元兄嫁の妻と年上の未亡人と行き場のない愛人

しゃーりん

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ジュリアがミシュリー未亡人の家に通い始めてひと月が経った。


「あなたは何をしたんですか?ジュリアは別人のように明るくなっていく。」


ケビンはミシュリーに聞いた。
せっかくの逢瀬だが、行為が終わるとどうしてもジュリアの話になってしまう。


「ふふ。私の屋敷に悪意のある使用人なんていないわ。私専属の侍女以外はみんな平民だけど、ジュリアは貴族らしい高慢さが感じられないから話しやすいのでしょうね。だからジュリアも友人ができたみたいで楽しいんじゃないかしら?」
 

友人か。
ジュリアには友人と呼べる者がいないとは気づいていた。
離婚して、実家を頼るも追い出されて、次に頼るのは友人になるだろうに、彼女は誰かに連絡を取った様子もなく、娼婦になろうとしていたから。
 

「そうそう。昨日から、住み込みで料理を習い始めているの。大体、ひと月ほどジュリアを預かるわね。」

「住み込みで?そうですか。世話をかけます。自炊できた方がいいでしょうからね。」

 
ジュリアを部屋に住まわせてから生活費も渡していたが、彼女は遠慮して最低限しか使わない。
そして毎日外食していると、意外と高くつくし、飽きてくるということもわかり始めていたようだ。

自炊の方が、周りの目も気にならないし、ジュリアには落ち着くだろうから。
 

「あなたに手料理を振る舞えるくらいになってくれるといいけれど。」

「どうでしょう。彼女は少し不器用そうですが、習得してしまえば要領よくやりそうですから。」


ジュリアは何事も、最初は時間がかかっても丁寧にやるタイプだろう。
そのうち手際よくこなせるようになるはずだから。
 

「もうっ!ケビンったらすっかり口調がジュリアの保護者みたいになってきちゃってるわよ?」


保護者?
そんなつもりはなかったが、傍から見ればそうなのか?

同い年の女性の保護者だなんて、自分が老けた気分だ。


「ジュリアは日常生活に困らなくなって、仕事も見つけたら、あなたの元から去るかもしれないわね。」

「かもしれない、ではなく、去ってもらわないと。」

「本当にそれでいいの?あなたが面倒見なくなったら、ジュリアは簡単に騙されそうよ?不安にならない?」


不安に……なるかもしれない。
でもだからと言って、ジュリアの世話をし続けるのも変なのではないだろうか。

彼女は子供ではなく大人なのだ。
騙されるのも一つの経験と思えば、……いや、大人だから取り返しのつかないことになる場合もある。

一体、俺はジュリアをどうすればいいんだ?


「そうそう、私、少しすることがあるの。次はひと月後くらいになるわ。」
 
「わかりました。連絡を待っています。」
 

こんな時、ミシュリーから連絡がない限り、会いたい時に会えない関係なのだと実感してしまう。 

それでも自分からは関係を切れず連絡を待ってしまうほど、ケビンはミシュリーとの関係を気に入っていた。
 
 
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