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ズルい女
ズルい女 〜 Kai side 〜 2
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店の前に到着すると、繁華街の中で1番煌びやかな建物が現れた。
生唾を飲む大翔君を差し置き、エレベーターへ進む。
手ぶらで行くのも失礼かと思い、手土産も準備してエレベーターに乗る。
「社長、、、私、緊張してきました」
「素直でよろしい、大丈夫だ。いつも通りで」
ドアが開くとキャストの方々が出迎えてくれた。案内されるがままに席に座る。
執拗にメガネの曇りをとる大翔君はさておき、まだ高館社長は来ていないようだ。
「お兄さん、社長だったんだね。びっくりしちゃった」
聞き覚えのある声に目線を上げると、昨日の女性が昨日とは違うドレスを着て立っていた。
「えっと、、、美咲さん、だったかな?」
「覚えててくれたんだ!嬉しい!」
美咲さんは改めて俺に名刺を渡してくれた。それから俺の隣に座り、飲み物を作り出す。気を遣ってかノンアルコールのお洒落なカクテルを作ってくれた。
「あぁ、ありがとう。こっちの彼にも同じ物を作ってやってくれ。場慣れしてないから少々固いが、、、」
「大丈夫ですよ?皆さん緊張してくる方が多いですからね。好みがあったら教えて下さいね?」
あまりこの様な所に来ないのは俺も一緒だが、サービス業を生業とする人間はやっぱり凄いと関心してしまう。
「あぁ!甲斐社長!遅れて済まない。少々道が混んでましてねぇ」
「高館社長、我々も今さっき着いた所ですから、お気になさらず」
高館社長は恰幅の良い方の為、座るのにスペースが必要だ。
「すまない美咲さん。ちょっと詰めるぞ」
「どうぞ?甲斐さんってお名前なんですね?」
俺としたことが貰いっぱなしで、自分の名刺を渡すのを忘れていた。
名刺を取り出し美咲さんへお渡しする。
「甲斐 賢人、、、」
「甲斐君は凄いんだぞ?27で起業して今では大企業の社長だからな!」
少々恥ずかしくはなるが、気にせず高館社長の飲み物を作ってもらう様ジェスチャーする。
高館社長が座ると奥から煌びやかな2人の女性が隣を占拠した。抜け目がないというか、、、我々は余程のVIP扱いなのだろう。
「高館社長、飲み物どうぞ」
「あぁ、ありがとう。流石は美咲だ。No.1の作る酒は格別だなぁ」
「あら、ありがとうございます♪」
美咲さんの作った酒を一気に飲み干した高館社長は次に左隣の女性に酒を作る様ジェスチャーしている。
流石に高館社長は慣れた感じでスマートな立ち回りだ。こっちは圧倒されっぱなしだが、、、一応会合の為に来た事を忘れない様にしなければ、、、
「うん、、、琴音ちゃんは少し濃いかなぁ。麗奈は少し混ぜ方が甘いな」
指摘された女性達はしゅんと縮こまってしまった。
「お酒のアドバイスなんて、流石ですね高館社長。私なんて美味ければよくわからない様な馬鹿舌でして、、、」
それを聞いて高館社長は高高く笑う。
一旦冗談で場を和ませる事ができた様だ。
そのまま仕事の話に持って行こうか。
「さて、高館社長。そろそろ仕事の話をしましょうか。メールには配送プログラムの構築を依頼したいとの事でしたが、、、」
話を切り出すと、高館社長は口は笑いながら目は先程とは違い、キッと真面目な眼差しを向けてくる。
「そうだな。甲斐君、うちのホテルビジネスにプラスして新しいコンテンツを設けたくてね。それもあってこの頃はこういう店を回ってみてたんだ」
新しいコンテンツについて、俺の頭ではどうも配送プログラムに結びつけられないが、、、一体なんなのだろうか。
「はっは、甲斐君もまだまだだな。新しいコンテンツというのはホテル宿泊客への嬢スタッフの配送だ」
「?、、、どういうこと、、、でしょうか」
答えを聞いても理解できない、俺の思考がついてこないうちに社長は続ける。
「コンパニオンとは違う、デリヘルとキャバクラのいいとこ取りみたいなコンテンツを取り入れたいと思ってねぇ」
「社長、、、それは法的に大丈夫では無いのでは、、、?」
「まぁ色々引っかかる可能性はあるが、、、合法でやる気もないからな。キャバ嬢のように高いサービスを提供できるデリヘル嬢、いいコンテンツになると思うがねぇ」
そんな非合法的なシステム構築に手を貸すなんて、、、ありえない。
「嬢は質のいい商品、それを色んな方に味わっていただける様に画期的なシステムが必要なんだ!」
酒が回ったからだろうか、気がついたら俺は高館社長の顔へ拳を入れていた。大翔君に止められ、ふと我に帰るが、やはり許すことはできない。
「嬢は商品、、、嬢は人、人間だ。それが分からない人間の手伝いはできない。失礼する」
殴られて床にへたり込む社長の前を素通りし店を出る。殴ってしまったことは悪いことと理解してはいるが、不思議と後悔はなかった。
スッとした気分で、歩き出そうとしたその時だった。
急に腕を掴まれバランスを崩しそうになってしまった。
「甲斐さん、、、私、感動しちゃった。」
「み、美咲さん?」
腕にしがみつく美咲さんの柔らかい感触は置いといて、一旦腕から離れてもらう。
