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第二章 乙女ゲームの舞台、それはルミワ魔法学園!!
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なろうの方に追いついてしまった・・・・・・・。投稿ペースが一気に落ちると思います。すみません・・・・・・。「不老不死な魔王×勇者の異世界転生生活」を投稿しました。こちらもなろうの方で投稿しているものです。もしよろしければ、こちらも読んでみてください!! よろしくお願いしますm(_ _)m
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
私とレイン様は、錬金術科の校舎へと向かっていた。もちろん、手はつないだままで・・・・・・。やっぱり、恥ずかしい。校舎へ向かう途中、たくさんの人に見られていたし・・・・・・。レイン様は、うん、全然気にしていなかったね。やっぱり、あれだからかな? 人見知りだから? え、それは関係ない?
まあ、それは置いておこう。今は、錬金術科についてだよ。
この学園は学科ごとに校舎がわけられているの。まあ、外に廊下がつないであるから行き来は簡単にできけど。そうしないと、食堂とか、図書館とか行けないしね。学科によっては、必要な機材とかが違うから、ひとまとめにしておきたかったんだよ。危険なものを使うかもあるしね。え?それってどこの科かって? 錬金術科ですけど何か? 錬金術科は薬・ポーションの生成、魔道具・武器の生成がメインになる。それなりの物を作ろうとしたら、やっぱりそれなりのものが必要になるんだよ。私は、まあ・・・・・・失敗してエリクサーつくちゃったけど。最近は、普通のポーションが作れるようになったんだよ! レイン様いわく、魔力の質が原因なんじゃないかって言われて、少しやり方を変えてみたらできたんだ~! まあ、この話はいずれ。
えぇ~と、どこまで話したっけ? そうそう、材料! いいものを作るためにはいい材料を確保しなくちゃいけない。その材料も危険なものが多いんだ。一歩取り扱い方法を誤ると、ドッカ~ンと爆発しちゃうものもあるしね。他にも理由はあるけど・・・・・・まあ、そういうわけで、校舎がわけられているんだよ。
あ、そうこうしているうちに錬金術科に着い・・・・・・た?
何あのビビットカラーのピンクの装甲車。え? ここってファンタジーだよね? あれ?ロボットな化学ファンタジーの世界だったっけ? 私、アンナノシラナイ・・・・・・。
「エリシア、あれ何?」
レイン様が錬金術科の門の前に配置されてある装甲車を指さして、私に尋ねてきた。そうだよね、レイン様は森に引きこもってた世間知らずさんだもんね。というか、たぶん、科学世界からの転生者じゃないとわからないと思う・・・・・・。い、一応鑑定してみるか。私は神眼を発動して、装甲車を見る。
*鑑定結果*
品名:装甲車・モモタロー
作成者:リュード・ベルロイド、他錬金術科生徒
説明:錬金術科の生徒が作成した装甲車。生徒が作ったとは思えないほど高性能。
今日のために地球・日本の転生者がノリと勢いで作った。
******
リュード・ベルロイドって・・・・・・リュウくんのことじゃない? そういえば、リュウくんは転生者だったね。
「エリシア?」
「あ、えっと・・・・・・あれは、錬金術科の生徒が作ったみたい」
「あれを?」
「うん、地球の転生者が作ったものなんだよ。装甲車、モモタローっていうんだって」
「モモタロー?」
リュウくん、何故そんな名前にしたんだ。そして色も、なぜピンクにしたんだ。まあ、リュウくんは何考えているかわからない人だったから仕方がないね。
「とりあえず、大丈夫そうだから行こうか」
「うん」
錬金術科の校舎の中に入ると、なんか、わちゃわちゃしていた。・・・・・・ごめん、これじゃわかんないよね。えっと、錬金術科の生徒?と思わしき人たちが、なんか、戦闘準備をしていた。
「ちょっとー、私の催涙弾知らな~い?」
「お~い、そこの〔ライトセーバー(ギャグ用)〕とってくれ~」
「くそっ! 魔法剣士科の奴らに新入生を狩られた!!」
「何!? あいつら脳筋ばっかなんだろ!!」
「何言ってんだ、去年、あの科にマクベスが入ったろ! あれで一気に魔法剣士科の奴らは腹黒が増えたんだよ!!」
「ちくしょう! このままじゃ、新入生全部あっちに持っていかれるぞ!!」
何の話だよ。
来る途中いろんなところから爆発音とか悲鳴が聞こえてたけど・・・・・・何?新入生狩りしてるの?え?そんなの知らないんだけど!!
