やる気が出る3つの DADA

Jack Seisex

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アトムの子⇔後の祭りの後⇔宇宙に夢中

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「アンドロイドは、王国を救う」
 倉橋が呟いた。
 倉橋は、廊下を歩き始めた。
『火星人』たちの死角を狙って、忍者のように機敏な動きをした。
(いつの間に、こんな技術を身につけたのだろう)
 倉橋が念じると、身体が勝手に動いていくという感じだった。

 案の定『火星人』たちは、全く気が付いていない。
 倉橋は、校舎の中を数秒のうちに回った。驚かされたのは、生徒が誰もいなくなっていたことだ。 
「誘拐」「人体実験」などという不吉な言葉が浮かんだ。
 兄貴は、どこへ行ったのか。
 気になるのは、やはり、兄貴のことである。兄貴は、黒板の隅にメッセージを残して、消息不明になってしまった。

 その時、
「ビー」というブザー音がした。
 音は、校庭の方から聞こえた。かなり、遠くまで聞こえる大きなブザー音だった。
(?)
 さらに、クチャクチャという、粘着質で不気味な音がし始めた。
 粘着質な音は、校舎の至る所から聞こえてくるようだった。
「マジか」
 倉橋は、物陰にかくれた。
 あまりの光景に、言葉を失った。クチャクチャという音は、『火星人』が立てている足音だった。
 ヌルヌルした軟体動物の様な彼らの足が、急いで移動して、地面と接触する度に、その奇妙な音を立てているのだ。
(校庭か)
『火星人』は、校舎の至る所から、集まって来て、校庭にむかっているようだった。
 倉橋は忍者走りで、彼らの後を追った。
『火星人』たちは、他には目もくれず、目的の場所にむかっている。
 やがて、目的地の校庭に着いた。
「うわっ」
 倉橋は叫んだ。 
 そこは、倉橋が知っている(憩いの場所)とは、あまりに変わっていた。
 
 校庭は、あるものに占領されていた。
 それは、『宇宙船』だった。巨大な『宇宙船』が、校庭の大部分を占領してしまっていたのだ。
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