「甲斐 賢人さん、、、好きです。私と、付き合って下さい!」
「、、、?」
生唾を飲む大翔君を差し置き、エレベーターへ進む。
手ぶらで行くのも失礼かと思い、手土産も準備してエレベーターに乗る。
「社長、、、私、緊張してきました」
「素直でよろしい、大丈夫だ。いつも通りで」
ドアが開くとキャストの方々が出迎えてくれた。案内されるがままに席に座る。
執拗にメガネの曇りをとる大翔君はさておき、まだ高館社長は来ていないようだ。
「お兄さん、社長だったんだね。びっくりしちゃった」
聞き覚えのある声に目線を上げると、昨日の女性が昨日とは違うドレスを着て立っていた。
「えっと、、、美咲さん、だったかな?」
「覚えててくれたんだ!嬉しい!」
美咲さんは改めて俺に名刺を渡してくれた。それから俺の隣に座り、飲み物を作り出す。気を遣ってかノンアルコールのお洒落なカクテルを作ってくれた。
「あぁ、ありがとう。こっちの彼にも同じ物を作ってやってくれ。場慣れしてないから少々固いが、、、」
「大丈夫ですよ?皆さん緊張してくる方が多いですからね。好みがあったら教えて下さいね?」
あまりこの様な所に来ないのは俺も一緒だが、サービス業を生業とする人間はやっぱり凄いと関心してしまう。
「あぁ!甲斐社長!遅れて済まない。少々道が混んでましてねぇ」
「高館社長、我々も今さっき着いた所ですから、お気になさらず」
高館社長は恰幅の良い方の為、座るのにスペースが必要だ。
「すまない美咲さん。ちょっと詰めるぞ」
「どうぞ?甲斐さんってお名前なんですね?」
俺としたことが貰いっぱなしで、自分の名刺を渡すのを忘れていた。
名刺を取り出し美咲さんへお渡しする。
「甲斐 賢人、、、」
「甲斐君は凄いんだぞ?27で起業して今では大企業の社長だからな!」
少々恥ずかしくはなるが、気にせず高館社長の飲み物を作ってもらう様ジェスチャーする。
高館社長が座ると奥から煌びやかな2人の女性が隣を占拠した。抜け目がないというか、、、我々は余程のVIP扱いなのだろう。
「高館社長、飲み物どうぞ」
「あぁ、ありがとう。流石は美咲だ。No.1の作る酒は格別だなぁ」
「あら、ありがとうございます♪」
美咲さんの作った酒を一気に飲み干した高館社長は次に左隣の女性に酒を作る様ジェスチャーしている。
流石に高館社長は慣れた感じでスマートな立ち回りだ。こっちは圧倒されっぱなしだが、、、一応会合の為に来た事を忘れない様にしなければ、、、
「うん、、、琴音ちゃんは少し濃いかなぁ。麗奈は少し混ぜ方が甘いな」
指摘された女性達はしゅんと縮こまってしまった。
「お酒のアドバイスなんて、流石ですね高館社長。私なんて美味ければよくわからない様な馬鹿舌でして、、、」
それを聞いて高館社長は高高く笑う。
一旦冗談で場を和ませる事ができた様だ。
そのまま仕事の話に持って行こうか。
「さて、高館社長。そろそろ仕事の話をしましょうか。メールには配送プログラムの構築を依頼したいとの事でしたが、、、」
話を切り出すと、高館社長は口は笑いながら目は先程とは違い、キッと真面目な眼差しを向けてくる。
「そうだな。甲斐君、うちのホテルビジネスにプラスして新しいコンテンツを設けたくてね。それもあってこの頃はこういう店を回ってみてたんだ」
新しいコンテンツについて、俺の頭ではどうも配送プログラムに結びつけられないが、、、一体なんなのだろうか。
「はっは、甲斐君もまだまだだな。新しいコンテンツというのはホテル宿泊客への嬢スタッフの配送だ」
「?、、、どういうこと、、、でしょうか」
答えを聞いても理解できない、俺の思考がついてこないうちに社長は続ける。
「コンパニオンとは違う、デリヘルとキャバクラのいいとこ取りみたいなコンテンツを取り入れたいと思ってねぇ」
「社長、、、それは法的に大丈夫では無いのでは、、、?」
「まぁ色々引っかかる可能性はあるが、、、合法でやる気もないからな。キャバ嬢のように高いサービスを提供できるデリヘル嬢、いいコンテンツになると思うがねぇ」
そんな非合法的なシステム構築に手を貸すなんて、、、ありえない。
「嬢は質のいい商品、それを色んな方に味わっていただける様に画期的なシステムが必要なんだ!」
酒が回ったからだろうか、気がついたら俺は高館社長の顔へ拳を入れていた。大翔君に止められ、ふと我に帰るが、やはり許すことはできない。
「嬢は商品、、、嬢は人、人間だ。それが分からない人間の手伝いはできない。失礼する」
殴られて床にへたり込む社長の前を素通りし店を出る。殴ってしまったことは悪いことと理解してはいるが、不思議と後悔はなかった。
スッとした気分で、歩き出そうとしたその時だった。
急に腕を掴まれバランスを崩しそうになってしまった。
「甲斐さん、、、私、感動しちゃった。」
「み、美咲さん?」
腕にしがみつく美咲さんの柔らかい感触は置いといて、一旦腕から離れてもらう。
「甲斐 賢人さん、、、好きです。私と、付き合って下さい!」
「、、、?」
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