「なるほど、だからこれが投げられてきたのか・・・・・・」
「え゛」
レイン様は長細い棒を見ながらそうつぶやく。よく見ると、その棒の先は何か液体が塗られていた。
「れ、れいんさま? それ、何?」
「ん? 睡眠薬が塗られた針。ここに来る途中で投げられた。エリシアにあたりそうだったから全部回収したんだ」
全然、気づかなかった。さすがレイン様!! そして種族も進化してレベルも上がって強くなったのに気づかなかった私って・・・・・・。
しょんぼりしていると、レイン様が頭をなでてくれた。うん、ありがとうレイン様。二人でほのぼのしていると、バタバタと足音が聞こえた。足音はどんどんこちらに近づいてくる。その方向を見ると・・・・・・一人の生徒が私に抱き着いてきた。
「シアちゃ~ん!!」
「リュウちゃん!?」
「うん、そうだよ!!」
リュウちゃんはにっこりと笑ってそう言った。彼はリュード・ベルロイド。そう、あのピンクの装甲車を作った張本人である。ミルクティーのようなくすんだ金髪に淡い緑の瞳。庇護欲をそそるような、かわいい顔立ちの少年だ。私と同じくらいの身長だ。
あ~、あいかわらずかわいいな~。そんなことを思っていると、突然、グッと体を後ろに引かれ、優しく抱き留められた。この感じは・・・・・・レイン様だね!! 横を見ると、麗しいレイン様のご尊顔が!!
「レイン様!?」
「エリシア、その人だれ?」
「あ、えっと・・・・・・彼はリュード・ベルロイド。私の一つ年上の従兄だよ」
「どもども、ご紹介にあずかりました、リュード・ベルロイドでっす!」
リュウちゃんは、イエーイ!と拳を突き上げながらノリノリで名乗りを上げた。
「先輩?」
「うん」
「この人が?」
「そうだね」
信じられないという顔で、レイン様がリュウちゃんを見た。うん、確かに先輩っぽくはないよね。動きもなんか男の人っぽくないから、おかしい人に見えるよね。わかる。
「レイン様、あのね・・・・・・リュウちゃんは転生者で、その、前世が女の人だったんだよ」
「え゛」
私が小声でそう伝えると、レイン様は一瞬驚いて・・・・・・すぐに納得したようにうなずいた。このことを伝えると、大体の人は納得してくれるんだよね・・・・・・。リュウちゃんは私たちのやり取りを見てうんうんと何か納得したようにうなずいていたんだけど、突然カッと目を見開いて「シアちゃんッ」と声をかけてきた。
「ねえねえシアちゃん、ここに来てくれたってことはもしかしてもしかしなくとも・・・・・・」
「うん、レイン様と一緒に、錬金術科に入ろうと思って・・・・・・」
「ほんと!! やっっっっったぁぁーーーーーーー!! みんな聞いて!新入生二人確保したよ!!」
「マジで!? ィヤッフゥーーーーーーー!!」
「えっ、ちょ、マジか!!」
「まって、あれって、ヴァルテスのお姫様じゃん!」
「え? 生徒会長の妹さんってこと?」
「に、日本人の救世主じゃねーか!! もう一度米パできるのかな!!」
「国家認定の賢者様がいるんですけど!!」
「これは・・・・・・勝った!!」
お、おおう。みんながいきなり歓声を上げたからビクッとしちゃったじゃないか。とりあえず、歓迎してくれてるってことはわかるけど。レイン様がぎゅうっと力を入れて抱きしめてくるから密着度が上がってるんだよ。なんか、こう、すっごく恥ずかしいんだけど・・・・・・多分レイン様はそんなこと考えてない気がする。だって・・・・・・顔真っ青だし。うん、さっさと申請書類を提出して、この場から離れよう。それがいい。
「えっと、リュウちゃん。机を貸してほしいんだけど、いいかな?」
「ん? うん、もちろん!! あっちに部屋があるでしょ?そこに机といすがあるから、あれ使っていいよ!」
そう言ってリュウちゃんが指をさした方向には、『書類記入場所☆』とかかれたプレートが下げられた教室があった。周りの様子は気にしないで記入できるようにっていう気づかいかな?
