かに。あのね、私、アレックス様とまた付き合っているの。この間、プロポーズされて。」

「クレベリス騎士団長と?大丈夫なの?」

「うん。私が我が儘を言っても優しくて。やっぱり頼れるし、いいなって思うの。」


10歳以上離れているため、喧嘩にもならないのかもしれない。
恋愛にはポンコツっぽいけれど、彼はサリナに振り回されても忘れられなかったようだ。
意外とその我が儘さを好んでいるフシがある。

サリナも自分の幸せを見つけたようで安心した。



アリアは男女の双子を出産した。

夫であるヴィンスがいて、子供たちがいて、義母シャロンがいて。

賑やかな毎日を楽しく暮らせて、アリアは幸せに思った。



<終わり>

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