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序章-5
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暗い階段を下り、その先に扉。
私とリヒトさんは顔を見合わせ、頷きます。私が扉に手をかけ、そっと開きました。
地下室はランプがついてはいますが薄暗く、元々は貯蔵庫か何かだったのでしょう。その中で、本を抱えた男性が倒れています。
「あ、あの人が村長の息子さんかな?」
「そう見えますね」
ゲームでは、もっと回収のしやすい位置に本があったはずです。大丈夫でしょうか、場所が違うくらいなら、大した差ではないのですが……。
「ええと……寝ちゃってる、ね? この本引っ張り出せるかな」
リヒトさんが倒れている男性に近づき、本を取ろうとします。私は、いつでもかばえる位置でそれを見守ります。
リヒトさんが、そろそろと男性が抱え込む本に手を伸ばす。
その手が本に触れたとき。
「うわっ!」
「危ない!」
男性の手が突然動き、本を取ろうとしたリヒトさんの腕を掴もうとしました。とっさにリヒトさんのローブを掴んで引き寄せます。
「無事ですか!」
「いったた……、うん、何とか」
掴まれかけた腕をさすっているリヒトさんを後ろにかばって、男性に剣を向けます。
男性はゆっくりと体を起こしています。腕がだらりと伸びています。すごく不気味なんですけど。
「あの人、意識あります?」
「ないんじゃないかな。なんか、寝てるところを無理矢理動かされてる感じする」
「本体に操られてるんでしょうか。困りました。私、拘束って苦手なんですけど」
「だ、大丈夫なの?」
「最悪、腕の一本くらいは覚悟して頂かないと行けませんね……」
「あ、安心して。怪我なら治すよ!」
「非常に心強いです。いざというときはお願いします」
男性はこちらを……というより、本を取ろうとしたリヒトさんを見ています。ゆらゆらとおぼつかない足取りで、こちらに近づいてきます。
「リヒトさんは下がっていて下さい」
剣の柄を持ち直し、さてどうやって男性を無力化しようかと、考えていたときです。
「魔法……?」
リヒトさんのつぶやきが聞こえた、直後。
男性が、見えない何かに縛られ、倒れました。
「ふう、危ない危ない。間に合ったかなあ?」
飄々とした気楽な声。ここまで近づいても気配を悟らせない立ち回り。何より、男性を拘束した風のロープが示す人。
風の加護を持つ、攻略対象の一人。アレクシス・ハイゼがそこにいました。
「アレクシスさん……? どうしてここに?」
序章に攻略対象は登場しなかったはずです。それなのに、どうしてここに?
いえ、それを言うなら、村長の息子に襲われた時点で、ゲームとは異なるルートを辿っていますが。それにしても、元々そこにいて、抵抗してもおかしくない立場の村長の息子はともかく、攻略対象が直々に登場というのは、少々変化が大きすぎるのでは?