「ありがとう・・・・・・レイン様、あそこまで移動しよう」
「うん・・・・・・」
レイン様はゆるゆると腕を下ろすと・・・・・・私を抱き上げて速足で歩き始めた。私は慌ててレイン様の首に手をまわしぎゅっと抱き着く。周囲の先輩たちは突然のことに驚き、リュウちゃんはにやにやと私たちを見ていた。レイン様はいまだに顔が真っ青だ。
「レイン様!?」
「早く、早く逃げなきゃ・・・・・・人がっ」
ぶつぶつと何かを呟きながら、レイン様はさらに足を速めて進んでいく。これは・・・・・・うん、ダメだ。レイン様は部屋に入り扉を閉めると、扉に背をつけて私を抱えたままずるずると座り込んだ。
「レイン様?」
「う~・・・・・・」
レイン様は私を抱きしめながら「ごめんね」と言った。
「暗示が、切れた・・・・・・」
「暗示?」
「ん」
はぁ~と息を吐きながら私の肩に顔をうずめた。レイン様は少し震えながら腕に少し力を入れた。
「エリシアを迎えに行く前に、自分に暗示をかけてたんだ。僕は、人と話したり、注目されるのが苦手で・・・・・・だから暗示をかけて、大丈夫なようにしておいたんだけど・・・・・・さっきの歓声?でびっくりして暗示が完全に解けた」
「なるほど」
ああ、そういうことか。だから今日はたくさんの人に見られても堂々としていたと・・・・・・。レイン様なりに頑張っていたんだね・・・・・・。
私はレイン様の髪を梳くように頭をなでた。ふわぁ~、レイン様、髪サラサラだな~。
「エリシア?」
「レイン様、書類を書いてさっさと提出しちゃおうか。それから残った時間で、学園を探検しようか・・・・・・人が来ないようなところを探して、そこを私たちの秘密基地にしよう。うん、なんか楽しくなってきた!! ね!レイン様!!」
「うん・・・・・・ありがとう」
「ふふっ、どういたしまして?かな・・・・・・さあさあ、レイン様! これ、書いちゃおっか」
「うん、そうだね」
私達は心地の良い沈黙の満ちる空間の中で、ペンを手に取り、書類を書き始めたのだった。
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私とレイン様は、錬金術科の校舎へと向かっていた。もちろん、手はつないだままで・・・・・・。やっぱり、恥ずかしい。校舎へ向かう途中、たくさんの人に見られていたし・・・・・・。レイン様は、うん、全然気にしていなかったね。やっぱり、あれだからかな? 人見知りだから? え、それは関係ない?
まあ、それは置いておこう。今は、錬金術科についてだよ。
この学園は学科ごとに校舎がわけられているの。まあ、外に廊下がつないであるから行き来は簡単にできけど。そうしないと、食堂とか、図書館とか行けないしね。学科によっては、必要な機材とかが違うから、ひとまとめにしておきたかったんだよ。危険なものを使うかもあるしね。え?それってどこの科かって? 錬金術科ですけど何か? 錬金術科は薬・ポーションの生成、魔道具・武器の生成がメインになる。それなりの物を作ろうとしたら、やっぱりそれなりのものが必要になるんだよ。私は、まあ・・・・・・失敗してエリクサーつくちゃったけど。最近は、普通のポーションが作れるようになったんだよ! レイン様いわく、魔力の質が原因なんじゃないかって言われて、少しやり方を変えてみたらできたんだ~! まあ、この話はいずれ。
えぇ~と、どこまで話したっけ? そうそう、材料! いいものを作るためにはいい材料を確保しなくちゃいけない。その材料も危険なものが多いんだ。一歩取り扱い方法を誤ると、ドッカ~ンと爆発しちゃうものもあるしね。他にも理由はあるけど・・・・・・まあ、そういうわけで、校舎がわけられているんだよ。
あ、そうこうしているうちに錬金術科に着い・・・・・・た?
