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同棲
始まりはいつも唐突に
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「起きて、青」
んー眠い。それにまだ夢の様だ。椛の声が聞こえて来るから。
「起きて、青」
私の体を揺らしながら起こして来る。
「ん~」
「起きて、青。じゃないと食べちゃうぞ」
食べる?何を?私を?そう考えていたら・・・ふ~~~。
私の耳に息を吹いてきた。
「ヒャウッ!」
「あっ、起きた」
まだ耳が変な感じがする。
そう思いながら私は耳を手で押さえている。
「何すんの!?椛!?」
「何って?お寝坊さんな旦那さんを起こしてあげただけですが、何か?」
「んっ、ちょっと待って」
「はい?」
「今何時?」
「5時16分ですけど」
「・・・マジ?」
「マジ」
「やべぇ。家事しないと」
「それじゃあ私は学校行って来るね。青も来る?」
「行かない」
「これで成績上位とはねぇー」
「と言うか早くない?行くの」
「ちょっと委員会の仕事と級長の仕事があって」
「そう。いってらー。お昼は適当に学食食べてな」
「はーい」
そうして椛は出て行った。
その後ドアの閉まる音が聞こえたから高校に行ったのだろう。
家事を始めようかな。
洗濯を外に干す為に庭に出ていた私は家のドアの開いた音がしたのを聞き家に入って行った。
中を見ると、
「何をしている?椛?」
椛がいた。
「何って帰ってきただけだけど?何か?問題が?」
「お前の家隣だろ」
「ちょっとついてきて」
そう言いながら私の手をひき階段を上がる椛。
「何処に行くんだ?」
「いいからいいから」
そう言い連れてこられたのは空き部屋の前だった。
「それで、なんでここに連れてきた?」
「ふふふっ。開ければ分かりますよ。ではオープン」
そう言いながらドアノブに手をかけドアを開けた。そこにあったのは椛の部屋にありそうな物が沢山あった部屋だった。
「何でこんなことになってる?」
「ふふん。大辻さんと私のお母さんに許可を貰い今日から同棲が始まるのです!と言う訳で、これからよろしくお願いしますね」
「な、何だと。親父、何してんだ?」
「お母さんに許可を貰ったら良いって大辻さんが言ってたので私はここにきたのです!あっ部屋はここ使っていいよ、と言われました」
「待て。荷物はいつ運んだ?」
「昨日の夜から今日の早朝に掛けてです」
「鍵は?掛かっていたはずだが」
「これ」
そう言いながら椛はピッキングの道具をポケットから出した。
「おまっ、ピッキングしたのか!?」
「そだよ~」
「犯罪だぞ。ってかピッキング出来たんだな」
「ん?何を言ってるの?」
「お前がだよ」
「此処、冥夜町の法令を忘れた?」
「何だっけ?」
「愛の為の犯罪行為は殺害、意識断絶などを除いて無罪とする、だよ」
「つまりは?」
「青への愛の為の行為だから犯罪行為でも無罪だよ」
「なんつー町だ」
「こういう町なんだよ。あっ、いつでも私の部屋に来ていいからね。私、青なら何見られても何されても許すから」
「えっ」
「あっ、青以外に見られたら多分殺すから」
「何を、とは聞かないでおこう。聞かなくても分かるから」
「勿論、着替えとか裸とかだよ」
「聞かないって俺言ったよね?」
「うん言われた」
「なら何故?」
「私が言いたいから」
「お前は痴女か?」
「青だけだよ。こんな事するのは」
「そーですか」
「そーですよ。それにもう肌を重ねた仲なんだから、遠慮せずに来な」
「そんじゃ、俺は部屋行くから」
そう言い自分の部屋に帰って行った。
作者
4章終了です。ついでに私のテスト期間終了です。
んー眠い。それにまだ夢の様だ。椛の声が聞こえて来るから。
「起きて、青」
私の体を揺らしながら起こして来る。
「ん~」
「起きて、青。じゃないと食べちゃうぞ」
食べる?何を?私を?そう考えていたら・・・ふ~~~。
私の耳に息を吹いてきた。
「ヒャウッ!」
「あっ、起きた」
まだ耳が変な感じがする。
そう思いながら私は耳を手で押さえている。
「何すんの!?椛!?」
「何って?お寝坊さんな旦那さんを起こしてあげただけですが、何か?」
「んっ、ちょっと待って」
「はい?」
「今何時?」
「5時16分ですけど」
「・・・マジ?」
「マジ」
「やべぇ。家事しないと」
「それじゃあ私は学校行って来るね。青も来る?」
「行かない」
「これで成績上位とはねぇー」
「と言うか早くない?行くの」
「ちょっと委員会の仕事と級長の仕事があって」
「そう。いってらー。お昼は適当に学食食べてな」
「はーい」
そうして椛は出て行った。
その後ドアの閉まる音が聞こえたから高校に行ったのだろう。
家事を始めようかな。
洗濯を外に干す為に庭に出ていた私は家のドアの開いた音がしたのを聞き家に入って行った。
中を見ると、
「何をしている?椛?」
椛がいた。
「何って帰ってきただけだけど?何か?問題が?」
「お前の家隣だろ」
「ちょっとついてきて」
そう言いながら私の手をひき階段を上がる椛。
「何処に行くんだ?」
「いいからいいから」
そう言い連れてこられたのは空き部屋の前だった。
「それで、なんでここに連れてきた?」
「ふふふっ。開ければ分かりますよ。ではオープン」
そう言いながらドアノブに手をかけドアを開けた。そこにあったのは椛の部屋にありそうな物が沢山あった部屋だった。
「何でこんなことになってる?」
「ふふん。大辻さんと私のお母さんに許可を貰い今日から同棲が始まるのです!と言う訳で、これからよろしくお願いしますね」
「な、何だと。親父、何してんだ?」
「お母さんに許可を貰ったら良いって大辻さんが言ってたので私はここにきたのです!あっ部屋はここ使っていいよ、と言われました」
「待て。荷物はいつ運んだ?」
「昨日の夜から今日の早朝に掛けてです」
「鍵は?掛かっていたはずだが」
「これ」
そう言いながら椛はピッキングの道具をポケットから出した。
「おまっ、ピッキングしたのか!?」
「そだよ~」
「犯罪だぞ。ってかピッキング出来たんだな」
「ん?何を言ってるの?」
「お前がだよ」
「此処、冥夜町の法令を忘れた?」
「何だっけ?」
「愛の為の犯罪行為は殺害、意識断絶などを除いて無罪とする、だよ」
「つまりは?」
「青への愛の為の行為だから犯罪行為でも無罪だよ」
「なんつー町だ」
「こういう町なんだよ。あっ、いつでも私の部屋に来ていいからね。私、青なら何見られても何されても許すから」
「えっ」
「あっ、青以外に見られたら多分殺すから」
「何を、とは聞かないでおこう。聞かなくても分かるから」
「勿論、着替えとか裸とかだよ」
「聞かないって俺言ったよね?」
「うん言われた」
「なら何故?」
「私が言いたいから」
「お前は痴女か?」
「青だけだよ。こんな事するのは」
「そーですか」
「そーですよ。それにもう肌を重ねた仲なんだから、遠慮せずに来な」
「そんじゃ、俺は部屋行くから」
そう言い自分の部屋に帰って行った。
作者
4章終了です。ついでに私のテスト期間終了です。
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