「ベルントさんがねー、二人だけだと何かあったら大変だからって、お仕事が終わって帰ってきた俺にここに行けって。疲れてるのに、ひどくない?」
「それは、手間をおかけしまして」
「いーのいーの、マリーちゃん魔法使えないからしょうがないって」
「マリーはやめて下さいって言ってるでしょう」
「ところで、後ろの金髪っ子が新人の子?」
この人話聞いてませんね。
アレクシスさんは風の加護を持つ青年です。その加護の持つイメージに相応しく、自由であちこちふらふらしています。飄々とした性格の遊び人。誰にでもするりと近づくくせに、相手からは近づかせないというタイプの人。銀髪に銀目の美人な顔立ちと高いコミュニケーション能力から、ゲームのキャラクターとしても、一人の人間としても、多くの人に人気があります。
「俺はアレクシス・ハイゼ。気軽にアレクって呼んでね~」
自己紹介とも言えない自己紹介をして、すぐそこに拘束中の敵がいるというのに呑気にリヒトさんにハグをしています。こういう接触過多なところが、いろんな人の勘違いを助長していると気づいているんですかね。気づいているんでしょうね。そういう人です。
「り、リヒトです。あの、えっと……」
「リーくんだね~。やっと光の加護持ちが入って属性コンプリートしたってベルントさんが笑ってたよ。お宝手に入れた盗賊の頭みたいで怖い怖い」
「と、盗賊?」
「そうそう。取って食われないように気をつけてね~」
「と、取って食われる!?」
リヒトさんとアレクシスさんがよく分からない会話をしている間に、村長の息子に近づきます。彼が拘束された拍子に取り落とした本が近くに転がっていたのを拾い上げ、魔道書の力を押さえる専用のブックカバーをかけました。
こうして触れていても、私には何の変哲もない本としか思えないんですけど。魔力のある人からすると、「何かある」感じがあるそうです。それが清浄なものなのか、禍々しいものなのかという差はあれど、力を持っていることは伝わると。
この感覚は、私には一生感じ取れないものでしょう。せっかく魔法のある世界に転生したのに、少し残念な気はしますが、こればかりは仕方ありませんね。
「あ、マリウス! その本、大丈夫?」
私が作業をしているのに気づいて、リヒトさんが駆け寄ってきます。
「あれ? カバー?」
「剥き出しだと危険なので、カバーをするんです。魔道書の力を押さえる、専用のカバーですよ」
「なるほど! これで安全?」
「ある程度は安全なんじゃないですかね」
「あくまで一時しのぎだけどね~。俺たちならともかく、抵抗力のない一般人だとカバーしてても危ないから油断しちゃ駄目だよリーくん」
「は、はい!」
「マリーちゃんは魔力ぜんっぜん感じてないから、魔法関係はあんまり参考にしちゃ駄目だぞ~。魔道書を平気な顔して持てるんだからさ」
「確かにそうですけど、失礼ですね」
その言い方だと、魔力ないのが悪いみたいじゃないですか。肩身が狭いのは確かですけど。
魔力で稼働する様々な魔法具が普及してからと言うもの、魔力がない人はそれだけで生活に苦労しますからね。今はだいぶマシになりましたけど、電気機械が恋しいです。
「魔道書の回収は完了しました。ひとまず、任務完了です。お疲れ様です、リヒトさん」
「お疲れ様! 俺あんまり役に立てなかったけど、無事終わってよかった!」
「そんなことはありませんよ」
「それじゃ、帰ろうか~。俺、車で来たから帰りは楽だよ~」
「車に乗れるの!?」
おっと、気になっていた車に乗れるとあってテンション上がりましたね。任務クリアの喜びも相まって、非常にキラキラした笑顔がまぶしいです。その笑顔だけで疲れが取れそうですよ。
それにしても、車ではしゃぐような時代が、私にもありましたっけ……。いえ、考えるのはやめておきましょう。悲しくなります。
魔道書の回収も完了したので、アレクシスさんが乗ってきた車にお邪魔して、ゲートのある都市、ルトースまで向かうことになりました。
回収した魔道書については、本部についてから解析をすることになるでしょう。
「車は楽でいいよね~」
「すっごい! 速い! これ、魔力で動いてるの!?」
「そう聞いています。最近、畜魔力器の性能が上がって、魔法使いが乗らなくても車を動かせるようになったそうですよ」
「そうなんだ!」
車以外にも、多くの魔法具の使い勝手がよくなったと聞いています。もともと、魔法具というものは大気中の魔力を吸収して効果を発揮する魔法具以外は、使用者が魔力を込めることによって発動するものが多かったのです。しかし、今は畜魔力器に魔力が溜まっていれば魔法具が使えるようになったので、私もずいぶん助かっています。
ちなみに、グリムファクトで支給されるブローチと通信機は、大気中の魔力を吸収するタイプの魔法具なので私でも問題なく使えます。