何あのビビットカラーのピンクの装甲車。え? ここってファンタジーだよね? あれ?ロボットな化学ファンタジーの世界だったっけ? 私、アンナノシラナイ・・・・・・。
「エリシア、あれ何?」
レイン様が錬金術科の門の前に配置されてある装甲車を指さして、私に尋ねてきた。そうだよね、レイン様は森に引きこもってた世間知らずさんだもんね。というか、たぶん、科学世界からの転生者じゃないとわからないと思う・・・・・・。い、一応鑑定してみるか。私は神眼を発動して、装甲車を見る。
*鑑定結果*
品名:装甲車・モモタロー
作成者:リュード・ベルロイド、他錬金術科生徒
説明:錬金術科の生徒が作成した装甲車。生徒が作ったとは思えないほど高性能。
今日のために地球・日本の転生者がノリと勢いで作った。
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リュード・ベルロイドって・・・・・・リュウくんのことじゃない? そういえば、リュウくんは転生者だったね。
「エリシア?」
「あ、えっと・・・・・・あれは、錬金術科の生徒が作ったみたい」
「あれを?」
「うん、地球の転生者が作ったものなんだよ。装甲車、モモタローっていうんだって」
「モモタロー?」
リュウくん、何故そんな名前にしたんだ。そして色も、なぜピンクにしたんだ。まあ、リュウくんは何考えているかわからない人だったから仕方がないね。
「とりあえず、大丈夫そうだから行こうか」
「うん」
錬金術科の校舎の中に入ると、なんか、わちゃわちゃしていた。・・・・・・ごめん、これじゃわかんないよね。えっと、錬金術科の生徒?と思わしき人たちが、なんか、戦闘準備をしていた。
「ちょっとー、私の催涙弾知らな~い?」
「お~い、そこの〔ライトセーバー(ギャグ用)〕とってくれ~」
「くそっ! 魔法剣士科の奴らに新入生を狩られた!!」
「何!? あいつら脳筋ばっかなんだろ!!」
「何言ってんだ、去年、あの科にマクベスが入ったろ! あれで一気に魔法剣士科の奴らは腹黒が増えたんだよ!!」
「ちくしょう! このままじゃ、新入生全部あっちに持っていかれるぞ!!」
何の話だよ。
来る途中いろんなところから爆発音とか悲鳴が聞こえてたけど・・・・・・何?新入生狩りしてるの?え?そんなの知らないんだけど!!
「なるほど、だからこれが投げられてきたのか・・・・・・」
「え゛」
レイン様は長細い棒を見ながらそうつぶやく。よく見ると、その棒の先は何か液体が塗られていた。
「れ、れいんさま? それ、何?」
「ん? 睡眠薬が塗られた針。ここに来る途中で投げられた。エリシアにあたりそうだったから全部回収したんだ」
全然、気づかなかった。さすがレイン様!! そして種族も進化してレベルも上がって強くなったのに気づかなかった私って・・・・・・。
しょんぼりしていると、レイン様が頭をなでてくれた。うん、ありがとうレイン様。二人でほのぼのしていると、バタバタと足音が聞こえた。足音はどんどんこちらに近づいてくる。その方向を見ると・・・・・・一人の生徒が私に抱き着いてきた。
「シアちゃ~ん!!」
「リュウちゃん!?」
「うん、そうだよ!!」
リュウちゃんはにっこりと笑ってそう言った。彼はリュード・ベルロイド。そう、あのピンクの装甲車を作った張本人である。ミルクティーのようなくすんだ金髪に淡い緑の瞳。庇護欲をそそるような、かわいい顔立ちの少年だ。私と同じくらいの身長だ。
あ~、あいかわらずかわいいな~。そんなことを思っていると、突然、グッと体を後ろに引かれ、優しく抱き留められた。この感じは・・・・・・レイン様だね!! 横を見ると、麗しいレイン様のご尊顔が!!
