私が産んだ子は誰の子なのでしょう?

しゃーりん

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ブランシェが目覚めると、そこはエメック侯爵家の自分の寝室だった。


「よかった。変な夢を見た……え、夢、じゃない?」


手をお腹に持っていくと、明らかに膨れていた。


「え、何、どういうこと?」


本当にわけがわからなかった。

ブランシェの声が聞こえたのか、隣の部屋から夫のアンゼムが飛び込んできた。 


「ブランシェ、あぁ、よかった。ようやく君が見つかってホッとしたよ。」

「アンゼム、あの、私、記憶がおかしいのかしら?どうして妊娠しているの?」


妊娠のことを話すと、アンゼムは悲しそうな顔になった。


「あの男は死んだらしい。その子は僕の子じゃないけれど、エルシスとパッティとは兄弟になるからうちで育てよう。」

「待って待って、意味が分からない。あの男って誰?」
 

ブランシェとアンゼムの間には沈黙が流れた。


「じゃあ、見つかったってどういうこと?私、どうして知らない場所にいて騎士がいたの?」

 
アンゼムは眉間に皴を寄せた後、聞いてきた。


「ブランシェがその知らない部屋で目覚める前、記憶のある場所ってっどこ?」

「どこって、昨日は……昨日なのかしら?もう今日じゃないわよね。カールストン公爵家の夜会に行ったでしょう?挨拶回りをして、ダンスの後、そこの休憩室でシャンパンをいただいて、そこから記憶がないわね。眠ってしまったのかしら。」
 
「それが最後?!」
 

アンゼムは非常に驚いていた。何がおかしいの?

あ……一番おかしいのはお腹だわ。これってほぼ臨月よね。
じゃあ九か月くらい経ってるってこと?
そう言えば、騎士たちが八か月とか監禁がどうのこうのと話していた気がする。


「アンゼム、ひょっとして、私って何か月もいなかったの?」

「そうだ。ブランシェはカールストン家の夜会から行方不明になって、八か月が経っていた。」

「八か月……」


嘘でしょう?
私にしてみれば夜会は昨日のことなのに。

 
「あっ!いたっ……痛い。陣痛かも。」

 
もう産まれるの?
心の準備も何もできていないのに。
というか、あなた誰の子?

夜会の前日に月のものが終わったばかりだったから、アンゼムの子ではないわ。
行方不明の間に、その死んだ男とかいう奴に妊娠させられた?

記憶にないわー。
あっ!まさか、私、記憶喪失になっていて、目覚めたらその間のことを忘れた?

ええー……
というか、そうだとしたら、この子、産まれるの早すぎない? 
臨月みたいな大きさだけど、実際は全然月足らずってことになりそう。 

驚きの連続で陣痛が来てしまったのね。
 

ブランシェがそんなことを考えている間に、アンゼムが部屋を飛び出して行っていた。

過去に二度経験してるから、任せて大丈夫ね。


あ……エルシスとパッティも八か月分成長しているってこと?

三歳と一歳だったけど、四歳と二歳になっているわね。私、忘れられてないかしら。
 
会いたいのにー……とりあえず、この子を産まないとね。



 
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