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しおりを挟むショコルテ公爵も立ち会いの元、アリシアとジェフリーの婚約は結ばれた。
「一応、お伝えしておきますが、アリシアの子は女の子の可能性が高いです。女系ですので。」
これに、ジェフリーの母ベークド侯爵夫人が答えた。
「まあ!それは嬉しいわ。長男も次男も子供が男ばかりで。
あら?うちは男系なのかしら?ふふ。楽しみが増えるわね。」
アリシアとジェフリーが真っ赤になり、初々しい二人にみんなで笑った。
ショコルテ公爵がベークド家に言った。
「アリシアはあと1年で16歳、その時に仮継承を行うことは既に国王も承知しています。
その後、フィルリナは結婚する気がないので領地で過ごすと説明していましたね。
ですが実は、アリシアが16歳になると結婚することになりました。
まだ正式に婚約はしていないので極秘でお願いします。」
「そうなのですね。おめでとうございます。」
「ありがとうございます。
そういうことですので、ジェフリー様、1年後には全て二人に任せることになります。
よろしくお願いしますね。」
「わかりました。急に重圧ですね…」
「大丈夫です。前伯爵はサインしかしませんでしたが、領地は正常に回っていました。」
みんなで大笑いした。優秀すぎる管理人のお陰だと。
騎士団長がラキに6年前の遺体はどこから運びだしたかを聞くと、敷地内の小さな別宅だった。
初めはそこに収集した物を集めていたそうだ。
物が増え、更に牢獄部屋を作るために秘密の屋敷を買ったそうだ。
中の物を全部移し終えた後、何年か経って現ナフィン侯爵がよく使うようになったそうだ。
裏手からこっそり女性を連れ込んでいるのを見たことがあり、遺体遺棄を指示したのは前侯爵だったが、殺したのは息子なのかもしれないと思ったらしい。
ラキから聞いたことを騎士団長はショコルテ公爵に話した。
「クララ夫人は、失踪したどちらかの令嬢が婚約者だった夫と一緒にいる所を見たのでは?
それで失踪にかかわっていると思っているか、問い詰めて逆に脅されたとか。」
「どっちの令嬢が先に失踪した?」
「えーっと、1学年下の男爵令嬢ですね。」
「そうか。その令嬢と侯爵には接点は?」
「調書には名前はありません。人前で会わなければ誰からも名前はあがらないでしょう。」
「クララ夫人に聞くしかないってことか。」
「侯爵邸で聞くのは、難しいですかね?侯爵に知られずに呼び出す方法は…」
「茶会か?あるいは、実家に呼び出してもらうか?」
「実家に孫を連れて会いに来いとでも言わせましょうか。」
「そうだな。」
クララ夫人の実家の伯爵家に詳しい事情を誤魔化しながらも呼び出してもらえた。
そして、約束の日。娘とやってきたクララ夫人は我々を見て驚いた。
「クララ、王弟公爵様と騎士団長殿がお前に聞きたいことがあるそうだ。」
二人の前に座ったクララは目線を下げたまま震えている。
「クララ夫人、君に聞きたいことがあるんだが…そんなにビクつかなくても。
何かやましいのか?」
騎士団長の問いかけにクララは震えるばかりだ。
「この間の夜会…」
クララは目をきつく閉じて肩をすくめた。
「…そんなに臆病なのに、よく荷物検査をすり抜けられたな。」
「6年前の友人の失踪…」
そこまで言うと、クララは目を見開いて固まった。
「…そんなんじゃもう限界だろ?侯爵の前で普通に過ごせる?
奴は捕まるべきだ。そう思うだろ?脅されてるのか?」
「……妹と……娘……」
「君が証言すれば、奴をすぐに捕まえる。だから大丈夫だ。」
ようやくクララは、髪の話と失踪の話を語りだした。
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