「レイン様!?」
「エリシア、その人だれ?」
「あ、えっと・・・・・・彼はリュード・ベルロイド。私の一つ年上の従兄だよ」
「どもども、ご紹介にあずかりました、リュード・ベルロイドでっす!」
リュウちゃんは、イエーイ!と拳を突き上げながらノリノリで名乗りを上げた。
「先輩?」
「うん」
「この人が?」
「そうだね」
信じられないという顔で、レイン様がリュウちゃんを見た。うん、確かに先輩っぽくはないよね。動きもなんか男の人っぽくないから、おかしい人に見えるよね。わかる。
「レイン様、あのね・・・・・・リュウちゃんは転生者で、その、前世が女の人だったんだよ」
「え゛」
私が小声でそう伝えると、レイン様は一瞬驚いて・・・・・・すぐに納得したようにうなずいた。このことを伝えると、大体の人は納得してくれるんだよね・・・・・・。リュウちゃんは私たちのやり取りを見てうんうんと何か納得したようにうなずいていたんだけど、突然カッと目を見開いて「シアちゃんッ」と声をかけてきた。
「ねえねえシアちゃん、ここに来てくれたってことはもしかしてもしかしなくとも・・・・・・」
「うん、レイン様と一緒に、錬金術科に入ろうと思って・・・・・・」
「ほんと!! やっっっっったぁぁーーーーーーー!! みんな聞いて!新入生二人確保したよ!!」
「マジで!? ィヤッフゥーーーーーーー!!」
「えっ、ちょ、マジか!!」
「まって、あれって、ヴァルテスのお姫様じゃん!」
「え? 生徒会長の妹さんってこと?」
「に、日本人の救世主じゃねーか!! もう一度米パできるのかな!!」
「国家認定の賢者様がいるんですけど!!」
「これは・・・・・・勝った!!」
お、おおう。みんながいきなり歓声を上げたからビクッとしちゃったじゃないか。とりあえず、歓迎してくれてるってことはわかるけど。レイン様がぎゅうっと力を入れて抱きしめてくるから密着度が上がってるんだよ。なんか、こう、すっごく恥ずかしいんだけど・・・・・・多分レイン様はそんなこと考えてない気がする。だって・・・・・・顔真っ青だし。うん、さっさと申請書類を提出して、この場から離れよう。それがいい。
「えっと、リュウちゃん。机を貸してほしいんだけど、いいかな?」
「ん? うん、もちろん!! あっちに部屋があるでしょ?そこに机といすがあるから、あれ使っていいよ!」
そう言ってリュウちゃんが指をさした方向には、『書類記入場所☆』とかかれたプレートが下げられた教室があった。周りの様子は気にしないで記入できるようにっていう気づかいかな?
「ありがとう・・・・・・レイン様、あそこまで移動しよう」
「うん・・・・・・」
レイン様はゆるゆると腕を下ろすと・・・・・・私を抱き上げて速足で歩き始めた。私は慌ててレイン様の首に手をまわしぎゅっと抱き着く。周囲の先輩たちは突然のことに驚き、リュウちゃんはにやにやと私たちを見ていた。レイン様はいまだに顔が真っ青だ。
「レイン様!?」
「早く、早く逃げなきゃ・・・・・・人がっ」
ぶつぶつと何かを呟きながら、レイン様はさらに足を速めて進んでいく。これは・・・・・・うん、ダメだ。レイン様は部屋に入り扉を閉めると、扉に背をつけて私を抱えたままずるずると座り込んだ。
「レイン様?」
「う~・・・・・・」
レイン様は私を抱きしめながら「ごめんね」と言った。
「暗示が、切れた・・・・・・」
「暗示?」
「ん」
はぁ~と息を吐きながら私の肩に顔をうずめた。レイン様は少し震えながら腕に少し力を入れた。
「エリシアを迎えに行く前に、自分に暗示をかけてたんだ。僕は、人と話したり、注目されるのが苦手で・・・・・・だから暗示をかけて、大丈夫なようにしておいたんだけど・・・・・・さっきの歓声?でびっくりして暗示が完全に解けた」
「なるほど」
ああ、そういうことか。だから今日はたくさんの人に見られても堂々としていたと・・・・・・。レイン様なりに頑張っていたんだね・・・・・・。
私はレイン様の髪を梳くように頭をなでた。ふわぁ~、レイン様、髪サラサラだな~。
「エリシア?」
「レイン様、書類を書いてさっさと提出しちゃおうか。それから残った時間で、学園を探検しようか・・・・・・人が来ないようなところを探して、そこを私たちの秘密基地にしよう。うん、なんか楽しくなってきた!! ね!レイン様!!」
「うん・・・・・・ありがとう」
「ふふっ、どういたしまして?かな・・・・・・さあさあ、レイン様! これ、書いちゃおっか」
「うん、そうだね」
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