「そうそう。車使わない日にちょっとずつ魔力を溜めておくとか、魔力はあるけど魔法使いとしてやっていくほどではない人が小遣い稼ぎに魔力を提供するとかできるようになったんだよね~。まあコストが高いのは相変わらずだけどさ~」
「車、使うの大変なんですね……」
「そうそう、だから、まだしばらくは緊急時しか使えないね~。貴重な体験だよ、噛みしめておきな~」
「はい!」
それにしても、ほのぼのとした会話が続いてますね。
アレクシスさんの登場には驚きましたが、考えてみれば何の問題もありません。リヒトさんと攻略対象のいちゃいちゃが少し早く見られるというだけです。
このお二人は、人なつっこい人同士なので仲良くなるのが早いんですよね。その分、深い関係になるのが大変なんですけど。
「あ、マリウス! 今日はありがとう、いろいろ教えてくれたり、助けてくれたり。いきなり任務でちょっと不安だったけど、何とかやっていけそうだよ」
「リヒトさん。そう言っていただけると嬉しいです。ですが私が今日教えられたのは基本的なことだけですから、これからもよく学んで下さいね」
「うん。俺、調査とか苦手だけど、頑張ります。だから、これからもよろしくね!」
「はい、よろしくお願いしますね」
一介のサポートキャラの私に、そんなに律儀になさらなくてもいいんですよ。でも、そういうところも好きです。きちんとお礼が言える優しい方だから、攻略対象たちもあなたが好きになるんでしょうね。
「わ~、珍しい~。マリーちゃんがこんなに優しい」
「ちょっと、人聞きの悪いこと言わないで下さい」
「きゃ~、マリーちゃんが怒った~! リーくん、マリーちゃんは怒ると怖いから気をつけてね~」
「ええ? マリウスは優しいですよ」
「ふ~ん、なるほどね~」
ちょっとアレクシスさん、何にやにやしてるんですか。あなた絶対ろくな事考えてないでしょう。
「アレクさん?」
「何でもないよ~。さ、そろそろルトースに着くから、準備準備~」
「はあーい!」
「まったく……分かりました」
ルトースに着いたら、あとはゲートで王都レヤに戻って序章は終了、でしたね。ここから本格的に、ゲーム『グリムファクト』のストーリーが進んで行く、はずです。
リヒトさんの恋を成就させるためにも、これからいっそう頑張らなければいけませんね。
さてさて、リヒトさんは、一体誰を選ぶのでしょうか。
私とリヒトさんは顔を見合わせ、頷きます。私が扉に手をかけ、そっと開きました。
地下室はランプがついてはいますが薄暗く、元々は貯蔵庫か何かだったのでしょう。その中で、本を抱えた男性が倒れています。
「あ、あの人が村長の息子さんかな?」
「そう見えますね」
ゲームでは、もっと回収のしやすい位置に本があったはずです。大丈夫でしょうか、場所が違うくらいなら、大した差ではないのですが……。
「ええと……寝ちゃってる、ね? この本引っ張り出せるかな」
リヒトさんが倒れている男性に近づき、本を取ろうとします。私は、いつでもかばえる位置でそれを見守ります。
リヒトさんが、そろそろと男性が抱え込む本に手を伸ばす。
その手が本に触れたとき。
「うわっ!」
「危ない!」
男性の手が突然動き、本を取ろうとしたリヒトさんの腕を掴もうとしました。とっさにリヒトさんのローブを掴んで引き寄せます。
「無事ですか!」
「いったた……、うん、何とか」
掴まれかけた腕をさすっているリヒトさんを後ろにかばって、男性に剣を向けます。
男性はゆっくりと体を起こしています。腕がだらりと伸びています。すごく不気味なんですけど。
「あの人、意識あります?」
「ないんじゃないかな。なんか、寝てるところを無理矢理動かされてる感じする」
「本体に操られてるんでしょうか。困りました。私、拘束って苦手なんですけど」
「だ、大丈夫なの?」
「最悪、腕の一本くらいは覚悟して頂かないと行けませんね……」
「あ、安心して。怪我なら治すよ!」
「非常に心強いです。いざというときはお願いします」
男性はこちらを……というより、本を取ろうとしたリヒトさんを見ています。ゆらゆらとおぼつかない足取りで、こちらに近づいてきます。
「リヒトさんは下がっていて下さい」
剣の柄を持ち直し、さてどうやって男性を無力化しようかと、考えていたときです。
「魔法……?」
リヒトさんのつぶやきが聞こえた、直後。
男性が、見えない何かに縛られ、倒れました。
「ふう、危ない危ない。間に合ったかなあ?」
飄々とした気楽な声。ここまで近づいても気配を悟らせない立ち回り。何より、男性を拘束した風のロープが示す人。
風の加護を持つ、攻略対象の一人。アレクシス・ハイゼがそこにいました。
「アレクシスさん……? どうしてここに?」
序章に攻略対象は登場しなかったはずです。それなのに、どうしてここに?
