三尺刀使いの仮想現実戦記

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始まり

雑魚はいらねぇ

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この世界には降り立った後私はとりあえず三尺刀を抜いた。
鞘は刃を上に向けて仕舞うタイプにして刀を上げるだけで抜ける。
スラッ。
銘は源(げん)この世界での私の生活の始まりであり、私がこの世界で持つであろう刀の中で最初になるからだろう、という意味を込めて水源の字を取り源。
・・・おっと見惚れている暇はない。
そう思うと刀を振り上げ渾身の力を込めて振り下ろした。
「天割」
そう、叫びながら。
しかし聞こえてくるのは刀を振り下ろす時の音だけだった。
「やはり失敗か」
天割という技は私が作った大海流の大技の一つで簡単に説明すると、刀を振り上げ振り下ろす時の振り下ろす威力で真空斬を発生させそれで敵を斬るという技だ。
振り下ろしが当たったら頭のおかしい一撃が、真空斬を受けると並みの剣士の斬撃よりも遥かに高威力な一撃が相手を襲うという二段構えの攻撃だが、直線上にいる敵にしか当たらないという明確なデメリットはある。
なら同じ原理の攻撃を横にする水面の方がいいが天割程の高火力は出ない。火力重視の天割範囲重視の水面と言った感じだ。
おそらく今の状態だと使える技は梟と八咫烏だけだろう。梟は4回の刺突攻撃、八咫烏は8回斬る技だ。
三尺刀の射程も相まって遠距離技として使っている。今の私は完全に遠距離型になってしまっている。
[ギャオ]
んっ、敵か?まあ行けば分かる。
「加速」
声の聞こえた方に行くとそこには緑色の小さい角がついた生物が、おそらくゴブリンだろう。
刀物語の第一章初刃の樹海のボスであるゴブリン将軍に少し似ている。数は、
14体か。
草陰でそう考えながら。
「まあ、敵に賭ける情けはない。梟」
そう言いながら4回の刺突をゴブリン達にくらわす。そして草陰から飛び出て、
「八咫烏」
8回の斬撃で8体のゴブリンを殺した。
後2匹、クソっ近づきる。これじゃ技がだせねぇ。
仕方ない、そう割り切り刀を右に振り上げ左に振り切りゴブリン2匹の胴体を半分に分ける。ゴブリン殲滅完了。
【lvが上昇しました】
「ああやはり生物を斬るのはいいですね。それにしてもこの返り血ならぬ返りポリゴンはどうすればいいでしょうか?」
実際の所わからない。刀物語では敵を殺したらポリゴンではなく血が出てきたからこの返りポリゴンをどうすればいいのか全くわからない。
「放っておけばなんとかなんだろ。なんとかなんなかったら食って見ろ!そのスタイルで行こう」
少しスキップでもしながら、上機嫌に進む。10Km程奥に城塞のようなものが見えているのでそれに向かって進んでいる。
「「「ギャオギャオギャオ」」」
ゴブリンが五月蝿い。何だ?何があった?
そう思い音の方へ向かう。
そこで見たのは、ゴブリンが大量に集まっているゴブリンの群れだった。
少なくとも100はいるな。梟と八咫烏しか使えない今の私でどこまでいけるだろうか?せめて八咫烏の一段階上の技流水が使えたら・・・使えるかな?やってみるか。流水が使えるかも、そう思い後ろを向いて流水を撃つ。
「流水」
ドンッ。
使えた。だが10mか、使えるは使えるが、あと5m欲しかった。
水流とは足に全意識のリソースを割いて早い斬撃を突進と共に繰り出す技だ。その早さと予備動作の少なさで刀物語ではかなり重宝していた技だ。
水流が使えるならもういい。先程の位置に戻るとそこから水流を繰り出した。
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