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俺もお前のもんだ...ゼ
しおりを挟むヤキモチ?
俺が?
まさか…
昼飯を食べ終わると、アタルがカラオケに行こうと言い出した。
こんな田舎じゃ、大きなゲームセンターには車で行かなきゃならなくて、俺たちはバスで行く事にした。
駅前のロータリーでバスに乗り込むと、席が空いていたのでアタルに「座れば?」と言ってやる。勿論、隣には俺が座るつもり。なのに、…
「サンキュッ。」と言って座ったのは修斗。
「アタル、こっち。」と言うと、修斗がアタルの手を引いて隣に座らせた。
....グッ...
喉の奥から変な声が出る。俺のハラワタが煮えくり返る音だ。
それでも、賑わうバスの中で何も言えない俺は、拳をギュッと握りしめると、通路に立って外を見るしかない。
別にハブられてる訳じゃないし、修斗は東京の子で此処には初めて来る。だからアタルが傍に付いててやるのは当たり前。
そんな事は子供じゃないし分かっている。でも、久しぶりに会う俺は、少しでもアタルと近い距離に居たいんだ!修斗は東京でいくらでも会えるのに、俺にその場所を譲ってくれたっていいじゃないか!
なーんて、まるで女子のジェラシーそのもの。
自分でも情けなくなる。
混んでいたが、何とか小さめの部屋に入ると、早速マイクを取り出した修斗。
「日本のカラオケは、もはや世界的現象になってて、アメリカ、カナダでもカラオケ置いてある店が増えたんだよ!」
そう言うと、直ぐに自分の歌う曲目を検索し出す。
俺なら、自分のを入れる前に友達のを聞いてやるけどな。と思いつつ、手にした無料のドリンクで喉を潤した。
続けて2曲を歌った修斗は、アタルの番になるとやっと飲み物を口にする。ぷは~っと飲み干して、またドリンクバーへ行くのか、部屋を出て行った。
「アイツ、自由だな。」と、俺がアタルに言えば、ははははッ、と笑って歌を止めた。
「修斗はあんな感じ。けど、あっさり系でいい奴だよ。まあ、強引なのは外国生活長いからだろ!? 自分を前に出す社会だしな。」
そう言うと、俺に手を差し出す。
「なに?」と首を傾げると、隣の場所をトン、と指して此処へ座れと言った。
L字のソファーの端に座った俺を呼ぶと、アタルを真ん中に挟んだ格好になる。
「お待たせー、ついでにキミらのジュースも貰ってきた。」
ドアを腰で支えながら入って来る修斗は、明るく言うとアタルの隣に座った。
「ありがとう。」と、礼を言ったが、俺がこちらにいる事には何も言わずに、また自分の歌える曲目の検索を始めた。
「勇人くんも唄いなよ。」
そう言いながらも立て続けに自分の曲を3曲入れる修斗。この性格が羨ましい。
隣のアタルを見れば、俺の方を向いて困り顔。
修斗の自由すぎる態度に呆れている。が、それでもマイクを握り、画面を食い入るように見て唄う修斗には文句を言わない。
ソファーにもたれ掛かって、手をついて修斗の歌声を聴く俺。案外歌が上手くて関心していると、ふと、俺の手に触れる物が。
頭を下げて下を見ると、それは俺の手の甲に触れたアタルの指だった。
(うわッ)
心の中で叫ぶと、顔が熱くなってきて、そうっとアタルに視線を送る。
気付いたアタルは俺の目を見ると、ニヤニヤッと口角をあげた。更に俺の手を握ると指を絡めてきて、まるで恋人ツナギの様に互いの掌をギュッとくっつける。
俺は、修斗の唄なんか耳に入って来なくなって、ひたすら神経を掌に集中。
アタルの指が段々緩くなると、今度は俺の掌を指で擦り始めた。
ぅ、...
何だかぞわぞわする。
爪の先でカリカリと擦られて、擽ったいのに気持ちいいような...
ゾクゾクすると、じっとしていられなくなって腰が浮く。
「ちょっとトイレ。」と言って立ち上がった俺に「あ、オレも!」と言うアタルは、俺の腕を取るとドアを開ける。
「行っといで~、ゆっくりでいいよー。」と、軽く手を挙げた修斗を置き去りにして、俺とアタルはトイレに行くと、他の客が居ないのを確かめた。
「アタル、ふざけんなよ!なんか変な気分になっちゃうだろ!」
「変なって?」
俺が、さっき掌を擦られた事で文句を言うと、アタルがニヤつく。わざとやっているのは分かっていた。
返事に困った俺が黙っていると「こっち。」と言って個室に押し込めるから、俺は焦った。
トイレの個室で向かい合うと、アタルが俺を抱きしめてくる。
「会いたかったよ、勇人。」
熱を持ったアタルの息が俺のうなじに掛かる。
文句を言いたいのに、そんな事言われたら俺の我慢も限界だ。
ブルっと震える俺は、アタルの頬を掴むとその唇にキスをした。堰を切ったように互いの唇を貪り合うと、密着した身体がうねり出す。
動きに合わせて腰が揺れると、直ぐに俺の股間は痛みだし、自分で抑え切れない欲望が胸を締め付けた。
こうされてみると、やっぱり俺はアタルが好きなんだと思う。そして、それは誰にも止められない。アタルは俺のもの。そして、俺もアタルのものだ。
重なり合った唇は自然と離されて、アタルの舌が俺の首筋を這うと、顎は上がりもっと舐めて欲しいという欲求でいっぱいになった。
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