いえ、それを言うなら、村長の息子に襲われた時点で、ゲームとは異なるルートを辿っていますが。それにしても、元々そこにいて、抵抗してもおかしくない立場の村長の息子はともかく、攻略対象が直々に登場というのは、少々変化が大きすぎるのでは?
「ベルントさんがねー、二人だけだと何かあったら大変だからって、お仕事が終わって帰ってきた俺にここに行けって。疲れてるのに、ひどくない?」
「それは、手間をおかけしまして」
「いーのいーの、マリーちゃん魔法使えないからしょうがないって」
「マリーはやめて下さいって言ってるでしょう」
「ところで、後ろの金髪っ子が新人の子?」
この人話聞いてませんね。
アレクシスさんは風の加護を持つ青年です。その加護の持つイメージに相応しく、自由であちこちふらふらしています。飄々とした性格の遊び人。誰にでもするりと近づくくせに、相手からは近づかせないというタイプの人。銀髪に銀目の美人な顔立ちと高いコミュニケーション能力から、ゲームのキャラクターとしても、一人の人間としても、多くの人に人気があります。
「俺はアレクシス・ハイゼ。気軽にアレクって呼んでね~」
自己紹介とも言えない自己紹介をして、すぐそこに拘束中の敵がいるというのに呑気にリヒトさんにハグをしています。こういう接触過多なところが、いろんな人の勘違いを助長していると気づいているんですかね。気づいているんでしょうね。そういう人です。
「り、リヒトです。あの、えっと……」
「リーくんだね~。やっと光の加護持ちが入って属性コンプリートしたってベルントさんが笑ってたよ。お宝手に入れた盗賊の頭みたいで怖い怖い」
「と、盗賊?」
「そうそう。取って食われないように気をつけてね~」
「と、取って食われる!?」
リヒトさんとアレクシスさんがよく分からない会話をしている間に、村長の息子に近づきます。彼が拘束された拍子に取り落とした本が近くに転がっていたのを拾い上げ、魔道書の力を押さえる専用のブックカバーをかけました。
こうして触れていても、私には何の変哲もない本としか思えないんですけど。魔力のある人からすると、「何かある」感じがあるそうです。それが清浄なものなのか、禍々しいものなのかという差はあれど、力を持っていることは伝わると。
この感覚は、私には一生感じ取れないものでしょう。せっかく魔法のある世界に転生したのに、少し残念な気はしますが、こればかりは仕方ありませんね。
「あ、マリウス! その本、大丈夫?」
私が作業をしているのに気づいて、リヒトさんが駆け寄ってきます。
「あれ? カバー?」
「剥き出しだと危険なので、カバーをするんです。魔道書の力を押さえる、専用のカバーですよ」
「なるほど! これで安全?」
「ある程度は安全なんじゃないですかね」
「あくまで一時しのぎだけどね~。俺たちならともかく、抵抗力のない一般人だとカバーしてても危ないから油断しちゃ駄目だよリーくん」
「は、はい!」
「マリーちゃんは魔力ぜんっぜん感じてないから、魔法関係はあんまり参考にしちゃ駄目だぞ~。魔道書を平気な顔して持てるんだからさ」
「確かにそうですけど、失礼ですね」
その言い方だと、魔力ないのが悪いみたいじゃないですか。肩身が狭いのは確かですけど。
魔力で稼働する様々な魔法具が普及してからと言うもの、魔力がない人はそれだけで生活に苦労しますからね。今はだいぶマシになりましたけど、電気機械が恋しいです。
「魔道書の回収は完了しました。ひとまず、任務完了です。お疲れ様です、リヒトさん」
「お疲れ様! 俺あんまり役に立てなかったけど、無事終わってよかった!」
「そんなことはありませんよ」
「それじゃ、帰ろうか~。俺、車で来たから帰りは楽だよ~」
「車に乗れるの!?」
