夜の獣と人と

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夜の森

出会い

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「ハアッ、ハアッ」
息を荒げて狼型の魔物から逃げる。僕は今とても必死な顔をしているのだろうな。今日僕は夜山という山で薬草をとって居た。そうして居たら狼型の魔物に見つかって逃げて居る今に至るのさ。僕は首だけ後ろを振り返る。するとすぐ後ろに狼型の魔物がいた。狼型の魔物が飛び掛かって来て僕は押し倒された。そのせいで後頭部を打った為痛い。しかし僕は食われると思って、生きたまま食われると思って目を閉じた。しかし
「ようやく捕まえた。私の旦那様」
透き通る様な綺麗な女性の声がした。しかし女性なんて近くには居ないが?そんな事を考えていると僕の上から狼型の魔物が退いた。何故だ?捕食の為に捉えたならばすぐに食べるはずなのに。そして僕は目を開いた。その目に入ってきた光景に僕は我が目を疑った。今僕の上にいるのは先程まで僕を追って居た白い狼型の魔物で間違い無いはずなのに僕の上には白い髪を腰まで伸ばし、サファイアを嵌めた様な碧い眼をしたの狼の耳付きの綺麗な女性が居たからである。服は前に文献にて読んだ東方の巫女服と呼ばれるものに近い。因みに僕の好みドストライクです。
「ようやく、ようやくだよ。貴方に初めて会った時から今まで数多の準備を重ねて来たの。そしてようやく私の悲願が叶い貴方と結ばれる事が出来るのね。嬉しいわ」
「えーっとー」
「何かしら?」
「どちら様で?」
僕の目の前にいる女性は十秒程固まってから言葉を紡ぐ。
「わ、私を覚えてないの!?」
「全く。だってこんな綺麗な女性と会ったら忘れないと思うから。まあ、すれ違っただけなら別だけど」
「きっ、綺麗な、女性」
プシュー。
僕の目の前にいる女性は頭から湯気を放出した。
「そ、それは私に対するプロポーズ?」
「なっ、なんでそうなるのですか?」
「だって、女性に綺麗なんて好きでも無いと言っちゃ駄目だよ」
「女性のご機嫌取りにはよく使えますよ。因みに今のは本音が漏れただけです」
「君、私の事を堕としに来たね。まあ、もうとっくのとうに堕ちてるけどさ」
「そう言えば、いつ僕と貴女は会ったのでしょうか?」
「むー、じゃあこう言えばわかるかしら?私は貴女に十二年前に助けられた狼よ」
確かに僕は十二年前に毒蛇に襲われて居た何かを助けた覚えはある。しかし、それが何だったのかは覚えは居ない。五歳の事なんてもう覚えては居ない。
「まあ、毒蛇に襲われて居た何かを助けた覚えは有りますけど、それが狼かは覚えては居ないというか、見て居ませんでした」
「なっ!」
狼の耳をした女性はショックを受けた様に固まってしまった。
「うぅ。私は今でも鮮明に覚えてるのに」
「僕は貴女と違って夜目効きませんから」
「そうだけどさぁ、こんな綺麗な白い狼を見逃すとは!人生損したね」
「自分で綺麗って言うんですね」
「綺麗でしょ?」
「そうですけど」
「事実を言って何が悪いの?」
「大体自分をあまり大きく見せないのが人間の賢い生き方なので」
「つまりは?」
「自分で自分を誉めるというのはナルシストなんて呼ばれ、煙たがられます」
「私は君のお嫁さんだから、色々教えてね、旦那様」
「何でぇ!?そもそも僕ら名前も知らないよね!」
「あっ、そうだったね。私はフィリアよ。
フィリア・ティアラント君は?」
「僕はヴィレン、ヴィレン・アトフィクタだよ」
「これで自己紹介は終わったね。其れじゃあ結婚、しよっか」
「だから君は何でそうなるの?」
「名前も知らないのにって言ったのは君だよね。私はそれを名前も知らない人と結婚したく無いと受け取ったから自己紹介したの。其れに、私はヴィレンと結婚する為だけに住んでる集落の最強もボコボコにして来たんだし、結婚してくれないと困る!私が」
「あれを自己紹介というかは置いといて何でそう受け取った?事実は違うよ」
「ヴィレン、君にある言葉を教えよう。事実は無い。有るのは解釈だけだ、だよ」
「つまりは君が言いたいのは?」
「君じゃなくてフィリア、名前教えてたんだしそれにお嫁さん何だから、ちゃんと名前で呼んで」
「分かったよ。フィリア、君は何が言いたいんだい?」
「ヴィレンが言った事実は解釈する私の事実とは異なるという事だよ」
「なっ」
「さて、答えを聴こっか。ヴィレン、改めて一眼惚れです。好きです、私をヴィレンのお嫁さんにしてください」
可愛過ぎる!僕の好みドストライクの女の子に告白されたと言う事はとても嬉しい事だ。状況がこうじゃ無かったら。仰向けで僕がフィリアに押し倒されてフィリアが僕の肩の横に手を置いて僕の腰辺りに跨っている。告白の時はフィリアは手を引いて僕のお臍辺りに当ててした。そして、フィリアの告白に対する答えは決まっている。
「はい。フィリア、私のお嫁さんになってください」
フィリアの真っ白な顔が赤く赤く染め上がりそして彼女は口をパクパクさせながらも言う。
「ふ、不束者ですが宜しくお願いします。旦那様」
「ありがとう」
そんな事をいうとフィリアが僕の体に倒れて来た。
「甘えても良いよね。旦那様になら」
僕の膝に頭を置いてフィリアは寝転がる。それから一分と経たない内に彼女の綺麗な小さい口から綺麗な『スー、スー』という音が聞こえて来た。それにしても、寝ている
フィリアの顔が可愛過ぎる。ただでさえ可愛いのに寝顔という強力な武器がフィリアの美しさを跳ね上げている。

作者
フィリアは私の性癖ドストライクの容姿にして書いてます。性格はちょっと私の好みは書きにくいというか私の文章力では書けないので性格はちょっと好きなタイプにしてます。
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