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今日で王立学園も無事卒業! ということで、王宮で士官するために面接を受けます。
筆記は無事好成績で合格したし、面接はきちんと対策を立ててきた。
といっても、好成績を取れたのは前世の勉強をある程度真面目に取り組んでいたからと、面接は前世の就職課で散々面接対策してもらったから。
前世就職内定して働く前に事故で死んじゃったから、今世は絶対新社会人ってやつになるんだ!!!
「えーと、ジョセフィーヌさん。では、学生時代に力を入れたことは?」
面接官三人のうち、一番右の若そうな男性から問いかけられました。
「はい、わたくしが学生時代に力を入れたことは、ボランティア活動ですわ。……このように、ボランティア活動を通じて国民のために働くことの喜びを覚え、御社を志願いたしました!」
ま、間違えた。間違えてつい御社って言っちゃったけど、気にしてなさそう…?
「……勉学は力を入れていないのかな?」
え、そっち? 真ん中の壮年の男性が眉間に皺を寄せて聞いてくる……。
「もちろん、勉学にも力を入れておりました。学生時代には、魔術の研究に取り組みました。実際に、わたくしの研究によって約五百人の国民が……このように学生時代の勉学で身につけた知識を活かし、国民のために魔法を管理する部署で働きたいと思い志願いたしましたわ」
一番左の真面目そうな中堅くらいの男性に問われます。
「魔法の管理ねぇ……。なかなか新人で配属される人は少ないから、国防に関する部署になる可能性もあるけど……」
「はい。もちろん、魔法の管理への憧れはありますが、実務面として国防に関する部署でも経験を積むことができると思いますわ。まず、」
わたくしが予想していた回答を答えれば答えるほど、面接官たちの表情が曇ります。え、なぜ? そこまで変な回答をしたつもりは……。
「お待たせいたしました! スパイ容疑のある受験生はこちらですか!?」
突然、扉が開いて近衛騎士が入ってきました。って、ええ!? わたくしがスパイ容疑!?
「え、ジョセフィーヌ?!」
「って、お兄様!?」
「騎士アイジャルの妹!?」
「え、ということは国防長官を務めるあのアイジャル家の娘!?」
「やばいぞ、国防長官の娘にスパイ容疑をかけちゃったぞ!」
ざわざわする面接官たちに、わたくしはため息をついてお兄様を睨みます。
「わたくしがアイジャルの人間のことは、隠して試験を受けたいと申し上げましたのに」
「だから、お兄様は言っただろう? ジョセフィーヌの回答は完璧すぎて、スパイレベルだから家名を出して試験を受けろって」
「アイジャルだから合格したところで、わたくしに価値があると証明できないではありませんか」
わたくしが大きくため息を落とすと、お兄様も大きくため息を落とした。
「ジョセフィーヌが我儘も言うから、こんなことになってるんだ。少しは反省しなさい。それに、アイジャルの名がなくても合格水準は突破しているのだから、自信を持ちなさい」
大騒ぎになったものの、試験は合格で、無事新社会人として士官できることになりましたとさ。
「え、今年の新人、回答が完璧すぎてスパイと疑われたって!?」
「面接なんかにそんな対策するなんて、おかしな子だなぁ」
「面接なんて思考が問題ないか見るだけで、配点に関係ないのにねぇ」
筆記は無事好成績で合格したし、面接はきちんと対策を立ててきた。
といっても、好成績を取れたのは前世の勉強をある程度真面目に取り組んでいたからと、面接は前世の就職課で散々面接対策してもらったから。
前世就職内定して働く前に事故で死んじゃったから、今世は絶対新社会人ってやつになるんだ!!!
「えーと、ジョセフィーヌさん。では、学生時代に力を入れたことは?」
面接官三人のうち、一番右の若そうな男性から問いかけられました。
「はい、わたくしが学生時代に力を入れたことは、ボランティア活動ですわ。……このように、ボランティア活動を通じて国民のために働くことの喜びを覚え、御社を志願いたしました!」
ま、間違えた。間違えてつい御社って言っちゃったけど、気にしてなさそう…?
「……勉学は力を入れていないのかな?」
え、そっち? 真ん中の壮年の男性が眉間に皺を寄せて聞いてくる……。
「もちろん、勉学にも力を入れておりました。学生時代には、魔術の研究に取り組みました。実際に、わたくしの研究によって約五百人の国民が……このように学生時代の勉学で身につけた知識を活かし、国民のために魔法を管理する部署で働きたいと思い志願いたしましたわ」
一番左の真面目そうな中堅くらいの男性に問われます。
「魔法の管理ねぇ……。なかなか新人で配属される人は少ないから、国防に関する部署になる可能性もあるけど……」
「はい。もちろん、魔法の管理への憧れはありますが、実務面として国防に関する部署でも経験を積むことができると思いますわ。まず、」
わたくしが予想していた回答を答えれば答えるほど、面接官たちの表情が曇ります。え、なぜ? そこまで変な回答をしたつもりは……。
「お待たせいたしました! スパイ容疑のある受験生はこちらですか!?」
突然、扉が開いて近衛騎士が入ってきました。って、ええ!? わたくしがスパイ容疑!?
「え、ジョセフィーヌ?!」
「って、お兄様!?」
「騎士アイジャルの妹!?」
「え、ということは国防長官を務めるあのアイジャル家の娘!?」
「やばいぞ、国防長官の娘にスパイ容疑をかけちゃったぞ!」
ざわざわする面接官たちに、わたくしはため息をついてお兄様を睨みます。
「わたくしがアイジャルの人間のことは、隠して試験を受けたいと申し上げましたのに」
「だから、お兄様は言っただろう? ジョセフィーヌの回答は完璧すぎて、スパイレベルだから家名を出して試験を受けろって」
「アイジャルだから合格したところで、わたくしに価値があると証明できないではありませんか」
わたくしが大きくため息を落とすと、お兄様も大きくため息を落とした。
「ジョセフィーヌが我儘も言うから、こんなことになってるんだ。少しは反省しなさい。それに、アイジャルの名がなくても合格水準は突破しているのだから、自信を持ちなさい」
大騒ぎになったものの、試験は合格で、無事新社会人として士官できることになりましたとさ。
「え、今年の新人、回答が完璧すぎてスパイと疑われたって!?」
「面接なんかにそんな対策するなんて、おかしな子だなぁ」
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