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『…いやっ!やめてぇ…あぁ…んんん…』
『気持ちいい?媚薬のせい?それとも元々感度がいいのかな?』
カシームに秘部を指と唇で攻められているアンネは達してもまだ抵抗の言葉が出る。
だが、体の方は素直に快感を求めているのはわかる。
『アンネ、奥に欲しいだろ?望めば気持ちよくなるよ』
首を横に振って抵抗する。

『シリルは何度このベッドで愛人を抱いたかな?』
『シリルは快感を素直に欲しがる愛人をどうやって攻めたかな?』
『愛人は奥に精をぶちまけられて、どんなによがったかな?』
『アンネの方が魅力的だよ』
『シリルより気持ちよく抱いてあげる』
『ほら…君がヒクヒクさせて誘うから中に誘われてしまった』
シリルに囁かれているうちに、アンネはカシームのモノを奥まで受け入れてしまった。
思わず締め付ける。しかし、それは二人の快感への合図になってしまった。
『ああ、アンネ。君の中はとても気持ちいい』
『あぁ…あぁ…んん、はっ…んんん…」
アンネは声にならない気持ちよさを感じていた。媚薬のせい?カシームが上手いせい?
快感が欲しくて堪らない。カシームの腰に脚を巻き付けて奥を強請る。
この行為は、本当はこんなに気持ちがいいものだったのだ。未知の快感に溺れる。
『アンネ、ここがいいんだね、ああ、達しそうだね?いいよ、一緒に…』
アンネの締め付けに、カシームも奥で精を放った。
『こんなに気持ちよかったのは初めてだよ。』
…アンネもそうだった。シリルの愛撫と比べものにならない。
まだ媚薬で体が疼いていた。それを中で感じ取ったカシームのモノが中で徐々に大きくなる。
『まだ欲しいんだね。君の体は最高だ。今までの誰よりも』
カシームは一目惚れした美しい髪を指で梳き口づけを落とす。
そして、ふと思い出したように言った。
『アンネとまだ口づけしていなかったね』
迫ってくる唇をアンネは避けなかった。…媚薬のせいにして。
舌を絡ませ合っているうちにカシームのモノが復活して腰を動かす。
アンネは今までの何倍も乱れた…カシームのモノはシリルよりも太くて長くて力強かった。

一週間の間、アンネは形だけ毎回抵抗し、カシームはほとんど入っていない媚薬を飲ます。
期間限定が気持ちを高ぶらせるのか、行為に没頭した。

最後の日、カシームは『秘密』を囁いた。
『君を裏切ったシリルは愛人の子が男の子だと喜んで連れて帰った。
 だけど、本当にシリルの子かな?他の男に抱かれていないと思う?
 少なくとも一人はいるからね。他は知らないけど。
 君の子供たちは、そのうちに嫁ぐ。
 残る愛人の子が跡継ぎに相応しいシリルの子かどうか将来が楽しみだ。誰に似るかな?
 シリルに似ていたとしても、いつか疑惑の種を植えてやればいい。
 愛人の相手はお前だけではなかったと。
 その日を楽しみに正妻として堂々とすればいい。
 君は侯爵家、あっちは貧乏子爵家だからね。』

つまり、カシームも愛人を抱いたというわけか。アンネは理解した。
女しか産めなくて何が悪い。時代は変わりつつある。
女でも跡継ぎになれると決まったのに、男に拘るシリルなどもういい。
しかも一週間、カシームにアンネを売ったのだ。
愛情は冷めた。だが、子供たちのために正妻でいると決めた。


『さようなら。初恋の君。君の髪をひと房だけくれないか?思い出に』

アンネは長い髪の目立たない部分を切ってカシームに渡して別れた。

 
 
 





 
 
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