おっと、気になっていた車に乗れるとあってテンション上がりましたね。任務クリアの喜びも相まって、非常にキラキラした笑顔がまぶしいです。その笑顔だけで疲れが取れそうですよ。
それにしても、車ではしゃぐような時代が、私にもありましたっけ……。いえ、考えるのはやめておきましょう。悲しくなります。
魔道書の回収も完了したので、アレクシスさんが乗ってきた車にお邪魔して、ゲートのある都市、ルトースまで向かうことになりました。
回収した魔道書については、本部についてから解析をすることになるでしょう。
「車は楽でいいよね~」
「すっごい! 速い! これ、魔力で動いてるの!?」
「そう聞いています。最近、畜魔力器の性能が上がって、魔法使いが乗らなくても車を動かせるようになったそうですよ」
「そうなんだ!」
車以外にも、多くの魔法具の使い勝手がよくなったと聞いています。もともと、魔法具というものは大気中の魔力を吸収して効果を発揮する魔法具以外は、使用者が魔力を込めることによって発動するものが多かったのです。しかし、今は畜魔力器に魔力が溜まっていれば魔法具が使えるようになったので、私もずいぶん助かっています。
ちなみに、グリムファクトで支給されるブローチと通信機は、大気中の魔力を吸収するタイプの魔法具なので私でも問題なく使えます。
「そうそう。車使わない日にちょっとずつ魔力を溜めておくとか、魔力はあるけど魔法使いとしてやっていくほどではない人が小遣い稼ぎに魔力を提供するとかできるようになったんだよね~。まあコストが高いのは相変わらずだけどさ~」
「車、使うの大変なんですね……」
「そうそう、だから、まだしばらくは緊急時しか使えないね~。貴重な体験だよ、噛みしめておきな~」
「はい!」
それにしても、ほのぼのとした会話が続いてますね。
アレクシスさんの登場には驚きましたが、考えてみれば何の問題もありません。リヒトさんと攻略対象のいちゃいちゃが少し早く見られるというだけです。
このお二人は、人なつっこい人同士なので仲良くなるのが早いんですよね。その分、深い関係になるのが大変なんですけど。
「あ、マリウス! 今日はありがとう、いろいろ教えてくれたり、助けてくれたり。いきなり任務でちょっと不安だったけど、何とかやっていけそうだよ」
「リヒトさん。そう言っていただけると嬉しいです。ですが私が今日教えられたのは基本的なことだけですから、これからもよく学んで下さいね」
「うん。俺、調査とか苦手だけど、頑張ります。だから、これからもよろしくね!」
「はい、よろしくお願いしますね」
一介のサポートキャラの私に、そんなに律儀になさらなくてもいいんですよ。でも、そういうところも好きです。きちんとお礼が言える優しい方だから、攻略対象たちもあなたが好きになるんでしょうね。
「わ~、珍しい~。マリーちゃんがこんなに優しい」
「ちょっと、人聞きの悪いこと言わないで下さい」
「きゃ~、マリーちゃんが怒った~! リーくん、マリーちゃんは怒ると怖いから気をつけてね~」
「ええ? マリウスは優しいですよ」
「ふ~ん、なるほどね~」
ちょっとアレクシスさん、何にやにやしてるんですか。あなた絶対ろくな事考えてないでしょう。
「アレクさん?」
「何でもないよ~。さ、そろそろルトースに着くから、準備準備~」
「はあーい!」
「まったく……分かりました」
ルトースに着いたら、あとはゲートで王都レヤに戻って序章は終了、でしたね。ここから本格的に、ゲーム『グリムファクト』のストーリーが進んで行く、はずです。
リヒトさんの恋を成就させるためにも、これからいっそう頑張らなければいけませんね。
さてさて、リヒトさんは、一体誰を選ぶのでしょうか。
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